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第11回「愛知万博検討会議(海上地区を中心として)」議事録

10月2日~4日オープンカフェの報告について・その他(1)

□ 谷岡委員長

ありがとうございました。では会議を続けたいというふうに思います。先程変なところに入ってしまいましたので申し訳ございませんでした。改めて坂本新総長を私ども検討会議としても歓迎したいと思います。また新総長の下に協会がこれから再出発なさる中で我々の検討会議の成果を尊重していただくという先程の表明大変喜ばしく思います。検討会議が今後どうなっていくのか、どういう形で発展解消する、あるいは機関を生み出すのか、そういうことも我々は先回からの課題にしておるわけですけれども、今の総長のお話を聞いて大変に心強く思いましたし、また5年間どこにおりましても私どももそういう意味では万博に関係した仲間達としてがんばっていきたいと思いますので、何でも遠慮なくおっしゃっていただきたいと思います。では早速議題に入らせていただきたいと思います。10月2日~4日の3日間、夕方の時間を使いまして検討会議オープンカフェを行いました。約延べに致しますと40名ほどの委員が参加いたしましたし、その他大勢の代理の方々、同行者の方々が出席していただき、協会を含めて事業者の方々も大変たくさんの人が参加していただくというような会議になりました。委員の方の中にはもちろん3日間通して参加していただいた方もございます。ただ、この会議は検討会議のある種のいわば検討部会である、作業部会であるというふうに位置付けてはおりますが、全員の委員がもちろん普段の日に揃うということはできません中で、ある種穴あきながらやってきたという状況で、ここはやはりその成果というものを充分に皆さんと共有をする。それを今後のいわば円滑な議論にするために使いたい。それが主な目的でございます。1日目、2日目、3日目それぞれ違う委員から書記をお願い致しまして、同時に発表者をあらかじめ任命させていただきました。ただ今日の15日というのがどうしても都合がおつきにならなかった方で、例えば吉田委員はアンマンの方の会議に行かれたということがございましたので、どなたか別の方で出席者の方を選んで欲しいというような依頼がございましたし、森山委員を3日目でお願いをしていたわけですが、今日どうしても都合が悪いということでございましたので、メール上でもお知らせしましたように1日目につきましては宇佐見委員、2日目は草刈委員、3日目につきましては曽我部さんというかたちで報告をしていただきます。3日間の報告をそれぞれ順次やっていただきまして、特に他の委員で参加された方々の中から補足したいこと、あるいは付け加えたしことというようなことがございましたら、その他の委員の方に自由にご発言を願いたいというふうに思っております。これら全てをやりまして、それで3日間の情報を共有するという形で我々としては一つの今日の議論のスターティングポイントに立ちたいというふうに考えます。では宇佐見委員最初によろしくお願いします。1日目の報告でございます。

□ 宇佐見委員

第1日分は吉田さんがやってくださるという、記録も取って報告もしてくださるということなんで、私は何もしなくていいと思って自分の関心事だけに向けて議論に参加していましたので、突然のご指名でちょっと戸惑ったんですけども、幸い吉田さんから詳しい記録をいただいております。今日の資料集の資料―3というのがその議事録にあたります。今委員長がおっしゃいましたように、特に長久手の会場問題を中心に議論をするということで3日間始まったわけですが、最初に長久手から参加をしておられた方々から、長久手の特に住民といいますか生活環境について心配されているグループの方からどういう点を心配しておられるか具体的に出していただこうということで、1ページにあります前田という名前で書いてあります(1)から(8)と(+a)というのがありますが、私の記憶では前田さんから出された問題は(1)から(6)まで出されまして、それを整理した上で全体に共通する問題として(7)環境アセスメントと(8)住民合意をどういうふうに今後やっていくかと、つまり(1)から(6)の問題をちゃんとしていくためにはアセスメントと住民合意の問題をちゃんとやっていくことが必要だということが委員長から整理されたというふうに記憶をしております。この6点を順番に検討して上で、じゃあそれをちゃんとするためのアセスメントや合意の問題はどうするかという順番でやろうということで、まずアクセスの問題から入りました。
アクセスについては協会から現在お考えのところは説明があったわけで、大体そこに書いてあることです。鉄道系が全体の50%、マイカーといいますか道路系が50%。鉄道系といいましても鉄道の駅が直接会場の前にできるわけではありませんので、近いところも遠いところもあるんですけども、いくつかの駅からそこにあります6つほどの駅からシャトルバスでつなぐというのが鉄道系ということの意味で、例えば名古屋駅からですと、シャトルバスで32分。このバスの所要時間につきましては基本的に鉄道系のシャトルバスは高速道路、名古屋都市高速と東名阪と東名高速道路と名古屋瀬戸道路、こういったかたちでの高速道路系を使うので渋滞はないという前提で計算されていると思います。しかし最終的にはシャトルバスである。鉄道系もシャトルバスで会場に直接入るのはシャトルバスであるということ。道路系ですけれども、会場には直接には駐車場を設けないで、これも高速道路のあちこちとそれから比較的近いところに2箇所ほど駐車場を造る。しかし、近いところでも2~3km、遠いところですと数十kmになりますので、駐車場から会場へもシャトルバスをつかう。従って鉄道系、道路系と50%ずつ分けておりますけども基本的にはシャトルバスで入る。その他に団体バスというのは会場に直接乗り入れができるということで、これが15%、道路系のほうに入っておりますが15%。こういう計画が示されました。議論をしましたけれども、質疑の中で中心はバス輸送に頼るということです。要するにシャトルバスと団体バスで最終的に全部会場に送り込むということですから、これが環境万博にふさわしいかということが論点になりました。その関連では現在計画中のHSSTシステムによる東部丘陵線がもしできれば、これも全線開通という場合には藤ヶ丘から青少年公園まで直通の鉄道系の区間ができるということと、場合によって八草から青少年公園までの短い区間ですが、それだけでも部分開通でも利用できれば八草からのシャトルバスは必要なくなるので、それだけでも・・・。八草からの入り込みというのを相当大目に見ておりますので、それがあればかなり交通アクセスの問題が解決するのではないか。しかしこれにつきましては県の方からご出席になっていましたのでいろいろ伺いましたけども、私の受けた印象としては、この万博の始まる2005年の段階で東部丘陵線はいくつも山があって、なかなか東部丘陵線を直接今の段階で会場の交通アクセスとして予定するのは困難だという事であったかと思います。HSSTという形式そのものについても本当に大丈夫か、今環境アセスメントの手続きがまだ方法書という段階で、これから準備書にいく段階なんですね。HSSTについての事前の調査はいろいろ行われているとは思いますけども、現在環境アセスメントの初めの方の手続きの段階ですから、今からHSSTで絶対大丈夫だから、これぜひ期待するということでいいかということについては出席者から疑問も出ております。しかし全体としては東部丘陵線ができればかなり交通アクセスについては楽になるという期待が多くの出席者から表明されました。現実はなかなか困難だということのようであります。従って基本的にはシャトルバスを中心とした道路系に頼ることになるわけですけども、それ自体が若干不確実な計画の上に乗っかっているんじゃないか。例えば「名古屋瀬戸道路は本当に完成しますか」とか「高速道路いくつか通過するわけですけども、それが本当に交通渋滞を起こさないか」とかいくつかその計画自体も現在の時点で確実といえるか、100%というとなかなかどんな事業でも100%と言えないかもしれませんけども、ただ今度の青少年公園へのアクセスについては、現在前提としているいくつかの計画が一つでも狂ってきますと、これは全体に非常に大きな影響を与えるということで、そういう点の心配がいくつか出ました。それから特に駐車場については、協会としては会場には直接乗り入れないということで、マイカー用の駐車場は造らないということですが、会場周辺には農地も非常に多ございますので、そういったところ、万博の期間中ゲリラ的な駐車場というのが民間でいくつも開設されるようになると、そこに車が集まってきて周辺の渋滞とかそういったことが懸念される。こういうものも出ました。これについてはなかなか法的には土地所有権の問題もありますので完全に禁止するというのは困難で、住民運動に頼るのかという議論も出ましたけれども、そういった問題があります。交通アクセスについては駐車場の問題も含めて会場周辺での交通渋滞の恐れ、特に青少年公園の西北角のところが前熊東という交差点がありますが、ここは現在も比較的渋滞のあるところですし、グリーンロードの入口にあたります県道名古屋力石線でしょうか、その入口にあたります名古屋インター付近というのはかなり渋滞が激しいところですので、そういったことの関連で渋滞に対する不安、心配というのも出ております。それから鉄道系については、もうちょっと愛環新駅というのがこの検討会議でも何度か出てきておりますけども、尚そういうものもメリット、デメリットよく考えた上で追求すべきではないかという議論がありました。それがアクセスです。
それから下水処理、冒頭に挙げられた6点ということで順番に議論を進めていくわけですが、下水処理につきましては11万人という計画入場数というのがあるわけですので、11万人をベースにしたときに、これは協会のほうの説明として予想量として1人50リットルで5,400トン。1,000トンについては現在の青少年公園の処理能力があると、1,000トンについては新たに域内処理をするような施設を考えたい。残りの3,400トンについては5~6km離れた長久手町の処理場にポンプ配管をして、協会のほうの説明では仮設のパイプを通して長久手の処理場で処理をさせていただきたいと、大体こういう計画だということでありました。特にその点については仮設というのは敷設してまた撤去するということになって、これは無駄が非常に大きくて環境万博にふさわしくないのではないか。むしろこういった問題こそ環境万博の名にふさわしいものとしては循環型ということ、例えば会場建設費の1,350億円の内、傾斜配分をしてそうした循環型の会場を実現すべきではないか。あるいは青少年公園地区での11万人という計画人数にかなり無理があるので、前から出ておりました広域展開をもっと考えるべきではないか、こういう議論が出ております。
それからこうした下水の配管を含めてですね、それから道路についてもバスの駐車場、ターミナルもありますけれども、それから会場内の建設工事があるわけですが、それに合わせて周辺のですね、例えばグリーンロードについては現在2車線のところを4車線にするとか、名古屋瀬戸道路の工事がまだ現在進んでおりますけどもこういった工事とか、これは今後数年間集中して行われるわけで、そうすると工事期間中、博覧会の期間そのものは半年間ですけども、工事期間中の工事の集中による周辺の住環境の悪化ということについても心配が出されております。特に事業主体が道路、会場建設、あるいはさっきの東部丘陵線の工事も始まるわけですね、そうしますとそういった事業主体の異なる工事が一箇所に集中して行われる。そうすると工事が集中して工事用の車輌の入り込みなども含めて相当混乱が予想される。この点は県の今日も来ておられる森局長がご出席になっておりまして、「それは県の方で責任を持ってきちっと調整を致します」と強く約束をされましたので私は大変心強く思いました。
私の感想も一部混ざっておりますが、ちょっとあと感想を申しますと、この検討会議の委員の皆さんには私の感想というのを前にメーリングリストに載せておりますけども、一点だけ申し上げますと、このオープンカフェ1日目については私としては非常に残念だったのは、協会のほうではこの1日目用のペーパーとしての資料を全く用意されていなかった。ここに付属資料がついておりますけども、これは島津委員の提案と前田委員資料として問題点というのが出ておりますけども、このHSSTの比較というのは会場で要求して途中で配られたものであります。例えば交通アクセスとか下水の問題については全て口頭で数字の読み上げがされまして、私自身もメモを取るのが大変でした。吉田さんも大変だったと思います。例えばその意味では、今日10月15日付けということで資料何番になりますかね・・・例えば青少年公園の輸送計画について10月15日資料―7というのが今日配布されておりますが、例えばこういったものが10月2日の段階で配られていれば、これをもとにして議論すればもう少し効率的な議論ができたのではないかと思いましたので、私はオープンカフェの1日目で交通アクセスと下水の問題が集中的に議論されるということは、ほぼ私自身も予想がつきましたので、協会のほうでも予想はついたと思うんですね。そういったときに議論を効率的にする為の配慮というのはもう少しご用意いただけるとよかったのではないかというふうに思いました。以上感想も含めて第1日目の分は以上にさせていただきます。

□ 谷岡委員長

宇佐見委員どうもありがとうございました。では2日目につきまして草刈委員よろしくお願い致します。

□ 草刈委員

2日目に参加させていただきました草刈です。資料―4のページ11です、その議事録に沿って説明させていただこうかと思います。今、宇佐見委員がおっしゃった関連資料については、配布資料1から8ということで配られました。2回目の議論は、項目の(4)(5)(6)(7)(8)という5項目について討議しました。
交通アクセスの追加資料で今回配布の20ページから22ページにありますが、その資料の説明が協会のほうからありました、場外観客輸送の概要として6つの駅から駅シャトルバスで運行する、駐車場からのシャトルバスは7箇所からパークアンドライドで会場に入るという説明がありました。それから八草駅からは無料としてなるべく利用してもらうが、できるだけ愛知環状鉄道を使ってもらう方針を考えている。それから県から東部丘陵線の計画について、区間としては藤ヶ丘駅から八草駅まで所要時間15分で3両編成400人で1時間当りの輸送数が400人×10本の4,000人という説明がありました。これについては定員以上の輸送能力を考えて計算されているという話でした。2日目は森川先生が、委員長が遅くなるというようなことで代役ということで司会をしていただきましたが、23ページの森川先生の資料から大学の方で独自に東部丘陵線を含めて需要予測を行った結果、協会の予測よりも鉄道のシェアが多くなっている。鉄道の直接乗り入れはそのシェアを増やすのに大変大きな効果があるというような説明でした。森川さんのモデルと協会のモデルがなぜ違うのかという質問で、森川先生の方では名古屋空港と関西空港のデータを使って計算した。鉄道の乗り入れのある関西空港のデータの影響で鉄道のシェアが大きくなった等のご説明がありました。
2日目の本題で(4)番の廃棄物の処理について、本日の資料の25ページの資料が入っておりますが、地域連携リサイクルシステム1次案の資料ということで、協会のほうからはほとんどが検討事項というようなことで報告されました。「廃棄物を出さない環境配慮の検討」と「処理をせざるを得ない」場合の2つの検討の方法をやっている。そのほかにも「ゼロエミッション部会で廃棄物の最小化を図る検討をされている」とか発生抑制をすると同時に使い捨て容器などリサイクルを進めるようにする。それから地域と連携するリサイクルシステムを考える。リサイクルセンターストックヤードから地域のリサイクル業者を経由して再生に回せないかどうか。エコマネーの試みとして「環境ガイドライン」、「グリーン購入ガイドライン」を検討していると、それらリサイクルに対する見せる技術としての検討もされている。周辺の自治体と協議しながら検討を進めていくというようなことをおっしゃっていました。それから「自治体の能力の余力を見ながら特殊廃棄物は民間事業者へ処理できないか検討している」ということでした。この説明に対して島津委員のほうから、生活するのと博覧会とでは考え方が違うので長久手町の何倍も人が来るので余力があったらというのは、甘すぎやしないか。ストックヤードとしてどれだけ引き受けられるか。長久手町からはまだ協会から詳しい説明は受けていない。それから地元とは協会ができてから正式に協議をしていないので、周辺の自治体も含めて議論もしていないという説明がありました。前田さんの方から「長久手町の業者からは燃えるゴミについての余力がない」というような状況を聞いているという報告がありました。恒久施設として残せないのかということに対して、将来の維持管理もあり人数の開きもあるので、恒久事業者と相談してやっていくということでした。中間処理施設の規模は不明であるけれども、小さな施設を分割していろいろな所に持っていくことができるのではないかということも考えてらっしゃるということで、中間処理施設と恒久施設の検討もすると、規模については程々の規模の施設を造るということでした。それから博覧会として見せるということでは、ゴミを集めるということで博覧会の舞台裏を見せるコンセプトとしての位置付けが重要である。環境PTとしても見せる技術として検討されているということでした。説明があったリサイクルの表ですが、「通り一遍な表でどうなのか」ということについて、これは21世紀に向かって随時変わっていくのでそれに応じて対応していきたいという説明でした。それからゼロエミ部会で検討しているということですけども、内容が消極的なので、5年先を見込んだ検討が必要なのではないか、その地域にどのように引き継がれるかも検討して欲しいという要求が出ました。曽我部さんのほうから万博の中でもゼロエミッションは必要ですが、会場の外で瀬戸市とか長久手町でも協力できるように検討すべきで、瀬戸市の中のゴミを減らしていくことも必要だと、最終的には瀬戸市にもそのシステムを残せる方策を検討することが必要だろう。協会のほうから会期前、会期中、会期後も含めて博覧会の会場の中も外も含めてそのシステムを検討していくという説明がありました。大体そこら辺が廃棄物の処理についての話し合いでした。
次に施設利用の配慮については、スケートリンクの関係ですが、森推進局長の方から通年型のスケートリンクは博覧会の会期中万博として使っていく予定なので、ぎりぎりまで使えるようにするが一定期間つかえなくなるので、代替施設を検討するということで、県内の色々なところで検討されてるのも説明されました。会場からは工事のスケジュールの関係もあるので、できるだけ配慮して工事を進めるという説明がありました。
それから公園内の自然環境保全については、松崎さんのほうから前回の会場プランとしてあった自然生態通廊については結果的に断念された。森の状態の部分については現況のままであるが、多少人が入る施設を検討している。それからオオタカ検討会でも説明されて、近くで見つかった営巣地のデータも不足しているので、一応この方向で並行して作業を進めていいという了解を得ているという話がありました。会場から前回の検討会議で質問があった東部丘陵線の車輌基地の場所について、その場所は青少年公園の会場の予定地の北東角を考えているということでした。それに対して場所をずらすことはできないか、だめな場合の代替地は可能か等の質問がありましたが、まだ検討されてないようでした。
それからバスターミナルとして田畑を埋め立てて造るという計画があがっているんだけど、一方では海上の森を保全しながら一方では田畑を埋めるということで、一貫性がないという質問がありました。これに対しては長久手町のほうから一次利用であるが、農地に返すことは他でもやっていることなので十分可能であると、将来的には長久手町の駅前になるので、将来の利用も含めて同時に検討したいということでした。(7)と(8)の環境アセスメントと住民合意については、環境アセスメントは住民合意の一部なので、この二つをまとめて議論しました、当面のアセスの作業としとりあえず1年分のデータを整理して公表している。今回配布された資料の青少年公園及びその周辺における環境調査結果についてという資料が配られました。住民からの意見の多い事項について、また通産大臣の意見について必要なデータを早い段階で出す必要があるということで、10月中に意見を聞く場を設ける。日程は未定ですが今月中にやりたいということで環境影響評価アドバイザー会議の開催も日程調整するということでした。20日過ぎのなるべく早い時期に公表とあわせて意見募集したい。1月間の期間で書面による意見募集、公表した後なるべく早い時期に意見交換会を開きたい。緊急に対応が可能なものはBIE登録までに反映させるということで、長期的なものについては修正評価書で意見の反映を考えているというご説明でした。それから26ページにあります重点項目について説明がありまして、この重点項目については議事録に書いてありますが、オープンカフェで議論している会期中の会場アクセスの影響については(1)の交通アクセスと同じ話であって、会場建設工事による影響は(2)の環境負荷、下水処理に伴う河川水質への影響については(3)の下水処理、注目すべき生物種への影響については(6)の公園内の自然環境保全とそれぞれこれに関係しているという説明がされました。アセスのことについては島津先生の方から緊急アセスの提案が出され、今回配布された資料の5ページにあります。通産省の実施要領とは別に緊急アセスをやるべきことがある。住民に応えるアセスが必要で、何が心配なのかを文書の形で公表されることが必要である。検討会議がアセスに参加してもよいのではないかということを提案されました。BIEの審査に対しても、住民の審査に応えることが必要だというようなことです。例えばデータをインターネットで流す、騒音・大気などについては専門家が代わって評価してもらえるボランティアサービスという制度があるので、市民環境アセスメントサービスセンターで、インターネットを通じて評価というのが簡単にできるので、ぜひこの手法でやっていったらどうかという説明でした。そこら辺については配布資料を見ていただければと思います。その中で質問として、宇佐見さんの方から配布された資料で2,500万人、1日27万人ということで、これについては昨年度の資料なので今回数値が代わっているのでやり直しの作業をしているということで説明がされました。それから、島津提案の実行については、多くの方々から検討会議としてアセスすることに進めたらどうかという意見がたくさん出ていました。アセスはそんなところです。あとは議事録を読んでいただければと思います。とりあえずこんなところで報告を終わらせていただきます。

□ 谷岡委員長

どうも草刈委員ありがとうございました。では曽我部委員よろしくお願い致します。

□ 曽我部さん(森山委員の代理)

1日目と2日目でほとんどの議題を消化して、3日目というのは特に残した議題はなかったわけですけれども、森山さんからも特に3日目はなかったというようなことでしたけども、一応私達の会は4割を会の基本方針に沿っていれば6割は個人裁量でしゃべっていいという信頼関係に基づいておりますので、私のほうで感想を入れながら3日目の報告をさせていただきたいと思います。
3日目の方は宇佐見さんからの方は、要するにデータ不足だという指摘がさらになされました。アセスをする為の交通アクセスの問題だとかの数字のデータが出ていないために議論が深まらないという指摘があったと思います。それから島津さんのほうからは資料が出ました。その中にきちっと整理をしていただきましたけれども、検討会議の説明責任ということも一つとしてあります。これは私達国営公園の会にも言えることなんですけれども、海上の森を大変縮小した会場計画にしていただいたということで、長久手のほうに多くの負担をかけるようになったということで、私達の会としても責任を感じております。それからさらにもう一つ私としては責任を感じておりますのは、万博がここに実施される前に海上の森でやらなくてもYPがあるじゃないかと、こちらから出したということが一つ引っかかっておりまして、その時は比喩的に出したつもりだったんですけども、それが現実になってしまったということで若干の責任を感じております。それで長久手の方がどのようなことに対して不安を抱いていらっしゃるのかということを理解したくて3日間出席させていただいたんですけれども、前田さんや小池さんのほうからやはり出ていたのは、前熊東の交差点という、今も問題点がある交差点の渋滞に対して心配だということもありましたけれども、藤ヶ丘を経由して長久手の人がいろんな交通アクセスをしているということで、それが大丈夫なんだろうかと、そこが一番やはり不安だということを理解いたしました。それから島津さんのほうから更にアセスの市民参加というのは結果からではなくプロセスから参加すべきではないのかという指摘がされました。修正評価書へこの機会にプロセスから検討会議として参加することはできないのかという提案がなされたわけですけれども、協会の松崎さんからは、実は調整することが多すぎて外部の方の参加というのは大変難しいのだという説明を受けました。
この3日間を通して私自身大変勉強になりましたのは、同じ日本語をしゃべっていながら実際はみんな自分の立場の言語を使っているということにようやく気付かされた事です。専門家の方は例えば専門家語、今回の場合はアセス語とも呼べるような言葉で表現されますし、お役人の方は役人語といわれるような言葉になっております。それがデータ不足だというような指摘もされるんだと思いますけれども、住民の方は住民の方で住民語をしゃべっている。これは別にしゃべっている人がしゃべってるから悪いということではないのだと思いますけれども、人の言っていることを理解する時には、相手が何語を使っているかということを自分でまず理解をしなければいけないと、自分が何語をしゃべっているのかということも理解できないと、相手の言うことが本当は理解をしたつもりでしていないのではないかということが、松崎さんが調整することが役人の仕事であるとおっしゃったおかげで気付くことができたというのは、大変ありがたかったかなあと思います。検討会議もそういう意味では、いろんな言語を使いながらここまで来たわけですけれども、お互いやっぱり相手が何語を使っているかということを理解し合った人間同士がある程度の信頼関係を獲得してきたのではないかなあというふうに考えています。何か付け加えることがあったらよろしくお願い致します。

□ 谷岡委員長

どうもありがとうございました。以上が3日間の私どもの大体の検討の経緯であったというふうにご理解をいただきたいと思います。先にどちらにいたしましょうか。これに補足していただく点をまず洗い出す、あるいは協会のほうからその後説明する形で「データ不足、データ不足」という言葉が飛び交いましたが、それに関係してご用意いただいたことを先にお聞きするのか。私としてはこれだけはオープンカフェに参加された方で言っておきたいという方がいらっしゃいましたらそちらを先に言っていただいて、協会からお答えいただくほうが能率が良いかなと思いますので、どなたかからでももしございましたら・・・よろしいですか?今日じゃあ前田さんの代理でいらっしゃってます瀬口さんどうぞ。

□ 瀬口さん(前田委員の代理)

オープンカフェの中で長久手の私達の抱える不安な点、問題点というのを色々説明させていただいたんですけども、なかなか他の方には理解しにくいというご指摘を受けまして、今日長久手町が作っておりますタウンガイドマップというのをカラーコピーで用意していただきましたので、そちらを見ながら、ちょっと私達の町の状況をもう少し皆さんに説明させていただいてよろしいでしょうか。

□ 谷岡委員長

どうします、その議論は後の議論ということでいたしませんか。まずオープンカフェにあった事の整理だけを今やりたいと思いますので・・・。特にございませんようでしたら、大変詳しく説明していただきましたので、協会のほうからその後の変更点、その後の追加資料等につきましてのご説明よろしくお願いします。

□ 黒岩企画調整G長

前回の時に、なかなかデータについていろいろ関係機関との調整も必要で、出さないものもあるというご説明しましたけれども、その後そういった調整を進めまして、本日お配りしてある資料としては資料―6以下、もう少し整理した形でオープンカフェの時にもまだお出しできなかったものについて整理しておりますので、順次説明させていただきたいと思います。それじゃあはじめに会場計画について。

□ 湯山会場計画G長

それでは資料―6につきまして説明させていただきます。下の数字、ページ数からいきますと44ページでございます。会場計画についてでございますけども、オープンカフェの中で考え方につきましては色々説明させていただきましたけれども、数字につきましてはこれまで言われましたように調整中ということで、外に出て行った調整中の数字しかなかなかお示しできなかったとこでございます。この44ページの頭紙にもついておりますように、まだまだ現在熟度がこの程度という形でございますので、この資料につきましても熟度が高まりましたらまだ変わる可能性がございますのでよろしくお願いしたいと思います。まず展示施設面積でございますけども、これまでボリュームチェックということで大体の概数やっておりましたけども、現段階で工事計画、特にアセスへの入力とかその辺りやるときのどの程度の量をやるかという形でございます。それ程量は変わっておりませんけども、民間館につきましては一応民間の方が作られるものでございますけども、一応2階建てぐらいは造ることができるだろうということで、全面2階建てということで数字をはじいております。ということで大体青少年公園、屋内展示面積大体6万・ぐらいと言っていたのが、民間館2階建てにいたしますと7万・、あと催事施設で1万・ということで、合計8万・ということで色々計画等をやっていきたいということで現段階で考えております。

□ 谷岡委員長

そうしますとこれは床面積という理解ですね。

□ 湯山計画G長

床面積というかたちです。ただちょっと既存の屋内空間については色々ややこしいところがございます。それから45ページの下水道処理計画でございます。一応お願いするところの数字3,400トンという数字につきましては、割と早目からいろいろこれで協議やっとったわけでございますけども、それを取り巻く数字に対しましてこの真中の表にございますように、1万トン程中部水道企業団の方より田籾名古屋線のほうで受水いたしましてそこで下水の方になっていくもの、これが5,400トンぐらいかと、それから残り冷却塔の補給水、又は散水・修景等があるであろうという形でございます。ただしこれにつきましてもまだここの文章で書いてありますように、処理水再利用、要するに中水施設をどれぐらい入れるかとか、この辺りはまだまだ詰まりきっていない状態でございます。ただ現段階におきましては長久手町の浄化センター、こちらの方に3,400トンお願いいたしまして仮設のルート、これにつきましては町の方と協議しておりますけども、ポンプ圧送ということでなるべくお金がそんなにかからないようにということでルート等を考えておるところでございます。この辺りにつきましては環境配慮又は会場建設費、それから青少年公園の将来計画、こんな辺りをにらみながら県さん等と又長久手町さんと相談しながら今後の熟度を高めていきたいと思っております。又排水処理施設につきましては放流ということでございますけども、放流先の香流川、これは現在の水質、非常にいい水質でございますので、相当高い処理をしないといけないんではないかと考えておるところでございます。ということで上水につきましても、上水の現在の段階のもの、これが46ページのところに書いてあります。現在使用量が多い時で大体800トンぐらいという形で12時間受水ということでございますんで、受水層、今500と100あるという形でございます。それからあと廃棄物の処理計画につきましても、考え方につきましてはオープンカフェの方で説明させていただきましたけども、なるべくゴミの量を少なくしていくという形でございますけども、そしたら通常の博覧会であると試算したらどれぐらいになるのかといいますと、過去の博覧会の推計値、又施設の状況からいきましたら、大体1人500gぐらいということで、1日50トンぐらいになる形でございます。現在ゴミをいかに少なくするかということで検討しておりますけども、それ以外にも生ゴミをどうやっていくか、又リサイクルについてどう考えていくか、又廃油についての再処理の仕方、それからあと廃棄物につきましては周りの市町村、企業との協力も必要でございますし、また会場内に医療施設とか産業ゴミ等、これは少量ではございますけど色々ややこしい廃棄物もございますので、その辺りについても考えていってるところでございます。それからあと都市ガスでございますけども現在青少年公園の方に瀬戸の方から既設の供給管ございます。現在青少年公園の会場でどのくらいの量を使うか、これを見ながら既設の供給管をどの程度増強したらいいかどうかということで、現在中圧という形で引き込もうとしておりますけども、これにつきましては東邦ガスさんのほうと調整中でございます。また電力についてでございますけども、これは博覧会でございますので相当量必要になりますので、この東側に八草のほうに高圧線南北に走っておりますけども、そちらの方から新規に特別高圧77,000ボルトを引き込みましてやるということで、現在中部電力さんの方とどういう形でやっていくかについて調整中でございます。又工事工程でございますけども、48ページのところに非常にまだ簡単な工事工程表が出ております。一応主要施設につきまして平成14年度から着手ということでございます。展示工事につきましては会期の半年前から着手ということでございます。あと青少年公園の東南の部分、森林体感地区でございますけども、これにつきましては少し遅れて工事に着手するという形でございます。また前々から言っておりますように、青少年公園、どういう形でブロックに分けながら、いっぺんに全面閉園するんではなく、工期の時間のかかるところから部分閉園して工事を始めまして、どういうブロック分けで工事をやれば一番何とか今利用されている方が少しでも長く利用できるかどうか、これについて現在検討しているところでございます。これについては愛知県の青少年公園の将来構想もございますので、その辺りもにらみ合わせながらいろいろ検討しているところでございますのでよろしくお願い致します。

□ 谷岡委員長

どうもありがとうございました。次は、輸送計画等についてのご説明をいただくわけですか。

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