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第8回「愛知万博検討会議(海上地区を中心として)」議事録

■ 会場計画について、委員長試案(報告書)について、その他---(1)

□ 黒岩企画調整G長

(OHPを使って説明)
それではOHPを使って説明させていただきたいと思います。まずご説明を始める前にお断りをしておきたいのですけれども、これからご説明いたしますのは、博覧会協会以外の主体、例えば道路をつくっていただくのが県道であれば県になるわけですし、それから公共施設についていえばそれぞれ事業主体が想定されるわけですが、そうした協会以外の主体との調整、あるいは運営面、技術面での検討というのが必ずしも十分できておりません。従いましてこれからご説明する内容がそのまま実現できるものであるかという点については不確実性が残っているものでございます。そういう意味でいわば、博覧会協会の事務局がこういうふうにしたいという希望をしている方向性であるというふうにご理解いただきたいと思います。ただし、これからご説明するものを超えてその地形の改変を行うことは無いという事でございます。
皆さんのお手元に資料の5といたしまして、委員長に、前回の最後に行いましたまとめを紙にしていただいておりますので、このご指摘に対応した形でご説明したいというふうに思います。まず西へのB地区、西Bといわれている地域についてですが、ここは博覧会終了後に地権者に返還するときの形とは切り離して考えるべきであるというふうにご指摘いただいているところでございますが、ここについてはご指摘を受けましてまずここを平場に造成するという考え方はとらないというふうに考えております。ただし、観客が来て動いて行くその動線は確保しなければいけませんし、それから最低限防災上必要な造成、観客の安全のために必要な措置というのはしなければなりません。さらに大体この仮設想定エリアというふうにお手もとの図面にはあるわけですが、ここに大体8000㎡ぐらいの展示施設を置きたいというふうに考えております。その造成のあり方につきましては、実際どういう施設をつくるかという事、あるいは観客の動線等の検討もしたうえでそれに合わせて、自然と人間のよい関係を追求していこうという博覧会にふさわしい会場をここに作っていきたいという事で、現段階ではどういうふうに造成するかというのは決めきらないということにならざるを得ないと思います。次にご指摘の二点目ですが南地区につきまして前回お示しした案にニコブ目というところの造成は認めないということで、但し一コブ目で工夫するようにということでありました。それを受けまして、ニコブ目については博覧会でお客さんを沢山入れるという形では使わないということにいたします。そして一コブ目につきまして、かなりなだらかなところがありますので、ここであればほとんど造成しないでもかなりの施設を置けるのではないかということでございますので、ここに大体5,000㎡、多分二層にしなければいけないかと思いますけれども、5,000㎡程度の恒久施設を想定してそれを展示施設として活用したいというふうに考えております。次に海上の森全体を博覧会で使うということでございますけれども、この図面からは消えてしまいましたが、この北の方の銭屋鋼産の跡地ですとか、それからこちらの北の集落地区、ここで水田の復元とか考えているわけですけれども、そうした所も使って博覧会の時にお客さんに見ていただくのだという形で活用していきたいというふうに考えておりまして、そのために現在あります道について、若干整備するとか、あるいは先程言及いたしました銭屋鋼産の跡地ですとか、集落のあるところに簡単な施設を作るようなことはあり得ると思います。今後検討していこうと考えております。それから前回のまとめの四番めでBゾーンの使用について恒久施設を含めて検討するようにという、吉田池の所のこの部分でございます。ここには書きましたように3、500㎡くらいの恒久施設をできないかということを検討しよういうふうに考えております。但しここにかなり大きな恒久施設を作るというのはかなり難しいというふうにも考えております。なぜかと申しますと、こういう数千㎡の恒久施設を作れば、これは公道に接していなければいけないということになりますし、それからそれ以前の問題として、かなり大きな施設を作ろうとすれば工事用の道路が必要です。ところが現在あります道路、こちらから入ってくる道路というのは幅が3メートルくらいで、民家を通っておりますので、家をどかして道をひろげてというのもなかなか難しいわけでございますし、それからこちらの方からアクセスしようとすると、ここがかなり勾配がきつい尾根を超えることになりますので、トンネルを掘って通すという事にしなければいけません。ここは、地質的にはかなりもろいところですから、ここで考えられるようなトンネルを掘ろうとすれば、一旦全部切り通しみたいに作ってしまって、そこでトンネルをつくって上からまた土をかぶせるというような方法をとるのが通常であるということでございます。もちろん技術的にはそうした一旦切り通しに切り開かないでトンネルを掘るのは技術的には可能なのでしょうけれども、かなり費用的に高くついてしまうので、なかなかここでトンネルを作って大きな道路を通すというのは難しいことではないかというふうに考えられます。仮に大きな道路がつかないとしますと、先ず建築の法規上、恒久施設というのは難しいですし、それから工法的にも大型車を通さないでここに作らなければいけないという事ですので、非常に小規模なものに成らざるを得ない。ただし今までの過程での恒久施設について、恒久的なシステムというのがあるんじゃないかというのが委員長から頂いておりますが、これはミティゲーションをやってみるサイトというふうに考えたいと思っておりますので、たとえばミティゲーションを研究対象に含むような研究機関がこの中かどうかわかりませんけども、近くに立地されて実際いろいろやってみるサイトとしてここを使うということになれば、ここが恒久的に使われていくそういう可能性はあるんじゃないかというふうに考えております。それから、愛知環状鉄道の新駅についてもご指摘受けておりますが、ここはちょっと1週間ではさすがに検討できませんで、前回も1週間ではと言う事を申し上げましたが、これは引き続き検討したいというふうに考えております。それから前回の際、計画案についてその場で委員の方から、いろいろご要望もございましたので、それについてでございますが、先ず西B地区の道路をはじめとして自然環境の影響が大きいところではミティゲーションの精神に則って、回避、低減、代償、このプロセスという原則論の要望がございましたが、これは当然のことでございましてそれに従ってやりたいというふうに考えております。次に南地区の道路についてですけれども、前回の案ではそれまでの若宮八草線の線形をそのまま使う形で、この辺を通るような形で道路を考えていたわけですが、谷から遠ざけるというか、尾根に近いほうに道路の線形を移して考えるようにいたしました。こちらの方の道を使えないかということがありましたが、これはさすがにこちらの愛知工業大学の中の道路ですので、この道路を工事用に使うというのは大学の運営にも随分ご迷惑をお掛けするような事になりますので、これを使いますと言う事はちょっと難しいというふうに考えております。それからステージについてここのところですけれども、前回お示ししたところでは屋内ステージというふうに書きまして、何らかの観客席あるいは舞台があるようなそういったイメージのある絵になっていたかと思います。たしかに3桁の観客がそこに入れられて、その大きな舞台もあるという事だと、かなり自然への影響も大き過ぎるというご指摘だろうということでございまして、そこはちょっと林間広場というふうに言葉が変わっています。ただ言葉が変わっているというだけではなくて、大規模な構造物というのは想定しないと、ただし森の中のところでずっとひたすら細長い道を歩いているというのではなくて、やっぱり、ちょっと広場のような場所があって、そこで見て来たところで何か集まって感想を語り合うとか、ちょっと休憩するとかそれから場合によっては、ごくごく小規模なパフォーマンスなり、ちょっとした演劇までできるかどうかわかりませんけど、やはり森の中で集える場所、というのは何とか確保したいなというふうに考えております。それからHEPの導入を考えてはどうかということがありましたが、これにつきましてはその場で武内委員の方から答えがありましたように、実際に行えば日本で初めてということになるということですが、それを目指して検討してみたいということでございます。それから試案で森の一体化した使用についてということですが、これにつきましては、委員長まとめの3番のところでご説明しましたように、エコツアーなどを実施することによって海上の森全体を来場者に見てもらうという工夫はやっていきたいというふうに考えておりますし、先程も申しましたけれども、北地区の銭屋鋼産の跡地ですとか集落地区でも活用して、海上の森というのが自然と人間との関係ということでは、ひとつ理想的なモデルになんとか海上の森を作って、それを2005年の博覧会で世界の人に見ていただきたいというふうに考えております。委員長にまとめていただいたものに沿いまして、計画案をご説明いたしました。それでいろいろ協会の企画運営委員であります、隈委員、武内委員、萩原委員、森川委員がいらっしゃいますけども、いろいろご相談しながらこの案を作っておりますので、補足頂ければというふうに思います。

□ 谷岡委員長

どうもありがとうございました。それでは、いま黒岩G長の方からもありましたけれども、協会の方で随分頑張って手伝って頂きました、隈委員、武内委員、あるいは森川委員、萩原委員というところで、どなたでも何なりと補足なり、あるいはコメントなりございましたら、じゃあ武内委員お願いいたします。

□ 武内委員

この案については私共、鋭意努力してここまで協会と協力しながら作ったということでございますが、公式的には今日午前中に開催されました合同PTにおいて、この案について議論して頂いてここに出しているという、一日の中で二つのプロセスを一緒にするという非常に綱渡り的なことをやって今日に至っております。絵そのものを新たに書き改めるという、当然のことながら時間の余裕が無かったわけですけれども、少なくとも合同PTで出された意見について、その概要を皆さんにご報告しておくということは必要だろうというふうに、私は合同PTの座長として判断をいたしまして、別紙を用意させて頂きました。この別紙は誰の意見というよりも、その合同PTの中で出された意見の創案であるというふうにご理解頂きたいと思います。
一番について、これは造成というものについて、この間いろいろと議論があって,委員長の方から、量的減少という事だけではなくて、質的転換を図るという観点で工夫が必要であろうという事について、また建築単位、土木単位の工法そのものについて十分議論する時間が無かったものですから、たとえば恒久施設の建て方がどうであるのかとか、あるいは恒久施設群をつなぐ橋の設計がどうであるべきだとか、あるいは回遊する回廊のデザインはどういうふうなことになるのかとか、等々のいろんな問題がまだ残っております。それについては今後合同PTの中でそういう技術的なことについて議論するワーキンググループを設けて検討していきたいという事であります。
それから二番目としてバリアフリーという観点で、その回遊路が一様で来ているのですけども、ちょっと長すぎるのではないかと、この実現可能性についてあるいは環境に対する影響等々いろいろ考えなければいけないんですけども。たとえば、この恒久施設の南の方から林間広場と書かれているものに上がっていって、吉田川あたりに一旦下に降りるような施設というのが、例えばエレベーターというような格好で出来ないだろうかというようなご指摘がありました。これも早急に、「そうですね」というふうにもいかないものですから、問題点としてその可能性を検討するということでここに書いております。
それから、ミティゲーションということに関して、これは色んなところでのミティゲーションというのがあって、この検討会議の中で先ず回避をして、そして低減をして、しかる後に代償ということを考えろということで、私共もその精神に従ってこの案を考えておりますけれども、その際にそのミティゲーションというのがある特定の場所において失われる自然という事だけではなくて、一種のたとえば水系とか流域とか、あるいは自然のつながりとかというようなものを通した中での生物生息環境の連続性というのがある訳で、そこを全く無視して特定地区に限定して、そこの生物の現象をどこかで回復させるというふうなことでは、ミティゲーションという議論の矮小化につながるという指摘がありました。これについては生態系全体を視野に入れて、海上の森全域でのミティゲーションということを考えていくということで、これについてはミティゲーションを考えるワーキンググループを早速立ち上げるということで、今日ご了解を頂きました。このワーキンググループにおいては日本で始めてのHEPの実際の適用というものも考えていきたいというふうに思っております。ちなみに今日の議論の中では、HEPについてはアメリカの事例ですと、どちらかというとスタティックな静的な環境のバランスを議論しているのに対して、私共ここでは二次林という、そしてまた東海丘陵要素という、非常に動的な環境の中で存在している自然というものを対象にHEPをやるということで、これは問題としては極めて応用問題的なものになるというふうな認識を持っておりまして、そういう点でのチャレンジをしてみたいというふうに考えております。
それから4番目として、こういうふうに一応ハードについての議論を先行した訳ですが、当然の事ながらこれがどういう展示内容とつながっていくのか、森の中を回遊して何を見せるのか、というふうなこと、あるいは恒久施設の中で何が展示されるのかということについては、当然の事ながら本来ハードと一体的に検討すべきですけれども、ここでの議論を踏まえて早急にそうした展示プログラムとの一体化についても検討することは言うまでもありません。前回私共は西岡さんの協力なんかを得て、これについて物語というものを設定したわけですけれども、この会議以降早急にそういう、いわば海上の森を利用した博覧会の展示内容についての新たなストーリーの作成、これは前回のものを修正することになるのか、あるいは新たに書き起こすのか分かりませんけれども、そういうことをやっていく必要があるだろうと。それから森にむしろ手を入れることによって、森を良くするという、こういう考え方があります。いわゆる施設計画の議論の中にその話を入れると非常に混乱するということで、私共議論を避けているわけですけれども、当然この検討会議の委員の中に多くの声として海上の森の健全な保全の為には、森林の活用というものが不可欠であるというようなことがありますので、そういう点についても検討会議の委員の方々のご協力も得て早急に、具体的に検討していきたいと考えております。
それから最後ですけれども2005年に博覧会を開催する為には、工程がギリギリの状態にあるということで、これは言わずもがなのことですけれども、特に今日議論があったのは、例えば国際コンペでやると、その分だけまた時間が掛かるとか、それから国の施設は予算のことがありますので、多分早めに予算を申請しないと2005年には間に合わなくなると言うようなことで、そういう点についても少し皆さんにご理解頂いて作業を進めるようにというふうな指摘がございました。以上、今日の合同PTで出た議論の内容についてご紹介申し上げました。

□ 谷岡委員長

どうもありがとうございました。それでは隈さん、あるいは森川さん、萩原さんの方から何かございますでしょうか。じゃあ隈さんどうぞ。

□ 隈委員

私は、いままで会場PTのリーダーということで、あまり個人的なニュアンスなり、発言は控えて参ったんですけれども、今回、前回の谷岡委員長の差し戻しを受けて、造成の質的転換、あるいは西地区Bに関しても、従来の造成というのにこだわらないやり方ということで、やっと森の万博の目指していたものに近づけたんではないかなというふうに思っています。ハノーバーの失敗を見ても、平地の上に、奇妙な形のパビリオンを造るというのは、どうも世の中の万博のイメージと見られていて、それが今大変な失敗をしているという事を見ても、新しい自然と一体化した建築の造り方みたいなものを造れるような土台にやっと出来たなという感じを、私は持っております。

□ 谷岡委員長

ありがとうございました。はいどうぞ。じゃあ萩原さん

□ 萩原委員

私は5番のところを中心にお話をしたいと思いますが、その前に、企画運営委員もしくは合同PTという会議が、非常にある意味ではこの検討会議の影響を受けて変わったということを申し上げたいと思っております。これはある意味で、この検討会議を公開をしたという意味で協会自体が今までなかなか情報を外に出さなかったということが、間接的に公開が出来ているという事がひとつ。それからある意味では情報共有が、この間検討会議のテーブルの中で、各専門家の委員の皆さんの情報を得たということが、私は大きな変化だと思う。それと同時に5番の部分で、私は図面の方は分かりませんので、工程がぎりぎりの状況にあるというのは委員の中から声が出ましたので、代弁を致します。環境の専門家の皆さんも海上の森で行う博覧会ということに関しては、他地域の森に関しても意味を持った全体での発言であるとご理解いただきたいと思いますけれど、このテーブル側の合意形成という一つはソフトを博覧会の中に導入したわけですけれども、これからいろんな工事を行っていくときに、登録が3年か5年かということとは別に、この検討会議でも随分時間をかけていますけれども、様々な人達との利害関係者、特に市民との合意形成を中心として行われるであろうという意味で、時間がかかるという話が一つ。それから、開かれた社会実験をしていくということで、国際博覧会ですので、例えば、設計に関しても公開コンペのようなことが行われるであろう。国際コンペのようなものが行われるであろう。というようなことでも時間がかかるであろう。さらに、場所がフラットなところではなくて様々な地形を生かしての出展ということですと、いろんな方たちにどのように出展をしていただくかという合意にも時間がかかる。という意味では、当然のことながら時間がないという問題が一つ、登録の3年と5年という事とは別にあるというのは、先程の環境の専門の委員からこの実験を成功させたいという中で、この5番が出てきたのだというのを補足させていただきます。

□ 谷岡委員長

どうもありがとうございました。では、森川委員どうぞ。

□ 森川委員

大体お三方に主なところを言って頂いたんですが、私は責任上愛環新駅のことについて、ちょっとだけ申し上げます。前回愛環新駅の復活ということを提案させていただきましたが、ご承知のように観客輸送PTの議論を全く通さずに私個人としての提案ということでやっていただきました。その点について関係諸機関に対しては色々ご迷惑をかけた点があったかと思いますが、ここでお詫び申し上げます。それにもかかわらず、委員長の中の5番目の要望という中で、絶対条件でないということですが、要望ということで委員長が取り上げていただきまして、それに対しまして、観客輸送グループの事務局の方々、迅速にフィージビリティスタディを始めて頂いております。ただし、これは愛知環状鉄道という全く他の事業者の施設の中に駅を造らせていただく可能性ということですので、当然その機関との充分な調整というか協議が必要でございまして、これにかなり時間が必要ということになっております。前回私の発言の中で、整備に80億円ぐらいかかるというようなことを申しましたが、あれはかなり規模の大きな駅ということでございまして今回私の提案しましたかなり規模の小さな駅ということですと、当然そんなに費用はかからないということです。ただし、いろいろ専門的に検討していきますと、課題が非常に多いということで、これはもう少し専門的な立場から費用と便益を考えて、整備すべきかということを観客輸送プロジェクトチームに上げて今後また検討していきたいと思います。

□ 谷岡委員長

どうもありがとうございました。黒岩さんどうぞ。

□ 黒岩企画調整G長

私、先程説明漏れがありまして、委員長のまとめの中で、海上の森全体の利用のところで、南地区の通路のところで、水平回廊については否定的なご指摘を受けているところでございますけれども、今日お配りしている図面では、言葉が回廊という言葉に変わっておりまして、それでその幅につきましても、前回は幅6mぐらいのものを考えていたわけですが、4mぐらいのもの、ただし全くの地道ではなくてスニーカーゾーンになるのかその辺の定義は曖昧ですが、地道よりは歩きやすいような形で、かなり入っていけるようなということで、北のミティゲーションサイト、あるいは難しいかもしれないけれどもこの恒久施設という所、それから古窯群の所、それから先程森の中で集える場所というふうに申しました林間広場といったところについては、楽にアクセスできるような回廊を整備したいというふうに考えております。ただし、北のミティゲーションサイトと書いてあるところから古窯群にいたるところについては、これは途中にトンネルがあるような絵になっておりますけれども、ここはちょっと難しいかもしれないという認識をしておりまして、その場合にはすぐ南の所に地道の点線がありますけれども、地道を活用せざるを得ないかなという案になっております。ちょっと補足させていただきました。

□ 谷岡委員長

どうもありがとうございました。それでは、皆さんご意見をお持ちじゃないかと思うんですが、その前に、多分、共通でいくつか質問をお持ちだろうというふうに思いますので、先に質問事項を受け付けたいと思っております。森山委員どうぞ。

□ 森山委員

私は先回、西Bの池のすぐ東側の道路の建設のことを問題にしました。その時に私が提案しましたのは、池の西側を通るような形で検討していただきたい、あるいはトンネルとの関係ということの問題もあるかもしれませんが、その辺の検討をしていただいた上でこの案が出てきているのかという点と、ほとんど先回と同じような西Bの道路計画なんですが、この上の仮設想定エリアの利用の仕方に戻るんでしょうけども、それはまだ詳しいことは地権者との協議の上でということで、まだ決まってないということなんでしょうか。その利用の関係で、ここの地域の地下水の、現在ハッチョウトンボがたくさん群生しているところを、いかにして壊さないでできるのかという、その辺のところをどんなふうにお考えなのかご説明いただきたい。

□ 谷岡委員長

これは、どなたからご説明いただけますか?、黒岩さんお願い致します。

□ 黒岩企画調整G長

まず、西に動かせないかというところでございますけれども、本当は図面に点線か何かで書きたかったんですが、正確な情報がないので書けてませんが、北の方から愛知環状鉄道があるのは分かりますけど、池の西側のところがちょうど愛知環状鉄道のトンネルになっております。トンネルを造る時にトンネルの強度というのは、トンネルの上がどうなっているかということによって計算してトンネルを造っておりますので、仮に道路が建設してできますと、そこに大型車も通るということですので、トンネルの強度の計算からやり直さないといけないということで、それは難しいというふうに判断しております。道路の線形についてですけれども、地権者の意向を確認しながらということでございますので、実際これは瀬戸市の市道になるところと思いますけれども、道路を造る人と地権者が大事ですので、博覧会協会が勝手に言えないところでございます。ただ、この図面を書くときに、土地の利用ということを考えた場合に、土地の真中に道路が通ってしまうとなかなかその土地の利用価値というのも減ってしまいますので、地権者がどう考えるかを私がここで言う訳にもいきませんけども、なるべく西には寄せたいというようなことは配慮しながら考えております。ただ、これで決まりかと言われれば、決まりとは言えません。

□ 武内委員

森山さんの質問に対して答えが外れてると思うんですけれど、環境、特にハッチョウトンボの生息環境について、どこまで配慮した結果としてこの路線を決めたのかということに対する答えだと思いますので、これを池の向こうに振れないかという事については、今のようなことで非常に難しいという判断をせざるを得ないけれども、その後この池の周辺でハッチョウトンボがどこに生息しているかということを、ある程度判断を致しまして、その部分を避けるということがまず第一でございます。それから、にもかかわらず、道路を建設することによって水系が分断されて、ハッチョウトンボの生息環境に悪影響を与えるということは、非常に強く認識しておりまして、ここのところについては、工法、例えば透水性舗装等で対応するとか、場合によってはそこの所だけ浮かすような形で道路を造るとかという形での工夫をしていきたい。さらにその背後については私どもが土地をもっているわけではございませんので、そこまでのことについては断定的なことはいえませんけれど、少なくとも会場の仮設建設の際には、透水性集水域の環境保全、こういうものについて配慮していきたい。ただし、それでも生息環境が非常に悪くなるということも予想されますので、その部分につきましては、Bゾーンのミティゲーションサイトが似たようながけ地でございますので、そこでのハッチョウトンボの生息環境を再現するということを通して、アセスをしないと分かりませんけど、ノーネットロスという形での答えをぜひ出していきたいというふうに思っておりますので、私のほうから補足させていただきました。

□ 谷岡委員長

じゃあ、どういうふうにしましょうか。非常に雑駁ですが、宇佐見さん、加藤さん、古南さん、そして高垣さん、辻さんというふうに、ここのところザーッといかせていただきますが、そのことに対して、答えたいとか、言いたいとかありましたらいつでもお入りください。それでは、宇佐見さんからまいりたいと思います。

□ 宇佐見委員

今、質問だけということですよね。質問だけにします。一つは、先程お話になりました北から入ってくる道路、それから南地区西側の恒久施設に行く道路、これは車が通ることを前提にして、幅はどれぐらいを想定されているかということが一点です。それから、地図の右の方の、赤池の奥になるかと思いますが、ミティゲーションサイトがありまして、そこの184mと185mのところに、ピンクの線が引いてあります。これも回廊だと思うんですが、橋を架けるという事なんでしょうか、ということです。かなり高いところに橋が架かるということだと思いますけど、その点。三つ目は登録会場と言う場合には、入場料を払って入るわけですから、フェンスで登録会場を囲むということを言われてますよね。そのフェンスはどういう範囲に張ることになっているのか。その3点を伺いたい。

□ 谷岡委員長

道路の問題ですよね。最初のところの幅ですとか、車が通るのかという問題。ミティゲーションサイトというふうに東側の部分の184から185の所のこのマークが橋なのかどうかという問題。そして登録会場としてのフェンスというものが、どのようなものでどのような範囲か、この3点について質問ございましたけども、お答えはいただけますでしょうか。

□ 黒岩企画調整G長

(OHPを使って説明)
まず、道路ですけれども、この南から来ているここまでは県道でございますので18mを想定してます。それから、北に行くところは12m。それから、こちらの恒久施設に行く道路ですが、恒久施設に接するところまでは11m。ただ、どこまでが恒久施設かということはまだはっきりしておりませんで、仮にこの辺からが敷地だとすると、そこから先は施設の構内道路ということになりますので、どういう施設ができるかというところで決まってくるということでございます。2番目、ここのところですが、これは橋を架けるということを考えております。歩くだけの橋です。これが100mですので、この図面ではそうなっております。フェンスの範囲ですけどれも、まだはっきりしておりません。当然恒久施設のあるところ、ここからこちら側が主要地区ということになって、ここは当然管理の範囲内ということになります。ただ、こちらの回廊部分がどうなるかというところについては、BIEの事務局ともどこまでフェンスを張らなければいけないかについては、むしろ今後の交渉事項になりまして、今の段階ではここまでがフェンスで管理ということは、まだはっきり決まっていません。

□ 谷岡委員長

関連で、林先生。

□ 林委員

フェンスをどこに張るのかというのは、結局回廊というのがどういう機能を果たすのか、周辺の森林は何なんだ、という森林そのものが施設化される部分と、そうでなしに、本来の森林として維持管理するという2段階があると思うんです。それを区分してどこまで博覧会向けに森に手をつけて見せる、先程武内委員が言われたように回廊を歩けば何かがわかる、こういう博覧会の中では森だって施設なんで、建物だけが恒久施設でなくて、森自体が本来の恒久施設ですよね。後、国営公園にするかなんか別にしても、公園になると森林はひとつの施設ですから、施設空間としてどこまで利用するのか。それ以外は海上の森全体でという話になっていますが、地道を使う場合は、いわばあの森が今どういう状況にあるのか、将来どういうふうに維持管理するのがあの森にとって一番いいか、博覧会とは無関係にですよ、そういうふうに仕分けしておかないとだめじゃないかと思うんですね。それがBIEと相談してじゃなくて、ある程度施設化した形で博覧会の期間中森を展示したい、この範囲なんだということをはっきり決めないと、回廊をつけていいかどうか、妥当かどうかの判断が下せない。回廊は単なる道じゃないと思うんです、この計画の中では・・・。回廊と地道はなぜ区分するかというと、単に板を張るか張らないかの形状の差ではなくて、まさに、博覧会における位置付けの違いなんです。だから、フェンスを張るというのは、そういう意味でどこまで施設として利用したいのかという、そこで起こってくるいろんな問題がありますね。そうすると、ストーリーを立てるのもいいけども、アセスメントの過程でちょっと困るというケースも出てくるかもしれない。そういう問題が発生します。それ以外の部分だったら、森林本来の管理を組み立てていけば、そう簡単な問題でないが、博覧会協会の仕事をはるかに超えるものになりますから、そういうところの区別をしていただきたい。

□ 黒岩企画調整G長

全くおっしゃるとおりでございます。大分以前の計画についてBIEとやりあったことがあるもんですから、思わずそのことを言っちゃったんですが、おっしゃる通りBIEとやる前に主催者としてどこまで管理する意思があるのかというのが、当然なければいけないことです。ただ、そういう意味としてもまだそこまで決めきっていないということでございます。

□ 宇佐見委員

フェンスのことですが、これで見ると、回廊から地道に入って、また回廊に戻るような点線がついてますよね。ここでフェンスを張るとすると、ここにもゲートがあって入場券のチェックをやるということになるのかということもちょっと気になるんです。どういう範囲がフェンスかということについてなるべく早くはっきりしていただきたい。

□ 黒岩企画調整G長

そういうことがありますので、ちょっとまだ、そういったことまで十分検討する時間がありませんでした。

□ 谷岡委員長

どうもありがとうございました。加藤さんどうぞ。

□ 加藤委員

まず、海上の西地区のAですけれども、この部分について色々な構想が出ていますけれども、すでにサンヒルズ上之山の住民の方々から、いろんな案を出すについては私たちへの説明をしっかりやった上で、合意形成をした上でプランニングをしてくれという要望が出てきております。この点について、このプランニングは住民の合意がなければ変更可能なもの、あるいは変更するものとして検討されておるのかどうかがまず一点です。
それから、この道路の問題ですね。この北から南に抜けていく道路があります。これは森山さんからも出てますけれども、武内先生がお答えを少ししてみえましたけども、ハッチョウトンボだとかいろんな湿地特有の、東海地方特有な湿地状況が生み出されている場所です。このところで、影響が出ないようにしたいというお話でしたけども、実際に、影響が出ないという結論が出ているものがあるのかどうか。これが出ていない時に、ただ、配慮するとか新しい工法で配慮するとか言われても、それは環境に対する影響を回避するということにならないと思いますので、その点についてどうなのかということ。
それから、ここに道路を通すということは非常に無謀なことであるというふうに思いますので、その点について、どういうお考えで、この場所に通しても問題がないと考えられたのか、もう一度きちっとご説明をいただきたいと思います。
それから、南地区のところに恒久施設がやはり造られています。この恒久施設を造る場所は、確かに地図上は平場になっておりますけれども、現場に行けば更地になっているわけでもなんでもない。ここはここできちんとした森になっていて、ここの特有の生態系があるし、鳥がいろんな形で生息している。これは既にサンコウチョウだとかサンショウクイがいる地域だといわれておりますので、ここに造って、造成は極力控えるとお話されてみえましたけど、実際にここに恒久施設を造るとなれば、そう簡単にできるものではない。現場に行けばわかりますけれど、いろんな森林や植物があります。その上でこれがなぜ造ることで影響が回避できるというふうにお考えなのか、この点はやはり明らかにしていただきたい。こう思います。
それから、このミティゲーションサイトという問題ですけれども、このミティゲーションサイトの問題は、現場に行けばここはここで、先程も言ったように生態系があるわけです。別に荒らされてしまった場所でもないし、荒涼とした場所でもなんでもない。こういった場所であえてミティゲーションサイトを設定された理由、これは何なのか少し分かりません。それから、さらにこのBゾーンの・・・

□ 谷岡委員長

加藤さん、あと何点ぐらいありますか?

□ 加藤委員

あと2点です。保全すべき場所といわれていたBゾーンに、なぜこういう恒久施設ができるのか、少しこれは環境庁さんとも、閣議了解との関係で、これは元々保全する場所であるというふうにアセスの評価書には書かれておりますので、ここのところにもし造るとなれば、アセスのやり直しという要素になると思いますけれども、その点についてどういうふうにお考えなのかという点。
それからもう一点は都市計画に絡む問題ですけれども、この地域全体は瀬戸市では市街化調整区域となってあります。市街化調整区域というのは当然保全すべき場所として、市街化しないということで区域をされているわけですので、こういう大型施設、恒久施設を造るとなれば、当然開発規制という問題があります。その点について愛知県の方はどう考えているのか。瀬戸市では1,000㎡以上の調整区域での開発は、周辺住民への周知・説明ということが必要になっておりますので、こういう手続きがきちっとされるのかどうか。この上でなお時間がないということで手続きを省略されては困るので、違法行為の上で環境万博をやられては困りますので、そういう点についてどう考えてみえるのかということで。最後にもう一点、都市計画に絡む問題ですけれども、道路を青少年公園のグリーンロード線からこの南地区へ入れるという話になっております。今出てる地図は、愛工大のすぐ横のところと給水塔の辺までしかいつも地図が出てこないんですけれども、この先をどこへ結ぶのか。このままでは当然何にも使えませんので、このグリーンロードに結ばなければいけないんですけども、そうするとやはり地権者の同意が全然取られていない地域に線を引くわけですよね。その上でさらに都市計画決定をしてこないと、この道路そのものは造れませんので、そういう手続きについてどう考えてみえるのか、都市計画手続きができなければ、この計画そのものを変更する必要がありますけれども、そういう点について合わせて質問したいということです。

□ 谷岡委員長

はい、古南さんどうぞ

□ 古南委員

ちょっと今恒久施設の話が出たので、私も恒久施設のお話を聞こうと思っておりましたので、加藤さんのご質問に続けて言わせていただいていいでしょうか。私の質問は、恒久施設が3ヵ所で表示されています。それから領域全体を見せるような形になっていますけれど、この3つの恒久施設のそれぞれの中身といいますかコンセプトといいますか、ここの中身と、それぞれが連携といいますか、それがちょっと見えてこないものですから、恒久施設の中身・コンセプトに関して、万博時にこんなものを見せて、終わった後でこんなふうにという、終わった後の方は希望ということでもいいんですが、ご説明をいただきたいと思います。

□ 草刈委員

今の恒久施設の絡みで追加で質問ですが、この一コブ目の恒久施設で一体どれだけの地形改変をするのか。切土、盛土とかどれくらい土を取るのか、一コブ目に向かう道路でもどれだけ土を取るのかについて知りたいのでよろしくお願いします。

□ 谷岡委員長

いかがですか、事務局の方から、おそらく県だとか瀬戸市を含めていろんな方々にお答えいただかないといけないと思うのですが、順次よろしくお願いしたいと思います。

□ 黒岩企画調整G長

まず、西A地区の住民合意についてですけれども、これは住民の方には充分ご説明をしてご理解を得るように努めなければいけないというふうに考えております。
それから、道路について、ハッチョウトンボの生息等への影響を回避できるのかということですけれども、先程武内委員のほうからご説明ありましたように、なるべく回避したいし、できない場合は低減、さらに代償を考えるということで考えております。また道路につきましては、博覧会またはその後の使用についても価値があるものと考えておりますので、もちろん環境への影響というのは回避したいというのは当然なんですけども、ある程度の影響はやむを得ないかなというところもございます。
それから、南地区の恒久施設というところですが、環境への影響につきましては、先程の西地区内の道路と同等のことが言えるのではないかというふうに思います。それから、どういう施設かということですが、第2回の検討会議の際に恒久施設につきましては県の方から生物の多様性、森の文化、それから自然史についてといったような方向性が示されておりまして、この図面では書き込んでおります。先程説明しましたように、Bゾーンの中の恒久施設については、かなり道路の関係で難しいということもございますので、これがそのままということが、もちろん博覧会協会だけで決められるというものではございません。博覧会のテーマであります人と自然のよい関係を示すということから、展示内容については今後考えていくわけでございますが、現段階で「これこれこういうもの」というのはまだ決められていない。先程武内委員の方からも、どういうようなものを見せていくのかということも、ハードと一体に本当は考えなければいけないという話がありましたけども、そういったものも早急に考えていかなければいけないと考えております。それから、Bゾーンについてなんですけども、ここも個別に考えて、自然と人間との関係ということでプラスのことができるということであれば、Bゾーンの活用というのは、一概にBゾーンであれば全く活用が否定されているということではないのではないかということで、もちろんこれで問答無用でBゾーンでやりますということではなくて、もちろん環境庁さんはじめ色々ご相談していかなければいけないわけですけども、とりあえずここの案に示したような格好で使えないかということを検討したいということでございます。
それから、市街化調整区域等の手続きについてですけれども、これは当然必要な手続きは踏まなければいけないというふうに考えております。あと、道路等については県のほうから。

□ 森局長(愛知県)

まず、都市計画上の調整区域での開発工事ですけれども、国、県は適用除外になっておりますので、それでいけるというふうに思っております。
それから道路ですけれども、都市計画決定をした道路と、もう一つ都市計画決定ではなくていわゆる道路認定を受けて整備する道路がありますので、今回の場合は、主要な観光地、レクリエーション施設を含むんですけども、それへのアクセス道路ということで、道路認定をして整備を進めたいというふうに思っております。地権者につきましては、都市計画決定ではございませんですけども、認定をすれば使用等が可能になる、あるいは、税法上の工事が可能になるということであります。
それから3つの建物ということで、古南さんからご質問いただきましたけども、前回も一応ご説明をさせていただいた、ちょっとはしょって説明を致しましたが、今、協会の黒岩さんからも少し説明をしていただきましたけども、北の地区は道路の関係がございまして、もう少しその辺りがはっきりしてきませんと恒久施設ができるかどうかということが、まだ充分フィージビリティ調査ができておりませんので、その辺りも踏まえて、例えばトンネル工事ができるとか、そういうことでありますと恒久施設の展開の可能性があるということで、図面上はEx.として、生物多様性研究センターと書いていただいておりますけども、そんなようなことも含めてこれからの検討課題かなと思っております。それと、西地区Bと海上南地区の西側のところですけれども、これは私どもやっぱり今想定しておりますのは、国と県の恒久施設、この図面上でもまだどちらがどちらということではございませんが、いずれに致しましても国と県がそれぞれが主体となって博覧会につきましては、例えば、国レベルですとまさにシンボルゾーンということの拠点施設となりますので、これからいろいろ固められていく事と思いますけれども、人と自然の関わりについて考え学ぶ場、あるいは博覧会のテーマ展開をしていく場ということにしていきたいと思っておりますし、そのように国にお願いをしていきたいと思っています。一方県が造ることになります恒久施設につきましては、愛知県の自然環境、産業技術の集積などの地域特性を生かした、愛知県なりに愛知県としてテーマをどう展開していくかということで考えていきたい。博覧会後はそうした博覧会時の展開を踏まえて、特に海上南地区の西側につきましては道路との関係もありまして、前にも申し上げましたけれども、ビジターセンターのような機能も当然2005年後、博覧会後には持たなければならんというふうに思っております。以上でございます。

□ 加藤委員

一つまだ抜けているのは、ミティゲーションの場所をどうしてここを選んだのかということを確認をさせていただきたい。それから、住民合意の話で私が聞いたのは、住民合意が得られない場合はこの計画は変更可能なものだという立場でよろしいですかということを確認したかった。理解をさせてもらうという話ではなくて、住民合意が得られなければこの計画は変更可能なのかどうかというお立場なのかということを確認したい。
それからもう一つ、北から南へ抜けていく道路のことで、私が確認したかったのは、影響が出るということについて、武内さんは、工夫をして何とかしたいという話をされたけれども、実際に工夫をして守られているという事例があるんですかということを確認したかったということです。
それともう一点は、森さん今、国・県の施設は適用除外だと言われた。適用除外なら何をやってもいいという話じゃないでしょということなんですよ。だから、民間の模範になるような公共事業というのをやられていかないといけない。そうするとこうした調整区域の中での開発行為の仕方については慎重にやる必要があるんだという事です。瀬戸市の場合は、さらに1,000㎡以上についても、今愛知県は確か10,000㎡でしたかね、ですけれども、もっときちっとした住民生活を守る為に、1,000㎡以上については住民に対しては周知、説明をしなさいという、さらに進めば合意を取ってやりなさいよという、こういうことですよね、そういうことができない場合にどうなんですかということを確認をしたいということなんです。そういう意味ですので、はっきり質問に答えていただかないといつまでたっても深まらないと思うので、よろしくお願いします。

□ 谷岡委員長

加藤さん、分かる部分もたくさんあるのですけれども、質問という名の議論をなさっている部分もかなりあるように私は思うようなところもございます。それから、私どもが先回出しました条件というのは、完全に影響を回避するということ、それによって達成するというようなものではありません。一定の影響は出るであろう、万博をここでやろうとするならば影響は出るであろうと、それに対してできるだけの措置をしてほしいということであり、そして、前回出てきた計画案の中で、やはりこれだけは変えて欲しいというようなことに関して条件をお付けしたということであって、これがクリアできればパラダイスという話はした覚えはございませんので、ぜひ、そこへは戻られないようにお願いしたいのですけれども・・・

□ 加藤委員

そうであれば、それは違うと思います。環境影響がでれば、これは回避をする為に止めるという話も検討しなさいという話が最初になきゃいかんのですよ。そういうことを私は・・・

□ 谷岡委員長

先回の条件は、そういうふうに整理をして皆さんの合意をいただいておりますので、そこへは戻らないで下さい。

□ 加藤委員

そういう話を同意したというふうに言われるなら、それはおかしいです。

□ 谷岡委員長

同意したとは言っておりません。合意があったというふうに申し上げております。

□ 加藤委員

だから合意があったということなら、私も同意してるということでしょ。私はそんな事を言った覚えはありませんよ。だから委員長が勝手に、勝手にというのは言い過ぎかな、委員長が独自にこういう、ここでやってもいいんだという前提に立って話を進めてもらっては困るということなんです。

□ 谷岡委員長

そういうことを申し上げておりませんでしょう。

□ 加藤委員

委員長の発言だったらそういうふうに受けとめられますけど。委員長も環境影響を回避できなければ、最終的に・・・

□ 谷岡委員長

今、議論しないで先に進みませんか。お願いします。

□ 加藤委員

だから、認識が違ったらだめですよ。出発点が違っていれば・・・

□ 林委員

加藤さんの質問のトンボ池の件ですが、トンボ池だけでなくて湿地環境に影響を与えそうな道路計画というのは各地であります。それについてアセスメントの段階でどういう調査をすればいいか、あるいは、道路計画に対してどういうふうな技術的にも経済的にも採用可能な技術があるのかということについては、色々実例があります。私自身も関わって指導してきた例もあります。そういうことで、今、愛知県にあるのかないのかと問い掛けるのは酷かもしれませんね。そこまで用意してないかもしれません。ただし、非常に今日微妙なところに、特に高層湿原の生態系を壊さないで道路計画を立てるということについても私自身今関わっておりますけれども、充分に対応できる技術はありますので、これから色々要望を出されていけばいいと思うんです。どういう点をチェックしなさいということと、出てきた計画を云々というのは、一応法律上というか制度的なもので答えられたんであって、私別に愛知県の弁護しているわけじゃないんですけど、私自身犬山市の自然保護審議会の会長として、たとえ国、県の事業計画といえども疑問の点は全て計画書を読んで工法の改善から、あるいは計画そのものの、やめるとかも含めて協議しております。国も県も来てもらっておりますし、地元の審議会の意見をほぼ全面的に受け入れて、設計変更を何度も重ねている計画もありますので、それは、地元の方であとは対応される、ここでそこまで見込んで議論はできませんので、瀬戸市の自然保護審議会、環境審議会というものがあると思うんですね、そっちで充分チェックされていけばいいと思います。そこのチェックが充分に動くかどうか、それが、住民合意、瀬戸の市民の合意を取り付けるかという一つの仲立ちになるのではないでしょうか。

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