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第12回「愛知万博検討会議(海上地区を中心として)」議事録

■ 検討部会からの報告について
■ その他

□ 谷岡委員長

検討部会の報告に移りたいというふうに思います。検討部会の報告につきましては、最終的に検討部会で出したことと、その詰めに関しては黒岩さんと私の方が協議をしながらお互いの状況について詰めていくということで、今日も先程申しましたけども、まだ詰まりきってないこともございますが、一応検討部会の方ではどういう感じになったということは吉田さんから説明していただきまして、その後それに対して黒岩さんの方から私どもの協議がその後どうなったのかとしてまいりたいと思いますが、それでよろしいでしょうか?じゃあ、吉田さんお願い致します。

□ 吉田委員

私の発表ですけども、ちょっと名前を間違えてしまいまして、検討部会じゃなくて作業部会メモと書いたものが私のメモです。第1回10月28日の10時から1時ぐらいですね。それから第2回11月1日の19時から22時ぐらいの時間帯で、2度にわたって行われました。それぞれ色んな立場で出てらっしゃる委員がおりますので、その関連した立場の方、二人組のような形で委員長からご指名があった方が出たという形です。まず第1回のほうは、ちょっと最初の方で愛知県の出展参加基本構想策定委託、県民参加ムーブメント基本構想策定委託等についての議論がありましたので、これで時間がかなりかかってしまったんですけども、それについての説明は私のほうでは致しません。ただそこに書きましたようにこの愛知万博検討会議の方向性に関係することがいくつか出ておりました。一つは市民参加万博という形が愛知万博検討会議の9月に最終的に採択した提言、その中に出てくるわけですけれども、そうなる為には県・協会ともに健全な市民参加のシステムが必要だと、市民参加万博というのは、県民動員とかNPOがパビリオンを建てるというのは、そういうもので実現するのではなくて、戸田さん萩原さんのメモの方に詳しく書いてありますけども、ワールドワイド・プロジェクトのような具体的にそういうNPOのネットワークを残していくというようなものが本当の市民参加じゃないかという議論がありました。これから後継機関について議論するわけですけど、その後継機関をどのような形にするにせよ、又後継機関もそうですけども、それ以外の愛知万博関係の全ての会議が情報共有、それから公開参加といった原則に立つことが必要じゃないか、それがなかったので愛知万博検討会議に全ての期待が寄せられてきたということがありました。愛知万博検討会議については海上の森の計画の結論さえ出してもらえばあとは私たちが全部やるんだという、そういう雰囲気がこういう策定委託の流れの中で感じられたもんですから、そうではないはずだと。海上の森の会場計画だけでなく全て9月24日に採択された検討会議の提案、青少年会場だとか市民参加、広域展開を含む全てについて、これがアウトプットだという確認、これは当たり前のことですけどその確認。それからその中では海上の森の将来の保全活用についてはまだ片づいていない。これは県が主催していって、当然市民参加である以上公開でやる。これは県の方からありました。こういうことを念頭において議論したわけですけれども、方向性について全くこの通り愛知万博検討会議が今の形のまま部会にも分けずにそのままやれという議論はありませんでした。それから全てなくしてしまってゼロにしてしまえという議論もありませんでした。その中間がいくつかあるわけです。仮に一つ目を継承案としますと、これは検討会議を全体会として残して、その上で海上の森の保全活用とか建築関係、会場関係のモニタリングだとか、市民参加、広域展開、青少年公園、アセス等の部会をその下に立ち上げると、その時に必要なメンバーの追加とか入れ替えとかがあり得るだろうという案です。それからもう一つは分散案ということで、検討会議そのものはここで一旦終わりにして解散すると、発展解消という形で、海上の森の保全活用、モニタリング、市民参加、広域展開、青少年公園、アセス、こういったそれぞれの必要な会議に分ける。ただ分けていきますとお互いに何をやっているかぜんぜん解らなくなってしまいますので、そういう連携の確保は必要だろうという議論はありました。それから折衷案として、これだけの人数の会議を続けていくのは大変なので、委員数を削減して残す。そしてその下に必要な部会を立ち上げるという案もありました。その続きを11月1日にやったわけですけれども、折衷案から先に消えていきましてですね、やはりどういうふうな形でも、どの人を削ってというような形をやっていくのは不可能だと、そういう形はできないと、じゃあ、この全体会を残すかどうかということだったんですけども、最終的には残すという案よりは一旦解消しましょう、解消した上で愛知万博モニタリング会議、これは仮称ですけれども、全体会は継続しないけれども海上の森の会場計画だけではなくて、愛知万博検討会議の提案について全体をモニタリングしていく必要があるんだと、これは愛知万博検討会議が括弧して海上の森を中心にということになってるわけですけれども、だからといって海上の森のことだけのモニタリングではないという意味です。それから、海上の森の保全活用に関しては、現在県有地がほとんどになっておりますので、県が中心となって市民参加を得ながら進める。それからこれも仮称ですね。もう一つも仮称なんですが、広域的市民参加推進会議、これはその下に書いてある「11月1日 戸田・萩原委員」メモの中にも詳しく書いてありますけれども、委員構成というのは今までとの継続性がなくても、というのは、新しいメンバーが大いに加わってもいいと思いますけれども、事務局は博覧会協会の中にぜひ位置付けて、この検討会議提案の中で特に広域展開、市民参加といった部分をきちっと受け止める受け皿が必要であると、この三つぐらいがぜひ必要な機能ではないかということが議論されました。ただしここに書きましたように、モニタリング会議については、全体会をあくまでも残した方がいいという意見もありましたし、モニタリングは海上の森会場計画に限定した方がいいんじゃないかという事業者からの意見もありました。最終的に私は22時で帰らざるを得なかったので、一番最後のところの微妙なニュアンスとかそこら辺は抜けていると思うので、その辺は他の委員の方から補足していただければと思います。

□ 谷岡委員長

その最後の部分ですけども、最終的にはモニタリングの中にオールオアナッシングで海上のモニタリングだけなのか、あるいは全体のモニタリングなのか、これは分けなきゃいけないんじゃないかということがありまして、モニタリングとフォローアップというのは違うだろう。いわば工事等のプロセスで海上の開発のプロセスというもの自身を専門家の見地からモニタリングするモニタリングという物と同時に、万博全体の方向性として、今回のBIEの件でもありましたように、そのときそのとき状況が変わっていくわけですし、変化する状況の中で展開していくものというものは、当然に必要な調整というものが常に行われていくであろうけれども、先程木村さんがおっしゃったように、我々が合意し、考えてきたものとは違う方向、似ても似つかないような方向にいくということに対して、そういうことに対して我々が声をあげる必要が出てくるだろうと。そういう場合の全体の要は精神に関わる理念に関わるような問題についてのフォローアップということは分けて考えないと、一緒にしようとするから無理があるのだというような結論になりました。モニタリングとフォローアップの部分について、どういうふうな形で分けてどうするのかという点について、先程申しましたように、委員長と協会ということで詰めてもらいたいということで、それを今回の検討会議に出していただきたいというのが結論でございました。その他の問題につきましては、資料の18頁、19頁に一応私がまとめたものもありますのでご参照いただきたいと思います。では、黒岩さんよろしくお願い致します。

□ 黒岩企画調整G長

まず海上の合意のモニタリングということなんですが、これは7月24日の合意の前提のような形で、当時で言えば委員長試案、9月の会議の際に、これを検討会議の報告というか提案というのか、検討会議の意見としようという合意がありますので、検討会議の意見の中にも書かれていることでもございますので、これについては事業者側も責任を持って先程辻さんからのご発言もありましたけれども、委員長の言葉を借りればチャレンジングなということで、なるべく自然への負荷を小さくする形で現在できる技術、コストとの関係はあると思いますけれども、チャレンジングな計画にしようということでやっておりますので、これは博覧会協会の方でモニタリングの委員会を設置するということで、専門家の方に参加していただいてやっていこうということについては、合意している通りでございます。確かに検討会議のアウトプットはその部分だけではなくて、青少年公園会場なり市民参加、広域展開といったところも含んでいるわけですけれども、これについてはこの検討会議ができた経緯、あるいはメンバー構成からしても、海上についての合意と同じだけの意味がある、同じ性格とはやはり言えないだろうというふうに作業部会では私のほうも主張したところでございます。ただしアウトプットとしては全体があるということは間違いないし、委員の皆さんが今後どういうふうに生かされていくのかということについて非常にご関心があるし、それなりに参画もしたいというのは当然のことでございますし、また検討会議の提案全体について、むしろ事業者側としてもなかなか・・・なかなかというと失礼ですね。まあいい提案だという事で、これを尊重するという風なことをしているわけでございますので、従ってフォローアップについてもフォローアップの会合というのはやっていくことについて事業者側も同意いたします。ただし、検討会議の合意で作ろうという会合でございます。もちろん事業者側も同意するわけですが、従って博覧会協会が設置要綱を作ったり委員の委嘱をしたりするということではないということだと思います。「海上の森の保全・活用法に関する会議」については、これは県の方で準備を進めていらっしゃいますので、森さんのほうからあとで補足をお願いしたいと思います。最後の「広域連携、市民参加について」ですけれども、これから2005年にかけて色んな形でイベント、あるいは運動、今回の博覧会のテーマに則したようなものというのはいろいろ起こってくると思いますし、事業者側もそれを期待しているわけでございます。そういう意味では事業者側としてもむしろ積極的にそうした会場外で色んなイベントとか運動とかやっていこうという方々とは効果的な連携のあり方について積極的に相談していこうという姿勢でございます。ただし、そうした流れを一つの会議体に集約するというのはこれは多分できないし、それをするというのは、事業者側が無理やりそういうのを集めて一つの会議を作ろうとしても、有効な機能というのはしないんじゃないかといったようなことを検討いたしまして、そういう意味で一つの会議体に集約するということではなくて、それぞれ会場外のムーブメントに対して効果的な連携を模索していくということで、様々な形での協議というか相談というのは事業者側も当然参加してやっていくということだと思いますけれども、一つの会議体に集約していくということではないんじゃないかというのが事業者側の考え方でございます。協会からは以上でございますので、森さんのほうからお願いします。

□ 森局長(愛知県)

海上の森の保全と活用ということでありますけれども、これは検討会議で色々海上の森の保全と活用のあり方についてご議論いただきまして、それを踏まえて私どもの方では今年の夏でしたけれども、海上の森を「里山学びと交流の森づくり」ということで整備といいますか、取り組みを進めていきたいということで、物事を進めておりますので、何とか11月中にと思っておりましたけれども、ちょっと時期が迫っておりまして、そこは難しいかも分かりませんが、今最後の詰めを急いでおりますけれども、今申し上げた里山学びと交流の森の具体的な取り組みを進める上で、いろいろご検討をいただく会議体といいますか検討会といいますか、そんなようなものとしてネーミングも最終的に固めつつあるというような状況でございます。そういうことで、できるだけ早く立ち上げていきたいというふうに思っております。前にもちょっと申し上げましたけれども今年度のところは、当面のところは今のそういった会議を準備会といった形で立ち上げていきたいというふうに思っております。以上でございます。

□ 谷岡委員長

ご説明がございましたように、基本的な今後の方向性というものは四つになっていくんだということであろうかと思います。一つは海上に関する合意のモニタリング、これは資料―5に書いてある通りですね。二つ目は全体の報告に関するフォロー・アップをやる。会場の保全・活用法に関する会議というのが三つ目。そして四つ目として広域連携、市民参加の推進をすることができるような何らかの装置というものへ分かれていくというような形があり得るということがほぼ結論になったということでございます。その内、海上の森の保全と活用法に関する会議、三番目のものは今森局長の方からありましたように、県として中心的なコミットメントを持ち、もちろん関係省庁等、必要な方々のコミットメントはあると思いますけれども、県自身がそれを設置する責任を担っていただくということでやっていただけるということであります。また1)の海上に関する合意のモニタリングというのは、先程黒岩部長からの説明にありましたように、必要な専門家という方々がきちっとモニタリングできるシステムを協会として設置するということで、協会側が設置の根拠となるということでございます。あと今回のこの会議で何をやりたいかということになりますと、こういう全体方向に対して2)と4)の愛知万博検討会議に関するフォロー・アップ。このフォロー・アップというものは実はどういうふうにやりましょうかということが残っているわけです。先程の黒岩部長の説明にありましたように、これは会議は検討会議自身が設置根拠であるということは、検討会議の合意に基づいてその会を自立した形でつくる。これは何度も先程も確かめたんですけども、協会をはじめとする事業者側の方々はそういうフォロー・アップの会議が開かれる時には必ず出てきていただくというようなことでやるわけですけども、しかしながら、会議自身としてはここのいわば合意というものがその会議の設置根拠になる。その合意に基づいて作るという事になっております。これは人数についても一切決めておりませんし、やり方の方式についても決めておりません。おそらく事業者側として必要な手助けというものは、当然いただけるというふうには先程聞いたわけですけども、しかしながらそういうことでこれをどういうふうにやればいいんだろうかという問題、例えば一定の代表者を選んでやるのか、あるいはこの人数全部でやるのか、そしてその場合にはどの人が招集者になってどういう形でやるのかというようなことというのが多分ここに入ってくる問題だろうと思いますし、その辺の所を是非ご議論を頂きたいわけです。もう一つの4)広域連携、市民参加の推進についてという会議ももちろん設けなければならないものでありますけども、これもやはり今、一元的に設けることというのはできないのではないかということで、協会がそこで事務局云々というのを引き受けたりとかっていうようなことも、ちょっと違うんじゃないかということが意見としてでております。じゃあその代わりにどういう形でそれがなし得るのかどうなのかということは、私どもはよくわかっておりませんので、そこら辺についての智恵をお出しいただきたいと思いますし、また必要であれば皆さんの方から言っていただきたいと思います。私先程来聞いておりまして、確かに理念的にはおっしゃる通りだなと思います。しかし一方では検討部会のところで、國分委員だったと思いますが、おっしゃったのは、そういう形で協会は知らんぞというふうに言われてしまったら、じゃあその情報の流れとかそういうことがなくなってしまうということにおいて、いわば推進ムーブメントみたいなものをちゃんと促進していくことができなくなるんではないかということを、これまでの経験から危惧するというようなご議論もございました。この辺のところは多分残っていく問題ですので、そこについても皆さんのアイデア、お知恵をいただきたいと思いますし、どうすればポスト検討会議の状況というものが、スムースでそしてよい展開になるのかということで、今日のご議論をいただきたいと思います。これはどちらでもよろしいんですが、今テーマは二つあるということをご理解いただきたいと思います。愛知万博検討会議のフォロー・アップ、これをどういうふうにこの会議としてやるのかということと、広域連携、市民参加の推進ということをどのような形で今後考えていけるのだろうかということであります。森山さんどうぞ。

□ 黒岩企画調整G長

市民参加プロジェクトによる広域連携というのが正確な言い方だと思いますけれども、それについて協会は知らんぞといった覚えは全然なくて、色んな動きが出てくるだろうから博覧会協会としては効果的な連携ができるように、そういう相談は積極的にやっていきたいというふうに考えておりますので・・・

□ 谷岡委員長

個々の相談ということになるわけですか?

□ 黒岩企画調整G長

例えば、海上から藤前干潟に至る流域圏で、どういうことをやるから、あるいはそれを博覧会協会の中でどういうふうな紹介をしていこうかとか、要するに流域圏で関係各人が集まって相談しようということになれば、もちろん博覧会協会がそこへ出て行って、どういうことをお互いやりましょうかというのは相談していこうというようなことは、むしろ積極的にやりたいというふうに思っているということです。

□ 谷岡委員長

なんか個々の相談とかいわれてしまいますと、どういうふうにネットワークしていけるのかな、非常に難しいなというふうに感じちゃうんですけども、非常にいやな言い方をあえてさせていただきますと、この検討会議が始まって私たちが一番驚いたことの一つは、いかにこの28人のメンバーにある意味においては差が小さいかということを、1ヶ月ぐらいかかって発見したということであったろうと思うんですね。万博に対してとかそれぞれの使い方に対してというところでは、差異が鮮明にシャープに出てきた部分というものも確かにありました。しかし21世紀に対する考え方であるとか、地球の環境問題あるいは私たち自身の環境問題に対する考え方の基本線であるとか、あるいは市民として我々はどういうふうな形で動いて責任を持とうとするのかという問題に対して、私たちは実は非常に小さな差異しか持っていないということを発見したわけですし、それを実はテコにして合意ができたというふうに感じております。なのに、なぜ私たちはそんなに差があると思い込んだのか、これはマスコミ報道等で自分達が推進派であり、あるいは反対派であると思い込まされていたからなんですね。実は賛成派、反対派というものが賛成、反対に依拠しているベースというのは、よく似ていたりしてそんなに差がなかったということが多くありました。それは何だったのかといいますと、報道だけしか情報源として頼るところがない状況の中で、非常に安易な二極対立というような構図を、先程坂本総長の中にもありましたけども、マスコミの整理の仕方というものが紙面の都合ですとか時間の制約というようなものもあって、非常に単純な形でしばしば落とされてしまうということの中で、非常に対立構造が二極化したかのように書かれていたわけですし、私たちもそう思い込んできたという状況があったと思うんです。これは非常にいらぬ時間を使ったわけですし、そもそもできる協力というものをお互いにできることを不可能にしてきたという経緯があったと思うんです。そういう分断が私は二度とされてほしくないということで、今後何らかの形で会議が行われていくとすれば、会議をこういう形で作っていきましょうということで、そういうものが保証されることによって、実は検討会議というものはなくなっても新たな私たちに変わる市民が参加していく状況というものを保証しましょうというのが多分主旨だと思うんですね。ここに今後は相談しますからみたいなことを言われてしまうと、ちょっと理解できないなという感じになってしまうんですけど、それはどうなんですか。

□ 黒岩企画調整G長

先程の話の続きをすると、そういう意味で海上から藤前に至る流域圏というのがでてきます。それはもちろん相談しますし、それから豊川の流域圏についての関係するグループが集まって効果的な連携ができないかというのが当然あれば、そういったところにも参加させていただきますし、そうやっていくうちに、流域圏思想ということで色んな流域圏について全体の効果的な連携がありうるんじゃないかというようなことになれば、そういう話の場というのが必要になってくるでしょうし、ですからそういうことでプロジェクト、運動ムーブメントをやっていこうという動き、それに対してどういう効果的な運動ができるだろうかというかたちで、必要な装置というのができてくるようなものじゃないだろうかと、それをあらかじめ愛知万博における広域連携を促進する組織とかっていうのを、いわば官製で作っていってもそれはできないし、仮に無理やり作っても有効な機能はしないんじゃないだろうかということなんですけども。

□ 谷岡委員長

戸田さん、林さんといっていいですか。

□ 戸田委員

今の広域連携のことなんですが、作業部会の中でこれから将来ポスト検討委員会どうするかという発想の原点ですね、どこから発展するかというと、検討委員会は試案、委員会案ということですが、それをベースに出ていくと、次を考えるということであろうと思うんですね。その一番最初の冒頭のところに、今回の博覧会を環境博と市民参加博というふうに二つ位置付ています。これは一応検討委員会の合意事項であって、それが二つのミッションであるというふうに私は理解しています。そうであれば、環境についてはしかるべくこの博覧会を推進する博覧会協会の中にそういう体制が出来たというわけだと思います。次の広域連携、つまり市民参加についてもそのようなものが、まずミッションとして確認されて何らかのものができるということが一義的なような感じがします。それからできることとできないこと全部集めてそれを総括的に機能するということは、技術的なことですから次だと思うんですが、ばらばら来て、ばらばら・・・ということになってきますとですね、ミッションとして受けられているかどうかということは非常にわからなくなるという感じがします。このミッションをはっきり外に示す時に、対外的に出て行く場を設けるというのがこの検討会議を通じての学習だったように私は思うんですが、もちろん当て職になるということは絶対あってはならないということは作業部会の中で確認されておりますけども、ミッションであるということと、進むべく方向を示して、それからテクニカルな問題に入っていくというのが、やはり順番のような気がしますが、ちょっとそういう感じが強く致します。

□ 林委員

似たような考え方ですけど、四つ羅列されておりますが、本来この検討会議というのは万博の計画の枠組みを市民参加方式で合意に達するシステムだったんですよ。ですからそれに関わる課題についてこの検討会議が責任を持って、モニタリングないしはフィードバックをやっていく、フォロー・アップをやっていく、これは必要だと思いますが、そのこととこの検討会議という方式で合意された計画の枠組みを実行に移していくシステムとは明らかに違うというふうに考えていただかないと、両者混同すると今戸田さんがおっしゃったように一体この検討会議の役割は何なのか、無限に広がるのかということになるわけですよね。ここは実行部隊ではあり得ない訳です。そういう風に人選されておりませんし、皆さんも全員そうだというふうには思っておられないと思います。と言いますのと、広域連携、市民参加とか書かれておりますが、これは果たして並列すべきものなのかどうかということも、私は今までの説明を聞いてわかりません。広域連携というのは自治体の連携も当然あると思います。だから県になぜ万博推進局が置かれてるのか、財団法人としての協会が置かれているのか、二つの組織がなぜ並立してるのかということに対して、やはりしっかりおさえておかないといかんと思います。市民参加は県が呼びかけても、県の企画に市民が連携してくれないか、あるいは協力してくれないか、そういう呼びかけになると思います。だから色んな計画が県の推進局に持ち込まれて、市民参加だからやらしてくれといっても、県としてはちょっと待ってくれと、協会だったらかなり柔軟に、これは財団法人ですから民間団体ですよね、官製団体ではないんでかなり自由にできると思うんですよね。だから県が呼びかけるのは自治体連携、各自治体で色んな行事をやっていきたいと、それを連携させて博覧会に対して盛り上げていきたい。その計画は確実に協会でなくて県に持っていかれると思います。そういう風に分けて考えた時に、広域連携はむしろ愛知県の自治体の連携システムじゃないのか、市民参加は協会が呼びかけて市民参加型で博覧会の行事を進めていきたい。その行事、計画を持ち込んで欲しいと同時に協会側で計画立案するものもある。それについてはあくまで公開で市民参加を呼びかけていきますと、要するに市民参加だけではなくて企業ですね、企業それから市民、そういったものに呼びかけていくわけですね。愛知県の推進局が企業に対する協力の呼びかけというのは、これは立場上もできないんじゃないんでしょうか。協会だからできるわけです。県は寄付金は集めることはできませんよね。そういうことで、広域連携のやり方というのと市民参加の推進というのは決して一緒の問題ではないんで、むしろこの検討会議で合意した、いわば市民参加型で計画の枠組みに合意しただけであって、計画の細部に渡っては合意してません。細部に渡ってどう実行していくのか、これはこの会議が市民参加型で行われた限り、この後の細部の計画の実行も市民参加型で推進するのが当然のことであろうと、そう思います。ですからそれについては、この検討会議の発展形態として何らかの形の組織を作ってそれを企画し推進していく。全面的にと言わなくてもある部分重要な部分になっていくということはいいと思いますが、広域連携の方は検討会議が関わる主旨の問題というのは果たしてどれだけ含み得るのかということは疑問ですから、私はこれは切り離した方がいいと思っております。この検討会議の器に相応しい実行システムを組み立てる。そういうふうに考えていったらいかがでしょうか。

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