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1 事業の目的及び内容等

01-01

環境基本計画・環境影響評価法の趣旨を実質的なものとするためには、事業計画の根本的見直しが必要である。
インフラ等の制約から海上地区での開催を再検討すべき。
万博に関する計画の大変更を強く希望する。(他に同趣旨1件)

見解

本博覧会の環境影響評価は、基本計画策定の過程において実施していることから、準備書に記載した会場計画等は、まだ事業計画として固まった段階に至っておりません。
 現在、当協会では、博覧会計画の企画立案のため、学識経験者等から構成する企画運営委員会を設け、その中に企画調整会議及び会場計画プロジェクトチーム、環境プロジェクトチーム、コンセプトプロジェクトチーム等を設置し、検討を進めているところです。準備書に記載した会場計画等は、プロジェクトチームの検討状況として平成11年1月22日に公表したものを踏まえ、計画諸元を設定し、記載しております。この環境影響評価の過程で寄せられたご意見、あるいは「EXPOの耳」等に寄せられたご意見等を参考にさせていただき、会場計画等の具体化を進めてまいります。

01-02

具体的な事業計画がないのに、どうして環境に及ぼす影響の予測や評価ができるのか。
具体的な万博の構想がない段階における準備書の作成は時期尚早である。(他に同趣旨1件)
会場候補地へのアクセスを今ごろ検討するような計画は不完全だ。
自然環境攪乱の防止や景観に配慮した植栽などをするとしているが、具体的内容がわからない。
事業計画が確定しない前にアセスを行うこと自体が不当である。(他に同趣旨1件)
会場計画が決定されていない中では、厳密な予測評価ができない。計画変更の場合、アセスのやり直しになるのが当然。(他に同趣旨3件)
環境影響の前提になる事業計画が確定していないとは問題である。
計画が不確実な段階での準備書作成はおかしい。  

見解

博覧会事業の計画は参加国の意向を反映すること等により熟度が高まるという特性から、事業計画については適宜修正を行っていくものです。このことは、環境影響評価における予測・評価等の過程で得られた環境保全措置の検討結果等を随時会場計画等にフィードバックすることが可能になることにより、さらに環境に及ぼす影響の回避・低減に努めることも可能になると考えております。
また、準備書は、会場計画等の検討熟度を勘案して、計画諸元を基に予測・評価を行うことにより、計画策定上の制約条件等を明らかにすることを意図しております。今後、環境保全措置についての複数案の比較検討等を通じて、講じようとする環境保全措置の妥当性を検討してまいりたいと考えております。

01-03

会場候補地の選定理由を明確に示すべき。(他に同趣旨1件)
会場候補地が「海上の森」でなければならない理由を明確に示すべき。
会場選定は現在では通用しないので見直すべき。  

見解

本博覧会の会場候補地として瀬戸市南東部が選定された経緯については、準備書p.23~28「第2章第3節 これまでの会場計画の検討経緯」に記載しております。

01-04

会場計画の検討過程や判断根拠が全く示されず、検討結果のみが記述されている。
施設整備に係る具体的な計画が示されていない。
施設計画、ゾーニング計画が変わっている理由の説明がない。

見解

過去に開催された我が国の博覧会の開催状況等のデータを基に、想定入場者数約2,500万人の博覧会として、諸外国からいろいろな要望があった場合でも十分対応できる規模を計上しております。
例えば、展示面積は、全体で約20万㎡を予定しており、その概ね半分を外国政府・国際機関に用意し、残りをテーマ館・日本政府館・自治体館・民間館等と想定しております。
また、展示施設等の構造形式については、鉄骨造又は鉄骨鉄筋コンクリート造と仮定して環境影響評価を実施しておりますが、今後、計画熟度を高めていく過程において参加各国等の要望を踏まえ、より合理的なものを採用していきたいと考えております。

01-05

博覧会は、地域整備事業の事業地を先行利用するのであるから、平成13年度以前に行われる地域整備事業の工事による環境影響についても責任がある。

見解

本博覧会に係る準備書においては、地域整備事業による影響も考慮して予測・評価等を行っております。
なお、博覧会事業と地域整備事業は、場所・工期等を始め事業内容が密接に関連するため、それぞれの事業に係る環境影響評価については、情報の共有を図り、統一資料を作成するなど連携して実施しております。

01-06

海上の森に限られた複数案ではなく、分散開催や海上の森以外の代替地も含めた複数案を提示しなければならない。(他に同趣旨2件)
環境保全措置の内容を時系列的複数案、並列的複数案について検討することの記載が、準備書では十分になされていない。
施設配置計画やエネルギーセンターのような、ほとんど同じ内容の2案では複数案といえない。
複数案の検討を行い、負荷量の大きい案に対して低減、回避処置を考えておくべき。
21世紀に向けて妥当なアセスをするには、複数案を含むアセスをしなければならない。
市民からの意見を複数案として検討すべき。

見解

会場候補地の面積・土地利用区分等、これまでの会場計画の検討経緯については、準備書p.23~28「第2章第3節 これまでの会場計画の検討経緯」に時系列的に記載するとともに、会場基本計画の策定過程において複数案の検討を行った事項については、同p.10~19「第2章第2節 Ⅱ 施設等の整備に係る計画」に記載しております(海上地区の屋外型展示空間(領域型)の有無、エネルギーセンターの分散型・集中型の比較)。
 また、準備書は、会場計画等の検討熟度を勘案して、計画諸元を基に予測・評価を行うことにより、計画策定上の制約条件等を明らかにすることを意図しております。今後、環境保全措置についての複数案の比較検討等を通じて、講じようとする環境保全措置の妥当性を検討してまいりたいと考えております。  

01-07

博覧会のテーマ「地球の創造」という言葉は変更が必要。
準備書では「自然との共生」という言葉が欠落している。共生を軽視したのはなぜか。
万博計画は「自然との共生」に反するものである。  

見解

本博覧会は、環境・資源エネルギー、人口、食糧等の人類共通の課題について、「世界の一人ひとりに考える機会を提供する博覧会」、人と自然の新たな関係の追求について世界の知恵を集める「来るべき時代への実験場としての博覧会」等の新たな構想を国際的に提示するとともに、「新しい地球創造;自然の叡智」というテーマを設定するなど、これらの提案が国際的に高く評価された結果、開催が決定したものです。
本博覧会の開催にあたっては、環境影響評価を適切に実施し、自然環境の保全に十分配慮して検討を進めてまいります。  

01-08

博覧会を開催する意義は何か? その必要性を抜本的に見直すべき。なぜ、むだな万博計画を推進するのか分からない。
何のための開発事業なのか、振り返る勇気をもっていただきたい。
県財政が破綻しているときに、このような事業を行う必要性を明確にしてほしい。
新しい世紀に万博を開催する意味が分からない。  

見解

本博覧会は、準備書p.29~41「第2章第4節 現在の検討状況(2005年日本国際博覧会が目指す姿)」に記載したように、21世紀最初の博覧会として、①問題提起型の博覧会、②来るべき時代への実験場、③恒久的成果の継承、④参加型の博覧会、⑤会期・場所を超えた展開、を基本として検討を進めております。
また、環境影響評価の過程で寄せられたご意見、あるいは「EXPOの耳」等に寄せられたご意見等も参考にしつつ、今後の検討を進めてまいります。  

01-09

12の森構想、森林体感地区、入場者数等は、里山自然にふさわしいか。
「基本理念」は矛盾に満ちている。
「12の森の構想」の内容は無責任だ。
「エネルギーシステム」、「ゼロエミッション」の検討案は海上の森にふさわしくない。
「環境プログラム」における自然環境についての判断の根拠が明確でない。
森で場ちがいな実験をしないでいただきたい。
デッキ、トポスなど、独自な解釈がなされて使われていることばの説明がない。  

見解

現在、当協会では、博覧会計画の企画立案のため、学識経験者等から構成する企画運営委員会を設け、その中に企画調整会議及び会場計画プロジェクトチーム、環境プロジェクトチーム、コンセプトプロジェクトチーム等を設置し、検討を進めているところです。
準備書p.29~41「第2章第4節 現在の検討状況(2005年日本国際博覧会が目指す姿)」は、同p.23~28「第2章第3節 これまでの会場計画の検討経緯」を踏まえ、企画運営委員会において検討している内容を紹介したものです。
今後、いただいたご意見も参考にしつつ、検討を進めてまいります。  

01-10

想定入場者数2,500万人が生態系に与える影響を解析し、予測・評価を具体的に明示する必要がある。(他に同趣旨1件)
2,500万人の入場者による騒音・下水・冷房時の排熱等をアセスの対象とすべき。
2,500万人が集中して来場することによる環境への負荷の問題の説明がない。(他に同趣旨2件)
膨大な人数による自然環境への影響について、再度アセスを行ってほしい。(他に同趣旨1件)
2,500万人の入場者のために海上の森の生態系は壊される。(他に同趣旨2件)
2,500万人の入場者数は自然に対する負荷が大きいので再検討すべき。
想定入場者数約2,500万人、計画基準日の入場者数275,000人の算定根拠を明らかにすべき。(他に同趣旨3件)
想定入場者数約2,500万人は過大な数値ではないか。(他に同趣旨1件)  

見解

過去に開催された我が国の博覧会の開催状況等のデータを基に、会期中の入場者数を約2,500万人と想定して施設規模を検討し、要領に基づき適切に環境影響評価を実施しております。
また、計画基準日の入場者数についても、過去に開催された博覧会における実績等を勘案して算出しております。  

01-11

24時間連続開催は生態系に与える悪影響を全く考慮していない。
博覧会の24時間営業の実施計画に対する環境影響評価の調査を実施してほしい。
24時間連続開催は反対である。(他に同趣旨1件)
24時間連続開催計画は『自然と生命への繊細な知恵』計画になじむのか。  

見解

開催時間については、午前9時から午後10時までに入退場することを基本として、閉鎖時間帯を設けず24時間連続して開催する期間を設けることも含めて、今後、検討を進めてまいります。
なお、夜間の開催に関しては、照明の拡散を防止すること等により、環境に及ぼす影響の回避・低減に努めていくこととしておりますが、時間帯毎の営業区域の設定を含め、今後、検討していくこととしております。  

01-12

森林体感空間・水平回廊計画が自然環境に影響を及ぼすことが予想されるので、再検討すべき。
水平回廊の自然探勝路利用密度は2m間隔に1人であり、地下街なみの雑踏である。  

見解

本博覧会では、人と自然の新たな関係を追求していくことを課題の一つとしており、森林体感地区はその具体化のため可能な限り多くの人に森林を体感していただく区域として、水平回廊等を設置していきたいと考えております。
また、会場候補地の自然環境に及ぼす影響を極力回避・低減し得るエリアを選定し、その中で、具体的な施設の整備計画を検討することとしております。
なお、今後の検討にあたっては、利用人数、水平回廊等の施設の位置・設置方法等について適切に検討してまいります。  

01-13

海上の森では、砂利敷きの道路・木造の橋など材料を考慮してほしい。  

見解

ご意見の趣旨も踏まえ、材料の選定にあたっては、安全性、環境上、景観上、快適性、経済性等の様々な見地から、今後、検討を進めてまいります。  

01-14

道路系主体の動線計画(会場候補地への交通アクセス)は見直すべき。入場者の60%を道路系で分担するのは多すぎる。  

見解

準備書p.8「4) 動線計画」に記載した入場者の来場手段の割合については、中京都市圏パーソントリップ調査及び全国鉄道旅客流動調査を踏まえて検討した結果です。  

01-15

東部丘陵線の計画や愛知環状鉄道の複線化の現状(見通し)は、どのようになっているのか。  

見解

東部丘陵線は、「あいち学術研究開発ゾーン」の中核地区である名古屋東部丘陵地域の整備促進を図るため、平成11年度政府予算に藤が丘・八草間が着工準備箇所として盛り込まれ、事業化に向けて進んでいると承知しております。
また、愛知環状鉄道については、観客輸送に必要となる輸送力の確保に向け、その整備のあり方について、関係機関と検討・協議を続けているところです。  

01-16

上水道・下水道について瀬戸市としての供給能力等を明記し、対応可能かどうか判断できるようにすべき。
廃棄物処理は現実的か。
上・下水道、廃棄物処理の準備等とうてい不可能なこと。
公共下水道への放流計画を具体的にしてほしい。
瀬戸市の下水処理施設能力、位置を明記し、対応可能かどうか判断できるようにすべき。
瀬戸市のごみ焼却施設能力等を明記し、対応可能かどうか判断できるようにすべき。  

見解

上水については、事業者である瀬戸市とその供給について調整を行っております。
また、会場候補地内に中水施設を整備し、水の有効利用を図り、供給水量の低減に努めたいと考えております。
必要な汚水処理については、会場候補地を含む周辺地区の長期的な下水道計画により整備される施設や設備の利用を基本に検討しております。
廃棄物については、リサイクルの徹底、生ごみのコンポスト化等を行い、可能な限り排出量を抑制することを検討しております。
今後、会場基本計画や基本設計の策定と並行して、関係機関と調整しつつ詳細な検討を行ってまいります。  

01-17

新エネルギーの利用について具体的に説明されたい。  

見解

準備書p.40「2 エネルギーシステム」に記載しております。  

01-18

節水型便器の利用は、このような短期の事業で確実に性能発揮できるのか。  

見解

節水型便器については、現在、既に完成された一般的な技術であり、確実に性能発揮できると考えております。  

01-19

あのような広いところをどのように囲って入場料を集めるのか。  

見解

入場料徴収のあり方等について検討する中で、最新の情報技術も考慮し、会場の囲いの位置や方法等について、今後、具体化してまいります。  

01-20

会場計画における円滑な動線の確保、災害・緊急時等における安全性の確保はどのようか。
山地災害危険地区であることを先日知ったが、砂防・崩壊地等についての安全性に問題はないのか。  

見解

会場候補地内の主要な観客動線については、長距離は循環バス、中距離は動く歩道、短距離は歩行を想定しております。また、高低差のある場所の移動手段については、エレベータ、斜路式の動く歩道等を考えております。今後、他の移動手段や設備についても検討を進め、円滑な動線の確保等にも配慮し、計画熟度を高めてまいります。
災害時・緊急時における動線については、会場候補地内に計画されている各種道路の外、工事用として整備する現道の利用も含めて、会場計画や運営計画等を検討する中で、安全性の確保等にも配慮し、計画熟度を高めてまいります。
会場候補地の森林については、その一部が山地災害危険地になっていることは承知しております。今後の会場建設や運営にあたっては、防災上の配慮を十分行ってまいります。