サイト内検索

第4回「愛知万博検討会議(海上地区を中心として)」議事録

委員からの提案説明(その2)

□ 谷岡委員長

前回積み残した提案者に加え、新たに5名の方々からの提案があった。既提案分として、井戸田委員、高垣委員、萩原委員、林委員、藤原委員から。そして新規提案分として、宇佐見委員、草刈委員、隈委員、山田委員、鷲谷委員から提案があった。この順で発表をお願いしたい。まず、井戸田委員からお願いします。

□ 井戸田委員

〈追加資料「市民版国際連合構想(低公害車)」〉
私たちの、手作り電気自動車を手段とした公害のない車の普及活動を理解してもらう為の追加の資料を提案したので、併せて楽しんでほしい。車の改造は、腕に覚えのある方は一人で、自信のない方は数人で協力すれば、短期間で仕上げることができる。6年前に電気自動車の改造を中部で始めたら、改造の領域は、自転車・スクーター・バイク・オート三輪・カート・ミニカー・トラック・レーシングカー、はては海上の森の上空を飛んでもオオタカの家族の平安を妨げることのないであろう本物のヘリコプターの改造にいたるまで、あらゆるジャンルの乗り物への変革の挑戦が始まった。この現実を前にして、さらに活躍してもらう場を開かねばと硬く決心している。
他方で、私どもの活躍はインターネットを使っているので、各国から問い合わせがある。その一つ一つに答えたくてもゆとりがなかった。万博開催をよい機会にして市民による国際ネットの形勢を提案したいと思う。
さて、話を海上の森に移す。最初に結論から申し上げると、海上の森の一部開発はやむを得ないという立場にたっている。これより作り上げていく市民による国際連合の本部を海上の森に置きたいと願っている。今後ますます酸性雨による森林破壊や異常気象が始まる。地球温暖化の防止策については、二酸化炭素の吸収枠を広げる対策と二酸化炭素の排出抑制の大きく二つの対策に分かれる。従って二酸化炭素を吸収する方の森の生態系研究のための施設を作るなら、二酸化炭素の排出抑制への市民の断固たる決意を具現化する場も当然並べてほしい。そしてこの活動は万博後も恒久的に行わなければ、海上の森の生き物たちを一部犠牲にする意味が大きく半減する。
また、私たちが、新しい知識を地元の若い人に伝えてきた活動場所は、元神社の森の敷地内にある。実際に何年も森の隣で改造をしてきたが、夏は、湿気と薮蚊、秋は落ち葉の掃除、冬は隙間風で寒くて改造どころではない。同様に時々森に入るのとは違って、森の中で持続的に活動し、実験してみなければ周辺環境にも目配りのきいた森との共生のシナリオは生まれ得ないであろうというのが私どもの生活実感である。また、改造ガレージも含めた総合ノウハウを各国の市民の方々に提案したいと思っている。海上の森は豊田市に近い。高い交通費を使って外国から来る自動車好きのお客様にとっては、企業レベルの交通インフラも含めた自動車の変革への試みを、ついでに近くで見学できることは大きな二重の楽しみになる。具体的に、会場の中で、電気自転車・ミニカー・改造猫バスなどを使ったエコツアーを開催したいと思う。さらに、森林用アウトドアレジャーEVに限らず、作業用EV・EV救急車・EV消防車もすでに製作へのチャレンジが始まっている。その為の情報の交換が必要。海上の森以外の会場あるいは近隣の町においても、市民による充電ネットの形成を来年から実行する。万博開催中に限って認める手作りEVタクシー(全国から市民に乗り込んできてほしい)など色々な計画を持っているが、今回は海上の森に関係したプランに限って発表した。

□ 谷岡委員長

次に、日本野鳥の会の高垣委員並びに古南委員にお願いしたい。

□ 古南委員

〈追加資料「愛知万博:資産としての海上の森をどうとらえるか」〉
前回配られた資料の178頁と本日配られた追加7を見ていただきたい。前回は、会議の検討にあたっての資料を十分共有化できるようにという手続き的な話であったが、追加7で出したのは、検討していく前提としてどういうことを考えているか、万博ならびに地域整備について何を考えているかを出した。
まず前提条件の話をする。愛知万博の開催にあたって、海上の森を資産としてどうとらえるかという観点から話をしたい。基本的に私たちは、海上の森をシンボルとして保全をしながら活用していくことに関しては賛成している。ただし、それは部分的な会場の活用を先に論じるのではなく、全体的な保全像がどういう風にあるべきかということをきちんと考えるべきだと思う。すでに海上の森の価値について、様々な方が発表されていて、重なる部分が多いが、里山が一つの大きなキーワードになる。海上の森自身は里山の自然を活かす為の里山公園といったコンセプトで地域の中で価値を持つと考えている。海上の森は固有の自然環境(特に愛知県を中心に分布している周伊勢湾要素)を持っている。里山という側面を重く考えると、人と自然のかかわり方が重要であると思う。過去の歴史(陶土の採掘)を踏まえて、過去と未来を示す場所である。拠点施設(フィールド等)を整備し地域の資産としてフィックスしていくべきである。
自然教育・環境教育の施設の設置が非常に重要。それにあたって「自然環境をどう保全していくか」「調査研究をどう行っていくか」「自然をどう活用していくか」という3つのポイントがある。施設を設置するにあたって、このポイントを計画していく必要があると考える。里山の自然を暮らしに活かしていくといった価値をきちんと把握して、地域の中で海上の森をどう位置付けていくかということから愛知万博を発想していきたい。
自然を破壊して万博をするということに関しては、環境容量の上限を越さない範囲で使っていくと考えている。特に南地区に関しては、環境容量の許容範囲が狭いのではないかと考える。万博開催時における入り込み数や、施設、アクセスを明確にし、検討することが必要。
また、環境容量の上限を示すために情報を共有化することも必要。南地区において調査が不十分である。
オオタカの保護策については愛知県でオオタカ調査検討会から中間報告が出るので経過の説明もしてほしい。

□ 高垣委員

野鳥の会愛知県支部が、「なぜ海上の森を大切に思っているか」を説明したい。
OHPを使って説明

  • 記録された野鳥の種類
  • 南地区における繁殖の可能性がある場所
  • サンショウクイ(環境庁のレッドデータで絶滅危惧)の観察ポイント
  • サンコウチョウの観察ポイント
  • 11種の繁殖鳥類(オオルリ等)の観察ポイント

今回評価書に書かれているものは少し違う。評価書は道沿いに調査しただけなので、協会がきちんとした調査会社を使って調べていけば、もっとたくさんの繁殖が確認されると思う。「今日の鳥は明日の人間」というスローガンがあるが、自然を将来の子どもに残す為に、今の鳥が生活できるようにしなければいけない。

□ 谷岡委員長

次に、萩原委員にお願いしたい。

□ 萩原委員

〈資料(6)「市民参加の環境博覧会の実現のための要望」〉
会場に関しての提案は森川委員と共同という形なので、別の視点で話したい。協会の企画運営委員の有志で博覧会協会に当てて出したものと同一の物を提案した。昨年の秋口より、愛知県・国とテーブルを囲まないと問題解決はないのではないかということで、1月14日要望書で要請をした。市民団体・有識者・愛知県・国をインフォーマルに状況を作るということで動いてきた。自然保護団体の皆さんとお話をする中で、「First Step Meeting」というテーブルを作ってきた。これ自体は4月6日・4月21日・5月24日・6月16日に開催した。検討会議がより豊かになるためのサポートという意識をして動きを始めている。次に6月23日に予定している。
「First Step Meeting」から提案するのは2点。

  • 6者合意という形で検討会議ができたわけだが、情報量に差があるということが分かってきたので、それを埋める意味でもサポート体制を引かないと情報共有ができない。
  • 市民参加の手法を協会の中に位置付けて、組織的な体制を充実させる。

「First Step Meeting」は、検討会議のサポートだけではなく、様々な人たちへの情報発信としても意識している。

□ 谷岡委員長

次に林委員にお願いしたい。

□ 林委員

〈追加資料「森の博覧会 人と森の新たな関係を求めて」〉 
追加資料に沿って説明したい。
OHPを使って説明
本来里山は、前進・後退を繰り返してきた所で、人間の世界と野性の世界の緩衝地帯。 保護地林にいるはずのクマタカが人里に出てきたり、逆に人が去って雀すらいない山村もある。両者裏表の事実である。人と森との関係が、かつて今ほどまでに希薄化した時代はなかった。最悪の時代である。
人が去り、放置された里山林は、放置されたがゆえに失われた面があるのも事実である。人間と自然が、持続的にどういった関係を持っていきたいのかが、大きな課題であると考える。
里山林は歴史的に見ても、無制限なまでに多種多様な森と人との関わり合いがあった所。特に美濃・尾張地方は、全国で一番多様な関係があった。人間と里山林の関係が多様なところで里山林が破壊された事はなかった。利用目的が特定化されたとき(陶土採掘等)に破壊が起こっている。生物的だけでなく、社会経済的な側面も捉えておかなければならない。
「次の世紀に何を伝えていくべきか」をしっかり議論しておきたい。博覧会というインパクトの強い場所を捉えて議論していくことは重要である。特定の生物種の保全を目的とするのでなく、人と森との関係が結果として里山における生物の多様性をもたらす。「量」の考え方の導入が必須。過去の歴史が重要な要素になる。過去に回帰するわけではなく、新しい関係を取り入れることが、森の単相化・人の側からの森の利用の単純化を防ぐことになり、森林=木材という価値観からの脱却にもなる。森からの恵みをとことん使い尽くす知恵と技、そういう社会をどう作り上げていくのか。十分使い尽くしてこそ森の命への最高の儀礼を渡すことができる。そういう社会システムをモデル的にでも、博覧会で示すことができればよいと考える。
この場所で、どこまで豊かに森と人とのかかわりをデザインし、持続していけるかを提案したい。専門的な方からはなかなか伝わらないことをこの大きなイベントを使って伝えたい。

□ 谷岡委員長

次は、藤原委員にお願いしたい。

□ 藤原委員

EXPOグローバルネットワーク(市民有志で構成するグループ)の代表です。
昨今の報道において博覧会の問題点ばかりが指摘されており、私たちや私たちと同 じようなスタンスで活動を続けているポジティブな市民グループの建設的意見が取り上げられることもなく、わたしたちはこのようなEXPOを取り巻く状況に強い危機 感を抱いている。21世紀最初のEXPOをこの地で開催し、成功へ導くということは、世 界からの信託を受けたという責務と考えており、BIEやWWFからの厳しい指摘は、裏を 返せば期待の証と考えている。
この検討会議おいて委員皆様と知識を出し合いそれを知恵とし、よりよいEXPO の実現のために議論を進めたいと思います。
前回の検討会議の前に検討会議の委員の皆様と海上の森を歩いたとき、一輪の山百 合に感動しました。その感動はそこに行かないと体験できない。つまり体験が重要だ と感じた。「人間は自然の力に教育されるもの」がこのEXPOの理念の中で重要なポイ ントだと思った。人と自然とふれあう場づくりのためにこの場所が活用できないもの かと思いました。
前回の会議で國分委員から出された「国際里山研究所」の具体的プラン〈國分委員 と藤原委員の共同〉の前提となる理念とし「里山ビオネット」が立ち上がった。この活動はEXPO前後とも視野に入れたものです。この中の事業プランの1つに国際里山研究所を位置づけており、環境保全のセンター的要素となる施設を提案して います。
「里山ビオネット」について…資料(10)参照
海上の森の蘇生化によって、全国の里山の蘇生化につながると期待している。その ために海上の森南地区をステージにしようと考えている。自然の叡智というEXPOの理 念の表現として南地区を使う。自然の叡智と人間の叡智が融合した絆を回復の場とし てステージ化したい。
「誰のために何の為にEXPOを開こうとしているのか」もう一度目的を展開する必要 がある。次の世代のために、バランスの取れた環境を残さなければならない。EXPOは 手段であって、大きな目的があることを認識してこの会議に臨んでいる。

□ 谷岡委員長

続いて新規提案分。宇佐見委員からどうぞ。

□ 宇佐見委員

〈資料(23)「愛知万博会場計画に関する提案」〉
前回の議事録の中に委員長とのやり取りがあるが、やや誤解があった。
私たちは環境アセスメントに意見する市民の会として2年半程活動してきた。我々の見解を協会に伝えたり、市民に訴えたりしてきた。
4・4合意に基づいて南地区を会場にする場合、改めて環境アセスを実施する必要がある。 青少年公園に対する環境アセスが行われていないので、万博誘致の際の閣議決定および万博アセスの根拠となっている1998年3月の通産省通達に反するのではないか。この博覧会は環境博であるので、博覧会開催中だけでなく、開催に至る過程そのものが環境博の名に相応しいものであってほしい。
検討会議委員以外の市民の提案も、複数案の一つとして取り上げるべき。この検討会議は、情報を共有化して徹底した議論を進めるということなので、委員以外の提案を無視できない。

□ 谷岡委員長

次に、草刈委員にお願いしたい。

□ 草刈委員

〈資料(24)「愛知万博検討会議(海上地区を中心として)への意見」〉

  1. 海上の森の保全について
  2. 海上の森南地区の会場計画について
  3. 愛知万博を契機に全国の里山を守るプラン

サテライト・サイト〈SS〉構想(案)

  • BIE登録会場とは別の展示物として、つまり日本政府館の一展示物としてサテライト・サイト〈SS〉を全国に配置することを提案する。
  • 青少年公園と海上の森の関係はハードウエア(青少年公園)とソフトウエア(海上の森)である。
  • BIEへの登録については「青少年公園」と「海上の森」の2ヵ所を登録会場とする。 
  • 出展方法を検討し「里山展示の基準」を作成し、その中に、出展にあたって「愛知万博検討会議」と同様の協議会を設立することが必要。
  • 全国の里山を所有する自治体にSSとしての出展を呼びかけ、その自治体と瀬戸市とが期間中姉妹都市関係を結ぶ。
  • FSC認証森林から作成された紙の利用。
  • 全国のSSに本会場のパンフレットを配布。
  • IT技術を利用し、インターネット会議を国際的に開く。
  • SSへの来場者も合わせると、2,500万人以上も可能ではないか。
  • 万博終了後も継続して里山の維持、管理をしていく。

□ 谷岡委員長

次に、隈委員にお願いしたい。

□ 隈委員

〈資料(26)「愛知万博における「海上の森」活用に向けての計画提案」〉 
今回の提案は会場計画でコンセンサスを得たものではなく、わたし個人の提案である。
先週開かれた合同PTの場でも、検討会議が熱心に議論している状況のもとでは、コンセンサスのあるものより個人で出したほうがよいという議論になった。
今回、何をやるかを中心に提案した。人数・規模については次回にする。
1 その基本理念について

  • 里山の物語る自然の叡智

全国・全世界の人々の学びの契機としての里山に

  • 物語地図としての会場計画を

歩く「物語」による、自然体験学習ゾーンとしての里山に

  • 新しい文化発信地としての森

都市を越える1世紀型の情報文化環境としての里山に

2 会場計画の基本イメージ

  • 基本イメージは棚田のように
  • 散策路は里山の地形に沿って
  • デザイナーは自然そのもの

3 展示企画との関連から

  • 里山探索は地球への里帰り
  • 展示館と展示物の境をなくす
  • 会場全体を地球環境の模型に

4 市民参加との関連から

  • 市民は物語りの作者にして主人公
  • 土とふれあい、地球とふれあう
  • 地球先生と地球の子供たち

□ 谷岡委員長

次に山田委員にお願いしたい。

□ 山田委員長

〈資料〈25〉「愛知万博検討会議(海上地区を中心として)への提案」〉
まちづくり協議会について説明する。昭和62年に発足した海上の森の西側にある自治会である。平成元年にまちづくり計画を策定したが、その後愛知県から学園都市構想・博覧会の提案があった。博覧会の計画が進まない為、都市計画道路・生活道路の基盤整備がほとんどなされていない。主な活動は、地域環境美化・新旧住民間のコミュニティに取り組んでいる。
皆さんの提案の中に、自然と生物の話はたくさん出てくるが、里に住んでいる我々の話はほとんどなかった。この検討会議を住民は聞いているので「どういったことだ」「万博のために自分たちの裏山の買収に応じたが、詐欺にあった」という人さえいる。
自然の叡智というテーマのもと、日本だけが森を守るのでなく、21世紀に向かって世界へのモデルとなるようもう一度考える必要がある。
跡地についても自分たちが使いやすいものを考えている。自然環境を体感し、保養・レクリエーション・環境教育・芸術文化(陶芸等)が活動できる場所にしたい。
恒久施設として、環境技術研究や温泉を利用した植物園等を整備してもらえば、万博後も活用できる場となる。それとともに、市民団体やMPOの協力を得て、手作りの農作業・間伐などの里山の利用がある。 海上地区は、地球的規模の課題について世界の人々と考える場とし、青少年公園地区はテーマに沿ったお祭り広場であり交流できる場として位置付けたい。
想定するプログラムについても、自然と人とのかかわり方について考えてほしい。
入場者数は、一日3万人を想定したい。
恒久施設として「環境技術研究所」「植物技術研究所」「里山保養所(温泉)」「創作・交流施設」「学びの施設」等に活用したい。
会場への進入道路は絶対に確保してほしい。海上の森地域全体を考えると北からの進入道路が必要だと思う。
吉田川の氾濫で、地域住民は悩まされているので、改修と砂防えん堤の整備をする必要がある。

□ 谷岡委員長

次に鷲谷委員にお願いしたい。

□ 鷲谷委員

〈資料〈27〉「(自然の叡智=持続可能性の為の倫理と科学技術)具象化の提案-仮想自然体験と生態系復元を取り入れた会場計画を」〉
今までに発表された、上杉委員・武内委員の提案の中にパーツとして含まれていた、バーチャル万博・環境復元の意義に関して意見を述べたい。
OHPを使って説明
資源・空間・機能の有限性や何をするにも環境収容力の制約がある。その制約を考えないで人間活動が展開された21世紀に様々な問題が起きてきた。わたしの専門としている保全生態学から言えば、たくさんの種が絶滅の危機に陥っているわけだが、哺乳類では地球上に生息する種の4分の1が絶滅危惧種になっている。私たちは自然を利用・活用する定めにあるが、自然からの恵みにより生きてきた。生態系を壊さない知恵を自然の叡智と解釈した。
里山は持続性の高い健全な生態系であり、人と自然の共生の模範的なシステムであった。わたしたちの祖先は、厳しいしきたりにのっとって資源採取を行っていた。毎年そこからとられる草の量を一定にして資源供給の持続性を保ってきた。今後は、地域ごとに相応しい細かい配慮も必要だが、もっと大きく全体を統括する論理を考えると、世代間・世代内の公平であるといえる。自然の恵みは、今の人々が独占してしまわずに、後の世代の人々にも保証するということ。一部の人が独占するのでなく、広範な人々が享受できるようにするということ。
皆が、自然を楽しみたいという欲求があるが、様々な制約がある。バーチャルリアリティはそれを乗り越えることのできるテクノロジーである。これを利用すると、会場は環境上の負荷を考えて、一番問題のないところに造ることもできる。
すでに健全性を損なわれた生態系が世界中にたくさんある。あまり手遅れにならないうちにそれらを修復・復元することが求められている。見た目に緑を取り戻すだけでなく人の荒れた心を癒すような重要な事業になる。

□ 谷岡委員長

それでは休憩に入ります。