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第6回「愛知万博検討会議(海上地区を中心として)」議事録

その他

□ 谷岡委員長

みなさん、だいたいお帰りのようですから、再開いたしましょうか。ではもちろん質疑応答をご意見を持ってということでいいんですけど、基本的に私が全部分かってると思わないでくださいね、ですからこの言葉よりもこの言葉の方がいいんじゃないか、とかですね、そういうふうに議論していってもらいたいと思います。と申しますのは、私も半分意識がない状態で会議をしてるんで、かなりあてにならないことも書いてあると思います。じゃあ議論のほうにはいりたいと思いますが、どなたからでもなんでも。

□ 鷲谷委員

試案作りに時間的な制約から参加できませんでしたので、少し大切なキーワードとか原則だと私が思ってることがありますので、それを入れて頂けたらと思って提案いたします。まず最初の〈万博の総合イメージ〉というところなんですけども、3ページの最後のパラグラフなんですが、「2005年の愛知万博は21世紀の豊かな循環型社会にすることを目的とした」っていうような表現になってるんですけども、この豊かなの前に「持続可能で」という言葉をぜひ入れていただけたらと思います。それからあの・・・

□ 谷岡委員長

ちょっと待ってください私、記憶が心配なんで。今の「持続可能で」というところ、どなたかご異論ありませんね。じゃあ入れましょう。

□ 鷲谷委員

それからですね、次は少し大きな原則のようなことなんですけども、該当する個所としては7ページの(9)の「万博全体の環境への配慮」うんぬんというところがあるんですが、これはおそらく、海上の森だけじゃなくて青少年公園も含めて会場計画に関して全般にいえることだと思うのですが、そこでやっぱり21世紀の環境影響のミティゲーションの先駆けとなるような保全策というようなことを考えていかなければいけないと思いますので、原則としてノーネットロス、差し引き損失ゼロの環境影響緩和をおこなうというような原則をいれるような必要があると思います。ミティゲーションに関しては、できるだけ回避したり、影響が少なくなる提言とか、最小化の方法を考えるということ。そして、どうしても造成等で回避などができない場合には、代償というやり方もあるんですね、そのノーネットロスというのは、場合によっては造成で失われるものがあるかもしれない時の代償としては、失われるものと同等、もしくはそれ以上の価値のある環境というものをまた用意するということになると思うのですが、具体的には、もし造成でなにか失われるものがあって、その価値に対しての評価ができる場合には、それよりも上の、上のというのもまた価値の問題ですから、この場ではできないとは思いますけど、話し合いによって考えていったり、場合によったら、調査も必要になることもあるかもしれませんけど、それで、その場合の代償ということになりますと、やっぱりすでに荒れた場所になっているような所の復元というような手段ということも考えられるかもしれませんね。ちょっと先まで言い過ぎてしまったんですけど、提案としてはそこまでの提案ではなくてノーネットロスの環境影響緩和をおこなうということを原則として入れていただきたいという提案です。

□ 鷲谷委員

それで、その環境への配慮というのは各会場の所よりも、万博の総合イメージ、一体事業として構築されるべきであるというようなことが書いてあるあとにまた、環境への影響に関してはおそらくアセスに関することももしかしたら委員のみなさまから提案があると思いますが、

□ 谷岡委員長

すいません鷲谷先生、文を切っていただけますか?ずっと論理的に長い論理についていけないもんですから、ごめんなさい。

□ 鷲谷委員

4ページのこの、〈万博の総合イメージ〉の最後のパラグラフの上あたりに、なお環境の影響に関しては十分な調査評価をおこなったうえで、差し引き損失ゼロ、ノーネットロス、どちらがわかりやすいかわかりませんけど、の環境影響緩和を行うというような文章を入れていただけたらいいと思います。もっと練っていい文章にしていただいていいと思いますけど。

□ 谷岡委員長

みなさんで練ってください。私は疲れましたんで。

□ 高垣委員

糸魚川さんのほうから一番最後の段階であったんですけど、時間オーバーする際にはきちんと「6時には何分間延長したいんだけどよろしいか」ということをまずきちんと言っていただきたい。それが第一点です。
それから第二点がキーワードを一つ一つあげて、キーワードをあげていいんですが、前からひとつづつのところに質問があって、質問を受け付けてそれに対して討議をしていくというような議論をしていかないと、みんな言いたいこと山ほどある中で議論をしていく際に一つ一つの所で質問を受け付けて、それに対して明確にしていくというようなことをしていかないといけないと思いますので、ぜひそういうふうにやっていただきたいと思います。

□ 谷岡委員長

その辺よろしいですか。じゃあそうしましょう。で6時になったら何分間延長ということでしょうか?わかりました。6時になったら教えてください。最初のページの最初のほうからでよろしいですか?1ページずつ順番にね。じゃあ3ページいきましょう。どうぞ。

□ 宇佐見委員

検討会議は第二パラグラフ前文の第二パラグラフ、第三パラグラフですかね、「検討会議は」という主語でその最後は「指針に関する結論を得た」とありますが、検討会議はなんらか指針に対する結論を得たでしょうか。どういう内容の結論が出たとお考えでしょうか?

□ 谷岡委員長

これは試案の案の文章なだけで、得てないですよ。

□ 加藤委員

それに関連しますけども、「以下が」というところですね、「検討会議のこれまでの議論をふまえて提案」というところ。これは私が一番最初に言った「これまでの議論をふまえた」という形が残念ですがやられていなかったということを指摘したいと思います。國分委員のところからですね、正規の委員会を開催しない。こういう形で委員長試案だすことについて、検討会議以外の場でですね、委員が集まられた、準備会合といってみえるようですけど、準備会合のところでですね、こういうふうに当日決めたんだという発言がありました。私はやはりそういう形が問題があるんだということなんですね。正規の委員会の開催しないところで、こういうことをこういう試案を決めることが、やはりおかしいということを言いたかったんですよ。問題をぶりかえすようですけどね、それだけははっきり言っておきます。

□ 木村委員

ここでそういうふうにやりましょうと決めてやられたわけだから、全然問題ないですよ。

□ 加藤委員

いや、そういう話が、委員会の今高垣さんも言われましたけども、9時までですよ、といってですね、論議が終わるかなと思ったらですね、いや私は10時までやるんだと谷岡委員長言ってですね、一番最後の時点でこういう形でまとめたいんだといわれたわけですよ。あの場で論理を始めれば、またこれで1時間2時間かかるやりかたですよ。こういう形でまとめるかどうかはね。だから私はそういう問題があるということを言いたい。これだけははっきり言っておきます。

□ 谷岡委員長
承りました。

□ 加藤委員

ですので、この形で委員長試案をどんどん論議をしていって、これが委員長の試案だという形でまとめることはやはり僕は問題があると思います。ですので、私はやはり一委員の試みの案として、28分の1の案だということで論議していって欲しいというように思います。以上です。

□ 谷岡委員長

どうぞ木村先生。

□ 木村委員

今の話は全然違うので、やっぱり前回ここで委員長にいったん委ねて、ただし委員長は個人で作るのは大変無理だから、みんな寄り集まりましょうと、僕なんか寄り集まる所に参加できなかったんで、申し訳ないと思ってるから、ここでいい足りないところは補足させていただきたいと思ってるんで、そういうことについては前回みなさん合意されたんじゃなかったですか。それでなんとかがんばろうという話で終わったと私は認識していますが。

□ 林委員

それとあの議事進行にも関わりますが、こういう委員会のやりかたに関わるんですけど、最初にそういう疑問をだされて、プロセスも説明されて、その結果として私が申し上げたいのは、そういういろんな議論のとり方、運営の仕方というのも委員長にまかされてると我々考えております。その結果を委員長としてまとめられたと、総意としてまとめて、ここに提案してよろしいでしょうかということで出されたわけですね。それでも一応議論していろいろ言い出したら、自分は関わってなかったとかなんとか言い出したらきりがない。自分の意見が入っているとか入っていないとかあるんですけども、今日はこれを委員長試案として検討しましょうということで、ずっと冒頭から読み上げたわけですよね、そこまできてから、またこれ28分の1だというのは、これは委員会の今日の座った時点から全部無視してしまうことになるんで、そういう議論はやめないとだめ。非常に未熟な議論になってしまうんですよね。やっぱり内容について問題があるんだったら、内容で議論していったらどうでしょうか。

□ 加藤委員

誠に申し訳ないんですけどね、先ほど一番最初のところは谷岡委員長は、きりがないからやめるんだという
格好で切られたわけですよ。それが本当にきりがあったのかなかったのかわからないまま、委員長の発言で切られたわけですよ。だからそういう形でやっていかれることについて、本当にこれが合意形成の場だということであれば、もう少し慎重にそれをやってほしいということです。

□ 林委員

すべての会議は時間に制限があります。タイムリミットもあります。そういうときにどこで議論を切るかというのは、すべて大学の教授会であろうと、衆議院議長であろうと、議長の責任でもあるし義務であるわけですよね。際限なく議論していって片づく問題ではないんです。何を議論したらいいのかと、要するにこの委員会の運営の仕方そのものの議論をしたいんだったら、それはやめていただきたいと思います。ここである程度の前提の出てきたものについて、自分たちの意見をどこまでやるかと。これは我々市民同士のいわば交渉の場所なんですよね。その交渉の形式そのものをいつまでたっても議論しているということであれば、これはここにくしくも委員長がかかれているように、この検討会議は非常に画期的な仕組みなんだという評価自体も否定してしまうことになりやしないかと思うんですけどね。

□ 木村委員

もう集まっちゃってますんで。それを無視してもとにもどすのをやめていただきたいので、是非、議事進行という意味だけじゃなくて、きちんと議論を、本質議論に入りませんか?

□ 高岡氏(上杉委員の代理)

私案なのか、ためし案なのかね、はっきりここでこうやってない状態でそういう言葉は困ると思うんですよね。この検討会議そのものは先回をふまえて行われているわけですね、その後の月曜日から昨日までの内容に関しては、知ってる人も知らない人もいますし、これはもうみんなで参加とか義務感はなんにもないんですよね、なおかつこの検討会議というのは、すべて公開されているのは条件なんです。この会議をふまえて結論をだしていこうと約束してるわけですから、そうした外の場での議論をここの合意ということで持ってくるのは非常に問題があると思います。ですから先回までの会議をふまえて今日はやってるということを、ここで明確にしないといけないと思います。

□ 木村委員

この一週間の議論を外の場というのは非常に無責任な話で、外の場ではなくて、私たちこの28人の委員が集まって議論しつくせない部分を一週間かけて、ともかく一つの形にしてもらおうと、それをこの場に出してたたきあいましょうというのは、前回の合意点だったじゃないですか。そこの所を無視するのはとんでもないことだと思いますよ。そういった意味では、委員長は粛々と、もうすでに説明終わられて、すでに意見が出始めてるわけですから、それを継続させるべきだと思います。

□ 谷岡委員長

進めさせていただきたいと思います。この議論は加藤さん申し訳ないんですけど、受け付けたくありません。なぜならば、時間どおりに終われとか、長くやるのはいかんとか、むちゃくちゃだとか言いながら、こういう議論で時間が空費されてるという現実があるからです。私は議論の中身にはいりたいと思います。

□ 加藤委員

おかしいでしょう。あのね、こういう委員長の試案をだすことをね、準備会の場で決めたんだと國分委員がいわれたわけですよ。だからそういう形をね、本来は正規の委員会をして・・・、

□ 谷岡委員長

私が先回の委員会で言ったんであって、準備会で決めたわけではありません。

□ 加藤委員

違うでしょう。委員長試案をそういうかたちでだすのかを決めたと言ってみえたんですよ。

□ 谷岡委員長

議論をしただけですよ。私は何度も準備会の中では、この中に集まった方々の同意があったとして、これを私の責任で出しますと。私が委員長として出しますということは何度も申し上げてます。

□ 萩原委員

私の案とか試み案かはどちらでもよくて、谷岡さんが、自分で案をたたくための案を時間もないからまとめたいといったわけですから、そこになんの問題があるわけですか?

□ 加藤委員

時間がないということで一方的な判断をするというのがおかしいと言ってるわけですよ。

□ 谷岡委員長

なにが一方的なんですか?

□ 加藤委員

違うじゃないですか。

□ 木村委員

前回の議事録をちゃんと読み直してくださいよ。委員長はちゃんとおっしゃってる。ここ一週間がんばってですね、実際には委員長試案としてだすかもしれませんけど、この委員会の合同案であるというものをこの一週間作成してまいりたいと思います。と、そして最後にもう一度ね、ぜひ手伝ってくれという要請をされたわけですよね。いいですか。そういった形でここで終わって、一週間いろんな方が苦労なさって、委員長に協力されながらこの試みの案がでてきたわけでしょう。そういう事実経過をふまえずに勝手にやってるというのはとんでもない話だ。

□ 林委員

私自身は、委員長は本来一人でまとめるもんだけども、いろいろ議論してまとめたいから手伝ってくれないかということで、ファクスをもらって、来られる時間帯だけ、この時間だったらお手伝いできますということで、議論しただけですけどね、それで手伝ったわけで、本来一人でやってまとめるのが委員長の仕事なんですけども、そうじゃないやり方をしたいんだということであれば、それはそれでいいですよ。谷岡委員長は愛知県庁行ったり、東京行ったり、取材しながらやるのと同じことですからね、それにしてはだめだと。ということと、今日これ委員長として提案されてるんです。個人として提案されてるんじゃないんで、プライベートな私案ではないわけですよね。だからこそ、もしそうだったら、今まで皆さんがここでしたように、一応みんなの提案として、それを又まとめる形でこうなっていくわけですね。そうすると何もこれについて逐一審議する必要はないんですよ、プライベートな案だったら。しかしみんなでこれを審議しましょうと、だから読み上げていかれてそれを一つ一つやっていって、全部盛り込めないかもしれないけれども、大事なところだけを押さえこんでおきましょうと、そういう段階だということなんで、決して私案ではないんですね。私案だったらなにも逐一審議する必要ないんです。そういうふうに我々受け取ってないわけです。だから今日これで議論しているわけでしょう。で、それを合意してるはずでしょう。6月26日以来。そういうことだと思ってますが。

□ 辻委員

私も今の林先生に基本的に同感なんですが、基本的に最初の時には、この会議の形を事業者がだされた案に対して、それも一案。そして、我々委員が提案したそれぞれの案もそれぞれ検討していこうということで、会議が始まったと思うんです。それを途中でまとめようという段階だと時間がなくて、そのときにわたしも提案した覚えがありますが、これは委員長も含めて、複数の、つまり事務局にまかせるんではなくて、私たちの検討会議でまとめをしていこうという話はしたと思います。そのことではみなさんたぶん合意をされたと理解してますし、そう意味でですね確かに我々が提案した三十いくつもの提案がほんとにきちんとそれぞれ比較検討、島津先生からいろんな提案があったんですが、比較評価をしてきたかという点で、わたしはまだしてないと思います。その点で不満が残ってたのは確かなんですが、とにかくこの委員長はその、前回の会議でおっしゃったのは、時間のないところでとにかくぎりぎりの努力を私たちとしてみたい、この検討会議としての、つまり事業者側から離れた私たち自身の考え方をひとつまとめていきたい。それを出さなかったら、この検討会議そのものが意義をうしなわれるということで、発言なさったと思いますし、わたしはその志をなんとしても買いたいし、委員長がそういう決断をされたというのは、わたしはもちろん仕事があって十分参加できなかったんですが、そのことの労を果たしたいというつもりでやってきました。ですから確かにまだその過程で自分が全部参加してませんでしたし、その過程で自分とは違った結果がでている部分もあります。ですからその議論はちゃんとしたいんですけど、その経過はとにかく、今回この場から本当の検討会議の案をきっちりつめていくということでいけば、何も問題はないと思います。つまりこの委員長の案をイエスかノーかで言うんではなくて、これをたたき台として私たちがほんとうに検討会議としてのきちんとした内容のものに固めていく作業を始めようと。そこで、いろいろだしつくされていない問題いっぱいあると思うんで、それはしっかり時間をかけてやると。それはいつまでに決めて、区切ってやっていくことではないでしょ。ちゃんとした議論をしていこうというのは最初から了解ずみのことなんで、そういう方針でいったらいかがと思いますが。

□ 高垣委員

それでいいと思うんですけど、一つお願いがあるんですね。やはり会議のやり方というのは時間がないからということで、だいぶタイトな議事運営になってるんです。それは当然のことになってるんですけども、しかし徹底した議論をしていくということですから、例えば、反対意見があってもそれについてはお互いに納得いくまで議論していくと。ただ会議を引き延ばしたりというようなことは全然ございませんけども、そういうような今回のやり方に対しては、さっきも委員長がおっしゃいましたように、やり方に対しての批判があった、完璧な議論ではなかったと、正しい議論の方法ではなかったということを一番最初の段階で言っておりますので、今後こういうことのないように、タイトな、時間のないような議事進行はぜひともやめていただきたいということだけお願いして、もう本文のほうにはいりましょう。

□ 谷岡委員長

わたしは今のは異論があります。私は正しいことがなかったということは言っておりません。十分であったかどうかについて疑わしいということは申しましたけど、正しくなかったというようなことは一度も言ったつもりはございません。そして、この議事につきましてはこのまま委員長試案の運営にはいる、ということでもうその問題、議事運営等についての時間は空費しないということについて、ご賛同の方と反対の方と決をとりたいと思います。そうでなければ前に進みません。そういうことをできるだけやりたくないと思っていましたけども、この場合になればしかたがないと思います。このままこの試案の検討についてのみ、しばらくの間は少なくとも議題とすると、議論の対象とするということについてご賛同の方委員、挙手ねがいます。事務局数えてください。

□ 加藤委員

採決の場じゃないといってるじゃないですか。

□ 谷岡委員長

時間が現在空費されている以上どちらかに対応しなけれがしょうがないじゃないですか。これはやりたくなくてもしょうがないですよ。ではこのまま議事運営のやり方なるものについて議論をおすすめいただきたいと思う方、どうぞ手をお上げください。

□ 加藤委員

こういう採決の仕方をしないという形でこの会議そのものが設定されてるんじゃないですか?

□ 木村委員

あのね、この検討会議の結論を採決では決めないということを一番最初に決めたんであって、議事運営についてはなんにも言ってませんよ。

□ 谷岡委員長

そうです。

□ 加藤委員

だからそういうような議事運営の仕方がね、私は、辻委員がいわれたようにね、この委員長の試案を・・・

□ 谷岡委員長

内容を議論したいというみなさんの、これだけ多くの意志をあなたは民主主義のこの社会において無視なさるんですか。

□ 加藤委員

私は無視をするつもりはありません。まったくありません。

□ 谷岡委員長

ではもうこれ以上この話ではなくて、議事の内容に入りましょうよ。

□ 加藤委員

だから論議を徹底的にやってほしいということを言ってるわけですよ。この検討会議の場以外のところで、いろんな形で決めないでほしいということを言ってるわけですよ。そういうことですよ。

□ 木村委員

この会議の場以外で、どこもなんにも決まってないんですよ。

□ 谷岡委員長

決まってないじゃないですか。

□ 加藤委員

いやいやそういった形になってるということを言ってるわけですよ。

□ 谷岡委員長

なにがですか?どこがですか?どうぞ。

□ 古南委員

私も議事に入るべきだと思うんですけど、先ほど國分委員が言われた準備会合の中で、いくつかその参加者にはかって決めたという言葉は私もちょっとひっかかったんですけど・・・

□ 谷岡委員長

出席者の意志を確認しただけの話です。私の参考にするだけです。それは私さっきも申し上げました。

□ 古南委員

そこを区別していただければ結構だと思うし、加藤徳太郎さんはここで異議があるんでしたら、それはそうではないと。何か決まってるんではないということをご了解いただければいいんじゃないかと思います。

□ 谷岡委員長

ほかに3ページ目についてなにかありますか。じゃあ4ページに入ってください。

□ 森山委員

4ページ目の2番目のパラグラフのところに「海上の森のシンボルとして森の復活に象徴される」うんぬんという、この「森の復活」という言葉がですね、例えば5ページの下の方の海上地区についての・の所でも、「森の復活万博を」、このネーミングの仕方というのがちょっとひっかかるんです。どういう言葉で直せるかと私自身上手い言葉が思いつかないんですけども、ネーミングの問題というのは万博を象徴する問題であると思いますので、ここはもう少しきちっと慎重に考えて議論をするべきだなと思います。

□ 谷岡委員長

はい、それはぜひご議論願いたいと思いますし、今からそういうのやっていただきたいと思います。実は私もここは大変迷った所でありまして。

□ 林委員

国際的なこの間の環境問題ですね、森林の保全をめぐるですね、そのプロセスはきちんと踏んでアピールすべきだと思います。どうせこれをまとめた段階でオーバーに翻訳されて出すはずですね。そうすると森林に関しましては一番森林に関わってのモントリオールプロセスなんです。しっかり生きてるのは。要するに、はっきり持続可能な森林経営という言い方をしてまして、経営というのは日本語でいう金儲けという意味じゃないんですね、マネジメントですから管理という意味ですね。ここでこの1995年の2月でしたかね、アメリカで国際的に承認されたもので、それを各国、地域、日本でもあるいはそれぞれの地域でそれを実施するモデルを作っていこうという流れなんですね。六つの指標、67の基準というのが設けられております。全部守れというわけじゃないんです。このモントリオールプロセスがやっぱり掲げているのは、持続可能な森林経営ないしは森林管理ですね、それを実現する社会づくり地域づくり国づくり、それをやっていこうということになるんです。やっぱりそういう表現のほうがいいですね。復活というのはいっぺん壊したやつを元にもどすという意味だし、砂漠緑化の話ではないわけで、それを入れても悪くはないですけども、持続可能な森林管理の実現ということでですね、これがモントリオールプロセスの看板です。

□ 武内委員

万博のいくつかのキーワードについて議論するのは、非常に重要なまた別のテーマであって、ここで議論の本来の目的にそぐうかどうかもわからないというふうなことを懸念しますので、私はすでに使われた言葉をですね、仮においておくということにするというのが一番いいのではないか。それにふさわしいのは「自然の叡智」という、相当使い古されてそろそろ変えたいと思う人もいるかもしれないとい、ような、しかしこの言葉を今まで反対した人はいないんですね。つまり私はそれをしろと言ってるんではなくて、ここでその議論をしていくということは、この検討会議の本来の目的ではないんではないかということを申し上げたいんで、無難な既存の言葉をいれておくというのを提案したいと思います。

□ 木村委員

それでもほとんどいいと思うんですけど、今、林先生がおっしゃったのは、いかにも堅くてテーマらしくなくなるので 、あえて自然の叡智と対になるあるいは自然を主人公にした言い方をすると「復活」じゃなくって、「森の復権」なんだろうと思います。そういうようなイメージの言葉をなんらか模索されたらどうかと思います。

□ 谷岡委員長

「森の復権」私好きですけど、どうです。みなさん。

□ 國分委員

〈前文〉それから〈万博の総合イメージ〉、いわゆるこれは主文になるんでしょうか、そういう内容のですね、中段にあります、工事計画うんぬんをつらぬきとこのあとのところなんですが、実はこの検討会議、これは自然保護という論点から、愛知万博の場合によっては海上の森の使い方を含めて論じてるわけです。ですから、5ページ以後の文言等内容は私これでいいと思うんですが、やはり総論として言うのであれば、やはりもう少し環境とか環境・自然だけではなしでですね、やはり万博の総合イメージというものを別の観点から説明していく必要があるんで、異議をとなえておく必要があるんではないかというふうに私は思います。それで、「環境産業技術の進歩」のあとにですね、例えば,「環境産業の創造」だとか、それから、「環境産業技術の進歩および環境産業の創造」、それから、「エコビジネスの隆盛の機会及び地域の産業文化」と、「地域の活性化」とか「国際化」というような文言を私は入れてもらいたいと思います。

□ 吉田委員 ちょっと前にもどって、林さんにひきつづいてなんですけど、先ほどの「森の復活」のところなんですが、森の復活に象徴する人間と自然(水・土・火等の改善)というんですが、自然はやはりもちろん無機的環境もありますけど、生物というのは非常に大事ですし、「森の復活」というよりは、「森と人との関係の復活」だと思いますので、本当はここに書いてある関係改善とかというところの方が、重要だとおもうんですね、ですから、私の結論といえば、「海上の森をシンボルとした、自然と人との関係の修復を中心に」とかですね、その方が適切なんじゃないかと思います。これは自然は森でもいいかもしれませんけども。

□ 谷岡委員長 「海上の森をシンボルとした、自然と人との関係改善を中心に」ですか、

□ 吉田委員 「関係の修復」としたいのですけど。というのは、やっぱり愛知万博については、新住や道路をやめてきたという経緯をふまえて考えるべきだと思いますので、「関係の修復」にしたいと思います。

□ 森山委員

私もそれに賛成です。と言いますのは、やっぱり人と自然との関係ということが一番問われている問題だということなんでよね。ですから、例えば森ということだけに限定してしまうと、里山の本来の田んぼのことだとか、農耕のことだとか、それが入ってこなくなってしまう。そういう漠然とした疑問があったものですから、このところちょっと問題点にしたんです。

□ 井戸田委員

私も、先ほどの國分さんのお気持ちは「自然の叡智」のほかに万博には「新しい地球創造」というテーマもあったわけで、今までは自然に偏りすぎたといいますか、それではなんのために人間は生態系の中に存在し、人間というものが自由と創造の能力をもって、自然がかつて表さなかった、自然をある面で含んだ大調和を示すというような人間の能力がなんだか見えてこないと。そういう意味で、「自然の叡智」でも片手落ちだし、「新しい地球創造」でも片手落ち、それを二つ合わせたさきほどの「自然と人間との関係の」、というところはいいんじゃないかと思います。

□ 林委員

環境産業技術の進歩とか環境産業、新しい産業産業を起こすとか、エコビジネスの利用性というのはちょっと嘘っぽいというか、なんとなくビジネスっぽいんで。そうじゃなしに、本来ほんとうにエコビジネスというのはまだ全然生まれてないんですよ。だからむしろエコビジネスという言葉を使うんだったら、その社会的認知をやる機会というほうが、どういうものがほんとのエコビジネスなんだと、その機会がまだないんですね。もしそれが生まれて、ほんとのエコビジネスの隆盛を迎えるのは、たぶん2005年じゃなくて2020年ぐらいだろうと思いますね。ほんとうの21世紀は2010年以降でしょうね。10年間くらいはブリッジの時代だから、隆盛というのはちょっとあまりにも合理的すぎて、むしろどういうものなんだということを実験的に示す。というような言葉の方がいい。だからエコビジネスの社会的認知の機会となるとか、そういう言い方のほうがいいんじゃないでしょうか。

□ 宇佐見委員

私は、4ページを今問題にしてるわけですが、4ページの一行目にですね、「愛知万博は準備段階から会期後まで一貫した環境対応システムという見地で捉えられるべきものである」と、されております。そういう見地には賛成いたしますが、そうであればその次の段落で環境アセスメントに言及していただきたいと思います。そこで、具体的にどういうふうにしたらいいかと思います。

□ 谷岡委員長

どこでしょう。場所的に。

□ 宇佐見委員

いまから申し上げますが、「前者においては」という文章の3行目に「万博を性格づけることになろう。」とありますね。その次にですね、次のような文章をいれてはどうかと思います。「したがって新しい提案にかかる会場計画全体についてあらためて、通産省要領にもとづく環境アセスメントをきちんと行うこと」いうことをここで?。

□ 谷岡委員長

ちょっとゆっくり言ってください。

□ 宇佐見委員

文章はあとで提出いたしますので、今は書き取っていただく必要はないと思いますが、それをするとちょっと時間がかかりすぎると思うんで、ゆっくり書き留めるように言ったほうがよいですか?「したがって、新しい提案にかかる会場計画全体について、あらためて通産省要領にもとづく環境アセスメントをきちんと行う。」そして「また、里山を」云々と続けばいいんじゃないかと思います。

□ 谷岡委員長

ちょっとすみません初歩的なこと聞いて申し訳ないですが、この通産省要領にもとづく環境アセスメントというのは実際どういうものか、宇佐見先生わからない人もたくさんいらっしゃると思うので、説明ねがえませんでしょうか?

□ 宇佐見委員

私の理解では環境アセスメントは法律でも条例でもなくて、通産省要領という98年3月に出た、それが手続き的な根拠になっているということナずっと来ています。これはしかし前提としては、海上の森全体を会場に使うということを前提にアセスメントの手続きがこれまでされてきて、それで評価書が出て、今日お配りしたものに手続きが書いてありますけども、そして、通産大臣意見まで1月に出たというところまできてるわけですが、その後会場計画はほぼ根本的に変わってるわけですね。しかも今日のご提案ですと、海上地区と青少年地区は一体のものとして、会場計画を扱うということですので、新しい一体となった会場計画全体について新たな環境アセスメントが通産省要領にもとづいて必要だということだと思うんです。だからそのことを書き込んでほしいということです。

□ 林委員

宇佐見提案を否定するわけじゃないんですけどね、ここは総合イメージを表してるんであって、そこに、一つの会場の準備段階のいくつもの一つのプロセスを書き込むというのはふさわしくない。8ページにもあるんで、そっちの方に入れたらどうでしょうか。そんなこと言い出したら、オオタカに対してちゃんと配慮しなさいとか、そんなものを全部入れていかないかんくなるんで、それは総合イメージのところにふさわしくない。むしろ後に入れた方がいいんじゃないですか、それはイメージではないわけですから。

□ 宇佐見委員

私は環境アセスメントの問題というのは、各論で触れるだけでいい問題だとは思っておりません。特にこのページの一番上に、「準備段階から会期後まで一貫した環境対応システムという見地をとらえてきた」と言っている以上その中身として、たとえばそこには工事中から徹底した環境志向ということまで書き込んでいるわけです。私はその、工事中から徹底した環境志向を書くのであれば工事に入る前にきちんと環境アセスメントをやるということは書き込まれていなければおかしいのではないかと思います。

□ 林委員

ですから総合イメージではこの程度の書き方のほうがいいわけで、私は通産省要領に基づく環境アセスメントが十分だとは思っておりません。もっとつっこんだ環境アセスメントの方法を開発すべきだと思っておりますので、なにも特定化した手法だけを書かなくても、限りなく自然環境に対する負荷をゼロにしていく、そういう誘導方式を我々新しく考えていかないといけないと思うんですね。従来はひとつの要領に従うとかですね、規制値にあえばいいというそういうやり方をしてきたわけですね、それではちょっと限界があるという、ですからそういうことも含めて、総合イメージだから曖昧な表現でいいんで、その細かなことは後でもし書くことは書き入れていく必要があるんだったら、どっかに書いてたように、これからここで検討してその細部にあたってはどうするかということを書いていけばいい。ここになにもかも入れる必要はないと思います。

□ 宇佐見委員

私は、通産省要領のもっと進んだアセスメントをやるべきだと思っておりますが、しかしそれを言ったのではみなさんが、じゃあどういった手続きでやるんだという議論から始まって、合意がとれないと思うので、せめて通産省要領に基づくアセスメントと言ったのであって、林先生のおっしゃるようであれば、通産省要領に基づくという言葉をとってもらっても結構です。アセスメントという言葉を残してほしいということです。

□ 島津委員

今さきほど8ページもあるではないかというお話でしたが、これは青少年公園でアセスをやれと言ってるだけで
、今度の新しい南地区、西地区をどうするかということについてそういうチェックをしろとは書いてない。だからむしろ、5ページの〈会場について〉の前にある前文の中で入れていただきたい。

□ 谷岡委員長

私は今それを同じ事を考えておりました。もし入れるとしたら〈会場について〉の海上地区の前のところに、アセスメントの言及がいいですね。その文言的には島津先生どういうふうにお考えになりますか。どういう内容で・・・。

□ 島津委員

一言で、2.3行が考えられます。

□ 谷岡委員長

島津先生ちょっと案を出していただけますか。

□ 島津委員

というのは、これも議事進行について言おうとおもったんだけど、「変えるとこを言え、言え」とおっしゃるんだけれども、ということは、今日のうちにこれ全部修正点を仕上げて万歳にしようというのは、とてもそれじゃあぶないので、後日書面での意見、改正点の提出も許していただけるのか、というのをさっきから言おうと思ってた。なんかその度ごとに、さあどうだとここはなんて書くんだと、つきつめられると困っちゃう訳ですよ。ということは今日打ち上げにしようということがもとにあるのかなぁ、と思っちゃうのですが。それはどうでしょうか。

□ 林委員

島津提案のほう、5ページのほうですね。そうしますと、ここだぶってくるんでアセスメントも入れようということで、この<総合イメージ>のところでなくて、こっちに書き込んでいいということであれば、その今の里山うんぬんのあとに「徹底した環境志向」とこのかっこの中に「工事計画・手法、業者選定」、えらい細かいこと書いてありますよね、アセスメントって全然はいってない。だからこの文章を削除してですね、もっと思い切って5ページのところへ全部入れると。工事計画・手法これは基準とか指標という言葉入れないと、計画と手法だけでは非常に不十分な表現なんで、その辺を環境万博ということであれば、5ページの頭のところに、登録会場においてはここまできっちりやるんだと、そこへいれて表現していってはどうでしょうか。と、思います。8ページというのは撤回いたします。

□ 谷岡委員長

先ほどの島津先生のおっしゃったコメントに対してなんですけども、後日っていつなのか、後日でそれを反対意見を持っている人はまた後日出していくことになったときに、いったい我々はいつどういう形で結論をだせるんだろうかと。最大限ということではありましたけども、12月登録に間に合うようなスケジュールということを考えて結論を出したいということは、前提としたうえでの最大限の努力というふうに申し上げて、今日絶対にとは申し上げませんけども、やはり7月の上旬というふうに申し上げたデッドラインというのを守れなければ、これはこの検討会議は結論が出せなかったという話になるしかないだろうと私自身は判断いたします。

□ 宇佐見委員

そういう議事進行に関する議論をやるんですか?今から・・・。

□ 谷岡委員長

ですから、できたらできるだけ議論はこのテーブルでやっていただきたい。あとから書面でという話をしますと、それを見ない限りですね。次の論議はできないということを申し上げたかっただけです。

□ 島津委員

議論を後回しにしろといっているんじゃなくて、その精神を文章にちゃんと表したものを、今、口から出せというと困るんだよと言ってるわけです。

□ 谷岡委員長

あとでちょっとお考えになってみて、あとでわかったら教えてください。

□ 森山委員

別の論点にいっちゃってよろしいですか。この海上地区の、いいですかこっちのほうにはいっちゃって、次のページ5ページのほう・・・

□ 宇佐見委員

提案するのは書き込まれることになるのですか、ならないのですか。どういう処理になるんですか?

□ 谷岡委員長

全体との整合性だとか、そういうことも含めて、また次に出さざるを得ないのではないでしょうか、ほかにご提案ありますか?

□ 古南委員

そうしますと、今日はいくつかこれからだいぶ大きな山も予想されるんですけれども、いくつか議論をしますよね。しますけれども、今、島津先生のおっしゃったように、文言的にはここではフィックスできないと思うんですよね。文言の案を入れて、入れ込んだものが一度会議の前でフィードバックされてきて、それで次の会におこなわれると考えてよろしいですか?

□ 谷岡委員長

できたら、ほんとは私は会議で修正できるところは、できるという形で決めていきたいと思ってます。そのために1ページずつやってるんだと思ってまして。そして異論のある部分については誰かがこれを入れろと言ったからということで、全部いれちゃえば、それは整合性のないものになってしまいますから、そこについてはとりあえず変えないとか。先ほどアセスメントとかエコビジネスというのは、4ページではなくむしろ5ページの〈会場について〉のところに入れるということが出ましたけども、これは整合性があると思いますので、そういう形でやりたいと思います。文言がいちいち細かくというのは別問題としてですが。

□ 宇佐見委員

総論に入れるべきだと今でも思うんですけどね、それはだめですか?

□ 林委員

さっき宇佐見委員がいわれたのは、イメージという意味にはそぐわないんで、むしろ5ページの第一段落の次ですね、「森の復活の時代を」これはちょっと変わりますけど、「予告するものとなるべきである」と、これは自然と人間との関係の修復ですね、そのためにさっきおっしゃったようなきちんとしたアセスメントをやるべきだということを書き込んであるんですね。そのためにもといいますか、人間と自然との関係を修復していくんだからそのためにやる博覧会とか工事とか事業計画の前段階で、きちんとアセスメントやらないと、なにが自然と人間との関係の修復だというような文脈になっていくんで、ここにいれたらどうですか、さっきおっしゃった表現を。

□ 宇佐見委員

私はその文章的なつながりとしては4ページの一番上のさっき申し上げましたけど「準備段階から会期後まで一貫した環境対応システム」という中で最も重要な環境アセスメントと考えているのが、この言葉と関連していただくのが一番いいというふうに提案しているんです。

□ 谷岡委員長

私はやっぱり5ページだと思います。入れるなら5ページだと思います。おっしゃるとおりでさっき島津先生のご指摘の通り8ページの方は、青少年公園のみになってしまっているんで、入れるとしたら5ページだろうなと。

□ 島津委員

もうちょっとうるさいことを言えば、さっきの分散広域会場、これだってアセス必要なんですよ。ですからそのことまで考えれば、4ページまでの中になくちゃいけないということになる。ま、理屈の上からなるんですけどね。BIE登録会場だけじゃない、本来、場合によっては「また藤前いじらないといかんのか」となるわけですよ。

□ 高垣委員

やっぱり今回の万博っていうのは、環境問題という非常に重要なものになってきております。それで、環境というものを、人間がどういうふうにつきあっていくのか、というのが非常に大きな問題になっているというようなことを考えていけば、やはり環境に対しての影響評価というものが、非常に重要なものになってくるというのは当然ですから4ページにいれたらどうでしょうか。私は思います。

□ 林委員

どこにいれても、妥協しますけど、協賛会場全部を拘束したからというのは、その考え方はやめていただきたいんで。私は犬山市の自然保護委員会の会長でもありますし、多治見市の環境審議会の会長でもあります。それはそれでいわれなくてもやっておりますので、ここにかかれなくても何がおころうと、そういうものはきちっとやりますので、ここに書いて拘束するんだという発想はやめてほしいと思います。やっぱり責任持って対応すべきは登録会場ならびに、それに関連する地域だということで、了解しておきます。

□ 木村委員

林先生の話でまったくその通りだと思います。私どもこの会議で付託されているところは、要するに海上地区を中心に会場計画をどうするんだって話ですから、その部分できちっと環境アセスの問題を言及しておくということは、非常に大事なんで、5ページに書き込まれるのが妥当だと思います。

□ 加藤委員

私はやはりここが、万博が環境対応システムという見地でとらえたいんだという委員長のお考えであるんなら、やはりそれはシステムとしてどう実現されるのかということがこの中にかかれなければいけないと思います。あえて僕が言えば、だから21世紀の万博にふさわしいアセスメントを実施するということが、環境にたいする不安をなくす一つの前提なんだろうなと思いますので、そこについては21世紀の万博にふさわしい環境影響評価をおこなうというようなことを入れても別に問題ないと思います。それから、さらに私は別の視点から思うわけですね。なぜ4ページの5行目のところに、「前者において海上の森をシンボルとした」、というのが突然ですね、ここに海上の森だけが出てくるのかわかりません。もしこれを一般論として概念的にとらえるということであるならば、人間と自然の関係というのは形でですね、もっと一般化しておいてほしいと思います。ここであえて海上の森をシンボルというふうに限定するということには非常に疑問があるし、反対です。

□ 谷岡委員長

海上の森をシンボル会場にというような言葉が、自然団体の方々からたくさん出てきたんで、私はそれがすごくここでうたわなければいけない重要なことだとむしろ思って、そう配慮したつもりだったつもりですが、間違いだったんでしょうか?

□ 木村委員

委員長のおっしゃるのは正しいと思います。ここで一般化してしまったらなにもならないわけで。だからこそ海上の森をシンボルとして、この上4段にかかれていることを実現するのだと、もっとはっきりうたわなければいけない。しかもここは理念の問題を書いてありますので、そこでその手法としてアセスをどうしようかという話は、本来は書くべきではない。半分ぐらいどうでもいいやと思いかかってますが、実態からいくとここでなくて5ページできちんと書くべきだと思います。

□ 加藤委員

私は海上の森について、なぜここで、青少年公園も同時に会場にあげるんだと論議しながら、海上の森だけがシンボルとして突然出てくるのか、私はわからないということを言っているんです。だからもっと一般化して、万博そのものをどうするんだということを、今ここで問いたいということを、谷岡委員長の部分では言っているわけですので、あえてここで海上の森に限定しなくてもいいんじゃないか、これは5ページ以下のところで登録会場についてどうするかと触れてみえるわけですから、その中の話なんだろうと思います。

□ 木村委員

今の話を聞いて、愕然としたんだけど、過去5回で、私達海上の森をシンボルとしてどう自然の問題を考えるかというところへ集約してきたはずなんです。そのことを無視して「一般的に会場はあっちもこっちもあるんだから」という話に持ってかれると本当に困っちゃうんで、僕はもうそろそろ収束していただきたい。

□ 谷岡委員長

私もそう思います。アセスメント、エコビジネスの問題について5ページの〈会場について〉というところに、書き込んでいくというふうにしたいと思います。

□ 林委員

海上の森で万博をどうするんだということが、限定されているんで、対象になっているんで、この検討会議があるんです。一般的な自然と人間の関係だったら、この検討会議ではない。要するに、なぜシンボルかというと、「あそこでやるな」とか「森に手をつけるな、入るな」という意見から、「かなりのことをやってもいい」という意見もある。だからこそ、ここがシンボルになり得るには、どうやって市民が同意していったのかというプロセスそのものだってシンボルになっていくんです。だから、一般的な自然と人間との関係の修復という表現でなくて、あえて、ここに火中の栗を拾うような表現なんですが、絞り込んでいく。そこから、アセスメントを徹底してやりなさいとなったらどうかという、それだけいろんな意見の対立、これはBIEも指摘したわけで、水面下の意見の対立をきちんとまとめなさいというような国際的な注目なんです。それが、単なる抽象論としての自然と人間の関係の修復と言うんだったら、これはもう、意見の対立でなくて、誰だって賛成することですよ。誰もやるなとは言わない。ここをシンボルにするんだったらどうなんだという、それがこの議論だということをしっかり踏まえておかないとだめだと思います。学説と議論やっているわけじゃ決してないということです。

□ 加藤委員

私はそれはやっぱり問題があると思うんです。海上の森を使うことを前提とした議論をやるという話ではない。問題は、環境アセスメントをやった上で、万博会場が使えないよという結論だってあるわけですよ。そういう形が本来とられるべきでしょ、ということを前提にして私たちはこの会議に参加しているわけです。

□ 林委員

使えないという言い方が出てくるのは、使うという特定の内容、特定の方法それを固定してるからでしょ?それがわからないわけでしょ?

□ 加藤委員

だから、環境アセスメントを前提的にやる必要があるよという話をやってるわけでしょ。

□ 谷岡委員長

むしろその検討会議というのは海上の森をどのような形で万博会場として使うのが相応しいかということを検討する会議だと私は思ってたんですけど。

□ 加藤委員

それは違います。それは、私達がこの会議に出るときに愛知県と万博協会とやったときに、この場所だけに限定した話じゃないですよということを合意した上で、私達はこの会議に出てきているわけです。それは、第1回目も第2回目もやったわけです。

□ 谷岡委員長

これは、六者合意の問題だと思うんですけども、これは、吉田さんですとか古南さん、草刈さん、どういう判断ですか?

□ 吉田委員

今、加藤さんのおっしゃったことについては、海上の森開催前提でということではない、スタート時点で、話している中で海上の森をシンボル的にという意味は、5ページ以降でちゃんと議論しなくてはいけないんですけれど、この会議の中でそういう形で利用しようという意見がたくさん出ていることは事実だと思います。ですから、前者、後者というふうに分けた場合に、前者のほう、つまり環境万博というものを実現する、これを逆に言えば、海上の森でやるとすれば、環境万博でないものだったらだめだということです。それを規定しているわけですから、むしろはっきり規定してもらった方が、私はいいんじゃないかと思います。

□ 辻委員

今のお考えに賛成ですが、私はできれば総合イメージというところにもうひとつ本当は加えていただきたいなと思うのが、よく読むとやっぱり出てきて、一つは、森の復活とか自然と人の関係ということで入れられていると思うんですが、もう一つぜひいれて欲しいのは、「命の視点」という事です。その言葉を何かどこかでですね、「命の復権」でもなんでもいいんだけど・・・、それと最初の冒頭の所で「2005年の愛知万博は、21世紀の・・・」といきなり言ってるんですけども、この前にできれば20世紀の私達人類がもたらしてきた環境破壊とか、汚染、生命の危機というようなことを一言その反省にたってということがやっぱりあって欲しい。当然それは〈前文〉から含めてみんな入っているような気がするんですが、よく読んでみると、ひとつちょっと言葉がないので、3ページの〈万博の総合イメージ〉の1行目です。「2005年の愛知万博は、21世紀の・・・」といっているんですけど、できれば20世紀にもたらしてきた環境破壊とか生命の危機ということの反省に立って、ということを何処かに入れて欲しい。これは、BIEの万博に対する理念として一番重要な部分だと思うので、言葉は後でどなたかに短く上手に入れてもらえばいいですけど、そこに「命の」というか、どうしてもずっと万博にしろ何にしろ、人間からの視点だけがかかれているような気がするので、何処かに一つ命の視点から見直すことがあって欲しい。森との接触に関しても、人間と森とのつながり方というのは、同時に相手側の立場を認めるということでしょうから、自然保護という一つの言葉で規定されてしまえば、入ってるといえば入ってるんですが、なにか象徴的に「命の視点」という言葉をいれて欲しいと思いました。

□ 谷岡委員長

それでしたらむしろ、海上の森をシンボルをしたという、そこのところの問題の続きとして、生命の問題を取り上げるということのほうが、流れとして自然かなと思うんですけど。

□ 林委員

辻さんのおっしゃることに私も賛成で、私も20世紀生命の大虐殺時代と21世紀が生命の復権という言い方をしているんですけども、こういう博覧会の中に、一応生物学の流域に身を置く人間として、本当に生命の立場にたって博覧会の問題を議論できるのかということを言いたいんです。それはもっと学問的な、思想的なものを含めてそういうとこで議論したい問題なんです。明らかに人間くさい議論で、人間にとって森はどうなんだとか、そういう人間側からの森に対する働きかけ、生命に対してどう働きかけていくのか、その時に生物多様性という一つの基準に足り得るんじゃないかという発想をしたほうが、私は人間的には正直だと思っております。生物学者としてそういう言い方をしております。生命との共生なんていって欲しくないということもいえるんですけど。

□ 谷岡委員長

〈前文〉というのは、たまたまなんですけど、前文に何も書かない形にできなくて、万博のある種のイメージ的なものがないと、本論である会場問題に入りづらいということもあったんで、私はどちらかというと議論の中心は会場の計画で、例えば、海上の使い方という中心課題、青少年公園の問題、このハンドルをやはりやっていただかないと、そこの上へ入れないで終わってしまうのは非常に残念な気がするんですけど。

□ 木村委員

格調高い文章にするのは大変いいことだと思いますけど、私どもここで博覧会協会に変わって博覧会の理念を書いているわけではないので、具体的に博覧会があそこでできるのかどうかというところにはいっていかなければ、しょうがないと思うんです。前段問題少し置いて、止めてしまってという意味ではありませんが、もう一遍必要なら戻ればいいから、具体的に中身の、会場として使えるのか使えないのかというところで、これから随分まだもまなきゃいけない部分がありますので、そっちへ入っていただけませんでしょうか。

□ 辻委員

「命の視点」もその辺に絡むから言いたかったんですが。

□ 谷岡委員長

ぜひ5ページのほう、特に「海上地区について」「青少年公園について」というところを中心に議論していきたいと思います。

□ 前田委員

私もその中身についてというところで、5ページの〈会場について〉というところで、具体的な規模については触れなくてもよろしいんでしょうか?具体的に数値を示さなくてもいいのかなというのが一つ疑問としてありまして、例えばこの万博計画が何万人の規模で行われるとか、その内訳として海上の森に何人、青少年公園に何人というようなそういうことをきちんと書かなくてこの〈会場について〉という辺りで触れなくてもよろしいのでしょうか?私は実際この検討会議の、一番の検討課題というのが海上の森でどれくらいの規模のものを行う、そして、例えば青少年公園をそれと共に使うとするならば、青少年公園でどれほどの規模というような大枠のところをまず第一に決めなければいけないんではないかという気持ちで参加してるんですけども、その辺が私の認識が、皆さんと違うんでしょうか。

□ 谷岡委員長

私の理解では、海上の森と青少年公園というのは、一体会場として登録するということで、その登録会場ということが1,000万人より多いぐらいを基準とするのかなということが、現在の理解です。というのは、青少年公園に対してのいろんな説明を、木曜日から金曜日にかけて聞きました時に1,100万人というのが入れ込み人数の上限と聞きました。プラスアルファで海上の森を考えるのか、あるいは考えないのかといった時に、交通アクセス等心配な部分があることも考えて、それも全部上乗せしてしまった場合に、万博がやれるのかという疑問がありました。ですからここで1,000万人超と書いたんですが、実は1,100万人というのを書こうかなと思ったんですが、むしろ1,000万人、この桁に乗せたいということを基準にしてしまったほうが早いと思いましたので、あえて100万人削った形、ただこれを100万人削ってしまったというと、こんなに減ってしまったということでは影響が大きいかなと思って、一応「超」と書いたんですけども、ここは私としては大変難しかったところです。海上の森の入れ込み人数というのは、そのうち3万人というようなかたちで、実際に両会場にいっぺんに行く人と、どっちかずつしか行かない人というのが、厳密には分けられないという状況の中で、こういう形で出すしかないなというかたちで作った文章なんですが。

□ 戸田委員

YPの勉強とか、その議論の中でも一日の人数とか交通の問題が延々でてきまして、非常に重要なポイントであったと思います。この1,000万人超という表記は非常に大きな意味を持った表現を、委員長がなさったというふうに私は受け取っております。これで、全体の登録会場と協賛会場との全体をあわせるというところに、空間だけの問題からシステムのほうにこの話がだいぶ進んだというふうに私は感じています。そういう意味で、非常に明快になったと感じております。

□ 木村委員

この数の問題は、実はいろんなところで議論を進んでやられただろうと思うけど、検討会議全体としては、ほとんど根拠を持っていないので、あまりこの報告を全体の中で大きなウエイトを持たすべきではない。むしろこれについては、ある種の環境の側からの付帯意見をつけて博覧会協会としてきちんとお考え下さいと持っていったほうがいいと思うんです。そういう背景の中で環境にきちんと配慮するということが、博覧会協会のほうから述べられたら、僕はそれで十分だと思います。私たち自身が、それ以上のことをここで議論する根拠を持ってません。

□ 宇佐見委員

今の木村先生のご意見には、今まで協会は当初海上の森だけで2,500万人と言い、後にオオタカとの関係で青少年公園にも拡大しましたけど2,500万人という数字は変えないでこられたわけで、そういう意味で言うと、環境に配慮した上で人数は協会でということになったのでは、私はこの検討会議としては、一番大事なところを議論しないで事業者側に預けちゃうという不安があります。不安と言うのは、要するにこれまでの経過における協会に対する不信の裏返しでもあるんですけども、そういうことを申し上げておきます。

□ 萩原委員

長久手の前田さんからの数字の指摘があり、宇佐美さんからもお話がありましたので、4日間の委員長試案を作るときに随分議論された部分を、ちょっと戸田さんから説明をしていただかないと、また同じことのくり返しをするような気がするので、戸田さんに説明をしていただいた方が、情報共有ができると思います。

□ 戸田委員

どういうふうに説明するか、私個人の印象と言うことでしか説明できません。これは非常に大きな問題ですから疑問が生じると思いますが、YPの説明をいただく中で、アクセスの問題が非常に大きな話としてあって、その中で、アクセス、会場容量、供給処理、その3点についてにご説明を伺った。 (誰から説明を受けましたか。) 協会の会場グループの湯山さんから説明されました。ですから、湯山さんからもう一度ご説明いただいてもいいと思いますが、それは2時間かかる話でありますので、かいつまんでポイントだけ私の印象として間違っていれば補足していただければいいと思います。特にアクセスの交通容量として大きな問題はあるというご説明をいただきました。それを解釈されて委員長がこういう表現をされた、それに対して木村先生はもっとという意見がありましたが、そこのところだけ説明しますが、11万人ぐらいがYPの許容量としているというご説明をいただきました。それについても、東部丘陵線が非常に大きな条件となる。東部丘陵線がない場合、バス交通に依存しなければならないので、先程後ろに出てきましたように交通上解決しなければならない問題が多くあるということであります。それから会場施設容量、面積から見て11万、供給処理から見ても11万というあたり、色々な課題があるけれども、いけるだろうというご説明をいただきました。YPについてはそういうことがあります。それから青少年公園との人数のいりこみの足し上げ方については、これも大きな疑問点として出ました。委員長が今お話の通り、全部行き交うのか、片方だけでクローズするのか、それの詳細はもっと細かいところに入らなければ分らないということはありますが、行き交うというところで、すべてがプラスにはならないということです。その11万とプラスアルファが185日の中でどのような総量になるのかというところで計算をすると、1,000~2,000万人という中で比較的容量を厳しくご覧になった値として、この値を採用されたというふうに私は受け止めておりますが。その一つ一つの詳細については、また協会からご説明していただかないと、私が言うと不正確になると思いますが。そんなことでよろしいでしょうか?

□ 森山委員

これは前にも議論になったことで、きちっと事務局のほうからお答えがなかったように思うんですけど、協賛会場というものの人数の入り込みに関して、協賛会場に入った人が、1,800万人とか2,000万人とか言う入場者数にカウントできるのかどうかという問題。これは分散会場の問題とも全部関連してくるもんですから、そこのところときちっと正確に明らかにしていただかないと、次の議論に入れないんじゃないかと思うんですけど。

□ 谷岡委員長

登録上はできないと思います。登録上に関しては、登録会場の人数だろうと思います。ただし、ここのところで、おそらくBIEとの交渉をしたり、総会などで議論しなければいけない問題になると思いますけども、そういう登録会場のみにたくさん人を集めて、入場料のみで財政計画を作るような万博自身が、もう20世紀型として成り立ち得ないようなかたちで、むしろネットワーク型の会場で、何らかのかたちで、財政上も必要な支出にも連動するということがこれからの基本線になっていくだろう。ただ12月の登録のみを見れば、登録会場の人数というのはどれだけなんだという話になる。ただこれからの万博ということをこの理念に盛り込まれ、万博ということから言えばもちろん登録会場のみのことをここでいってますから、例えば3,000万人とかそういう形の述べ人数になるような規模ということも、十分考えられることなんだと思っています。

□ 武内委員

今おっしゃったことに非常に関連するんですけれど、登録会場という言い方と協賛会場という言い方、2つで議論しているんですけど、私は第3の道があり得るんじゃないかと思ってるんですが。それは登録というものと事業というものを、いわば空間とプログラムを一体的に考えるからそうなるんであって、例えば登録団体である協会が行う事業が、登録会場以外で行われたらどうなるのかということについての議論がほとんどないんです。.協賛といえば別の主体が行う別のプログラムである。そこの連携については議論するけど・・・。なぜそういうことを言うかというと、海上の南とか西の地区を登録会場とした場合、北はどうなるのかというときに、協賛会場という言い方は、あまりにも上手くないんです。しかしこれは実際に会場としては登録しないけれど、そこからいろんな人が行って、いろんな体験を共有するということは、まさに議論していて大事だと皆思っているわけですから、そのプログラム自体がオーソライズされるということが、もっとも必要なことであって、その場が登録されるということは、次に重要なこと。そういうふうな新しいカテゴリーをBIEに認めてもらうような努力をするということも、この議論の中に含まれていいんじゃないかと私は思っていて、委員長試案の中で、海上南地区以外については特別な扱いをすると書かれていますので、その辺とのかかわりで今のような問題を別途扱っていただけるような可能性を残しておいて、今ここでそのことについて、新たな提案で書けといわれると、人にはそういうことを言うんですが、いざ自分が書くとなるとすぐにはできないということを言わざるを得ないんですが、可能性としてそこを消さないでもらいたいというのが私の意見です。

□ 木村委員

具体的な文言上の問題に入ってよろしいですか?海上地区についての(1)から延々とかかれておりますが、(6)のところですが、「海上南地区は、本来、その自然に手をつけることはふさわしくない地域である」と断定してらっしゃるんですが、実はそこのところはこの会議の中でも異論のあったところで、もう少しマイルドにお書きいただいたほうがいいと思うんです。言い方を変えても一緒なのかもしれないですが、「手をつけることがふさわしくない」ではなくて「自然に手をつける際には、非常に注意深くしないといけない」とか「特段の配慮がいる」とかいう意味で、むしろ私なんかはあえてそこを触ろうという提案をしてきたわけですから、だめな所だと言われちゃうと、だめなところに何か造るのか、これは最もいけないことだとなっていくので、むしろ海上地区全体のあるいは尾張丘陵全体の保全と破壊の現状を見ていれば、ああいうところではっきりとした東部丘陵をベースとした自然のあり方を、もう一度訴え直す場作りとして、海上南地区をちゃんと使おうよという提案を私どもしてきたわけですから、もう少し別の書き方をしていただきたいと思います。そういう前提に立ちますと、極力施設は小さくてという話ではなくて、シンボルをきちんと訴えるにふさわしい施設作りをそこでやるべきであるということを、私としては考えます。
もうちょっとしゃべっていいですか?実は今広域開催か関連かわからないけど、いろんなところでいろんなアイデアを出そうという話がどんどん出てきて、あの地図のようになってきたわけです。ああなれば相対的に海上の森の重要性は低くなったのかと、そうではなくて、そうだからこそ海上の森のシンボル性はますます高くなってきた。そこをきちんと扱いましょうという議論にならないと困るので、シンボル館なり何なりをお作りになるなら、それはきちんと関連する施設会場、あるいは計画というものの中核であるというイメージ付けをはっきりさせるべき。そうしますと、とってつけたようにここをシンボルだから残さなければいけない、何とかして会場の一部にしておかなければいけないというのではなくて、もう少し積極的に、ここに会場の中心を置くんですよという提案をしなきゃいけないんじゃないかと思います。具体的な数値をここに書き込むかどうかは別にして、そういう重要な意味を持っているんだということは、はっきりさせておくべきだと思います。

□ 萩原委員

私もそれに続いて発言したいと思います。(6)の文章は、かなり重要なこの検討会議で議論すべき部分だと私も思います。協会の委員として各PTでこの間議論してきた部分で、やはり自然にインパクトを与えていく、人が自然の中に踏み込むというインパクトをいかに小さくしていくとか、修復技術をどう見せるか、それが南地区でふさわしいかといった議論は、ここで延長戦をしなければいけないと思いますけれど、テーマとしてここは、もう少し議論をしないとまずいだろう。というのは5ページの入り込み人数3万人というところとも実は関係してくるところです。

□ 林委員

同様に(6)番のところですが、「自然に手をつけることはふさわしくない」これは白神山地とかの原生林に対して言う言葉であって、自然に手をつけるということは、草一本抜いてはいけないという事です。人も入ってはいかんということになるわけです。人間が入ったら自然に手をつけているということになりますので。

□ 谷岡委員長

すいません。これは、土壌等の改変をするということです。

□ 林委員

表現としては生態系を改変しないということでいいと思います。生態系は物理要因と生物要因と二つで成り立っています。ですから、どちらを壊しても生態系は破壊されますので、生態系そのものは変わっていきますよ、システムは変わるけれども生態系を破壊しないということは人間が手を加えたときに生態系は動いていくんです。ほっといても動いていきます。生態系とはそういう意味なんです。ただし、物理要因を大きく変えてしまうと生態系自体が壊れるんです。物理要因といってもいろんな要因があるんですが、水の条件とか光の条件とかいっぱいあるんですが、無機要因と生物要因の絡みで生態系はできていますので、無機要因を全部カットしたり、ある部分を欠落させてしまうと、生態系そのものが成り立たなくなるというケースが出てきますが、生態系そのものを変えることは何ら恐れることはないわけです。二次林の生態系から極相林に移行していく事だって現実にはありうるわけですから、今の状態で留めを置くことは何もこだわることはないので、より豊かな生物多様性というものを実現していくプロセスは何も否定してませんので、そういう意味で手をつけるなという議論ではなくて、この森をどういうふうに理解しているのかという森の理解の仕方がはっきり表れないと、人間と森との関係の修復といいながら、本当のところ森をどう理解しているのか、里山の海上南地区は鳥もいれば植物もいるわけです、それと人のかかわりというもの、そこで何を訴えたいのかということを書き込んでいったほうがいいと思います。今文章を書けといわれてもあれですが。

□ 谷岡委員長

時間があと、高垣さんがご注文の時間に2~3分になっておりますので、延長しなくていいですね、今日は・・・。

□ 木村委員

延長しないということは、また次の会議を近々やるということですか?明日でも・・・。

□ 谷岡委員長

私が考えたのは、今日は随分皆さんが色々と今までの協会のやり方だとか、事業者側の対応なんかについて不信感が強い。だから単純に数値を出してしまったり、どうとでも受け取れるようなことをやってしまうことによって、ちゃんと皆さんの言い分が担保されないから、色々書き込んでほしいという議論がありましたので、非常に長いものをつくりました。これは失敗だったと思います。というのは、3行か4行のものを作っておけば、こんな長々とした議論をしなくてもいいわけです。ですから、私はチョイスがここにあると思ってまして、こういう文章にして、これを逐一やるということであれば、ほとんど時間がないですから、例えばもう一回議論をやったといっても結論はおりないわけです。このペースでやってたんじゃ無理だと思います。もう一つの方法というのは、私が本当に答申すべき内容を3行か4行、ただしそれは担保するような色々な方法論とかは一切書き込めません。どっちかやるしかないと思っています。

□ 吉田委員

今のことについての提案なんですが、海上南地区のことというのは、この会議の一番の重要なテーマでもありますし、今始まったところで途中で切れてしまうというのはちょっと私も今言いたいと思ったところですので、皆さんの同意が得られれば、1時間でも延長していただいて、少なくともそこまでは議論する。そうすると青少年公園の前田さんには申し訳ないんですが、少なくともその辺までは延長していただいて議論できないでしょうか?

□ 谷岡委員長

私も疲労困憊しておりますし、ここまでで、人間としての限界を使い果たしてきてるものですから、今日何とかめどにしたいと思って、人間としてできる限りの努力をしてまいりましたので、本当に中身の話をきちんとやっていただきたいと思うんです。条件の問題、表現の問題等で、気になる部分等についてはどうぞ指摘していただければいいんですけれども、全体の構成を侵すとか、そういうことまでが問題になってしまって、全部書き直さなければいけない状況では、とても私はお約束した時間には片がつかないで、さっき言いましたように3~4行のものになってしまいますので、そういう形でこれを基盤とするのであるならば、ぜひそういうところの問題についてはご協力をいただくということで、例えばこの1~2日の間にどうしても気になるようなところについては、皆さんのほうから何らかの形で、全部書き出していただきまして、もちろんお互い相対する意見等もありましょうから、そういう場合は、私なりの整理をして出しなおすというような形で、次回へ持ち込むとか、そういうふうにしませんと、実際にこういうものをたたき台にして、皆さんの思いがちゃんと伝わるようなものにしようと思えば、一定の長さになってしまう。だけどそれだと処理できない。そうでなければ3~4行になることはご理解いただきたい。1時間延長しようということになれば、私としては付き合うつもりがありますから、そういうことをご理解いただいた上でご議論続けていただきたいと思います。

□ 辻委員

やはり、わたしも海上の南地区をどうするかというのが、今日の会議のポイントだと思っていますが、今、色々おっしゃっていただいた、自然にむしろ手をつけていくということがいいという議論は先回にもあったんですが、この万博を環境修復型の森の復活というようなイメージもおっしゃっているわけですから、そういうことに限定をすべきであって、先程地図でご説明いただいた西地区での、既に破壊したところを復活するような形というのがむしろシンボリックに意味があると思うんです。だから、残された南地区のような自然の生態系の豊かなところは、きちんと保全していくということこそ、この万博の意義を世界に発信できるところだと思っています。技術的に新しいテクニックを使って土を動かさないというようなことも開拓すべきだと書いてあるんですが、私は基本的には、どんな工法をとるにしろ、その工事のために大量の人間が入ることになると思うんです。そのことのインパクトを私達は正確に知ってないわけです。そのことのインパクトをきちんと評価しないと、実際に全ての工事を重機を持ってこずに手作業でやるとします。土を動かさないように、いらない木はなるべく切るようなかたちで会場を造って、森の中に自然と調和したかたちの会場を造るというような提案の説明が、すばらしい絵としてあったんですが、この前金森委員が実現した後に電気をつけたら夜の昆虫は絶滅状態になるだろうとおっしゃいましたが、それも正しいと思いますし、それ以前に工事の期間に、相当多くの人を人力として投入しなければならない。そうするとそれによって獣はもちろん、鳥やいろんなものは皆追い出されてしまうのではないかという気はどうしても欠かせません。ですから是非、南地区を使うということがあるのであれば、実際工事をやる段階からどれだけの人間が、毎日どのくらい入らなきゃならないかというプロセスを明確にされた上でないと、万博に至る以前に工事の過程で森の生態系を大きく変えてしまうんじゃないかという気がします。

□ 谷岡委員長

ただ、今基本になる数字が今日出されたばかりで、計画がなされていないときにどのくらいのインパクトがあるのかということを計算して出すということは不可能なんじゃないですか?

□ 林委員

この検討会議で今日の段階で合意したいということは、そんなとこまで踏み込めないし、この検討会議でそこまでやる能力はないと思っています。ですから(6)にかかわっていえば、「海上南地区は、本来、その・・・」ここをカットして、「南地区は海上の森の長期的保全・・・」これだけ認めるものだと、このくらいは話し合いの中でまとまったんです。手をつけるとはどうやって手をつけるんだ、森はどうするんだ、これは全然まとまっていませんので、「自然に手をつけることはふさわしくない地域・・・」ではなくて、人間は自然に手をつけて生きてきてるわけですから、こういう言い方は里山では当てはまらない。原生林だったらいいですけど、ということなので、曖昧なかたちで残すよりも、こういうことだけ認めるんだったら、そこで合意しといて、環境の負荷を小さくするということでなくて、今辻さんが言われたように、環境に負荷を与えるんだ、ブルドーザーだったらだめでスコップならいいんだという話ではないんです。大事なのはISOの精神とかLSC(森林認証制度)とかがあるんですけど、人間が森にかかわる限りは必ず森を破壊するんだと認めろ、認めた上で、だったらどういうふうに修復していくか、そのプロセスを示せ、そうであれば森林に関しては森林認証制度を認定しようという流れなんです。

□ 谷岡委員長

さっき鷲谷さんが言われたノーネットロスとはそういうことですか?

□ 林委員

そういうことです。負荷は小さくするとかは欺瞞だということです。国際的な取り決めは。破壊するんだ、だからそれを自分で認めて、どこまで破壊したのかしっかり自覚して、あとどういう修復、復元さていくんだということを、最初にプロセスとして示しなさいと、計画だったら最初のアセスメントで示せと同じことなんです。ですから、そこをあまり議論しても、この検討会議でそこまで示すことができるのかと言えば、さっき後ろからあったように、ボーリングに対して、こういうボーリングの方法だったら、どういうふうな環境負荷を与えるのかということを、ここで全部議論できますか?できないでしょ。それをしかるべきところで検討していけばいいわけです。

□ 谷岡委員長

どうぞ、草刈さん。

□ 草刈委員

初めに破壊ありきの考え方は、全くナンセンスだと思います。まず、吉田さんがおっしゃった1時間延期というのは、私はそれで結構だと思います。そのことについてまだ合意が取れてない気がしますが、私はそれで結構だと思います。この南地区の話については、徹底的に議論してもらいたいと思いますし、特に(4)(5)(6)の関係も徹底的に議論したほうがいいと思います。以上です。

□ 古南委員

今ノーネットロスの話が出まして、この概念自体は重要なことだと思うんですれども、基本的にはノーネットロスの概念のバックには、環境への負荷をどういうふうに減らすかということで、大まかに分けて3つの段階があるといわれているんですが、それはまず「回避」ですね。アボイドという段階、それから「低減」ミニマイズ、環境への影響をまず「避ける」それから「小さくする」それから最後に「代償措置」ということで、そこの段階でノーネットロスという概念がでてくると思うんです。すいません別に理屈を言っているわけではなくて、今の議論が(6)から始まってしまったものですから、話がおかしくなってると思うんですけど、おかしいは、木村さんに失礼ですね。おかしいというかちょっと途中の話からいってしまっているものですから、それをご指摘したいんですけど。具体的には、この一連の文章が(2)から始まっていると思うんです。そこの関連の中で論じていただかないと、いきなり(6)の南地区の話が出てくるわけではありませんので、特に西地区に関してかなり踏み込んだ表現だと思います。私は評価したいと思うんですけども、その西地区に関していろんな合意を得ながら、海上の森の保全に役立てる為に使っていくというこの部分が実は重要なのであって、この部分に関しての合意がきちんと取れるかどうかというところをお話いただきたいと思います。

□ 谷岡委員長

その辺のところが、私がなぜ早く結論を出したいかということと、深くかかわっていまして、いわばここで合意になったことであれば、多分県の方々が動いてくださるということで、実はお話をもうしてますし、ここで合意が得られれば、西地区の使い方についても地権者等にも対応していただきたいということで、話をしてるんですが、それがもし1週間~2週間と延びていけば、そんなことやってる余裕がなくなってしまうというかたちに当然なり得て、12月登録を目指すのであれば、西地区を使うことを考えないで南地区だけに造成計画を作ってというふうにやるしかなくなるということもあるわけです。私は、協会側の人間というようなかたちで、この合意を急ぎたい云々と言っているのではなくて、少しでも早く合意をして、それによって時間が迫ってくる中で、必要な準備それから必要な、ここの中に書かれているだけでも分かっていない問題に対して、実践的な対応に行かないと、「実はできないんです」ということが背後にあります。本当はここまで言いたくなかったんですけど、なぜ荒っぽく見えるか、皆さんから見ると私はまるで皆さんの合意だとか話し合いを無視したやり方をやっているように見えるかもしれませんけども、例えば、環境団体の皆さんのお話を聞いていて、「南はすごく困るんだけども、西でならやりたいんだ」そして万博自身もおやりになることに異存がない。だったら西を何とか使える条件ができないだろうかということで、実はここまで書き込んだわけです。そして、それをやるということになれば、地権者が当然いて、住民の合意が必要であってと、先程少し説明いたしましたけど、そういう状況を考えますと、ここでまた次集まってその全部の文言やり直してうんぬんということをやるということ、これ自身を皆さんがご理解していただけなかったんだと、実際の時間感覚というものは、皆さんの方におありになると思ってこれまで前提で進めてきたんですが、考える暇もなく1日で皆さんに判をついてくださいみたいなことが、住民に言えるわけがないわけでして、それをやろうと思えば、1秒でも早く同意が必要になるという、そうでなければどんどん狭まっていて、実は海上の森はつかえません。万博を他のところでやったとして、それは海上の森はそういう意味での跡地ということでの保全の対象として、例えば、国やその他からお金を引き出してでも保全をしようという状況にはなりません。皆さんがここまで望んできて、いわれてきたことも全部つぶしていってしまうことになる。それを皆さんは何度も私に対して「乱暴なやり方をする。ちゃんと話し合いをしていない。合意を無視している。」というようなことをおっしゃってますけど、こういう状況の中で我々は動いているということをぜひ理解していただきたいと思います。

□ 前田委員

今おっしゃったこと私も十分理解しているつもりですけども、時間がないということが、この検討会議の中で、まずはひと月与えられたわけですね。ただそのひと月というもので、結論をどうしても出さなければいけないという責任を、この検討会議は負わなければいけないんでしょうかという疑問を私は持っております。今まで2年半近くかかって計画を立ててこられた、しかしそれでできなかったことで、この検討会議というものが立ち上がったわけですから、ここで時間を気にしながらですけれど、十分な議論無しで結論を急いでいくことが、本当に後々の万博の計画の中でそれがいいことかって言うと、私はそうではないと思うんです。ですからこの検討会議が、今まで延び延びになってきた万博計画の責任を、ここで結論が出ないからといって私自身はそこで責任は取れないと思っております。

□ 谷岡委員長

とる必要はないと思います。できるだけみんなにとって望ましいような万博を考えるということでは、非常に時間が迫ってるということが事実だと指摘申し上げただけですし、そして、そのことで我々は全体としての時間感覚を持つべきだというふうに申し上げただけです。

□ 木村委員

前田さんのおっしゃることはもっともなんですけど、私どもは1ヶ月で出せる結論を出せばいいので、ここで何もかも最終結論を出してこれでおしまいと言っているわけではない。無理をして結論を、できないことまで含めて出そうといっているわけではなく、この1ヶ月の議論の中で合意できた部分については結論付けていこうと、多分委員長はなさっていて、そのことが登録につながれば、なお結構ということだと思うんです。そういうことから言うと、先程も脅迫めいて3~4行なんでおっしゃったけども、そういうことしか書けないのかもしれない。あるいは、ここで議論されている数ページにわたるものを、ある程度の合意として全面的に認めたわけではないけど、ここのところペンティングでやっとくところを含みながら、とりあえず出しておこうということを結論付けるかもしれない。そこのとこの選択だと思うんです。

□ 萩原委員

私も責任はないと思うんですが、私も協会の企画運営委員を2年近くやらせていただいて、なかなか事業者側が、もしくは企画運営委員というほうがいいと思うますが、出せなかったことを市民のテーブルでこの短期間で出すのは無理だとは思います。今このテーブルが新しい博覧会をやるために要求されてきた。だからここにあるというところはなんとか前向きに進めたいと思います。

□ 吉田委員

私、さっきの海上地区の(6)番の続きを話そうと思ったんですけど、大事な話になってきてしまったので、話が戻ったら私に振っていただけませんでしょうか。

□ 森山委員

私は木曜日だったと思うんですが、私どもで議論をして、やはりぎりぎりのところで我々も環境保護という点だけを主張してたら、全部だめだということになるんで、それじゃやっぱり皆さんの同意が得られないだろうというところで、西地区案を提案しました。そういう観点からしますと、なんとか西地区だけで抑えてほしいという思いで、今日はどういう文案になってくるかということを、わくわくしながら、どきどきしながら、文面を見たんですけど、基本的にはその点がおさえられているというふうに私は評価します。非常に高く評価したいと思います。しかし、一言その中身に突っ込んで言わせていただければ、3万人という・・・ウーン・・・という思いがあります。それからもう一点は、(6)の一番最後の文章で、できるだけゼロにしたいんだけども、どうしてもやるところがあるとすれば「むしろ森の修復上意味ある地域を考えるべきである」「どこだろう・・・?」と推論してしまうんです。「あそこかな」と思ったり「ここかな」と思ったり、ですからいろいろ問題はあるんですけど、私は基本的にはこの考え方に賛成します。それで、その程度の含みで今日は終わって、地権者の合意だとか何とかという話がありますので、そのことをスタートさせていただいて、それで、あとの細かい点は次のラウンドの議論ということにしていただいたらどうだろうかと思うんですけど、いかがでしょうか。

□ 林委員

私も森山さんの意見とほとんど同じです。そういうことで、森をどうするんだということは、この中で多分本当の森の専門家は私一人でしょう。そこで皆さんと議論しても始まらないんで、森をどうするという議論は止めましょうということで、この検討会議で西地区南地区あの辺含めて、あるいは青少年公園もありますね、どういうふうに使いたいんだという、その辺の合意さえ得とけば、あとは広大な森に関しては、この検討会議の手におえる問題ではございませんので、言及しない方がいいと思います。

□ 吉田委員

先程古南さんが、海上地区については(2)から・・・、(1)の3万人という前提も大事なところなんでなぜ3万人かというのは、最後まで協会の方から説明が・・・

□ 谷岡委員長

その点だけ明らかにしてよろしいですか?3万人というのは、この勉強会なのか、委員長試案作りの作業工程といいますか、その中で新たにある建築家の方が出された案というもので、西地区にパビリオンを全部入れて、全く南地区というのは、いわば歩行者の為の回廊で、しかも土地を改変しないようなやり方でやって、3万人入るというような案をお持ちになった。それで、やれるということを理解したというのが基点です。それからできるだけ愛知万博ということであれば、先程の前田さんたちの問題もありまして、青少年公園だけに全部引き込むというようなことが、青少年公園ばかりに負荷をかける可能性がありましたので、そこで3万人可能であるならば、3万人ということでやらせていただこうということで、協会が3万人を出したから、3万人を出したわけでは全然なくて、実はもっと低くするべきかと思ったら、そういう形で南を使わない、建物を造らない案で3万人がでてきたので、それは名のある大変高名な建築家が出された案でございましたから、当然それはしかるべき根拠があるものと判断をしまして、私自分が専門家でないものですから、3万人と書いたということです。

□ 吉田委員

つづけてよろしいですか?経緯はわかりましたけど、青少年公園地区に入りきらないから海上地区にというのではちょっと困ります。

□ 谷岡委員長

どちらにも負荷がかからないということで、バランスはどうなるんだということを言ったまででありまして、一方的に青少年公園にという押し付け合いの議論をする仲裁を、私はここで考えたかったということに過ぎません。

□ 吉田委員

すいません。じゃ(2)から私が色々と環境が受け入れられるぎりぎりの線で、環境収容力というものを考えて、入れ込み数というものを考えて、会場計画を考えなければいけないという提案をいたしまして、それに基づいて、海上西Aから西B、南というふうになってきているのがこの流れでして、先程ちょっと林先生にご指摘いただいたところ、非常に言葉を誤解された部分があると思うんですけど、「自然に手をつけることはふさわしくない」という言葉を森林の保全論というふうにして議論してしまうと、前回の話に戻ってしまうので、ここは、(4)(5)の流れからいくと、「数万人の入れ込み数を伴う会場を造ることはふさわしくない地域である」そういうふうに書くのが正しいことだと思うんです。そうしますとその次に書いてある「海上の森の長期的保全に必要な限られた恒久施設と」という部分までが、まずいんです。これと矛盾してしまうんで、私はこの部分は削除しなくてはならないと思うんです。手短にしますのでちょっとだけ・・・
(OHPを使って説明)
南地区ですけれども、ここは西地区A、ここは西地区Bです。愛工大に入ってくるこの谷から奥が南地区です。皆さんの資料の中にも入っていますが、この南地区をご覧いただければ分かるように、注目すべき植物群落、それから同じ植物群落でもスズカカンアオイだけ別に書いてあります。それから注目すべき植物、夏鳥、カワセミ、ムササビ、ハッチョウトンボですね。これだけ非常に貴重な植物、実際上私たち日本自然保護協会が歩いて調べたものもあるし、この辺のものはほとんど博覧会協会のアセスメントの中に入っているものです。これを博覧会協会で出された南地区案、ぴったり重なりませんけど、こういうふうに重ねてしまうと会場がほとんどそういう貴重な生物群の上に造ってしまうという事になるんです。ですから、「南地区のほうには大規模な入れ込みを伴うような施設を造るということは望ましくない」というふうに書くべきだと思うんです。それで、それに対して火曜日からのディスカッションの中で、西A地区と西B地区に建物を集中して、こちらのほうに入るべき人数をこちらで終了するということが対案として可能ではないかということを申し上げたい。このときあくまでもこの愛工大に入ってくる谷から奥は私が申し上げたように、ここに大日如来の石碑があるわけですけど、ここから先は「奥の院」ですからここから先は大規模な施設というのは作るべきでない。もし作ったとすると、全部この辺りでひっかかってくる。もしそこに書いてあるような恒久施設という言葉を書くとなると、これ全部博覧会協会にアセスメントのデータ全部出していただいて、本当に引っかからないのかどうか明らかにしないといけないことになりますので、私は(6)のところを「海上南地区には多人数の入れ込みを伴うような施設を作ることはふさわしくない」とすべきだと思います。

□ 國分委員

今の吉田さんのお話の中で「奥の院」という話が出まして、どうもその大日如来のところからが昔から「奥の院」だというふうに、ちょっと皆さんが誤解されるような発言をされてるんで、これについて詳しい宮城さんがいらっしゃるんで、正しておかないといけないことだと思いますから、私の発言の代わりにちょっと説明をいただきたいと思いますので。

□ 谷岡委員長

それは止めましょう。それをやるとみんな交代しながら、際限がなくなる。

□ 國分委員

じゃあ私が代わりにお聞きしたのを説明させていただきます。この道標がいかにも昔から歴史的に、ここから先は聖域ですよ、奥の院ですよ、というふうに使われていたと吉田さんは先回の説明でされておられて、実は「そんなもんかな」と私は思っていたんです。ところがそうじゃなしに、やはりあの道標というのは町の中にもどこにでもある道標であって、ただ単に道の道標に過ぎないといったような風に私はお聞きしました。決してあそこにある道標が、昔からここから先は神聖な場所で奥の院ですよ、というふうにつかわれていたという意味での道標ではないというようなことを、後で知ったということです。

□ 山本委員

ただ今の國分さんの発言の補足ですが、先程も吉田さんに写真をもう一度見させていただきましたが、「大日」とかいてございますが、どうも我々瀬戸とか長久手方面は、大日信仰というのは昔からないんです。あれば山岳ですから「御岳信仰」ですから、ひょっとしてあれは、「大日」じゃなくて海上から少し奥へ向かいますと、「大目神社」という神社があるんですが、それをご案内しておる道標じゃないかと。左は瀬戸へ行きますよ、右は赤津ですかあちらのほうへ行きますという道標じゃないか。もしくは尾張と三河のちょうど藩境ですから大目付の意味の「大目」ではないかという推論でございます。

□ 高岡氏

吉田さんの意見に賛成なんですが、道標に関してはどういう解釈かどうかというのは、自然環境とあまり関係がないので、その場所が目安ということで使われているだけだと思います。里山論議は色々いわれていますが、海上の里は愛知県の中でもどのような里なのか、ということをきちんと認識しなきゃいけないと思うんですね。あの、猿投山と一帯のなった、まあ非常に広さを持っている、それから、いろんな貴重な動植物も多い、愛知県にはほかにそれだけの広さを持ったところが、ぼくもいろいろ歩いていますけれども、ぼくの見た感じではまああそこよりも豊かだろうな、ってなところはまだ記憶にないわけですね。まあ、あったら教えていただきたいと思いますけども。そういう貴重なところに手を加えていいのかどうかっていうことをまず議論されなければいけないと思いますね。ただの里山論議で手を加える、加えないということをもう一つ乗り越えて話をしなければいけないという観点があります。それからもう一つはですね、昨日オオタカ調査検討会で、結論が出ております。そこも、オオタカのほうに関してもこれはきちっとやっていかなきゃいけないわけですから、そこはどんな方針を出したのかっていうことをここできちっと聞かせていただいて、まあ、それでそれを尊重していくような方向で議論がされていかなきゃいけないというふうに思います。

□ 草刈委員

吉田さんの案に私も賛成でして、「海上の森の長期的保全に必要な限られた恒久施設」の文章は、これも削除するべきだと思います。なぜならば、これだけ貴重な動植物がいるとかっていうことは証拠としてあるわけですから、そこになんらかの施設を造るっていうふうなことをですね、たとえうたったとしてもですね、これBIEには通らないと思いますね。彼らは環境先進国の方々なので環境のことをよく熟知されています。

□ 木村委員

BIEに通るか通らないかっていう議論はここでしたくないのでやりませんけれども、そういうよけいな案はあんまり持たないほうがいいと思うんですね。もう一つはあの、海上の森をことさら聖域化したいという意見がいっぱい出てきます。その時貴重な動植物がって話が出てまいります。しかし、確かに、海上の森でずいぶんたくさんの調査がなされて、もっと言いますと、尾張東部から北部にかけての丘陵中の中で、あれぐらいきちっと調査をしたところはほかにないんですね。そういう中で非常に多いか少ないかっていう議論がされるのはある種アンフェアである。だけどまあそれは、実際にたくさんの貴重な動植物がいることはぼくも認めます。そしてできることならそういうものに手をつけないほうがいいということにも全面的に同意します。ただ、私達が博覧会で今何を考えてるかっていう時にですね、「みんなで議論して海上の森の自然が守れました、よかったね」という話なのか、あるいはそうじゃなくて「世界の自然を、あるいは世界の自然を考えるコンセプトをあそこでどう作っていくのか」っていう話でございまして、その時に、一部の改変を含めましょうという議論は当然あってしかるべきで、一つの植物がなくなるかとか、なくなったら絶滅するわけではないんだけども、地球を全然改変しちゃだめだとかっていう議論に直結されるのは、ぼくは非常におかしな話だと思っています。むしろ私は積極的にあそこで自然を議論したという証をきちんとあそこに施設として残すべきであるというふうに今でも考えています。そこは大いに議論が分かれるところだろうと思いますけども、博覧会で私達が、自然の叡智という言葉を使う限りはですね、海上の森が守れるかどうかっていう議論に集約しちゃならないというのが私の意見でございます。

□ 谷岡委員長

井戸田さんと鷲谷さんにご意見いただくんですが、ちょっと一つだけ吉田さんに確認したいんですけども、ここの恒久施設云々を削れっていうことをおっしゃるんですけども、恒久施設云々っていうものをどこかに作らなければ、後の公園化云々ってのはないわけですよね。そしてその西地区の問題についてはいろいろみなさんがほんと努力するというふうにおっしゃってくれてますけども、全く本当に圧倒的に時間がなくって、それを待っていて計画に入るようなことができない、その場合に私は、そうゆう問題を含めてじゃあもうここのところは何らかの処置をしなければしょうがないのかな、別にこれは先ほど案を見せていただきましたけれども、この間協会から出た案を云々っていうことを全く言ってないわけでして、むしろ新しい条件を設定してそれに合わせて大急ぎでとにかく計画を策定していただくなり、みなさんでそのいろいろがんばっていただくなり、場合によっては建築会社でこれをやってみせるというところも案が出てくるのかもしれませんしね。ある種の例えば条件を設定することによって初めて計画策定で動けるということの中の問題を言ってるんですよ。ですからそれを、ここのところにこだわられて、例えばこれを削れというふうに言われますと、私はじゃあこれは海上で恒久施設ができないから、万博として使ったと言えなくて、むしろこの公園計画に対して非常に大きな障害が出るんじゃありませんかということを言おうとして、守ろうとして入れたものなんですけども。

□ 吉田委員

じゃあ、答えていいですか?それはおっしゃる意味分かります。それで、例えば海上A地区は住民との協定で住宅と集会場のみ、っていうことになっていることも知っておりますし、海上B地区は、愛工大が持っているということも知っております。それから、恒久施設というものでなければ道路をそこまで引いてくるっていう条件が整わないってこともあります。これだから、どこかの条件をなんとかクリアしなければですね、ならないわけで、あの条件もだめ、この条件もだめっていうふうになってくと結局のところ一番弱いところ、海上南のほうに押し出されていってしまうんで、私としては、もし、一生懸命努力して、西地区AまたはBのところに恒久施設が作れないんであれば、そこは仮設でもしかたないと思います。

□ 谷岡委員長

ごめんなさい。鷲谷さんと、井戸田さんが待っておられたので、まず井戸田さん、どうぞ。

□ 井戸田委員

すいません、私あの、日本EVクラブ愛知支部の代表ですので、本部の代表のメッセージをね、ちょっと一言読ませてもらいます。地球環境問題は、人類が農耕文明を持った時から始まったといわれます。それ以来、人間は環境を破壊しつつ生きてきたと。逆に環境を破壊しなければ生きられなかったということなのです。生きるということは環境を破壊し、自然を傷つけることなのです。そうした悲しき存在が人間です。端的には環境を守れったって生活があるよ、ということです。私は、生活のない、文化のない環境保護などありえない空論だと思っています。自分の存在の悲しさの上に立った、つまり生活感のある環境保護でなければリアリティも説得力もない、特にさきほど木村委員がおっしゃったように、世界の現状を考えようと。今現実に木を切っているのは、貧乏で生活をしなければ生きていられない人がどんどん木を切っているわけです。その人達にどんな有効な対策を私達が提案できるかというようなことだと思って私はここへ来たんですが、必要な技術を開発するための森に入っちゃいかんという議論では世界に対して本当の意味で環境に対してのいい提案ができるのかと。私そこのところ、やっぱりあの思うんですよね。そこのところもうちょっと忙殺していただいて、そこになるともう比較論ですね。こちらの命が大事か、それによって保全されるこちらの命が大事か、絶対の命の保護というよりも、もう比較論になってきます。重さの時代になってくると思うんです。よろしくお願いします。

□ 谷岡委員長

どうぞ。鷲谷さん。

□ 鷲谷委員

入れ込み人数の上限が3万人という具体的な数字が出ていますので、それが自然への入り込み人数としてどんな値なのかについて、みなさんが議論するのに役に立つかと思うデータを出してみたいと思います。尾瀬、とても人気のある観光地、どちらかと言えば原生的な自然が広がっている地域ですけれども、3つ登山口があって、尾瀬ヶ原からずっと山を越えて尾瀬沼のほう、すごく長い木道が伸びていまして、水芭蕉とかニッコウキスゲの季節にはとてもたくさんの観光客が訪れるんですけれども、ピークの人数がですね2万人ぐらいだそうです。それで木道の長さ合計するとどのぐらいになるか、ずっと私正確ではありませんけれども、鳩町峠というところから尾瀬沼に行くだけでも1日は歩いていないといけないですから、数10キロ、ほかの場所からの登山などもありますので、数10キロぐらい木道が伸びていると思います。それで、その2万人の入り込みの日っていうのはどういう状況かといいますと、もう木道にずっと人が並んでしまっているような状況になるようです。それで、ちょっと計算をしてみますと、木道で人も歩けるようにして、できればいろんな方が自然を楽しめるように車椅子なども入れるようにするというふうに考えますと、1メートルおきぐらいに人が並ぶということになって、3万人の人が回廊の方に出ていくとなると、3万人×1メートルですか。そうすると30キロぐらいの回廊が必要だということになります。それで、そうゆうふうにして自然を楽しむ、尾瀬のようにですね、たくさん・・・

□ 谷岡委員長

あの、ちょっとよろしいですか?回廊側に行くところっていうのは完全に、スニーカーゾーンだなんて考えてるもんですから、ハイヒールゾーンでそういう形でやるなんてこと全然考えてない文章になっているはずなんで、それは比較の議論にならないと思うんですけど。

□ 鷲谷委員

それでですね、比較ってことじゃなくて、もし3万人入り込みっていうことになるとすると、たくさんの・・・。

□ 谷岡委員長

ですからそれは吉田さんがおっしゃるところのケーブルゾーンということで、例えば西B地区を使えば仮設のパビリオンということを言って、だからここにそう言ってませんか?

□ 鷲谷委員

おそらくかなりのたくさんの人を収容できるようなものが、もっと人口の密度を高く収容できるようなものがないと3万人っていうのはもしかしたら難しいかもしれないというような、同じことだと思うんですけれども。えっと、一応客観的な事実としてそうゆうことがあります。

□ 森山委員

人数の問題よりも、むしろですね、僕は人数はでかい建物にすれば入るんです。そちらのほうの問題ではなくてむしろですね、ここの文面で言えば「森の修復上、意味のある地域を考えるべきである」というこの意味のある地域が本当にあるのかどうか、そこんところの検討だろうというふうに私は思うんですね。それでですね、おそらく委員長あるいはそこなんじゃないかなというふうに思われるところがあるんですけど、具体的にもう切り崩した後であって、しかもある程度の面積があって、それでちょっと拡幅しなければいけないかなと思うけれども、アクセスするという場所にも便利でというふうなことを考えますとですね、ちょっとすいません、吉田さん、OHPを貸していただけますか?
(OHPを使って説明)
これでいきますと、もっと上にしなければいけませんね。えっと、これが吉田川の入り口のところでこれが西B地区ですね。このあたりに非常に、我々地質やってるもんですから、露頭を見るには大変かっこうな場所のコの字型にですね、切り取った大きな土採場のようなところがあります。で、この地区は保安林もかかっておりませんし、こういうところもようするにもう露頭がガサーっと切り崩されたそのまんまの状態になっているんですよね。こういうところはですね、まさに使っていいところではないかっていうふうにぼくなんかは思います。これでどのくらいのものを作るか、面積がどのくらいあるかっていうのは、どういうものを建てるかによって違ってきますけれども、こういうところが現実にあるんだったら、そこんところをきちんと検討したほうがいいんではないかというのが私の提案です。それからもう一点は、ここに吉田池っていう池があります。その奥にですね、これだけの平場が段になって、面積が正確には、測っていませんけど、1ヘクタールももちろんありません。そのくらいの狭いところなんですけど、実際にはここんところに造成されたままの土地があるんですね。ここんところにハッチョウトンボかなんかが生息するところではあるんですけど、地下水が浸み出してきて、いい環境のところではあるんですけど、そうゆうことに十分配慮しながらここのところをうまく使う。場合によってはここからですね、こういうふうにトンネルを作るみたいな、あるいは切り割りを作るみたいな形で、ここんところを現実的に修復していく、あるいは使うってことが可能ではないかというふうに私は考えます。西地区はこっちですので、これはいわばBゾーンの地域の一角になります。一番はじっこになります。南地区というと、この地域になるもんですからこの地区とははずれますけれども、しかしですね、この西地区の会場からすぐ近くに存在するという、そういうところであれはですね、これは可能ではないかっていうふうに思うんですけどいかがでしょうか?

□ 武内委員

まさに今のことに関して私のほうでコメントさせていただきたいと思います。まあ、私どもがこの会に臨むにあたって私共が出した計画自身がですね、どのような批判をされようともこれは検討会議に委ねるという、まあある種の覚悟をしていると。ただしですね、それが海上での開催が否定されるということであってはいけないという、私はその大前提を持って臨んでおります。そして、特に海上南地区については私自身はある種の必然性をもった開発による保護と開発の調和というふうなテーマを追求すべきであるというふうなことについての気持ちをいささかも変わっておりません。しかし私どもがこの議論をする以前に考えてきたいくつかの過程があります。で、一番最初に考えたのは海上北地区にうまくですね平場を使った施設展開ができないだろうか。これはまあアクセスの観点から非常に難しかったということです。もちろん銭屋鋼産のオオタカとの関係もあります。その次に考えたのがまさに森山さんがおっしゃった場所です。でこれについてはおそらく次に出てくるであろう批判というのはこれはもうBゾーンではないかと。これは最初から環境庁等との協議の中でですね、だめだといった地域ではないかというふうな話が相当ありましてですね。私自身はアクセスの問題、それから地形改変の程度が非常に軽減されるというふうなこと。それから何よりもですね、跡地利用として生物多様性の議論をする場の中心にあるというふうなですね、特に今森山さんが指摘されたうちの2番目の地域ですけれども、これについては可能性があると思っておりまして、こういうふうな議論の中で委員長がそうとう慎重に検討されてですね、西地区だけではおそらく入らないのではないかというふうな予想のもとにですね、ありうるべき現実的な方向性を今残しておくということでですね、この南地区において言及されたというふうに私は理解しておりますので、そういう意味ではまだもう少し時間の余裕を与えていただいて、南地区っていうものをもう少し広い範囲に視野を広げていただいた中でですね、技術的に検討できるのかどうかっていうふうなことをですね、これから考えさせていただけるとすれば私は非常にありがたいというふうに思っております。

□ 糸魚川委員

さっきの人数のことに関連して申し上げるんですが、豊橋市の自然史博物館の年間の最高に人の入った日は昨年の場合ですと5月3日で1万5千人ですね。展示面積が2300㎡少々。まあ、あそこは動植物公園という広い地域を持っておりまして、ですからその日にはあの場所には2万人から3万人位の人が入り込んでいる。それは一つの参考になるかと思います。それから会場に関しては私は南地区の一番西側のところですね。ちょうど鎖場とみなさんのおっしゃってるところから見ますと、私は印象だけで細かい調査をしているわけではありませんが、あの地域はかなり改変が加えられている地域で、吉田さんがおっしゃったように自然が確かにいろんな貴重なものがあると思いますが、それは一度壊されてまた回復してきた自然というふうにとらえることはできないか、素人ですから分かりませんが、ですから西地区というのももちろん一つ大変大きな理由の部分であり、そしてその吉田さんの言われる第一の道標を鎖場のあたりまで入れ込むことを、現代的な解釈としてできないか。もちろんそれによって失われるものがあることは確かですが、それは全体を考えた時の一つの保障というふうに考えることはできないか、そしてまた、回復の可能性も十分ある地域ではないかというふうに思います。それからセンスとしていうならば、前にも委員長に申し上げましたが、落語の三方一両損みたいな立場で現在は考えないと、この検討会議は収束しないのではないかとそうなふうに思います。委員長のお顔を拝見していますと、もう限界ではないかと思いますので。

□ 古南委員

よろしいですか。今森山さんからのちょっと新しい場所の提案ということもありまして、私もあそこの場所よく知らないもんですから。今にわかに言われてですね、全然評価ができないと思うんですね。それが一つあります。それからさきほど私申し上げたことはこの(3)から(6)にかけてのこの表記の仕方、特に西地区を何とか活用できないかというですね、あのこの書き方はぼくは非常に評価したいんですけども、先ほど申し上げた、まず回避があって低減があるべきだというアセスメントの常識となっているその手順ですね、その環境への影響を回避するための手順。まずその環境への影響を回避するべきじゃないかっていうふうに思うんですね。ですからこの西地区の提案が順番として先に挙げられているのは私はその重要度を表しているというふうに読んでしまうんですけれども、まず一つ提案したいのは、西地区に対する努力、これはほんとにいろんな方の同意をとらないといけませんから、同意があったうえでということなんですが、これを優先していただきたいということを一つ申し上げたいと思います。それから、何でこういうことを言うかというとですね、ここに書いてあるけれどもやらないというのが非常に私としてはこわい。きちんと書いてはあったけれどもやりませんでしたというふうな話にならないようにしていただきたいな、というふうに思うのが一つ。それからもう一つは今いくつか森山さんですとか武内さんですとかおっしゃいましたけれども、これはその時間的制約があるんであれば、そのどうゆう設計になるのか、あるいはどういうインパクトになるのかっていうのをきちんと対比して評価できるようにしたらどうかと。ここで一つの設計図が出てくるかのようにあたかもここでちょっと話が進んでるような気がして私それが非常に気になるんですけども、ここに書かれた文言の中で、私は特にこの(3)(4)(5)(6)の間をきちんと読めば、いくつかの案が出てくるというふうに思うんですけども、その間の比較評価をきちんとやるべきじゃないかというふうに思います。付け加えていうと、私が何回目かで発言させていただいた時に鳥のデータが足りないということに対して今追跡の調査をやってますってことを協会のほうでおしゃっていただきました。そういうものをきちんとそこへ出して、比較しないとですね、これは一つの結論に落ちていかないんじゃないかと思います。それから登録できるだけのですね、決めごとが全部決まりきらないんじゃないかなというふうに思います。

□ 谷岡委員長

あの、一つ世俗の問題について説明させて下さい。(3)(4)(5)(6)をこんなふうに書きましたのは、本当にこれがもし県の土地であるとか、それから自由に協会として使いうるような土地であってですね、そしてそこが恒久施設が建てれる場所であるということであるならばもうそれが少なくとも環境団体の方々が満足していただけるような結論として落とすのは非常に簡単であった。何もほかの地域について云々するという必要もなかった。しかし一方でほかのみなさま方が何回か言ってらっしゃいますように、やはり自然とどう調和するということ、そういうむずかしい地域の中で実験することも万博の意義として必要だし、そこの中でどういうことをするのかっていうこと、これも一つありましたけども、もう一方ではその西がどういう形で使えるのか、恒久施設として建てられるのか、恒久施設がないという状態の時に、万博の道だけじゃないです。私は万博後を通じてこの地域というものを長い時間、だって5年ぐらいで自然回復したり修復したりできるわけがないわけですから、何十年もの間の例えば日本の新しい森とのつきあい方ですとか、自然と人間との関係、あるいは自然の修復といった問題を非常に長く作っていくモデル地区として非常に重要な、そこで壮大な実験がなされるんだろうと。で、それを確保したい。それを確保するということになると、それの拠点センターである恒久施設が作られてというめどが立って、しかもそれが、いわばそれをどこが管理するのか分かりませんけども、何らかの形で出ている今の公園化っていうようなことの問題からいけば、当然ながらそういうものが建てられるということが前提になって、そしてそれができたら万博の会期中を使って、それが前提となって初めて公園化へいくわけですよ。その筋だての中で、私は万博だけやりたい人間ですから、自分は。こんなにもめるの嫌なんで、疲れ果ててる状況嫌なんで。私だけならもう石なげてあと知りませんって、本当はしたいんです。ただみなさんのこれまでの5回の議論、様々に聞いてきた中で、この大事な森をどうやって修復していき、新しい人間と自然のいわば調和を作るための場にしていくのか、そのことをどれだけ真剣にやっていくことが大事なのかっていうことを様々な方から聞きました。私はこの会議の中でその重要性を学ばせていただいて。ならばやはりどうしてもその後の保全がうまくいくような、うまく費用だとか、システムだとか、様々なことが引き出せるような状況を作らなければ、万博だけできたのではこれは失敗になるんだと。万博とはもともと長期の保全の、いわばその状況ってものを考えて跡地利用どうなるんだってようなこともBIEの登録の中に書き込むわけですから、そこのこの後をどうやって担保するか、ということでこういう結論を落としたんであってですね、これはむしろ私は自然団体の方々が、これを合意していただけるためにということで実は書いてるということで、ここがご理解いただけないなということはすごく残念に思ってます。あの、加藤さん、どうぞ。

□ 加藤委員

私はね、この論議はね、木村先生はこの南地区を使うべきだっていうような最初の提案でありました。ぼくはそういう論議をほんとはこの場でね、やることを期待して、南がいいのか悪いのかとかね、どうして使わなきゃいけないのかとかね、そういう論議を公開の場で市民参加でやっていくということで意味があったって思うんですよね。だから、そういう意味でね、この論議きちっとやる必要があると思っています。
それから西地区の話ですけれども、西地区はね、もうすでに人が住んでみえる地域ですよね。300所帯以上の人が住宅を買って、住んでみえる。で、そこはですね、その人達はもう事前にはですね、万博期間中は駐車場にしますということで家を買って入ってみえるわけなんですよね。そうゆう同意がない時にね、これを要請するとかね、そういう形ではなくてね、住民の人が本当にいいのかどうかね、そういう自発的な自主的なね、本来意見の中でこれを組み立てるべきだと思いますね。これをむしろ今のやり方で、このやり方でみんな説明しますよと、のんでちょうだいよという話ですからね。住民の方がこれを認められないよといったらこの案はペケにしなきゃいけないっていう、そういう立場に立てるかどうかですよね。その保証をきちっとやらなければいけないと思っています。
それから、人数の話ですけど、3万人というお話がありました。これはね、瀬戸市の下水処理計画がね、供給計画、ほんとに勘案されているかどうかですよね。で、新住計画なくなりましたので、下水処理計画っていうのが今ないんですよね。だから、ここに3万人も本当に入れたら6千人分のほぼ定住人口の計算になります。そんな余裕は今一切瀬戸市にはありません。そうゆう中で、下水処理をね、供給処理施設どうするのかね、青少年公園自体、ある程度計算をされたようですけれども、瀬戸市については一切されていないわけですよね。だから6千人分ちょうど瀬戸2005年までにやる計画があるんですけども、瀬戸市民は全部下水処理は万博が終わるまでなしという話でいいならそれでいいと思うんですけれどもね、そういう点はきちっとやってほしいということ。それはアセスが必要だということです。
それから最後にもう一点だけですけど、谷岡委員長12月登録ということ盛んに言われるけども、ぼくはやっぱり12月登録にこだわる必要はない、この呪縛からね、逃れる必要がある、というふうに思います。以上です。

□ 木村委員

あの12月登録はともかくとしても、ともかくね、私共はこれで6回目の議論をしてきたわけですから、ここはやはり一つの結論を出すべきだと思います。で、それが全体合意になってるかどうかっていうのは後でもう一遍検証しなければいけませんけれども、今日の時点でやっぱりきちっと一回は締めくくるべきだと思いますし、その前提は委員長がお出しになったこの文章だと思います。ですからまだ不満な点いっぱいありますけども、1日2日位で少し若干のメールのやりとりがあっていいと思いますけども、文言の修正等々を少しやった上でですね、今の時点での一つの結論、この時点での結論という形で、博覧会協会のほうに提出していただけないだろうかと思っております。あと、「これでありがとう、さようなら」って黒田総長おっしゃらないよね。

□ 谷岡委員長

この合意が読んでいただければ分かるように、最後の13ページなんかに、簡単には解散なんかしてあげないよって書いてありますので、いわば自分達の責任において言った事が守られるように見届けるということは書いておりますので、その点についてはできる限りの配慮したつもりです。隈さんが今日は一度も言ってらっしゃらないんで、隈さんでまわしてお約束の時間ですから、またしかられますので今日は終わりたいと思います。

□ 隈委員

谷岡さんが、(6)で非常に高いハードルを設定をしてるんではないかと私は思うんです。土地の改変を限りなくゼロに近づける為にどうしたらよいかは、この前の造成案のままでいいというわけでは当然なくて、かなり高いハードルに向かって努力しなきゃいけない。特に今日森山先生が言われた地区辺りも可能性に含めて、検討するとか、色々なことをしないとこのハードルをクリアできないんじゃないか。それに向かって、努力していく1歩ということで、私はかなりがんばらないといけないというふうにこれを読ませていただきました。

□ 谷岡委員長

じゃあ、よろしいですか、今日は終わるということで。時間がないんですけども、皆さんお疲れでしょう、あまりだらだらやりたくもありませんでしょう。

□ 高垣委員

協会のほうですけれども、これで約束の7月2日という会議が終わるんですけど、これまで私も毎週付き合ってきました。もうほんとにへとへとです。来週はさすがにないと思うんですけれども、いったんこの辺で、合意ができない状態で終わっておりますけれども、全部にわたっての合意ができていないというこの状況を受けて、一体どういうふうに協会のほうは考えるのかということを、返答していただきたいということと、もう一つは、これで一段落ということで、あとは2週間~3週間後の会議の日程になるのではないかと思いますけども、次の会議の日程を示していただきたいと思います。

□ 谷岡委員長

そのことについて私のほうからお答えをしたいんですけども、当初の予定では、もし今日合意が出ていれば、2週間後までに本当に新たな計画をつくって、この設定したハードルがクリアできるような計画案ができないかということで、出していただく為の作業にかかって、ということになっておりました。これはものすごく膨大な作業ですし、その間にどれだけの人々が走り回るかと言うことを考えてみますと、また、合意されるかどうか分からないのに、例えば西地区の先程の加藤さんの話ですけど、やはりそこで動き出せないわけです。合意がなかったからやっぱりやめましたとはできないわけですから、合意を取って用意ドンでとにかく動いて2週間は皆さんにめちゃくちゃ苦労してもらって2週間後に何らかの形のものが出てそれを果たして私たちが言ってるものにちゃんと対応しているかどうかを見るということが実は事務局との間でおとといぐらいから、「じゃあどういうふうにしましょうか」というかたちででてきたものなんです。そういうぎりぎりまでのところで協会のほうとしてはがんばっていただく。私はその辺のところは、できたらよかったと思いますけども、ここの部分で基本的な合意がされるか、されないかは、全く不明な状態で、全く徒労に終わるかもしれないことをやってくださいということについては、非常に逡巡するものをおぼえているわけです。

□ 片山事務次長

私のほうから一言。要するにこれでおしまいですねというお話だったわけですけども、木村委員のほうから、今日何らかの結論を出すべきだというご意見もあるわけです。従って私ども事務局からは、その点について委員長のお考えをむしろお聞きしたい。要するにこの検討会議として、結論が出せないということでおしまいにするということなのか、それとも今回何らかの結論を出すということなのか。

□ 木村委員

だから申し上げた。この委員長提案を前提としてここでとりあえず出せることで合意しましたよといってそっちへお渡しするんです。だから、「これでありがとう、さようなら」と言わないよねと念を押したんじゃないですか。だからこれがある種の合意だと私は思います。今の時点での合意であり、だけどこれが最終合意で、これで解散していいとは私たちは全然思っていませんということだけお分かりいただきたい。

□ 林委員

先程隈委員が言われたことですけど、これで一応今日の試案ですね、こういう線でどうだと・・・。あと具体的な会場設計に入るときに、「ハードル高いな」と言われたんですが、企画委員とか輸送のほうとか色々あると思うんです。そっちのほうできっちりいくつかの案が出ると思います。技術的な問題も含めて、それを出していただかないとオオタカ検討委員会は動けません。それがオオタカの生息環境にどれだけ影響を与えるのか与えないのかということを、我々が判定するんです。この状態では、何の判定もしようがありませんので、次の段階に進んでいくときに、この検討会議がどういうふうに動くかというのはインスペクターの機能を果たしていくんだということであれば、やり取りがでてくると思います。そういうことで了解いただければと思います。

□ 宇佐見委員

さっきから手をあげているんですが、先にマイクを持ってしゃべったほうが勝ちですか?そういう議事運営ですか?

□ 谷岡委員長

ごめんなさい。疲れてるだけです。今おっしゃったことの意味を考えていただけです。

□ 宇佐見委員

しゃべりたいんですけど委員長から指名されないから遠慮してるんです。

□ 谷岡委員長

宇佐見さん、どうぞ。

□ 宇佐見委員

それじゃあ、さっきから何度も手をあげていたんですが、今日議論したのは谷岡さんのペーパーが全体で13ページありますか。そのうちの6ページまでしかきてないわけです。あと7ページ、特に青少年公園関係の議論は先程前田さんですか、入り込みの数字はこれでいいのかというお話が最初にありましたけど、この点の議論はまだされてないわけで、検討会議として何らかの結論を出すということであればそれは会場計画全体について一応のイメージというかそういうものができないと、例えば西地区を使うことだけは皆さん合意しましたね。ということで、西地区については走り出していただきましょうという細切れの合意でいいのかという問題がある。それから、アセスメントについては、環境万博というためにはアセスメントをちゃんとやるということが、非常に重要だということは、ご理解をいただいたので、そのことを、総論に入れるか会場計画のところに入れるかという入れる場所はともかくとして、非常に重要だという話でした。だとすると西地区にせよ南を使うにせよ、いずれにしても青少年公園と一体となった会場計画全体についてのアセスメントの結果、結果としてこの地区はふさわしくないという、あるいは、想定人数がふさわしくないという評価が出る可能性があるわけですから、将来においてはそういう可能性を十分含んだ上で、それを全くなしで、アセスメントがどうなろうとこれでやるんだよということを決めるんじゃアセスメントになりませんから、そのことも確認していただきたいと思います。

□ 國分委員

先程の木村委員、それから今の宇佐見委員の意見の一部は私は同意いたしますが、今日議論をやってきて海上地区の使い方というのがこの検討会議の一番の議論であることは、皆さんよくおわかりいただいていると思いますが、1番これについて時間を割いてきたわけです。私は、完璧じゃないですが一応6回やってきた中で今日は、海上地区についてある意味で合意に近い形に達していると思います。おそらく、自然保護グループの方々も、私もご一緒に議論をさせていただいて、私も自分の主張のゆずるべきところはゆずりながら、色々意見を交換させていただいて、理解をするのも一生懸命勤めてまいりました。そういう意味で私は、まず海上地区については完璧ではないディテールのところでの合意というのは、いたってないと思いますし、いたるについてはとても1ヶ月や2か月ではでないと思います。ですが、おおむねの構想というのは、これである程度描けるんではないかというふうに思いますんで、協会側で、複数案になるのか、どういうふうになるのか、我々の議論を十分汲み取っていただいて、何らかのものを見せていただければと思いますし、この場で協会側が「我々が合意していないんだ」という認識をもっていただくのについては、私は非常に不満であります。

□ 谷岡委員長

分かりました。皆さんの議論を聞いていて大体のところをいえば、基本的にこの文言と細かい差異ということについての問題点というものがないわけではないし、一致を見たわけではない。しかしこの海上地区の使い方の問題についての大枠のところで実際にこの内容が示唆している可能性というものは、追求に値するものである。というようなかたちでこれよりもディテールに関しては、実際の計画というものが出て来て、そしてそれが複数なのか、一つなのかは別なんですが、先程の武内さん、森山さんが言われた地区ですけども、問題があるとしても例えばそういうところも含めて、私どうしてそういうことで特定の場所をピンポイントしなかったかといえば、どういうところがあるか分からないからです。「ここはどうか。あそこはどうか。」と軽く考えていたところで、保安林があるからだめとか、みんなだめだめだめ・・・でいってしまって、全部だめになってしまって、もう一度見直したらどこかあるのかもしれない。今までだめであったといわれていたところの地域に実はいいところがあるかもしれないというケースがあり得る訳です。それを先程でたところだけでなく、様々な可能性をある意味でもっと私達よりも資料をお持ちの事業者側で、精査していただいて、様々な可能性を考えていただきたい。いくつか案を作っていただきたいというふうに思います。そういう中で、実際に具体的に進むということができたらと思いますが、そういうまとめ方でよろしいでしょうか。じゃあ2週間後には、この問題に入りたいと思います。

□ 宇佐見委員

確認事項をはっきりしてください。何を確認されたのか?

□ 谷岡委員長

この海上地区について、試案が記述している内容、細かい表現等は別としてアプローチというものを合意したということを前提にして、事務局は様々な形での計画案を書いていただきたい。

□ 宇佐見委員

アプローチの中身は何ですか?例えば、1,000万人は決めたわけですか?

□ 谷岡委員長

海上地区ということを申し上げました。海上地区の会場計画案の部分について・・・

□ 加藤委員

3万じゃとてもだめですよ。

□ 木村委員

そういうディテールについては、まだ何にも合意されていない。そういうことに一つ一つこだわったら、先へ進めないから、海上地区を一つのシンボルゾーンになるかまだ分からないけど、この博覧会の重要な一部分と位置付けて、さあ、そこで何ができるか、今まで出てきたアイデアだけではなくて他にあるのかないのかということも含めてもう一回私どもが博覧会協会にボールを投げた。ということじゃないんですか。そして2週間後にもう一度議論しましょうといっているわけじゃないですか。

□ 宇佐見委員

2週間後にでてきたプランについて、それを検討会で認めるかどうかという議論をしようということですか?

□ 高垣委員

ディテールが決まってないんだったら、ディテールを決めることが先決になるわけであって、2週間後に決まるかもしれませんけれども、2週間かかるかもしれませんけど、やっぱり今の委員長試案について徹底的にきちんと細部まで議論し尽くしていくということの方が、私は大切だと思います。

□ 木村委員

そういうことができないから今ここで最低限の合意をしてともかく一度この時点でボールを博覧会協会へ投げようということを、おおむね合意したんじゃないですか?あとでいくらでも議論しますから、ちょっと待っててください。何か決まろうとすると、その一つ一つのことをまた取り上げて、「じゃあこの問題はどうなんだ」といったら、際限なくこの議論を続けなければいけないわけです。だから、一度どこかで、話を収束させるのではなくて、今日のこの時点でともかく委員長が出された試案に対して、私どもの共通理解した部分を博覧会協会にボールを投げたんだと、それを、まだ合意できていないのにと協会の側がおっしゃられると、みもふたもないんだけども、そうじゃなくて、私どもが延々と議論してきたことで、共通理解をしたなと博覧会協会がきちんと認識されて、この文章をもう一回読んで、「じゃあ、こういうアイデアはどうですか?」というのがでてくるかどうか、その間大変な作業だと思います。だけれども、それをやっていただかないと困るというのがこの場の雰囲気ではないでしょうか。だとすればここで、今日は終わりましょうよ。

□ 高岡氏

博覧会を成功させるために重要な部分はいっぱいあると思うんです。それを省略して議論してしまった場合に、また逆戻りする可能性があると、そういう逆戻りを何回してもいいのかというのが一つあります。ですから何が合意できて何が合意できなかったのかというのは、きっちり検討会議の場ではっきりさせなければいけないと思います。曖昧なかたちで供託した場合には議論のやり直しということになりますので、その辺はしっかりしていただきたいと思います。
それからもう一つ、この試案の中で言おうかどうしようか迷ったんですが、というのは場所的な問題があって、ちょっと待ってたんですけど、非常に重要な問題が入っているわけです。これは非常に評価したいと思うんですけども、この試案の中の10ページのところの3)の4行目の「何らかの予測不可能な理由によって登録会場の使用が一部不可能になるような事態に対する危機管理の一環として、協賛会場の中から、登録会場のためのセキュリティ会場を選択し、そのために必要な処置を講ずることも考えられる。」というふうに書いてあるわけです。これは非常に重要なことを示唆していると思うんですよ。これに関しては、非常に大きな海上地区の使い方と関連したことですから、この議論抜きにしてそういうふうにやれるのかなということを一つ提案したいと思います。これは本来はやはり、どこへもっていくか、総論の前のところへもっていくのか、会場についてのところへもっていくのかというような、それはあくまでもネットワークだと分散をきちっと登録会場としてある意味で明示しているようなものですね。

□ 谷岡委員長

いえ、そういう意味ではありません。考えられるというふうに書いた表現というのは、そこのところです。リスクマネージメントというものを、視野に入れるほうがいいんではないかという意味で書いたということの限度内の話です。

□ 高岡氏

これは可能性を示唆されているわけですね。

□ 谷岡委員長

可能性を示唆しているだけです。可能性は色々な可能性を示唆しておりますので、そこは選択の範囲内ではっきり要求するとか要請するとか、されたいとかいってる時と、可能性があるというようなことを示唆している場合、それはやはり一応考えながらやってますので、勝手にそういうふうに拡大解釈はなさらないでいただきたいと思います。協会のほうにお返したいと思いますが、その前に六者合意にかかわった方々に一つお聞きしたいんですけども、この会議の運営についての前提というのは、絶対に全ての方がコンセンサスがない限り、前へ進まないということなんですか?

□ 草刈委員

徹底的に議論するということになっています。

□ 谷岡委員長

徹底的に議論はするけれども、それは絶対に全ての方が納得されないといけないということでなく、大多数の方々がOKを出しておられるということを、時には前へ進めると、そういうことですか?
ありがとうございました。
では、先程の件よろしくお願い致します。

□ 片山事務次長

どうもありがとうございました。私の理解が十分でなかった為に、余計な時間を浪費させまして、申し訳ございませんでした。委員長試案の議論をベースに事務局としてできるだけの作業をして2週間後の、土曜日または日曜日に改めて時間をセットさせていただきたいと思いますけれども、次回の会合をお願いしたいというふうに考えます。それから、時間が過ぎていて恐縮でございますけれども、皆様方からは大変たくさんな貴重なご提案をいただきました。一応バインダーに綴じられるようにはしておりますけれども、できましたらきちっとした資料集、提案集というかたちに編集をしたいというふうに考えております。もし、そういうものには自分の提案は出したくないという委員の方がいらっしゃいましたら、事務局のほうまでお申し出下さい。それ以外の方につきましては基本的にご了解いただいたということで、事務局の方で提案集を作らせていただきたいというふうに考えます。今日は、長時間ありがとうございました。

□ 木村委員

非常に丁寧に、資料を何度も何度も作ってくださるのはありがたいんだけれども、ほんとに紙の無駄が続いてるんで、FAXは二度ずつくるとか、そういうことも含めて、少し環境万博をお考えになってるんだったら、ペーパレスとまではいいませんけど、同じ資料が毎回配られるのは、控えていただきたいと思います。

□ 片山事務次長

その点も含めて検討させていただきます。今日はどうも長時間ありがとうございました。2週間後の日曜日3時からということにさせていただきます。

□ 古南委員

事前にお願いしていたんですが、16日は私と草刈さんと吉田さんは、既に予定がはいっちゃってるもんですから、何とか変えていただけないでしょうか。先週の段階で私申し上げてたんですけど。