アンデス共同館

ボリビア、コロンビア、エクアドル、ペルー、ベネズエラから成るアンデス共同体は、アンデス山脈やアマゾン川など地理的共有部分が多く、「地球上で最も生物多様性に富む12カ国」に数えられます。大西洋、カリブ海、太平洋の3つの大洋に囲まれるアンデス山系（海岸山脈群島）は、豊かな海と淡水環境を育み、グアヤナ山塊とともに地域の膨大な自然林や地球上最大の生物多様性を守っています。
パビリオンはそんな特色を生かし、前面は霧に包まれ、アンデス・アマゾン地方の「自然の叡智あふれる楽園」をイメージしています。アンデス・アマゾンの自然は、農作物や水資源の供給だけでなく、空気の清浄化などを通じて、地球全体の人類の生活を支えています。地球上の生命の未来を守るためにも、楽園の再発見は重要です。
トンネル内の7つの生命ゾーンを抜けて頂上に達すると、アンデス・アマゾン地方の太古から現代に至る文化を表現したさまざまな展示物を目にします。ここでは人間の知恵や現代の都市・科学等、多様な創造物が、それを生み出し育んだ自然の叡智と対峙されています。
来館者はそこからバルコニーへと移り、わずか数十年前に初めて都市住民が入り込んだ「アビス」と呼ばれる小さな地域の景色を体験します。アマゾン原生林を鳥瞰する体験は、深い驚きを禁じ得ないことでしょう。
至高の自然美に遭遇した後は、口頭伝承や呪術、民族植物、魔術的リアリズム、伝承知識その他の庶民の知恵に接します。

• 公式参加出展国について