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第12回「愛知万博検討会議(海上地区を中心として)」議事録

■ 会場計画についての報告について(4)

□ 宇佐見委員

本題とちょっと変わりますがい「ですか。今日の資料―4のところで屋内展示施設面積表というのが出ておりまして、先程のご説明でもですね海上地区の政府館というところがゼロ、テーマ館もゼロになっているわけですね。これは前に示された表がどうだったか、ちょっと正確に対比できないんですけども、政府館とは呼ばないけれども海上地区に作るという建物を前提にしてですね、基本的には変更はないのだというふうにおっしゃったんですが、これまでの会場の組み立て方の私が理解していたところでは、海上地区というのは面積は小さいけれどもテーマ館、あるいは政府館というのはもってくるので、会場のシンボル的な役割を果すことができるのだと、こういうご説明だったと思いますので、そこからするとですね、確かに海上地区には建物はお建てになるかもしれないけれども、それはテーマ館でも政府館でもないということであれば、これは非常に大きな実質的な内容の変更になると思うので、変更になったのは外国政府館を1ha増やしただけだというご説明ではちょっと承服しがたいところがあります。その辺ちょっと補足して下さい。いまのようなこの表を見ればですね、私は明らかに会場計画についてかなり大きなBIEとの協議を通じての変更があったというふうに思いますので、その辺もう少し明確にして下さい。

□ 黒岩企画調整G長

海上地区が愛知万博の原点であるということで、シンボル的な役割を果すという点については変わらないということで、作る建物の呼称について政府館、テーマ館という言葉を使わずに、こちらの表に書いてありますように、自然文化展示場、あるいは人と自然の交流展示場というふうに呼称を変えているということでございます。

□ 宇佐見委員

展示施設はゼロですか。

□ 黒岩企画調整G長

だからこの表でいうと、下の方に自然文化展示場、あるいは人と自然の交流展示場ということでそれぞれ全部で18,000㎡の展示施設を確保しております。ここについてはぜんぜん変わっておりません。

□ 谷岡委員長

島津先生先が先に手を上げていらしたんで、島津先生、森山さんといきます。

□ 島津委員

どうしてもよくわからない。極端に言いますとね、中向けには海上の森はこの万博の心臓だと言っておる。BIEに対して、あるいはBIE自身は盲腸としか見ない。あまりに違うんじゃないの。それを整合させようと、「変わりません、変わりません」とおっしゃるからよくわかんなくなっちゃうんですよ。

□ 黒岩企画調整G長

そういう風におっしゃられたんで、もうちょっと踏み込んでご説明しなければいけないかなと。要はどのぐらいの来場を見込んでいるかということで、数字で明らかだと思うんですね、集客の中心が青少年地区であると。ただ海上について事業者側は非常に重視していて、ここが愛知万博の原点でありシンボルであるということです。BIEに対しても調査団が来る前から海上の位置付け、日本側の海上に対する思い入れというのをかなり説明したわけです。その結果かどうか、BIEの方は日本がそれだけ力を入れているということは、むしろ海上の方にお客さんを取られてしまって、青少年公園地区の人気が海上の方に取られちゃうんじゃないかという心配がBIE側に出てきてしまった。そういう意味では数字としては入る人は11万5千人ですよということなんで、実際にやろうとしていることは海上地区についてはありのままの自然と人との交流というところに焦点を当てたようなことをやりたいんだと、従ってそちらの方にどんどん人が来るということではないと、あるいはもともとのアクセスについて海上に直接入るというアクセスルートというのは、八草からシャトルバスで行く1万5千人だけであって、残りは一旦必ず青少年公園の方に入って、地区間を結ぶシャトルバスで輸送することになっている。そうしたことを説明していく過程で大体納得は得られたわけですが、その過程で集客の中心が青少年公園であるということを明確にする。呼称についてはテーマ館だとか日本政府館とかという言葉を使うと誤解を、実際BIEの方は一旦は誤解したわけですから、そういう誤解を招くんで呼称については避けようということで、実務協議で合意したということでございます。

□ 森山委員

この問題は、一つは、初めて自然文化展示場とか、あるいは人と自然の交流展示場(NPO等)とか、こういう名称は我々は始めて聞くんですね。今までは政府館、自治体館という形でここにできるんだという理念に基づいて考えられてきたわけですね。前と理念的にかなり性格が変わったというふうに我々は受け取れるんですね。これが固まったものなのか、海上の森をどういうふうにシンボルとして使っていくかというのは、ネーミングというのは名は体をあらわすので非常に重要なポイントだと思うんですけども、そういう意味でこれが決まったことなのか、それとも今後検討していくのか、その辺も含めて理念的な関係のところでお尋ねしたいと思います。

□ 黒岩企画調整G長

方針として、政府館という言葉を使ったからといって、ここで大きな機械を見せようとか、そういうことを考えていたわけではありませんし、検討会議の議論の過程でも海上の特性を生かした展示場、海上の自然を生かしたものというような話だったと思いますので、それを建物の呼称としてもそういう呼称に変えているということで、実際中身について性格が変わったということではないと思います。

□ 林委員

今議論されていること、便宜的といえば便宜的でしょうけどね、呼称を変えて下に降ろしているということだけ、実際に海上地区を万博全体の中でどう位置付けるのか、それから万博を瀬戸と長久手でやることによってですね、何を一体残していくのか。お祭りだけで終わるんじゃなくで何を残すのか何を伝えていくのかということに関しては、検討会議でこれから議論して方向を出していくべき問題で、今協会に答え求めるより、むしろ我々が議論していくべきことではないでしょうか。ですから一応BIEに対してテーマ館は移せということになったんでこういうふうに移しましたよという説明で終わっておいて、議論はむしろ後の資料の方にありますように「海上に関する合意のモニタリング」とか「海上の森の保全・活用に関する会議」こっちの方がテーマになると思いますので、議事進行上打ち切っていただきたいと思います。

□ 谷岡委員長

吉田さんと加藤さんのご質問をお聞きしたら、その後できるだけ速やかに、林先生がおっしゃったように議題を進めたいというふうに思いますが、じゃあ、まず、吉田さんどうぞ。

□ 吉田委員

海上地区の建物の呼称の違いの問題だと、変更の問題だということですけども、私はこれは非常に大きな問題で、愛知万博検討会議にとっては、こんなに簡単に名前が変えられるんだったら、あの毎週毎週の議論は一体なんだったのかという感じがするんですね。ここに自治体館と政府館と別々に必要だから、どうしても西地区だけでは収まらない、南地区かBゾーンの方にも塗ったこともありましたけども、そちらはなくなりました。自然保護団体の委員の中でも非常に苦しい思いをして、そういう内容であればなんとかそういう場所を探そうかとか、そうすべきでないとか、非常に委員の中を二分する大きな議論だったわけです。それはなぜかというとやっぱり自治体館、政府館と二つ必要だという説明があったからこそ、こういう血のにじむような議論をしたわけで、北館、南館なんてもんだったら、最初から西地区だけにしてくれと、もちろん西地区だけでは問題があるというご意見のあると思うんですけども、南地区とかBゾーンまで探そうという気は全く起こらなかったと思うんです。今更それを蒸し返そうというわけではありませんけども、北館・南館なんて名前でこれからも続けられるんであれば、私はそれこそどうして南地区までやる必要があるのかなという疑問が私の中には残ったままになります。この辺についてはきちっと名前をシンボルゾーンじゃなくて交流ゾーンといろいろ変わっているようですけども、海上地区は一体どういう位置付けなのかということをもう一回きちっと位置付けなおさないと、BIEに言われたからこうなったというだけではあまりにも主体性がない。海上地区についてどういうふうに生かそうかといった私たちの議論が一体どうなってしまったのかという疑問を持ちます。私たちの自然保護団体の中を二分した大きな問題なんですから、この議論を無駄にしないようなちゃんとした位置付けをもう一度考え直さなくちゃいけないと思います。

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