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第7回「愛知万博検討会議(海上地区を中心として)」議事録

会場計画(協会案)・その他

□ 谷岡委員長

再開に先立ちまして、先程長久手町の方々とお話をしておりましたけれど、やはり、交通アクセスの問題では、これは協会内だけではできることでもありませんし、県だけでもできることではございませんでしょうけれども、公開されているのをいいことに東部丘陵線等含めまして交通インフラの問題については、最大限の努力をしていただきたいということを再度お願いしておきたいと思いますし、下水道についても今お聞きしますとすでに古いものになっているということで、仮設の継ぎ足しでいいのかなという問題もあるようで、時間があったら後で言っていただきますけれども、この辺のところにつきましては、抜本的な検討方ぜひお願いしておきたいと思います。それでは、協会案、2週間前のボールが返りまして、計画案について発表をお願いしたいと思います。

□ 片山事務次長

それでは検討した結果をご報告をさせていただきたいと思います。何項目かございますので、まず最初に海上地区で恒久施設となることが想定されます政府及び愛知県についての整備計画についての考え方をまずお話をさせていただきます。それにつきましてこの2週間の間に合同プロジェクトチームの会合及びワーキンググループの3回に及ぶ会合についての検討の結果の報告をさせていただきます。さらに環境についての配慮事項についての報告も引き続いて行っていただきたいと思います。この海上地区につきましては、國分委員および森山委員からも改めてご提案が出されておりますので、こちらについてもご説明をいただいたほうがよろしいのかなというふうに思っております。それでは、森局長のほうからお願い致します。

□ 森局長(愛知県)

お手元のほうに資料―5というのがございますので、それをちょっとご覧いただきたいと思います。資料―4と資料―5が表裏になっております。13ページです。「海上地区会場での恒久施設整備について」ということでございますが、まず施設整理の基本的な考え方をお話をさせていただきます。海上地区でございますけれども、博覧会時には、西地区Bの方で計画される仮設施設と、そこと高さに違いがございますけれども西地区Bの下のところに恒久施設を想定いたしておりまして、海上南の西地区に計画される恒久施設、それが仮設、恒久が一体となりまして博覧会のテーマ展開を図る場として整備をする。これは博覧会のときの使い方でございます。博覧会後でございますが、国際博会場地を中心とした地区は、西地区Bというのが愛工大名電さんの土地でございますので、2005年後はそこは愛工大さんが学校として利用されるということで、そこはなくなります。博覧会後は南の西地区に計画される恒久施設を中心にして公園としての整備を目指し、さらに第2回の検討会議でもお話し申しましたように、海上の全体を「里山学びと交流の森」として整備していくことを考えております。
施設整備の具体的な概要でございますが、まず博覧会時に政府シンボル館としての設置を計画している国の恒久施設につきましては、今後、通産省の国の方におかれまして多くの人の意見を伺いながら固められていくことになると思いますけれども、愛知県といたしましては国に対して、21世紀に向け地球的な規模で解決しなければならない課題の解決に向け、人と自然との関わりについて考え・学ぶ場、テーマ展開をしていく場としていただきたいと思っております。博覧会後でございますけれども、この地区の公園的な整備をする地区さらには海上の森全体に及ぶ可能性もあるかと思っておりますけども、中核的な施設として、まずビジターセンターとしての機能を持つということを考えております。それと地区環境の大切さと人と自然のかかわり方を展示、学習するとか、研究する機能といったものを併せ持つ施設として整備されるよう検討して国にお願いをしていきたいと考えております。また、海上西地区のBのところの県有地のところでございますけれど、そこには県の恒久施設をぜひ設置をしていきたいと考えておりまして、博覧会時には、愛知の自然環境など、産業技術もそうでございますけれど、そういったことを生かした博覧会のテーマ展開を図る。博覧会後は、それを継承しながら自然環境と調和した新しいライフスタイルを学ぶ、あるいは体験できる場として整備していきたいと考えております。なお、海上地区の東側でございますが、いわゆる奥の院としばしばいわれるところですが、そこには県の恒久施設の設置を考えていきたいと思っておりまして、博覧会時にはエコツアー拠点、博覧会後は、森の拠点施設として整備していきたいと考えています。以上です。

□ 山田室長(通産省)

国の施設につきましては、先程お話ありました通り、今後検討を進めていきたいと思っております。その際には、ここでなされた議論あるいは今日承りました県さんのご要望、こういったものも充分斟酌しながら検討を進めていきたいと考えております。国の施設というのは博覧会におきましては国際的には今度の博覧会のウエイトがどこに置かれているかなということを示す一つの指標とされます。そういう意味もありまして、私の思いとすれば、せっかく森の万博ということなので、政府館なども森の中で展開できればとという思いはございます。ただいずれにいたしましても、国民の幅広い理解と賛同が得られるような形できちんと今後検討していきたいと、こういうふうに考えております。以上です。

□ 野津事務次長

それでは今日ご提出しております協会案について説明したいと思います。若干説明が長くなったら申し訳ないんですが、どうしてこういう案をご提出するに至ったかということについて十分なご理解を得ないと誤解を招くことになると思いますので、若干お時間をいただきたいと思います。
まず、皆さんよくご存知のように7月2日に検討会議委員長試案というものが提示されました。時間の無駄と思われるとは思いますが、やはりスタートラインを明らかにする為に、もう一度委員長試案の内、海上南地区に関連する部分を読み上げさせていただきます。
・ 委員長試案を読み上げる
 〈会場について〉1)海上地区について(6)
これがスタート時点だというふうに理解しております。これを受けまして、合同PTがその翌日7月3日に行われまして、検討会議の要請にしたがって合同PTとしてワーキングループを設置して協会案を作成する。また、1案にまとめることを目指すけれども、できれば1案できなければ複数ということにする、また、検討会議との連携を円滑にする為に検討会議委員のオブザーバー出席を認めるということが決定されました。それに従いまして、3回ワーキンググループが開かれました。検討会議で試案に近い案として検討されました4案の内容を合同ワーキンググループ委員が充分に理解できるように第1回会議7月3日でございますが、これらの提案者に計画案の説明を求めまして事前の協会事務局の技術的チェックを加えまして主に検討の範囲あるいは課題の理解の増進に努めたところでございます。なおこの検討対象とした試案に近い4案としましては、一つは隈・武内・西岡・宮城案、二つ目が團案、三つ目が森山案、四つ目が戸田案ということになっております。内容についての紹介は省略させていただきます。第2回会議、7月11日に行われましたが、この時にはこの4案を類型化しながら、それぞれの具体的な検討課題の整理を行いますとともに共通事項を探してこれら4案の利点を総合的に生かした共通案が作れないかということで、白図の上にマーカーで絵を書き込んでいく作業を行いました。整理された4パターンといたしましては、資料―6の方をご参照いただきたいと思いますけれども、1番目が西会場(南利用無し)案、2番目が西会場+南回廊案、3番目が西・南地区西側会場+南地区東側拠点・回廊案、四つ目が西会場+南回廊+奥象徴会場案ということでございました。今、委員長の後ろの方に張られておりますのが、その際作業に使われました白図でありますけれども、出席の委員の方々の意見を聞きながら、「こんなことかなあ」というふうに描いていったものでございます。その絵では非常に分かりづらいと思いますので、その絵からみるときれい過ぎるという感じはあるんですが、資料―6の次のページの、15ページの「海上地区ゾーンの問題点整理」これが、地域を類型化しながら問題点を書き出したものでありますし、委員長の背中にあります白図のものの内容を改めてきれいに書き出してみるとこういうふうな具合になったわけでございます。こういう計画検討図をこれからこの図を基に愛知県など、関係事業者と協議しまして実行可能な案を検討した結果を検討図として作成いたしまして、第3回7月14日最終の会議でございますが、それに提案いたしました。協会案として出す為には、色々な具体的な条件を協会として独自に考えさせていただきました。それは基本的には検討会議の委員長試案の方向に沿ったもの、あるいは示されました具体的な4つの類型化されたものをまとめていくもの,これはワーキングでも充分に議論されておりましたのでその通り行っております。さらに,協会案とする為には、例えば博覧会場として運営可能なものとして、この3月にBIE登録を目指していたときから会場地域が非常に小さくなっておりますので環境配慮には最大限の配慮をする一方で、できる限り多くの観客を海上地区会場にも入れたいというふうな事を考えました。当然のことながら安全性、快適性が事業者として確保できるもの。制度的に例えば保安林の解除等ありますが、制度的に実施可能なもの、あるいは技術的に2005年までには実現がほぼ確実に見込まれるもの。重要な視点といたしまして資金的にあまり常識を超えたというと語弊がありますが、不適当なほどに金額がかさむものは抑えるというふうな事、それから特に重要な点として公共施設については事業者の前提をしっかりと受けるようなものというものでございます。話が戻りますが、第2回会議で4案のそれぞれの主張をいかした一案にコンセプトをまとめたもの、それが今見ていただいている模式図でございますが、この後ろの白図をきれいにしたといっているものでございますけれども、これの特徴は以下の通りでございます。まず、戸田案の提案を取り入れまして、海上南地区のさらに北側、この地図で16ページになり、タイトルとしては「7月11日までの意見を取りまとめたイメージ図」と書いてあるものです。後ろの白図を表現したものとご理解ください。特徴の一つは戸田案の提案を取り入れまして、海上南地区のさらに北側に、この図でいくと一番右隅になりますが、森の自然環境保全の恒久的なシステムを実現しながら海上の森全体のエコツアーの拠点ともなる地区を整備する。海上南地区の西側部分に、これでいくと破線で囲んであるところでありますが、土地の最小限の造成による拠点施設を整備する。海上西地区、これまた大きな点線のまるで囲んであるところですが、仮設の展示エリアを設ける。海上西地区の北側にパビリオンとして利用できる恒久施設を整備する。恒久施設が3つほど書いてあるかと思います。それから、海上西地区の西側、Aゾーンと呼んでいるところでございますが、一番左端ですが、そこにバスターミナル地区を設ける。海上南地区の一部を開発することによって破壊される自然をひょうたん型の破線で書いてあるところで、開発によって壊される自然ですが、その希少種の回復を図る為、海上西地区東側Bゾーン内の、いわゆる銭屋鋼産の跡地及び右側の赤いところになりますが広久手第2系上流の水田跡地などに、自然回復を目指すミティゲーションサイトを設ける。それから真中の上の方になりますが古窯の跡地を整備する。あるいはこれでいくと茶色の長い線になりますが、各主要施設間を水平回廊で結ぶ。このようなものが一応イメージとしてこんな方向でまとめられないかということが第2回会議の結論だったかと思います。このイメージ図を基にいたしまして、県その他の事業関係者と意見交換しながら、協会としてやる以上ここは重要なポイントでありますが、実行可能とフィージブルであるということでまとめたものが一枚めくっていただきまして、ちょっと一覧表は無視していただきまして大きな図面「海上地区整備計画検討図7月14日作成17日修正」と書いてある図面でございます。これについてご説明いたします。海上南地区北側に設けるシンボル施設地区、これが右端でございますが、もともとのご提案は保安林を解除してというご提案でございましたが、そのためには左の斜め上に上がっていく行き先は銭屋鋼産の跡地になりますが、そういった長距離の公道の整備が必要になりますので、実際実現性がほとんど見込めないということが分かりましたので、保安林を解除しないままでできる限りの範囲で使ってたらどうかという提案になっております。従って既に今あるままの状態でということになります、50~200・の建築施設であればできるということになります。水平回廊につきましては、一つには大規模の整備による環境負荷について不安であるという意見が何人かから出されましたとこと、二つ目には大規模の整備を行いますと非常にコストが大きくなるということで、公共事業者に求めることがおそらく困難であるだろうということが分かってまいりましたので、一定程度の範囲内で大きな効果を期待できる区間に限りするという案といたしました。図で見ていただくと、前のイメージ図から範囲が相当程度縮小されているのがお分かりいただけるかと思います。このうち海上南地区の西側地区、南地区ではありますが南地区全体から行きますと西側の土地を造成している部分でありますけれども、ここから右上の屋外ステージに至るまでは水平を保ちまして、ハイヒールでも車椅子でもいけるというふうに配慮いたしております。それ以外の区間では地形の関係上水平を保つことが困難でありますので、若干の高低差を設けることといたしまして、従って水平回廊の内この表現上は水平という表現を削除しております。その他の区間、この図面で言いますと茶色の破線になりますが、これにつきましては幅3m以内の地道として整備することといたしております。海上南地区につきましては、吉田川水系の環境負荷を最低限に留める為に、吉田川に流れ込む全ての沢に直接かかわる土地造成を回避するということを原則といたしまして、土地造成は一番西側の沢に到達しない範囲で海上南地区の西側部分に限って整備し、そこに海上の森の保全を重要視する恒久的な拠点施設を国の施設として整備するという計画にしております。また、海上の森の保全に資するパビリオンとして利用できる県の恒久施設を海上西地区の東側の県有地に設けることにいたしました。「県・恒久」と書いてあるところがそれでございます。回廊は、国と県の恒久施設等や屋外ステージを結ぶ全長約1km程度のものを恒久施設として整備するという案になっております。また、上之山団地の南側の海上西地区西側地区Aゾーンと呼んでいるところでございますが、ここは団地住民の今までの合意を尊重いたしまして、バスターミナルと管理施設等用地として整備することといたしております。海上西地区の東側部分いわゆるBゾーンでございますが、ここには土地の所有権を持つこととなる地権者の博覧会事業用地としての利用許諾条件の範囲内で整備するというふうにいたします為、一定程度の土地の造成を行いつつ仮設のパビリオンを整備するということといたしました。海上西地区の整備につきましては、ハッチョウトンボの生息する池の保全についての要望がありますこと、あるいは県道若宮八草線の廃止によって新たな瀬戸市との接続道路を設けることが要請されていること、といったこれらの問題を解決すると同時に周辺住民の方々の博覧会後の利便性の向上の期待に答えるために、海上西地区Bゾーンの西側に新たに道路を整備することを提案しております。この案は、Bゾーンの地権者を含めた周辺関係者の同意を得ることが、2個目の案として提案しております。海上西地区北側にある裸地でありますけれども、これは道路整備が困難でありますことから、恒久施設の建設は困難であろうというふうに見込みまして、小規模の仮設パビリオンとミティゲーション用地、先程言いましたほかの場所で破壊される自然の回復・復元用地として活用することを提案しております。これらの会場整備によりまして、およそ2万・程度のパビリオン、前のページに戻っていただきますと、大体諸元が出ておりますけれども、数量の目安といたしまして、平場という表現はあまりよくないんですが、博覧会会場として使いやすい使い勝手のいい土地の面積が約11.5ha、展示施設面積が約18千・ということになっております。ただこれらの数字は固定的なものではなくて、例えば県や国の施設その内容がどうであるか、規模がどうであるか、そういったことでこの規模が違ってまいりますので、必ずしもこのような内容になるということではありませんが、目安としてはこの程度になるということでございます。なお、これもまた目安でありまして施設の内容等によって相当大幅に振れはあるかと思いますが、たとえばというふうにして想定しますと16.5千人程度と数字がちょっと細かすぎると思いますが、1時間当たりこれだけの程度ということで、計画基準日には、同時滞在率66%とすればと書いてありますが、この辺も本当に実際に正確な数字であるかということについては、正直言ってこの辺りは自信のないとこでございます。また、この計画基準日何人というふうに想定した数字を先程Yパークのときにご議論がありました110千人という数字に単純に足していいかどうか、両方行かれるような人は、数字として単純に足していいかどうかということについては、申し訳ございませんがこの短期間の中でありますので、十分な検討がなされておりません。あくまで目安ということでご理解いただきたいというふうに思います。これに対しまして20ページになりますが、当然のことながらこの案につきまして全ての方々がサインを表されたというわけではございませんで、これで意見が集約できているのかどうかは、後でご出席された委員の方々からご批判をいただかないといけないところでありますが、大雑把にこの程度の、大雑把というと失礼でありますが、一応ポイントとしてまとめるとこの程度の意見が出ております。全てをご紹介する時間はございませんが、西A地区に関しましては、例えば「ジャスト・イン・タイム」ということで手法を上手く使えばゲート広場を小さくして他の地区に展開する必要のある展示施設を入れられるんじゃないかとか、西B地区につきましてはこれは一定程度の造成をするということが前提にしているわけですが、そのようなことを今決めないでグレーゾーンのままでいいのではないか。あるいは、土地の改変をほとんどしないで、現況地形を基本とした計画にすべきでないかという意見もございましたし、南地区につきましては、実際使うべきではないというご意見だとか、一方で開発保全という対立の克服の可能性を追及する場としてぜひ必要だというふうな事がございました。また、県と国の施設の場所については別の考え方があるのではないかということもございました。それから東奥のエコツアー拠点については、ここまで利用する必要があるのかというご意見がありました。その他のところでユニバーサルデザインを取り入れるべきだとか、入れ込み人数をもっと詳しく検証しないといけないんではないかといったご意見がございました。本日提案しました協会案は、基本的に第3回ワーキンググループで協会より提案したものでございます。ただ2点だけ変更点がございます。一つは、第2回会議に提案いたしましたものに対して、回廊を長くいたしまして古窯群までも含めております。それからもう一つは海上南地区及び瀬戸市につながる道路幅員を14日にご提案したものよりも若干狭くしております。これは14日の中での委員のご検討を受けてのものでございます。本日お示し致しましたものは、あくまで会場計画の基本的イメージを示したものでございまして、その図に示された全ての表現が固定的というわけではございません。例えば、海上南地区及び西地区の土地造成については、さらに環境負荷への影響を小さくするようなデザイン、あるいは技術上の工夫を凝らしたより良いものにするといった努力は続けたいというふうに思っております。ちょっと時間を要しまして申し訳ありませんが、私の説明は以上でございます。

□ 片山事務次長

引き続きまして、環境関係の状況について説明をいたします。

□ 松崎環境G長

協会環境グループの松崎でございます。先程の青少年公園の議論の中でもアセスのかかわる発言がございましたんで、両方合わせて23ページの資料―7のところでざっとご説明をいたしまして、その後自然環境の中の一部のデータを本日はお配りしてありますので、そのデータの趣旨のご説明をさせていただきたいと思います。まず、第1回の説明の中で口頭で申し上げたようなところ、それから第5回だったと思いますが、OHPで大まかなご説明をしたところを補強した資料を今日は用意をしておるわけです。まず、資料―7のほうですけれど、ルールとしてこれまでやってきましたアセスメントというのは通産省要領で示された枠組みに基づいて手続きを進めてきておりまして、その中での位置付けからいいますと第1回資料でお配りしましたような大臣意見をいただいて評価書にしかるべき修正を加える段階に進みなさいという指示をいただいている段階でございます。その中で、評価書の段階で大臣意見を求めるというまとめをしたときの整理のしかたとしましては、海上だけを会場として使うプランを一つ考えまして、もう一つは青少年公園と海上の両方を使うプランをお示しして、両者の負荷がどういうふうに全体としてなるかということでご意見を伺いまして、青少年公園も含めて計画を進めるという方向で引き続き負荷低減を図りなさいというご意見をいただいておりますので、今この検討会議でご議論いただいている方向というのは、これまでに大まかなデータもでてきました通り、当初考えておりました2500万人という数字自体も減る方向で検討が進められておりますし、それぞれの地区ごとの環境負荷についても低減させるという方向で動いておりますので、基本的には、要領上の位置付けとしては大臣意見で示された検討が行われている位置付けになると考えております。ただ、要領上位置付けられている今回アセスメントの特徴といたしまして、もう一つ修正した評価書を出した後、必要に応じて追跡調査を様々に工夫してやっていくというのがルールとして位置付けられております。そうした流れの中で現在私どもとして一つは様々な調査を引き続きやっておりますというのは第5回の検討会議について資料もお出ししてご説明したとおりでございます。もう一点は、青少年公園につきましては、住民意見を聞く手続きがとられていないというところをこれまでにも様々ご意見をいただいておりますので今日の資料―7で言いますと、「また、」以下の部分に表現してございますけれども、昨年8月から行っております調査が今月いっぱいで整理をしますとちょうど1年分のデータが取れますので、そのデータを基にしまして取りまとめをいたしまして、その段階で住民の方にご説明をするとかご意見をお聞きするとかいったような手順を自主的な努力としてやっていきたいと思っております。その他に追跡調査の段階で計画がどの程度進むかを見ながら様々な観点の検討をやりたいと考えておりまして、いわゆるモニタリング調査だけという主旨ではございません。例えば先程の議論いただきましたアクセスの話につきましてもどの方向からどの程度の車輌が、時間帯別にどのくらいの台数が想定されるかという観客輸送PTの方で検討いただいているようなところがもう少し具体化してきますと、そういう台数だったら大気汚染とか騒音というのが沿道にどういった影響が出るのかといったシュミレーションができますので、そういう段階で追跡調査という位置付けで検討し、その結果を広くお知らせすることができようかと思いますし、海上地区につきましてもこれまでと使い方が大分変わる方向でご議論いただいているわけですが、一定の方向が出てまいりましたらその活動に伴ってどういった影響が出るかというのは、従来森林体感地区の使い方ということで考えておりました方向が範囲として広くなる方向の検討かと思っておりますが、こういったことにつきましてもそれに関しての追跡調査といったようなことをやっていきたいと考えております。その後のページから何点か資料をお付けしておりますのは、調査で得られているデータをまとめたものの内のごく一部でございます。第5回のときに詳しいデータが必要な方は評価書を提供する用意もありますというふうに私申し上げましたが、どなたからもご要望がございませんでしたので、全体のパターンを見ていただくというふうに今日は資料を整えてあります。2枚でワンセットというふうに用意してございまして、凡例を細かく読み取るような議論をするということではないというふうに、評価書の請求がなかったといったことから勝手に判断をいたしまして、凡例を入れてございません。そういう意味では大変見にくい資料になっているかと思いますが、まず、植生図を最初につけてございます。植生図に関しましては前回の説明のときに申し上げましたように海上全体の方の図面で見ていただきますと、大まかにはスギ、ヒノキの人工林のエリアと自然林、二次林のエリアとに分かれてきますが、細かく見ていきますと様々な規模のパッチ状になっている。モザイクという表現を前回したかと思います。こういったことが海上の540全体で見ると特徴かというふうに思っております。会場計画の議論等の焦点になっております西・南を中心にした拡大図をその次につけてございます。これで見ますと図面の右手の方向にあたります辺りにスギ、ヒノキの人工林がありまして南地区から西Bの一部にかけて天然林がございまして、上の方に特殊な環境に立地している赤松林があったり、湿地固有の植生があったりといったようなことで、これも細かく見ていきますと一律ではないなといったところはお分かりいただけるかと思います。様々なデータがありますので、以下全てをつけているということでないんですけれど、その次にお付けしましたのは注目すべき植物種ということで特にレッドデータブックに名前が載っているとか、あるいは他の動物との関連で把握しておいた方がいいといった指標で何種類かの植物を選び出しまして、その分布がどうなっているかというのをまとめたものを、「注目すべき植物種」という風な表現をしておりますが、この分布を見ますと、これも540全体で見ますとやや従来Bゾーンといっておりました希少種が多く分布するというエリアが、多めになっているかとは思いますけれども、それ以外のところに注目すべき植物種がないということではなくて、海上全体でこういう風に点在している状況があります。というのが全体の図面で読み取れると思います。それから、西・南を中心にしたところでいいますと谷筋のところに注目すべき植物種ということでリストアップしたものについては多く出ておりますけど、谷筋に限定することなくあちこちに点在しているというふうにに思います。ちなみにこの中から例えばシデコブシといったものを1本1本取り出して表示するのも可能なんですが、こういった公開の場で提供するのにふさわしいデータとは思いませんでしたのでこういった表示に留めております。そういいながらその次のところに違うものを出しているのは自己矛盾をきたしているようなところもありますが、どちらにつきましてもカンアオイという特定の植物の分布を全体で表示をしてございますが、海上の森全体としてはカンアオイとしてはあちこちに点在している。この中で前回OHPでお示しをいたしましたけれども、カンアオイに生活の基盤を置いているギフチョウの分布というのは全域ではなくてその中の特定のエリアに限られているという状況がございます。同じように全域ではなくて西・南のところでカンアオイの分布を見ていただきますと、この辺につきましては括弧書きのところで平成12年6月という表示をつけてございますが、これはNACS-Jのご指摘をいただいた後追加をした調査の6月までの結果を含めて表示をしているということでこの調査自体が現在進行形ですので若干これよりも分布が増える可能性がございますが、6月時点まで把握できた状況というのがデータとしてはいっている。これを見ていきますとかなり南地区といったところはカンアオイの分布がそれなりにあるのかなというふうに読み取れるかと思います。それからその次にお付けいたしましたのは、日本野鳥の会等からご指摘をいただいておりました鳥類の繁殖状況ということで、これにつきましては年によって若干データのばらつきがございましたので、むしろ可能性のあるという見方をしていただいた方がよろしいかと思いまして平成10年、11年、それから12年の分は先程ご説明しましたように途中段階でのまとめでございますので、これより若干増える可能性がありますが、ドットで繁殖可能性ランク3以上という言い方をしておりますけれども、これはどういうランクかといいますと、実際に巣を確認できたところ、近くに巣があるという行動をしている、例えば餌を運んでいるとか、そういったようなことが確認できたところ。それから一般的に特定の鳥にとって営巣している可能性がありそうな環境条件のところで、その鳥が飛んでいるところを見たといったところまでをこの5ランク3以上というところで、それぞれ3、4、5とランキングしておりまして、そのドットを全て重ねておとしたものです。比較的吉田川の流域というのは、そういった意味では鳥の繁殖が多い所だということはお分かりいただけるかと思います。これを南・西のところで拡大したものが次につけてございます。河川の流域を中心にこのドットがかなりあるというのは南地区に関してはお分かりいただけるかと思います。それから最後にハッチョウトンボが話題になっておりましたのでハッチョウトンボについてデータをお出しするのがいいかどうか迷ったんですけど、一応お出しすることにいたしました。これまでに確認されたハッチョウトンボの生息がこんなところにありますというところをドットでおとしてあります。比較的海上全体でみても西側に偏っておりますのは、こういったところに溜め池があるということかと思います。拡大いたしましたものも含めて表示をしてございます。こういったデータをもう少し拡大して、例えばシデコブシが何本影響が出るとか、そういったようなところまで解析は可能ですが、先程事務局の方からご説明いたしましたとおり、協会案の提案をしているという段階ですので、まだそこまでの環境面からのチェックを終えたものではないということをご理解いただきたいと思います。簡単ですけど以上でございます。

□ 片山事務次長

吉田委員・草刈委員・古南委員から資料提供の要請がございます。資料―8に回答書を作っておりますので、時間の関係で説明は省略させていただきたいと思います。事務局の方からは説明は以上でございますけれども、先程申し上げましたように、國分委員及び森山委員からご提案が出されておりますのでその取り扱いにつきましては委員長にお願いをしたいと思います。

□ 谷岡委員長

どうもありがとうございました。もちろん森山委員から出ております資料―10、それから國分委員から出ております資料―9ですか。この9、10というものも質問の対象にしたいと思います。ご説明はご質問が出たときにあわせてしていただくような形をとりまして、ここまでかなり時間をとって事務局の計画案についてご説明していただいておりますので、皆さんもかなりインプットされているものが飽和状態ではないかと思いますし、これは整理しながら話を進めていきたいと思いますので、とりあえず核になるのは先程お出しいただいているものの中では、14日に作成で17日に修正されたという、ページにしますと18ページ目にある図だと思いますけれど、これが中心かな・・・。それともちろんどういうふうな形でそれがなされてきたのかを見ていきますと16ページ目に出されております7月11日までの意見を取りまとめたイメージ図というようなことが中心で協会から出されているような案というようなことがあると思いますので、これにつきましてご議論をお願いしたいと思います。吉田委員からお願いします。

□ 吉田委員

18ページの「海上地区整備計画検討図」ということで、野津次長の方からご説明いただきました。私も合同ワーキングの方に金曜日に出させていただいて、基になる図は見せていただいたんですが、この図を見てこの施設の配置は20世紀型の平場造成から一歩も出ていない。それから南側から来る県道とか西地区を通って北に抜ける道路とか、道路最優先で計画を立てている。この辺り全く新住や道路を造っていた頃の感覚と変わりないんじゃないかということは非常にがっかりいたしました。まず、西地区についてもいいたい事があるんですが、とにかく南地区に集中して意見申し上げたいんですけども、一つは「国・恒久」と書いてある162という数字がうってありますけれど、そこら辺の問題です。これは、その前に書いてある16ページの図と大分違うんですけど、16ページはピークのところを避けておりますけれども、このピークのところをこういう風にいじってしまうと「地形改変を最小限にする」という谷岡委員長試案とは全然趣旨が違います。これは大きな問題です。といいますのは、この162と156の間の谷にシデコブシとかサクラバハンノキなんかが生えている湿地があります。行ってみると非常に奇妙な感じがするんですけれど、標高が結構高いところに湿地があってそういう植物が生えているんです。どうしてこんな所に湿地があるんだろ、普通は谷の下の方だと思うんですけれども、それは、松崎さんからご説明いただきました資料―7の方の25ページをご覧いただくと分かると思うんですけども、上にピンク色でへの字が書いてある、ここは砂礫層が乗っかっているところですね。ここの部分というのは花崗岩の上に乗っかっている。ここがスポンジみたいな役割を果たしてそこで水が染み込んで谷に水を供給しているわけです。ここの部分をいじってしまったら、平場造成してしまったらシデコブシの部分だけ避けようと思ってもここに水が供給されなくなってしまうわけです。そういった意味で確かに今までの案に比べれば随分面積は減らしてきたとは思うんですけれども、地形改変が植物などにどういう影響を与えるかについては非常に無神経であると思います。それから、いくつも言って申し訳ありませんが、国・恒久施設という部分について県・恒久施設と別に造ってあるんですけれども、私は二つ造る理由が良く分からないんです。先程森局長からそれぞれ別の意味合いということはありましたけれども、県・恒久施設の方は県有地でもありますし、一度かなり削ったところもありますので、私どもも行ってきましたけれども問題ない場所ではないかと思います。こういった場所に国・恒久施設と県・恒久施設を一緒にしたらいいんじゃないかと思うんです。実際上、県と国とで別々に造らなければいけないという理由はないと思います。土地が狭いところでは、実際上、県と地方公共団体で一緒にしているところ、例えば、奥多摩ビジターセンターというのがありますが、このビジターセンターは都の施設に国の管理官の施設も一緒になっております。そういった実例もあるわけですから、なるべく環境への負荷が少ないところに集中するということで充分なんじゃないかと思うんですけれど、なぜ二つ造るのか私にはよく理由がわかりません。もっと恒久施設というのは考え方としては博覧会が終わってからも利用していくわけですから、こんな狭いところに二つも造るんじゃなくて、海上全体を眺めて場所を決めないといけないと思うんです。そういう風に考えたら、例えば銭屋鋼産の辺りだとか、海上の里のあたりだとかそういったところに点々とあって、時々休めるというふうにするのが本当はいいと思うんです。ここに二つあっても、例えば県恒久施設のところで休んで、それからすぐに国の恒久施設で休んで、こんなに近いところに二つある必要はない。最近緊張するとトイレが近い人が多いという話を聞きますけれど、県の恒久施設でおしっこをして、またすぐに国の恒久施設のところでおしっこをする必要はないと思いますけれど・・・。そういう意味で何とかその辺は合わせたらいいんじゃないかと思うんです。もうひとつだけ、国恒久施設の向かっている道路が問題だと思います。道路の幅は狭くしたということですけれども、先程松崎さんからご説明いただいた資料―7、27ページをご覧いただくと注目すべき植物種が谷のところにあって、シデコブシとかサクラバハンノキとかがある谷です。ここのところに掠めて道路を造ったりすればやはりそこには大きな影響が出ます。ミティゲーションをしていく場所も示されていますけれども、そこでミティゲーションするというのはどうか。ここの木は大きいです。こんな木を持っていって他のところに植えて活躍するとは私には思えない。そういった面で非常に道路恒久施設の造り方については私は疑問です。それから野外ステージというものもどうしてこんな所に野外ステージを造るのかまったく不要だと思います。道路についてちょっといいますと合同ワーキングのときに野津次長と湯山G長がしきりに他人の土地に線を引っ張るのは違法だというようなことをおっしゃいましたけども、実はここの私たちの質問は後の資料―8の一番最後に別図ご覧いただきますと分かりますが、この道路を引っ張ってあるところは学校法人名古屋電気学園と書いてありますね。何でよその土地に道路の線を引っ張ってあるんでしょうか?以前聞いていたことと矛盾するんじゃないかと思うんですけども。そういった面で私は南地区の施設計画、道路については疑問があります。

□ 谷岡委員長

じゃあ、先に上がっていたのが木村さん、今日発表になっていない古南さん、森山さんというふうにいきます。それから八田さん。

□ 木村委員

どこでおしっこをするかはともかくとして、今の吉田さんの話は、私どもが博覧会の会場計画を議論しているんだという視点を若干逸脱しております。後の話、博覧会が終わってからそれがどう利用されるかということでありましたら、おっしゃることはもっともだと思います。しかし私たちは今の博覧会の会場計画の中で国の施設と県の施設をどう配置していくかという議論をしているわけでございますので、少しイメージが違うんじゃないかと思います。海上の南地区の国の恒久施設につきましては、私はこんなふうに考えます。今地下水の浸透状況がどうなるか非常に不安であるとおっしゃっています。これは森山先生なんかに教えていただいた方がいいのかもしれませんが、私は地形の改変はともかくとして水系そのものに影響が与えられるものについては、非常に慎重に扱うべきだろう。むしろ地表面に存在する植物そのものについてはかなり乱暴な、と言っては語弊がありますけれど、何らかの改変をしても後の復元の仕方というのは議論のしようがあるであろうと思っております。若干分けて、何が生えているかということ、そこにある水がどう動くかということを分けて地形の改変は議論していただきたいと思います。そういう観点からいってここが直ちにこれくらい広げていいのかどうかというのは、すぐに答えが私も出せません。出せませんけれども、博覧会としてこの地域をワンセットで会場造成する必要があるということは明確でして、私どもが海上の森で何を訴えるか、自然の叡智をどう訴えかけるのかといったときにどこかに拠点施設をもっていかなければいけない。その拠点施設が実は森の中で展開される必要がやはりあると思います。こういうことを言いますと、造成してしまったら森の動物がみんな逃げちゃうんじゃないか。そこへ行ったら動物が見れるのかと無茶な議論をなさる方がいらっしゃいますけれども、元々そんなものは見れるはずがないわけでして、むしろ私たちがそういうところをきちんと利用しながらこの540haの中で私たちの主張の場所をどこに設定するかということを道路網やあるいは入口やそういったものと連結して考えなきゃしようがないんだ。これが博覧会の施設計画の基本なんだと私は思っております。もう一つ申し上げますと、ここで失われる植生はどこかで補償されなければいけない。その補償される場所を540haのなかに求めるのかあるいはもう少し広いところで考えるかというところで議論が分かれてくるだろうと、私は後者の立場をとりたいと思います。この数年間海上の森を守る守らないという議論の中でこの周辺地域どのくらい多くの地形改変が行われ、どのくらい多くの植生が壊され横にスライドされてきたかということ、やはり片一方できちんと考えながら私どもがここで何を主張するのか、そのために最低限度の地形改変をどの程度まで認めていくのかということを、やはり議論したいというふうに思います。私はそういう意味で会場計画案に基本的には賛成したいという風に思っております。

□ 古南委員

私、野津さんの説明を聞いていて委員長試案を引用されたんですが、やっぱり(6)から出ちゃったなというのが非常に不満です。なぜかといいますと、前回の討議のときにも試案の中の海上地区について(3)、(4)、(5)、(6)、この並びが重要であるということを申し上げたと思うんですけれども、これは島津先生辺りもご意見出されてますけれども、まず、南地区への環境負荷を最小限に留める為ということが書かれているわけです。とにかく南地区への影響をなるべく避けるということが書かれている。これがまず最初にきていて、しかも、(4)、(5)と西地区の使い方に関してのコメントがあって、それから南地区は本来自然に手をつけることはふさわしくないとかかれているわけです。その試案の精神を重く見たら、なぜあえて南地区に手をつけなければいけないかということが、あえて森を使うとか、そういう話ではなくて、これは回避できないという話のご説明として出てこなければいけないというふうに思うんですけれど、私今聞き落しかもしれませんけれども、どうしても国の恒久施設あるいはそれにつながる道路が南地区にないといけないあるいは屋外ステージがここにないといけないというご説明がなかったと思うんです。吉田さんが言われたことを私も賛成するんですけども、特に恒久施設ということで森の保全のためということで書かれてるということはなんとなく分かりましたけども、位置がここでなくてはいけないということにはならないと思うんです。県の恒久施設ということでここへとっていただいているところがある松崎さんのご説明の希少な生物の分布なんかを見ると、やはりこの国の恒久施設の場所がですね、いろんなものとバッティングしている、ところが県の恒久施設の所はほとんどドットが落ちてないという場所があるわけですから、西をまず重視して、影響を回避するということをやらないのか、それがもう全然理解できません。

□ 谷岡委員長

森本さんと今、八田さんが手が挙がってたんで。ちょっと入るまでに、ずいぶんいくつも質問が出てるので、それに対する整理を先にやりたいんでちょっとお待ちいただきたいと思います。事務局の方にお願いしたいんですけど、なぜ国の恒久施設がここへ出てこなければならないか、ということがいくつか出ております。また、なぜその(3)・(4)・(5)・(6)という順番で書かれているものが、その(6)だけが対象になってしまったのか。そして国の恒久施設をここに使わなければいけない理由というのは一体何なのかと。そして人の土地にはかけないというところで先ほど吉田さんから出ましたけども、実はこの道路自身が愛工大の土地を含んでいるんではないかというこの指摘に対してですね、基本的にどのようにお答えになるのか、また、もう一つ吉田さんから出ました問題としまして、道路自身が水系というものと関わってしまうことについてどのようにお考えになっているのか、この点についてまずお返事をいただきましてですね、整理を済ませて次に行きたいと思います。

□ 森局長(愛知県)

恒久施設について私のほうからちょっとご説明させていただきますが、私どもは博覧会を海上地区で展開するにあたりまして、この南地区で展開をしたいというのがございます。そうしますと、道路がグリーンロードのほう、県道力石長久手線でございますけれども、そちらから入ってまいりますと、南のほうに、まあ、南の東側の方には恒久建造物は計画してございませんけれども、そこを実際に見ていただくということが非常に大きな意義があるということで、街道とか地道でつながってるわけでありますけど、その道路が入ってまいりますと、特に先ほどもちょっとご説明しましたけれど、博覧会の時はもちろんこの道路から入ってまいりまして、ここに大きなテーマに関連した展開をぜひする必要があるというふうに思っておりまして、ちなみに前の所には156という所がございますが、これは博覧会後におきます会場、公園としての整備を考えますと、道路が入ってまいりまして、本当にここに駐車場が必要になるという状況がございます。

□ 谷岡委員長

すいません森さん、途中できって大変申し訳ないんだけれども、お答えとしてですね南に先に作りたいとおっしゃってしまうと、それは試案自身を基盤に置かないっていう話になるんで、そこの言い方ちょっと変えていただいたほうがいいんじゃないですか?

□ 森局長(愛知県)

西のほうからまいりますと、私どもはもちろんそういう意味ではですね、西のBという所から本当は入っていくのが一番いいわけでございますけども、残念ながらこの西のBは私ども、もともと名電さんの私有地がございまして、それから南側は、私どもは住宅供給公社がございますけれども、これは前に新住で買収をした土地を返地ということで提供することになっておりまして、ここには残念ながら仮設施設は可能でございますけれども、恒久施設の整備はここではすることができないということにあいなります。そうすると、この恒久施設を作ります場所といたしまして、県の恒久施設が入ったところと、国の恒久施設という所が私どもは可能であるというふうに考えまして、その時に、県の恒久施設の所だけにしたらどうかというお話もございますが、これは博覧会の道路から見ました展開からいきましてですね、南の西の所にやはり拠点的な施設を置いていく必要がどうしてもあるのではないかと。それから県の恒久施設と書いてある所、これも県有地でございますので、もちろんここは積極的に利用したいというふうに思っております。なぜふたつ必要かということでございますけれども、本当の重要性からいきますと、さっき申し上げたように西のBの所で展開ができない以上ですね、この国の恒久施設というところで展開をせざるを得ない。するとせっかく県有地がございますので、そこにも当然県の恒久施設ということで展開をしたらどうかと。これが博覧会の時の使い方、あるいは博覧会後を想定しました場合にも、基本的にこういう展開が極めて適切ではないかというふうに考えております。

□ 野津事務次長

それでは、協会としての考え方をご説明いたしますが、なぜ(4)・(5)・(6)のうち(6)だけいったのかというのは、特に(6)の所に海上の地区についての自然に配慮すべきということについての重要な諸点が込められていたということで、代表的にご紹介しまして、(4)・(5)を無視したということではなくて、(4)・(5)についても十分に配慮したというのは協会案を見ていただくと分かっていただけないかと期待いたしますが、もし、そんなような誤解があったとすれば、それは申し訳ございませんでした。そのような意味で重要なポイントを読み上げさせていただきました。それから、海上南地区についてどう考えるかということでございますが、一つ博覧会協会としてやはり申し上げないといけないのは、これは博覧会協会としてやっぱり基本的に博覧会をやりたい、ということが前提になってるということがございます。簡単にいうとできるだけ大きな土地と大きな施設が欲しいという、単純にそういうことでございます。それは既に先ほど議論もございましたけれども、2月に作りました案から相当程度違う、ますます厳しくなっておりますので、施設としては極めて不足気味であります。そういった意味で場所がまず欲しいということがあるということは、これは正直にやはり申し上げないといけないというふうに思います。それからもう一つ、いろいろな博覧会として施設を整備していくわけでございますが、基本的にはですね、これもざっくばらんにいってできるだけ安くあげたいということがございます。事業上も非常に難しい問題がございます。したがってですね、インフラについても上もの施設についても博覧会協会としてはできるだけ恒久施設を前提として使っていきたいというふうに思います。そうでないとですね、仮設で建物を建て、仮設で道路を作り、仮設で供給処理施設を作り、ということについていうと、これは博覧会が終わった後、全部捨てないといけないと。これは撤去工事費という余分な工事がかかりますが、それと同時に、建設費を全部博覧会協会が負担しないといけないと、こういうことになって、これは資金上、非常に難しいということと、環境を目指した博覧会としては、できるだけ無駄を避けたいというふうなこともあって、基本的に恒久施設を使っていきたいということがありして、正直いいまして、恒久施設をできるだけ大きく使っていきたいということがあるので、一箇所よりも二箇所、二箇所よりも三箇所を使いたいという博覧会協会としての基本的な願いがありますということは、これは正直に申し上げないといけないと思います。そうはいいましてもこれは自然環境に対して無制限に環境負荷を与えてということではないと思いますので、そのことについてはどの程度が適正かということについて、博覧会にご協力していただいている各専門家の先生のご意見をお伺いしながらその範囲内でというふうに議論をしてきたつもりでございます。海上の南地区のここの木量についての私どもの理解としては、今回「自然の叡智」というテーマに基づいて開発と保全というものを対立概念としてではなくて、ある一定地域においての一定の条件が整えば、開発と保全というものが両立するのだと。そういうことをぜひ新しい試みとして明らかにして、それを世界的にありかたについて善し悪しを問うていきたいというふうな、非常にダイナミックで野心的な考えが、環境PTをはじめとする委員の先生方の基本的なお考えであったかと思います。そのことが基本的に海上の森の中で博覧会を開きたいということの意志表示であったかと思います。それにしたがって、海上の南についての開発保全を行いたい。一方委員長試案に提示されておりますように、環境負荷に対する影響を限りなくゼロに近づけたい。こういったものがあります。一見相対立する考え方をどうして両立することができるかということについて、頭を悩ましてきたのがここ1・2ヶ月の経緯ではないかと思います。ここで協会がたどり着いた一つの結論が、環境PTの特に宮城委員から御定義されました。開発に伴って破壊される自然を、なんらかの工夫によって、その場所において、あるいは他の場所も含めて、総合的に量的に回復することができれば、それはノーネットレスといって、どの開発が許されるはずだ、許されるべきだ、そのような方向でもって開発と保全の両立を測るべきだということがあったかと思います。そしてまたこのワーキンググループの中で、宮城委員の中から、この協会案に示されておりますような程度の南地区の開発によりましては、そのミティゲーションサイトを別途設けることによりまして、このご提案の中では三箇所ないし四箇所のミティゲーションサイト、銭屋鋼産の誘致も含めまして、ご提案していただいていることにお気づきいただいていると思いますけれども。このミティゲーションサイトでの自然緑地回復と併せまして、おおよそノーネットロスに乗っていけることに見込みが立つだろうというふうな宮城委員のご見識がありまして、それに従ってこの案を提示したということでございます。開発を行う以上、あるいは施設整理を行う以上、自然破壊をしないということは全く不可能でございます。一定程度の範囲で必ず自然破壊が伴います。しかしながら私どもの考えといたしましては、自然については海上の森540haについておおよそ均等に分布されているので、ここだけが特に悪いというところではないという場所であること。それからこの程度の開発面積であると、ミティゲーションサイトの活用によりましてほぼノーネットロスに持っていけるということ、そういうことで、この程度の開発であれば許されるのではないかというふうなことで、この場所、この程度ならばというふうなことで、協会案としては御提示したということでございます。

□ 谷岡委員長

あの、野津さん、時間がないんで私たちもですね、できるだけみなさん端的にこの検討会議の何回かを通
じて、ポイントをまとめて言っていただけるように訓練みなさんされてきたと思いますので、そこのところは野津さんの方もよろしくご協力いただきたいと思います。じゃあ、森山さん、八田さんということが残ってまして、辻さんもありましたよね。

□ 吉田委員

先ほどの質問に答えていただいてないんですが。道路はどうして県有地じゃないのにひけてるんですか?

□ 湯山計画G長

この県道の場所、みなさんご承知のように、昔の若宮八草の場所なんですけど、幅もずっと半分以下という形になっておりますけど、これで一応愛工大とずっと10年近く打ち合わせしてきまして、もう、若宮八草はなくなったわけでございますが、一応おんなじ場所の所で県道、それからあと北に結ぶ道路という形で、一応この場所で打ち合わせをさせていただいております。

□ 古南委員

今のご説明は全然答えになっていないと思います。やっぱり言われるかと思ったけれども、「(6)番から説明したのが間違いでした」ということを私は指摘したわけじゃないんです。そうじゃなくて、委員長私案は、(3)、(4)、(5)、(6)、この順序が重要なんであって、まず回避して下さいと。そのできる限りの施設は西地区に建設するというところが重要なんであって、そこをどうしてネグるんですか?じゃあこの試案はどうでもいいんですか?この試案の精神全然活かしてないじゃないですか。それはお答えになっていませんね。だから(6)番から説明したのがいけないと私は言ったんじゃなくて、(3)番(4)番(5)番(6)番というふうに論理を追ってないということを申し上げたんです。今の説明で納得したと思われると私非常に悔しいので。今の説明は説明になってません。

□ 谷岡委員長

いいですか、森山さんお待ちですので。それでみなさん、順番に当てますから。辛抱強くお待ちいただきたいと思います。

□ 森山委員

すいません、このOHPを使いたいもんですから、ちょっと用意していただけませんでしょうか?この図のOHPを。それでですね、先ほど、私地形地質のことをやっているものですからノノ。先ほど吉田さんの説明で、地質の話が出て、ひとこぶ目とふたこぶ目の真ん中のシデコブシの湿地がですね、上の国の恒久施設が作られる所をカットしてしまったならば、つぶれると言う話。これは確かにそうです。これは松崎さんが配ってくださった、これの25ページを見ていただきますと、ピンクに色塗ってあるのが赤松なんかの森林ですが、海上の森の地域っていうのは、花崗岩の上に砂礫層がのっかっていてですね、地質の差が見事に植生に反映されているんです。ですからまずこれ地質図だとお考えになってよろしいだろうと思います。この赤松林がピンクに塗られている所は花崗岩地域です。で、この砂礫層をとっぱらえば、そこから浸み出してくる地下水によって養われているこの湿地が完全にアウトになる。こういう関係です。そのほかについてもまた言いたいことがありますが、えっと、あちらの方で。私が申し上げたい点は、古南さんや吉田さんがおっしゃったこと、全く同感でありまして、その点はもう一度繰り返すことはいたしません。それで私が申し上げたいことはこの地域なんです。住民の方に配慮しましてですね、池を、サンヒル上之山のすぐ東のこの池を、残すということで、ここに県道を通さないように、形でつぶさないようにして、こういう県道を通していくんだというご説明だったと思います。しかしここの池がですね、非常に重要だというのは、この池の存在だけではなくて、このすぐ東側に広がっている崖地ですね。崖の所から、砂礫層から浸み出してくる地下水が供給されて、そしてここが非常にトンボ類が多いですね。そういう環境を構成しているわけでございます。ここをですね、ここを真上を通してしまえばこれ自体もこのトンボは全部ダメになります。それからですね、先ほども言いましたようにこの地域は砂礫層が上にのっかっているわけです。特に、少し南の方の湿地の水はですね、この地域の地下水がここに浸み込んできてここに湿地が形成されているわけです。ですからこれをですね、とっぱらってしまう、これを見ますと148いきますから、ここが150いくつですのでほとんど全部とっぱらってしまうという。丘も全部平らにして、3つの平場を作るということなんです。こうなりますとですね、この地域のそれでしかもこういうところに恒久施設を展開いたします。そうしますとここから地下水が浸み込んでくる地下水の量というのは激減するはずです。そうしましたら、ここの湿地は完全に道路でつぶされ、しかも地下水の供給もなくなってしまう。場合によってはこの池の水すらなくなってしまう可能性があるんです。こういうことが一つ見てもですよ、全く環境に対する配慮がないんです。これで環境万博をやるんでしょうか。私はそのことを問いたいと思います。もう一点はですね、私大変不愉快な思いをしているのは、私が2日の検討会議の時にここの地域をですね、提案をしました。この提案をしたというのは、この地域の開発をやめてほしいからここに提案したんです。それがどうして一緒になって出て来るんでしょう。これはですね私をペテンにかけたようなものじゃないですか?私はここを提案したのはここをやめたいからここを提案しているんです。それをですね、臆面もなくこういうふうに並べられますとね、私はだまされたというような気になるんです。私は誠実にこのほかの地域でどこか場所がないかというもんですから、それで私はここが一つの候補地になるんではないですか、っていうふうに提案したつもりなんです。これがこんなだまされるようなことをやってですね、私はもう全くだまっていられません。言いたいこともっとたくさんあるんですけど、これだけにします。

□ 谷岡委員長

えっと、ずっと待っていらしたのは八田さんが一番最初から待っていらして、その次、辻さんじゃないかと思うんですけども。

□ 八田氏

よろしいでしょうか。えっと、それぞれの答えが出てくるとは思えないので、細かいことは全て省略して、私はまず一点言いたいのは、ミティゲーションのことなんですが、先ほどの21ページの図の上の方に一箇所と、先ほどの吉田池の下に一箇所と、それから赤池の上にミティゲーションをとっておられますが、これは確か藤前干潟の時に環境庁の方が言われたと思うんですが、この間の前々回ですか、環境庁の方からの保護保全の話が出ました。で、保護と保全とは私は同じレベルで考えるんではなくて、保護するんならそうすると保全策としてどうやるかということで、保全の中には当然そのゼロ案というそのいわゆる回避、低減、代償という、その件に関しましては古南さんが前にも今回も詳しく説明していただいたので省略しますが、その吉田池の。

□ 谷岡委員長

すいません八田さん、できるだけポイントだけにしていただけますか。みなさんお待ちですので。

□ 八田氏

吉田池の所のミティゲーション、あるいは吉田池の所よりか赤池の上流のミティゲーションに関しては、これはカンアオイの図を後で見ていただけるといいと思いますが、ここにはかなりのたくさんのカンアオイがあるわけです。環境庁で言われたように、浅海をつぶしていわゆる今あるよりかいい、いわゆる代償処置というふうにいわれた、それが基本的におかしかったんだと。いわゆる回避、低減、代償で、その順序で、浅海という大切な自然もつぶしてしまうんだと。これがまったく同じなんですね。赤池の所も同じです。これに対して環境庁はどうゆうふうにご意見を言っていただけるのか、もし、お時間があれば一言しゃべっていただければいいと思います。その吉田池のところも同様です。ここは種名をあげるとちょっと問題になりますが、非常に貴重なトンボが2種生息しております。この生息地をぶっつぶして、何をそのミティゲーションとしてそこへ持ってこられようとしているのか、私にはその辺が信じられませんので、それに対して環境庁がどういうふうなご意見を持っているのか一言お願いできればありがたいと思います。

□ 小林課長(環境庁)

ミティゲーションにつきましては、この間も鷲谷先生や古南さんから発言がありましたが、まずはその場所で影響を回避するのが第一と。それが避けられない場合に、せめて他の場所で確保する。これはものの順序として当然だろうと思います。そういう意味で今ここにあがっているミティゲーションの場所が、適地かどうかちょっと定かには判断できませんが、まず今示されている計画についてどこまで環境影響を減らす努力をされるのか。例えば改変面積と利用面積の差が前回の案なんか非常にあったんですが、それをどこまで減らしたとかですね、まずそういうご説明をしていただいて、最小限にしたうえで、さらに残った部分をこういう形でやったというふうに説明されるとたぶん分かりやすいのだろうと、こういうふうに思います。

□ 谷岡委員長

ちょっとここで侵入させていただきます。9時前にもう既になっておりまして、今日あと1時間余りやってしまうのか、あるいは明日というふうな形で最後までやるのか、いやほんとに、かなり迫っていますので。やはりいけるところまではほんとに、申請書の準備に入れるものなら入っていただきたいということがありますので、少し時間が伸びるということを御覚悟いただけるのならば、このまま少し進めたいと思うのですが、よろしいですか?

□ 加藤(徳)委員

1時間でも2時間でも、伸ばして本当に結論が出るならいいんですけど、私はどうもこれは徹夜でやっても、回答の出ない部分もあるんだろうと思いますね。

□ 谷岡委員長

そうだと思います。

□ 加藤(徳)委員

ですから、やはり適切な会議の運営ということからいえば、9時という約束で私達もいろんな都合をつけて来てるわけですので、やはりこれを一つのめどにしてほしいということをぜひお願いします。

□ 谷岡委員長

ご意見はありますけど、私としてはこれは延長して、やりたいと思います。

□ 加藤(徳)委員

それは困るんですけどね。そういう意味で委員長が勝手に決められては困るんです。

□ 古南委員

ちょっと遠くから来てるもんですから、多少権利があるかなと思います。ここで終わられると今日寝れませんので、せめて1時間やっていただきたいです。すいません。

□ 谷岡委員長

じゃあ、やらせていただきます。辻さんがお待ちいただいています。その後、加藤さん、国分さん、草
刈、国分さんがいて、それで島津さん、木村さんといきます。
こちらが済んだらすぐまいりますので。今まで発表していらっしゃる方は、ここからは、まだ意見を言ってらっしゃらない方を優先いたします。じゃあ、手短に1分半さしあげますので。

□ 鷲谷委員

開発と保全の両立ということでは真のミティゲーションていうのは追求しなければならないという立場からなんですけれども、ちょっと協会のご説明を聞いて心配になりました。 というのはミティゲーションを単に、既成の植物の移植程度にとらえていらっしゃるみたいなんですが、失われる自然の価値に関する理論に基づいて、それがまあ失われないように、ということが一番重要な点だと思うんですね。それで今までの議論の中で、サンコウチョウなどの鳥類の生息条件であるとか、特殊な水文条件というものがここの価値だというようなことが浮かび上がってきているようにも思うんですけれども、するとそれをどういうふうにするかってことを考えるのがミティゲーション、もちろん希少な植物も失われない方がいいと思いますけれども。 それからミティゲーションをあまり矮小化しないでいただきたいという、保全生態学の立場からのお願いです。

□ 谷岡委員長

あの、よく分かります。辻さんがお待ちでした。

□ 辻委員

私は最初にこの提案を見せていただいた時、大変やはり谷岡試案の精神はどこへいってしまったのかな、というのをまず感じました。道路とか恒久施設が不当だっていうことは既にいろいろな方がおっしゃられましたし、実は谷岡試案の議論の中でそのこともずいぶん出てきてたと思うんですね。ですから当然それは避けられると思っていましたし、私が一部傍聴させていただいたPTのワーキンググループですか、その会合の所でも、谷岡試案に沿った形での提案っていうのがずいぶんされてきたと思うんですね。例えば佐々木葉さんとか、あるいは森山提案も委員長試案にかなり沿った形で、できるだけ、その実現性を高めるということで提案なさっていましたし、そこでは恒久施設や道路は当然避けるということで考えられていたと思います。さらに私もう一点実はぜひ言いたいのは、最初の案の時にも水平回廊ノまあ、ここではちょっと言葉が変わって単に回廊となっていますけれども、これが4メーター幅で1キロだったとこの前新聞に出ていて、それを見ていましたが、それがさらに長くなっている形で提案されているんですが、これが、大変大きなやはり工事のための影響、それからその後の人が入ったときの影響ってあると思うんですが、まず私がその時言ったのは、工事期間とか作業人数とかそういったものをちゃんと出していただかないと、その影響については本当に見えない。まず、それが必要だろうと。平地の所に、湿地の所を避けて、丸木橋をトットットと渡っていくような道を作るというなら話は別ですけども、中空のところに大変幅のあるものを作ろうとされているわけですから、大変なことであると。このことはやはり、佐々木さんというかなり土木の関係のプロの方が、ワーキンググループの中でそうゆう新しい技術開発のいろんな問題をご存じだし、まあ、実験としてやることに意味があるけれども、それだったら、何もここの大事な自然を壊してやるのは、ちょっと不適当ではないか。まず、西地区の中でそれをやるべきだっていうことをおっしゃってたと思うんですね。私がよく分からないのはこの検討会議で私達が方向を出したものを、受けとめられたPTの会議でどういうふうにされたのかよく分からないし、それにその中身ともかなり違う形で、協会提案が出されているような気がするのです。ぜひその点をまず明らかにしていただきたいと思います。

□ 谷岡委員長

このご質問についていかがでした?

□ 野津事務次長

水平回廊については議論の経緯は先ほど2枚の絵を連続してお見せいたしましたが、もともとは相当広範囲に水平回路を作ったらどうかということがございました。 それで今辻委員がおっしゃったような議論もございまして、いろんなことを勘案致しまして最終的に協会案としてお出ししたのは11日のワーキングで出されたものよりは数分の一になっているかと思いますが、少なければよいというものではないと承知しながら、時間がないのでいっておきますが、結論だけいいますと規模を縮小した格好、相当程度縮小した格好で提案させていただいております。

□ 辻委員

私が聞きたいのは、工期と人数なんですけど。

□ 野津事務次長

現在色々な諸元が具体的に決まっておりませんので、今の段階では申し訳ありません正確な工期と人数を申し上げる能力はございません。申し訳ございません。

□ 湯山計画G長

ただどうやったら環境に配慮して、環境負荷低減型工法の研究ということで、土木学会とか建築学会とか、それから林業の関係の方とか、委員会を作っていろいろ勉強はしていただいております。勉強した結果が決まって、それで反映していくという形になります。

□ 谷岡委員長

もう一つ重要なことを最後に聞かれたというふうに思うんですけれども、ワーキンググループでの議論は別として、ワーキンググループの議論よりもさらに試案から後退したような案が出たのはなぜなのか。これは、私もぜひ聞いてみたいんですけども。

□ 野津事務次長

具体的にどの場所かご指摘いただけませんか。

□ 谷岡委員長

分かりました。加藤さんいかがですか。お待たせしました。それから島津さんに行きます。

□ 加藤(倫)委員(高垣委員の代理)

今日は高垣委員が出席できませんので私が今日は代わりに出席しております。よろしくお願い致します。
以前高垣委員のほうから海上の森の南地区の鳥類の繁殖状況については説明がありましたし、今日環境グループの松崎さんの方から、鳥類に関しての繁殖可能性ランク3以上の鳥類についての確認位置の地図が31ページに出ておりますけれども、この図を見ていただくと、海上の森の南地区というのは鳥類の繁殖にとって非常に重要な地域であるということがよくわかると思います。特に夏鳥の繁殖地として重要であるということはこの前高垣の方から説明をしましたし、他の方からのご説明があったと思いましたけれど、その点で先程国の方の山田さんは国の恒久施設について特に内容をまだ決めていないということをおっしゃったわけですが、特にサンショウクイという絶滅種オオタカと同ランクの鳥が南地区ではよく見られております。今年も国・恒久施設と書いてある辺りで確認がされておりますし、白抜きの緑色の古窯(現地調査済み)というところがありますけれども、この南側につい先週、1週間前に成鳥が2羽、幼鳥が2羽確認されております。確実に繁殖していることが確認されております。それからもう一箇所は赤池の奥の方で確認されておりますけれども、オオタカと同ランクの鳥が繁殖しているということについて、ただまだ環境庁がオオタカとか猛禽類関係についてだけ保護のガイドラインを作っているだけであって、他のそういった重要な鳥類については、ガイドラインといったものがでてきておりませんけれども、繁殖地です。繁殖地がなくなってしまったら、万博によって特に夏鳥の繁殖地を失うということは、万博が貴重な鳥類の絶滅に寄与するということになりますので、特にサンショウクイは尾根筋で営巣するといわれておりますので、こういった南地区での尾根筋の開発については、私どもは到底賛成できません。

□ 谷岡委員長

島津さんお願いします。申し訳ございませんが、3分以内に発言をお願いします。

□ 島津委員

いろいろ話がこんがらかってくるのは、そういっちゃあなんだけれども、この前の第7回の最後の締めがなかったからだと思うんです。それが私の議事運営の提案でございますけれども、その中に限りなくゼロに近い土地改変というのは一体何を意味しているのかというコンセンサスがなかったからだと思うんです。その辺は皆さんも思っており、私も重機は絶対に入れない、その代わり人海戦術で踏み潰さないと、おそらくこの2つを認めれば何もできないと思うんですけれども、その覚悟があるのかどうかということをコンセンサスにしたかったんです。今日のお話は全然それには関係無しに、ゼロに近いということが証明されていないということが気になるわけです。もう一つだけ、そこに書いてあるんですけれど、先程からミティゲーション、鷲谷先生の領分になるかと思いますけれども、ノーネットロスというお話がすごく出てきた。そのノーネットロスがどうもここになくなるからあるスピーシーズをここへ持ってくということらしい。じゃあどの生態系のそういうシステムをノーネットロスにするのか、その実験をされるのかどうか、これは非常に注目すべき実験だと思いますので、その覚悟がおありなのかということです。

□ 谷岡委員長

事務局に念のためにお聞きしますが、まさか植え替えるのがミティゲーションなんて考えていらっしゃいませんよね。そんなことないですよね。

□ 野津事務次長

もちろんのこと、これだけ私ども力のある先生方と一緒に事業させていただいているわけですから、そのご指導に従っていいものをする覚悟があるということについては当然でございます。

□ 草刈委員

意思表明をしておきたいと思います。吉田委員・古南委員・森山委員と全く同意見で、意見についてはあえて言いません。私も南地区については全く反対です。実は、今日、国の恒久施設とされているところに行きました。森の中はすごく暑かった。また、藪蚊が沢山いました。6ヶ月ここでやるわけですよね。お客さんに来て欲しいわけですね。来て欲しいお客さんの気持ちを全く考えていないと思いました。どのように考えているかすごく疑問です。お客さんの気持ちになった配慮が全くないと思います。そのような考え方がない人達に、自然環境とかそういう感覚がないような気がします。そういう気持ちを持ちました。

□ 木村委員

森山先生がお怒りになったのはもっともだと思います。それはまさにその通りで、私もこの絵を見て仰天いたしました。2つのところに会場施設があるからです。協会はなぜはっきりと「森山先生のところでは会場にならないんです」とおっしゃらなかったのか、それがいまだにわからない。「これはだめなんです。とってもいいかもしれないけど、一体型施設としてはだめなんです」というふうにおっしゃれば、森山先生もお怒りにはならなかった。納得はなさらないと思うけれども。ここに会場施設をきちんと考えるという基本的な姿勢を協会は一部放棄されていてここになげだされて、委員のみんなにいい顔するからこんな絵が出て来るので、はっきりと南地区でやりたいとそっちだけをお書きになった方が良かったと思います。そして、その上で「南地区のここはだめなんだ。あそこはだめなんだ。ここにはなにがあるんだ」という議論に、次に進むべきであったと私は思います。それは全部なくなるわけではなくて、やっぱりここではがんばってやろうかとか、その上でミティゲーションをどう考えようかという話に進まないと僕は博覧会協会としてはおかしくなっていくんではないか、もう既におかしくなっているのかもしれないが・・・。という気がしてなりません。何とかここでやりたいという立場からいってもそうです。

□ 谷岡委員長

木村先生の質問の関連で、ちょっとお聞きしたいんですが、先程森山先生もご指摘された点なんですけれど、北の方と土地ですね、ここがいくつかの仮設施設にはなっているけれども恒久施設にはなっていない。なぜ恒久施設は造れないとお考えになったのでしょう。上のほうの土地はかなり平地で元々ある場所なんで、南を削るよりもこっちの方が単純なのかなと、私たち素人が思うもんですから、玄人的なご説明があればぜひお伺いしたいと思います。

□ 湯山計画G長

北側の方は一応場所はあるんですけれども、道がないという・・・

□ 谷岡委員長

こっちも道を造るんでしょう?

□ 湯山計画G長

この道が広げられるかどうか、西との連携ができるかという非常にむつかしい所でございます。ということで、検討が中途半端なわけでございますけれども、この19ページの図面があろうかと思いますが、主要施設エリアからは外れている。しかしながら森林体感重点活用エリアには一応入れている形でございます。ミティゲーションの場所でございますので、森林体感としては入れるけれども、本当に柵をして管理できる場所かどうか、これはちょっと細かく検討しないと分からない。一応主要施設エリアこれは登録会場という考え方でおりますけれども森林体感重点活用エリアの間のところで登録会場の考え方であろうと思っております。あとはどこまで管理ができるかという形になろうかと思います。

□ 谷岡委員長

ちょっとだけいいですか?私の意見を言うべきでないですが、どこに線を引くかはそちらが勝手に線を引かれるわけだから、もっと上に線を引いてもいいわけで、南の道路だってできているわけじゃなくて、これから造られる訳だから、西地区から北へのバス道路がなぜできないのかもよく分からないし、その辺はご説明になっていないような気がしたんですけど。

□ 森川委員

ちょっととっぴなご提案に聞こえるかもしれませんが、愛環の万博新駅というのがございましたが、いつのまにか道路事業がなくなったら勝手に消えてしまったんですけれども、愛環新駅の復活というのを私は提案したいと思います。80億円ほどかかることも当然存じております。まず、万博新駅を造りますと、当然バスから公共交通に変わるという良さは、皆さんはお認めいただけるかと思います。サンヒル上之山のところでトンネルに入っております。そのトンネルの北側のところが元々万博新駅だったところです。ここに最初は計画があったわけです。ちょうど吉田川の上にかかっております。ここから吉田川の蛍が出るという散策路を拡幅しまして県の恒久のところまで300m程歩いていただくというようなアクセスの仕方をすれば、県の恒久のところももう少し大きな施設ができて、ひょっとしたら南側のものを造らなくてもいいかもしれない。それと、先程森山先生のご提案の北の飛び地も直線距離で200mちょっとしか新駅から離れておりませんので、アクセスは十分できます。それからそうしますとバスが八草から海上まで来なくていいですから、バスルートとしましては海上と青少年公園だけを結べばいいということになります。そうするとバスバースが小さくなります。そうするとサンヒル上之山の南側に、これは住民の方との折衝が要りますけれども、仮設の展示等をまた上手に持っていけば将来的に住民の集会場みたいなのを造る恒久施設として使えるかもしれない。しかも道路事業として太い道路じゃなくて現況の愛工大へ行く道、これを拡幅するだけで道路事業が済むかもしれないということです。そうしますと、先程問題になりました南から北へ行く道路、これも場合によってはいらなくなるかもしれません。当然万博新駅は恒久施設として使う、サンヒル上之山にも斜めのアプローチの道路があります。中央の環境3団体の方が調査して調べていただいております。サンヒル上之山団地の方も使えるし、当然山口の地域の方も使えるし、今後ここを国営公園等に使うとしましたら恒久施設の駅としても使える。また、愛工大も瀬戸方面に展開したいということですから、愛工大にとっても多分迷惑施設どころではないのではないかと思っております。80億円を誰が出すかということにつきましては、これは鉄道事業と道路事業、この道路事業をかなり削減しますと、この道路はグリーンロードにランプでつながりますので大変なお金がかかる事業です。道路事業にはお金がつきやすいのですが、鉄道事業に対して愛環新駅を造ってくれと言っても当然無理ですから、県ないし協会、国のしかるべきところが80億円を負担しなくてはいけませんが、道路事業を削減することによって、税金の投入というトータルな面で見ればかなりお金の削減はできるのでないかと思っております。以上でございます。

□ 谷岡委員長

検討に値すると思います。

□ 國分委員

(OHPを使って説明)
だいぶ、さっきからいらいらして、やっとしゃべれるようになったんですが、まず、谷岡委員長案私はこれを何10回と読み返させていただきました。私は非常にすばらしい試案だと思っております。おそらく愛知万博が開催された場合に、愛知万博の歴史に刻まれる試案であるだろうと信じております。私もデザイナーの一人でございます。そういうようなことからこの谷岡試案をイメージとして描いてみました。それを皆様方にご説明をさせていただきたいと思います。その前に、現状認識として私どももなかなか情報を得ることができませんでした。やっとここ数日の中で駆けずり回りましていろんな情報を得た中でイメージを作ってみました。ただ、協会の計画PTの皆さん方のように、細部に渡った情報をもっているわけではございませんので、多少推測の部分も入れながら描いてみました。
まず、現状認識で申し上げますと、いわゆるここがご存知のように西のA地区、これがB地区でございます。特に今問題になっているのはB地区でございます。このB地区のほとんどが事業主体側の土地じゃないということ、これは我々計画者からいうとほんとに初歩的な計画のところで解決しなければいけない問題であります。唯一あるのがここにあります県の所有地であります。ここは私の情報が悪かったので、今のあれでいいますとおそらくこの辺りが民有地ということでここまで県有地が入っているんだろうと思います。ここに保安林があります。これも保安林であります。もう一つは以前これが愛工大がもっておった土地でありまして、これとこれを、大体同面積を交換するというような中で計画が練られているということでございます。まず、この現状認識をしていただくことが肝心かというふうに思います。なぜこれを申し上げているかというと、この愛知万博のテーマ、しかも今回この会議というのは海上の森地区をいかに使うかということでございます。そして、愛知万博の理念を後の世にどういう風に残すかということでございます。博覧会が終われば愛工大の土地になるわけです。これは県の住宅供給公社が変わるかもしれませんが今のところは住宅として使うわけです。そうしますと、この理念を後世に伝えるような証として残すという場所がどこにもないわけです。そういう意味で、海上のこの地区を使うということの意義を持つ訳でございます。私なりに委員長試案をイメージ的に描いてみました。B地区の上にもあるわけですけど、ここに保安林があったりここの使い方は非常に問題があります。これはおそらく、どういう風に料理するにしろ愛工大の理解を得ながら協議しながらやらないといけないと思います。ここに、実験住宅的なことを書いてありますが、これも委員長試案の中にうたわれております。そういうものをここへ持ってきたらいいだろう、これはバスバース計画どおり協会の考えている案でいいんじゃないかと思います。問題はこの地域であるわけです。この地域を仮に私はイメージ的に丸で描きました。このレベルを150ととれば愛工大のレベルは大体160~180、190ぐらいのレベルです。いってみればこの尾根筋にあったレベルになっているわけです。ここに、160、170、180ぐらいをレベルに、これが大体2000・であります。これを造成ではなしに建築のスペースとして全部使う。ですから、こういう風に造成してその中に建築物をつくるんではなしに、やはり森の中にそのままインップットしてしまうというようなことです。これは、ユニバーサルデザインというようなことで、これを必要なこの会場で、例えば1ヘクタール必要であればこれを2層にして使う、3層に使うというようなことを考える。これは仮に直線で引いておりますが、これはこのルートを取りながら地下で結んでいくと・・・。動く歩道だとかいろんなことをこれから新しい技術新しい知恵を絞ればいいわけですから、そういうような南地区の土の改変を最小限に留める、ここで例えば0.2、0.2、0.2、0.6というのは海上地区全体の540ha場合によっては南地区を見ても私は限りなくゼロに近いスペースではないかなというふうに思うわけです。そういうようなことで、こういうところをどう使うかという知恵を絞ると・・・。これは切れておりますが、ここはビオトープなスペースとして使い、さらにこの先は田園、里山を構成する田園として使っていくというようなイメージでございます。ちょっと話が長くなって申し訳ございませんが以上でございます。

□ 谷岡委員長

山田さんどうぞ。それから藤原さんにいきます。

□ 山田委員

今までいろんな意見が出てますが、私すぐ下に住んでおります。ずっと住んでいると自分達の後ろから東、東京まで全部山だという発想があるんです。北は日本海まで全部山です。地図見ていただければおそらく分かると思うんです。ここに希少種、希少種と盛んに植物の話だけを今までされてきまして、この間も申し上げましたように人間の話はほとんど出てこないわけで、この瀬戸市というところは、山を削り土を摂り、そういう生産活動をしているわけで、木村先生もおっしゃったように、対極的に山を削って人々が生きている町です。そんなところを全く無視したような、保護団体の方の意見が全て通っているような形ですけれども、私ども瀬戸市の人間としては何らかの形で私どもが申し上げているように海上の南地区をもっと使っていただいて結構だと思いますし、道路の問題も含めて、先程道路はなくしてもいいんじゃないかということをおっしゃいましたけれども、私どもは山を全部提供しているわけです。こういうことを全く無視していろんな学説のお話をされているわけで、誠に私も地域に返って皆さんと話をするときに「おまえ何しに行っとるんだ」というようなことを常にいわれております。地図に載っていない部分で谷岡試案で海上の四つ沢から里までの道路を緊急車両用に拡幅するというような提案がなされておりますけれども、この構想の地図には載ってないものですからその辺はどういうことかなということをお尋ねしたいのと、もう一つ先程森山先生がおっしゃいましたサンヒル上之山のすぐ下の池ですけれども、これは陶土を採掘した後の池だと思います。私ども子供たちに対して危険個所ということでここに看板を立てて常に子供たちだけで入らないように提案しているところであります。それから、ここが愛工大の土地であるが為にだと思うんですが、雨が降ると吉田川のほうにすごい土砂が流れて、県の土木技術庁なんかにも再三お願いをしているところで、今年は、去年申請を通していただきましたもんですから、ゲンジボタルは吉田川につきましてはゼロに近いような形です。これは承知で新設をしていただいたわけで、いずれまた増えるであろうということでお願いを致しました。先程木村委員がおっしゃいましたけれども、チャレンジをする博覧会にするのに、どうしてこだわって自然、自然というふうに・・・。自然と一緒になって自然の叡智ということは自然を残すだけで、果たして世界の人に評価をいただけるのか、その辺が非常に心配です。以上です。

□ 谷岡委員長

里の方については一切何にも出てきていないのはなぜかというご意見が出ておりますが、これは何かお答えありますか?
その間に藤原さん。

□ 藤原委員

先程の國分委員のほうから奥の手が出たという感じで、団子が三つ並んだ団子3兄弟のような面白いフレキシブルな提案が出たんですけれども、これは最大に評価したいと思います。まず、最初のプランから見ればこの協会のプランというのはものすごく小さくなっているんです。私は、皆さんから出た考え方と違うと思うんですけれども、博覧会をやろうとしているんですが、このプランで本当に博覧会ができるのかなと心配になってきたわけですよ。ほんとに数字だけ見れば既に随分小さくなっているし、これはいい意味で自然保護の皆さんのおかげだと思うんですけれども、既に環境に配慮したEXPOに向かっていると最大に評価したいわけです。そもそもEXPOの会場計画を考えたときに、基本的な考えとしては高密度で、かつ非日常の環境において、利便性だとか安全性だとかを確保して、楽しく快適に過ごせるような会場を造るという事が必要だと思うんです。虫だとかそういうのは大事ですけれども、人の為です。世界の人に喜んでもらうということが大事だと思うんです。私は、愛知県民でありましてちゃんと税金払ってますので、やはり次の世代、子供たちのためにいい施設を残していきたいと思ってますから、南地区に恒久施設を、すばらしいものを造って欲しいという気持ちがあります。協会プランにしろ、國分先生のプランにしろ推薦します。これでいいと思います。

□ 谷岡委員長

木村先生、それから井戸田さんにいきます。

□ 木村委員

わたくしが申し上げたいのは、540haの海上の森の中で、今の議論している場所よりもっといい場所がいくつもあったと思います。それがみんな色々な思惑でつぶれてきました。最終的にこの地域に入り込んで、何とかしなきゃしようがないと封じ込められてきた中で今我々議論しているわけですね。そういう中で海上南の西地区を使うのはやめようかという話がまた出てきて、理由はただ一つそこに貴重な自然があるからです。もしそれをこの委員会でもって納得するんであればこの博覧会成り立ちません。なぜならば、海上西地区だけでは徹底的に面積が足りないからだと私は思います。そういう意味ではあえて南地区に私はこだわっておりますけれど、私のこだわりは誤解を恐れず乱暴に言えば山田さんのようないい方になるんだと思うんで、気分的にはよくわかります。これでも生態系学者のはしくれですからもう少し丁寧に言わなきゃいけないと思いますけれども、その540haの中で、絞りに絞り込んできてここだというところの意味を我々やっぱり委員会の中では考えざるを得ないと思っております。

□ 井戸田委員

私以前に生活のない、文化のない環境保護なんか空論だということを申しあげたんですけど、いろいろ皆様に議論を聞いてまして、やはり普通の市民の感覚でちょっと荒っぽいものを展開をしますけれども、そういった心は今日本の国内はもとより世界には荒れた人のいない山林が山ほどございます。こういう山をどうやってこれから復活させてくかということを考えたときに、根本的に絶滅危惧種というのは森林で働く人、森林産業が日本においては絶滅危惧種なんですよ。おらんのですよ。大赤字で・・・。そこのところに思いを馳せていただきまして、森を本当に復活させていく為には、森の中に持続的に住む人、森番とでも申しましょうか、そういう存在が必要であり、彼らの生活が生活技術の上でも経済的にも、心理的なプライドの上でも、森林の中で持続的に成り立つということが肝要だというふうに素人考えで考えておったわけです。委員になりましたときに、私の心の中には、「今はインターネットもあるし、テントも造れるような巻き取り布型のソーラー独立電源なんかもできてるし・・・」と思いまして、これだったら建築屋さんがいろいろがんばってくださって足元の日本国内はもとより、例えば西アフリカ、東南アジア、中南米対応のお値打ちでファッショナブルな森番ハウスなんてのがいろんなところに建てられて、それが持続的生活のノウハウとともに海上の森のエコツアールートの中に所々展示されているような姿を想像して、「よかったなあ」と思ってここに来たんですよ。海上の森が登録会場になったおかげで、今までエコノミックアニマルの象徴のごとき取り扱いに甘んじざるを得なかった土建屋さんと自動車屋さんもそうです。その世界に変革の機会が今回与えられて、その上日本のお家芸でもって国際貢献までできると思って希望に胸を膨らませてここにきております。特に南地区というのは、そういう点で急峻なところを切り開いて、今まで日本人特に戦後の若手の人達は平場建築ばっかりで、山の中の建築ということについてはおそらくあまり進化していない、でなきゃ、日本の7割の山林がこんな状態になっていないと思うんです。ですからそういう点で私は南地区はあえて開発する必要があるというふうに思っております。その辺を考慮いたしますと、決してハッチョウトンボが死ぬから環境に全く配慮していないとか、そういうレベルの問題ではないと思うんです。ネジバナなんか家にもいくらでもあって、芝生をどんどん追いやって元気に生息してますよ。それが委員の皆さんによると希少種になっているんでその辺の感覚が、私が素人っていうか植物学者じゃないから余計大雑把なのかもしれませんが。やはり国際貢献という点、土建屋さんや自動車屋さんいろんな形の産業の方が、今いらっしゃいませんよね、ここの中に・・・、半分は発言権があると思うんですよ。それを私は恐れながら自動車の立場にたってもいいたいこと色々あるんですが、一人で言っているような寂しさを覚えております。その点も人数は少なくても、日本の実情は産業が変わらなくてはだめ、いろんなところで変革が必要なんだと、この変革のチャンスをどうぞ南地区の開発ということで与えていただきたいと思います。よろしくお願いします。

□ 谷岡委員長

加藤さんにいった後、ちょっと休憩を取りたいと思います。

□ 加藤(徳)委員

私は、万博をやりたいという推進の方たちが、南でどうしてもやりたいんだといって見える。その上で最初から言ってきたようにここの環境負荷、環境影響がどの程度出るのかということを具体的に論議しないといけないということだと思うんです。その上で自然保護協会の方とか中央三団体からいろんな影響が出るんだということ言われたわけですから、そこの問題をきちんと客観的に明らかにして、その上でなお万博をやりたいということならば、今ここで私たちが決めるわけにはいかないということだと思うんです。それは県民の人たちなり、広く国民の理解を得て、通産省の山田さん言ってみえたわけだから、万博をやるんだと言ってみえた訳だから、やはりそれはまた別のところで合意形成の必要があるんだと思います。それはまた別の論議だと思いますけれども、とりあえず環境影響評価をきちんとやるという話にもういっぺんなるんだなというふうに思います。それから万博協会さんにぜひ質問したいんですけども、ミティゲーションという話で、いってみえたんですけど、海上の西地区のBのところ、古窯の発掘をやられたところ、この時にすでにミティゲーションをやるということで、注目すべき種、シマジタムラソウといわれたかな、移植してですね古窯の開発をやって、ここは今荒地のようになっちゃっているわけです。そういうことを既にやられていると聞いてますので、具体的にいつから、何株、どこで、どのようにやってみえるのか。本当にあなた達がこれぐらいの場所でこれぐらいの開発だったらミティゲーションで回復できるんだといわれるんだったら、まずそこのところを具体的に明らかにしていただきたい。そう思います。

□ 谷岡委員長

私は、休憩を取りたいと思います。皆さんがいろいろおっしゃっていること、先程森川さんから提案がありましたけども、この辺計画グループの方々とちょっと話をしてみたいという風に思っていますし、何か出て来ないかなということを感じます。ある種の提案ができないかと思っている前に、皆さんが今までおっしゃっていること、さまざまな思いがありますけれども、10分か15分いただきたいと思っていますが、その前に、私は自分が委員長としての責務を果たす前に一人の委員として、実は申し上げたいことがあります。これはひょっとするとびっくりなさるかもしれませんが、皆さんの許可を得て、ずっと副委員長がいらっしゃらない中でこの会議の最初で委員としての発言も委員長は許されるんだということがありましたけれどもそれが利用してこれなかった。それを一度言いたいと思うんですけれどもいいですか?

□ 加藤(徳)委員

先程の質問だけ後で答えていただくように、資料を出してください。

□ 谷岡委員長

はい、分かりました。
私は、海上を全然知らなくて中立、ニュートラルであるから、委員長に立候補するということを、最初の第1回目に申し上げたと思います。この検討会議をやっていますと当然それは許されないことでした。海上を知らざるを得ないわけですし、分からざるを得ないという形の中で海上を歩かせていただきました。何回も歩いているわけではありませんけれども、自然保護団体の方をはじめとしてこの海上のプロという方々に連れて行っていただいて説明をしていただいてということで、見せていただきました。分かってきたのは、海上に様々な表情があるということです。残念ながら今回の計画グループの案を見せていただいて、非常に残念に思っております。これはやはり20世紀の発想だと思います。簡単に言いますと「造りやすいところに、造る」「造成しやすいところに、造成する」「道がつけやすい所に、道をつける」という発想であって、まず最初に環境万博ありきで、それをどんな風にすることが一番形としてすばらしいのか、世界に向かってなにを見せたいのかということが基盤になっているとは、私はどうしても思いません。私が海上の森で見せたいものは何かと言えば、木が高くかぶさってくる南の道、あれは絶対にスニーカーゾーンにして欲しいんですけども、下から見る景色だと私は思いました。あそこに入って思うには、神殿のように自分を取り囲む大きなアーチであって、それを仰ぎ見るということが私にとって海上の美しさというものを発見させてくれることであって、ある種自然の神秘に打たれるという経験でした。それを上から見るってことは、果たして同じ効果を与えるんだろうか。私は本当のことを言って、委員長として全然別のことを言うかもしれません、でも個人としては私は南はつぶしたくないとほんとに思います。なぜならば、20世紀の人間がやってきたことっていうのは、自分の視点に立って潰しやすい所は潰すっていう発想だったですし、そういう形で自然と付き合うことだったと思うんです。それに対して21世紀にどういう新しい自然と人間の関係を作っていかねばならないかというと、潰さなくていい所、必要がないところはひょっとしたら潰さない決断ができるかできないか。そういうことじゃないかと思うんです。簡単に潰せてしまうかもしれないし、その技術があるかもしれない。私はどうやったら南を使えるかこの間ずっと考えてきました。どんな素材を使ったどんな技術であるならば、調和をして、いい関係ですよと言えるようなものが視覚的に可能なのかと考えました。見つからなかったんです。あれはあのままおいておいたほうがいい景色だと思いました。森山さんが指摘された場所、あそこにはある種の建物がイメージできました。それから西地区にもイメージができました。南だけはできなかった。それは私の直感でしかないものですけれども、一人の人間として、自分自身が自然の延長として、やはり打たれるもの、このままおいておきたいもの、というような感覚をあそこに持ちました。私たちは全部論理できてしまって、ここは削れる、削れないとか、合理的・経済的と称する判断で20世紀をやってきたんだけれども、21世紀の万博があるとするならば、それとは違う視点の価値観の中で何か別の建築の仕方、別の開発の仕方、そういうものが見出せないんだろうか。先程森川さんがおっしゃったことに、ある種開かれたんです。それから休憩前に木村さんがおっしゃったことにもにすごく開かれました。あそこにあるんだから代替施設として大学の施設をいろいろ造れば使える。それで、青少年公園から追い出される子供たちを救えるかもしれない。そういう開きのところから出てきたもの、こうやれば何かあるかもしれない。私がお願いしたいのは、休憩中に皆さん色々話し合っていただきたいし、このままの案だったら、私自身認めなければいけないんだったら委員長として認める方向に持っていくかもしれないけれど、でもとても悲しいと思います。そういう悲しさみたいなものでない形で、祝福された形で万博がやれるような案というものを、本当に申し訳なくて夜も遅くなってますけれども、休憩中に皆さんが話し合っていただきたいと思います。15分ないし20分ぐらいの休憩が取れないかと思っております。

□ 八田氏

会の運営について、1時間という延長だと、15分、20分すると一時間越しちゃいますね。無制限にやられるつもりなんですか?

□ 谷岡委員長

そういうつもりはございません。

□ 八田氏

そうすると、時間切ってください。皆さんそれぞれ予定あるわけです。東京辺りから来ておられる方も、電車の時間もあるわけです。

□ 谷岡委員長

最終10時半までには終わります。休憩に入ります。

(休 憩)

□ 谷岡委員長

今日も遅くなってますんで、休憩中に案が出ないかということを議論してもらいました。結論を申し上げたいと思います。今日の結論は、直ちに結論が出ないというのが結論です。これはいわば差し戻させていただきたいということです。ただし時期が迫っているということは我々充分に理解をしております。従いまして、具体的なことをかなり申し上げたいと思っております。推進派の方々の万博を海上の森でやるということ、それが重要であってそしてかなり推進するという部分というのは、妥協に妥協を重ねてきた。先程山田さんがおっしゃいましたけれども自然保護派の人に一方的に与えてきたんだという議論がないわけではない。しかしながら一方で自然保護派の人達の意見もよくわかります。これは単なる面積が減るという問題ではなくて、一体なにがどういう形で考慮されたか、減ったからいいでしょうといった問題ではなく、どういう形で質的な対応がなされているかが実は問題であるんだというようなことだと思うんです。何点か私たちは具体的に提案をしたいというふうに思います。
第1点目、これは地権者の問題が西B地区の問題として大きい。ということはよく理解しております。しかし、2000年に決めるべき2005年の会期中の土地の形状というものと、会期後に地権者に渡されるべき形状というものが、全く同じでなければならないというふうに考えることが非常に荒っぽいと考えます。従いまして地権者の要求に従って2005年以降にどのような形でお返しになるかということはこれから相談していただきたいと思いますけれども、それが即、会場の造成計画であってはならない。という判断を致します。2005年においての万博会場の造成計画というのは、この間自然保護派の人達が何度も様々な形で指摘してきたように、海上地区の縮図というようなものができるだけ近い形で見せられるようなものである。ユニバーサルデザイン等にも配慮しなければなりませんでしょうけども、やはりこの図でいきますと、最初の11日の図、これを見ていただきたいと思います。これは森山案として出てきましたけれども、この図と今日出てきました案ということからいけば、この図におそらく近いものが考えられるのではないかということです。こちらの方に近いものであるべきだ。ただ、もしも2005年に返さなければならない造成というものが、そのとき地権者とどういう話し合いなのか。これは、別問題で今我々が決めるものではないと思いますし、万博の為に設置された検討会議の決めるべき問題ではないだろうというふうに判断いたしました。それは今後地権者の方々と考えていただきたい。という点で、この二つの問題をまず一緒にしない、分けるということを提案したいと思います。
第2に、南の恒久施設、今日出された案のうち「国・恒久」とかかれた部分、ここについての造成は認め難いということです。そして、むしろ11日までに意見を取りまとめたイメージ図に帰っていただきますと、こちらの方のふたこぶ目はないものと考えていただきたいんですが、一こぶ目、これはどちらかというと頂上がなだらかな部分を使っております。ここまでだろう。ということは、どちらも妥協として考えられるのではないかと思います。そうしますと先程の恒久施設というものが一つ無くなるわけですけども、計画グループが作られた案よりは一こぶ目が大きくなります。と同時に、11日の恒久施設でまとまっております「古窯群エリアから接続する水平回廊」の上、赤丸と黒丸が並んでいる黒丸の地域、これは森山さんが先程指摘された地域ですけど、こちらの方へ恒久施設がどうしても必要であるならばという、タラ話でありますけれども、作られる可能性があるんではないか。そしてここに両方の図に道が出てますけども、この道を何らかの形で拡幅するなりしてつなぐということを内側から考えるということができるのではないか。それから先程森川さんが指摘された愛環新駅、これが何らかの形でやはり必要になる。やはり環境を考える21世紀の万博において全てをバスで運ぶという発想そのものに対してもう一度何とか考えることができないのか。ということが一つあるならば、先程の森山案というようなものを取り入れることも考えていただきたい。また、道を造る場合でも、そちらの方からのアクセスというものが考えられないかどうかということで考えていただきたい。それから7月11日の図では、西地区と東の北地区のエコツアー・シンボル施設というのはつながっていますけれど、これが今現在全然つながってないような図になっています。11日の図で言うと、水田跡地のミティゲーションサイトという風に出てきている場所がありますけれど、水田跡地のミティゲーションサイトというのは実は荒れた土地であるということから考えて、場合によってはここを使うということも考えられたらいかがか。それから、回廊の問題でありますけれども、南を通すのは、やはり一番平たい吉田川沿いのところにせいぜい板敷きというような形で通すというようなものぐらいがふさわしいのではないか。従いまして、何らかの施設を造るというようなことは基本的には海上の南地区で言いますと、国・恒久施設162と書いたこの線より左側を中心としたところ、ここにしていただきたいし、その場合でも造成というのは、西B地区を含めた、できる限り会場計画としては造成の少ないものでやっていただけないかということであります。この辺私は全く専門家でないので、かなり落としている部分があると思いますので、できたら武内委員のほうから補足をお願いしたいと思います。

□ 武内委員

私は今日前半の部分についてはほとんど黙っておりました。それは、私自身が協会案に対して深く関わっているからという事であります。しかし、私の個人的な思いは、ぜひこの検討会議を通して、これまで対立していた人々がある一つの成案を得るということであります。そういう点で今委員長の方がお話されたようなかたちでのことであるならば、それなりの合意が得られるのではないかというふうなある種の見通しは少なくとも最後の希望として得られましたので、私はそれに賭けてもう一回喜んで差し戻しを受けてみたいというふうに思っております。委員長の今の話の中で、私は水平回廊が一部どこまで許されるのか、特にBゾーンのこれまでどちらかというと、手を触れてはいけないと言われていたところに対して、森山さんのほうから非常に大きな決断での発言があったわけですが、それだけでは全体としてのいわば博覧会の使い勝手といいますか、回遊性に対して問題があるということで、ここについては少し踏み込んだ判断をせざるを得ないと、しかしそれはそれ以外のことに比べればはるかに環境的には負荷が少ないというふうに考えられるものであり、また、代償的なことも可能なんであるというふうなこと。それから、動植物の分布等についても面的にいろんなオルタナティブが考えられるという様々なメリットがあるというふうなことを念頭に於いて今後検討がされるべきところであるというふうに私は理解しておりますので、その点委員長のご発言に補足をしておきたいと思います。それと同時に戸田さん及び委員長自身が非常に強調されておりました問題は、林道の先にいわばエコツアーの拠点を作るというふうな話でありますけれども、やはりこことのつなぎといいますのがこれからの施設の永続的な利用という観点では非常に重要になってきますので、私はもはや水平回廊にはこだわりませんが、やはりそれなりのルートというものをどういう風に確保して海上の北に向けてアプローチしていくのかという議論は、会場計画と共に必要な事柄だろうというふうに思っております。それから、全く今日私どもは議論をしておりませんが、これまでいろんな方と議論した中でやはり一番平場のある今バスターミナルになっているところに対してどういうことを考えるかという中で一つ出てきたのはここを環境共生住宅みたいなものを造ったらどうか。そしてそれは会期中も会期後も環境共生住宅として使われるというふうなことであるならば、この博覧会の主旨にも合致するということで、これについては協会の事務局とは打ち合わせしておりませんけれど、非常に強い意見であるということで私自身自覚を致しております。以上でございます。

□ 木村委員

南地区にこだわってきた者として申し上げたいと思いますけれども、南地区の二こぶあるこぶの東側に私自身がこだわる気はございません。それで施設計画がうまくいくのであれば、東側のもっと急峻でかつ湿地への影響が一番大きいところは、ここを消すべきかもしれないと私も思います。ただ、問題は森山先生が提案してらっしゃる地域と南地区の一こぶ目がどうつながるかというところがまだ見えないというところでございまして、施設として一体的につながるような計画ができるのかどうか、それは協会の決断にかかっているかと思いますけれども、そこのところがうまくつながり、かつ、今までBゾーンだとか何だかんだと呪縛をくっつけられていた部分が、取り除かれるのであれば、そういうところに踏み込んでいいと、踏み込むといっても別に建物を建てろと申し上げてるわけじゃなくて、歩くゾーンとして若干の拡張ができるのであれば、私はそのほうがより望ましい、本来の自然開発をより少なくするといったところから、それを支持したいというふうに思っております。

□ 藤原委員

今の委員長の案には同意したいと思います。ただ、自然の何を見せるかというところに入れたいと思うんですが、森山先生の出されたコンセプトによると、ビオトープの域であり、交流の里であり、棚田の復元そういうものを明確に、何を見せるかというコンセプトを明確にして、森山先生のやさしい思いやりのある見せ方というものを、最初から出していく。ただ施設を造るだけでなくて、何を出すか、何を見せるかということも大切じゃないかと思います。

□ 谷岡委員長

手短にお願いします。八田さん、加藤さん、國分さんといきます。

□ 八田氏

簡単に2点。一つは吉田池のところの森山提案の部分とサンヒルの池とのバックの湿地、この湿地の価値は・・・

□ 森山委員

OHPをおいて場所を具体的に示していただけませんでしょうか。どうもよくわかんないんです。

□ 谷岡委員長

だれかOHPをお持ちですか?

□ 八田氏

ここの部分とそれからサンヒルのところの池のバックになる湿地ですね。両方ともハッチョウトンボがいて非常にいい湿地なんですが、この湿地の価値が同等であるのか、どうしてこちらが良くてこちらがいけないのかという、その辺のところが私には理解ができなくて、まず、それが第一点。それから第二点はミティゲーションを3ヵ所しております。そのミティゲーションの具体的などういうようなことをやられようとするのか。というのは、ミティゲーションという言葉だけで何にも説明がないので、次回にはこのミティゲーションを具体的にどういうことをやりたいんだということを是非お示しください。先程言ったように回避から出発できない理由も当然そこでお願いしたいと思います。

□ 谷岡委員長

貴重な意見ありがとうございました。加藤さんどうぞ。

□ 加藤(徳)委員

私は、委員長が最初に言われたように、小さくしたからいいということではないんだ、質の問題なんだと言われた。そういう問題を一番重要なことだと思います。この間生態系の破壊ということにつながるんではないかということで、論議がありましたので、二こぶ目を一こぶにしたからそれは妥協なんだという事ではないと思いますので、ぜひ、その部分できちんとした調査とアセスをやっていただきたい。それから、なぜ南地区でなければいけないのか、あえて一こぶだけじゃなく、なぜ南地区なのか分かりませんので、ますます分からなくなりますので、そこのところをきちんとはっきりさせて欲しい。もしだめならばここは諦めるということで、やめるということをゼロ案として考えていく立場が必要だろうという風に思います。
それから、もう一点ですけれど、こういう風にどんどん形が変わっていきます。愛環新駅も造ったらどうかという提案もあります。そうするとなおさらコストの問題をきちんと据えて、私たちが納税者として本当に耐えられる妥当なものであるのか、ここのところを論議しないといけない。論議しないにしても資料はきちんと出されなければいけない。こう思います。以上です。

□ 谷岡委員長

糸魚川さんご意見ですか?今日は糸魚川さんご意見ございませんのでどうぞ。

□ 糸魚川委員

南地区を西側だけ使用するというのは前から考えていたことで、これは同意いたします。それからその他の、私は吉田池のそばの地点は知りませんし、それについてはノーコメントです。それからもう一つ考えていただきたいのは、水平回廊であれなんであれ、森の中への入れ込みをできるだけ少なくする。そういう方向を考えていただきたいと思います。

□ 谷岡委員長

木村さん。後お三人ぐらいにしたいんですけれども。

□ 木村委員

どこまでいってもなぜ南なのかという話が途切れないんで、あえて申しますけれど、私たちだって南でしかだめだと申し上げてきたわけじゃなくて、ここでしかやっちゃだめだというからこの中でものを考えているんだ。このことだけお分かりいただきたい。本当は北のほうにもっといいところがいっぱいあるんだけれども、もうそこには戻れない。

□ 國分委員

私も今の委員長からの提案に賛成させていただきます。私も当初の計画の推進する一人として、当初の考えから言うと随分譲った譲らないの問題じゃないんですが、私自身、今回それぞれがそれぞれの意見で自分の主張だけを通そうとすれば、絶対合意はないんであって、そういう意味ではだんだんそういう気運になってきたと言うことを私自身はうれしく思っております。という意味で私は一こぶ目であっても、私の今までの主張からいうととんでもないと、おそらく私は帰れば吊るし上げを食うような結果だというふうに思いますが、私は合意させていただきたいと思います。それから当初描いておりました住むという事が非常に重要だと、先程の私の案の中にも西地区のAの中でそういう実験住宅というのを建てるというのを提案させていただきました。是非これは実現していただきたい。このように思います。

□ 谷岡委員長

島津さん、辻さん、林さん、吉田さんで終わります。

□ 島津委員

基本的に今の提案には賛成いたします。協会側にお願いしたのは、今の内容でよろしいですからアセスメントをやり直してください。その時に何をやり直すか、調査は既に済んでいるからいいと思うんですが、ミティゲーションこれをちゃんと評価してください。例えば専門的な話で、今日は鷲谷さんいらっしゃらないけれど、Habitat Evaluation Procedure(HEP:ヘップ)を使うとかして評価していただきたいと思います。以上です。

□ 武内委員

HEPについては私も今勉強しておりまして、おそらく日本ではじめてHEPをやるケースとして、今回やらせていただきたいと思っております。是非、やりたいと思っております。

□ 辻委員

先程推進派側の方が色々おっしゃって、子供たちに未来を残したいとか、その点私たち今までゆっくりお話する機会がなかったんですが、全くその点は同感なんです。私たち森や昆虫を守れとか、森の生態系を壊すなというのはまさにその一点で子供たちに残したいものを今回は残したんだということを、この環境万博の売りにしたいわけですよ。そのためにどれだけの工夫をし、むしろ環境を壊す代わりに、既に壊されたところを復元するということに重点をおいて、私たちは考えたい。その精神こそ私たちが一番必要なことだと思います。もう一つは、ここだけに視点を絞らずに、もっと直面している大きな環境問題、この機会に広げて欲しい。次回チャンスがあれば、この前委員長にお話したんですが、是非名古屋港のほうに広大な破壊の後、開発地や埋立地や干拓地がいっぱいあるわけです。そういうところも取り戻していくような方策を考えて欲しいと思います。

□ 谷岡委員長

林先生。

□ 林委員

委員長の意見には基本的に賛成します。そこで一つ確認しておきたいのは、里山というのは自然環境が人間社会あるいは人間活動を規定する。そういう関係なんです。都市は逆で人間活動とか人間社会のあり方が自然環境を規定している。それを逆転させようということなんですから、どういう風に自然環境が人間活動を規定していくんだという、どういうふうに答えたのかというところをはっきり示していただきたい。開発する場所を少なくしたとか多かったとかでなくて、そのプロセスははっきり示していただきたいということと、もう一つは森林の専門家として、希少種の保全だけに目をとらわれずに、森林の機能・働き、この問題をしっかり考えていただきたい。現在日本の森林の多くが機能不全に陥っている状態です。保安林として指定してきたけれども、これは日本の保安林計画の不十分なところでもあって、指定しっぱなしで後は何もやってこなかった。で、改めよう。ですから愛工大の西B地区の保安林解除はもってのほかでむしろ集落に近いところの保安林は解除しないという方針でして、特定保安林という形で保安林として活用していく。それを考えようということですから、保安林解除を前提とするんではなくて、現在のここの保安林機能をより高めていく、その中の保安林機能の一つとして、保健保安林というものがあります。その保健保安林というものの機能を高めるのは、ここに人をどういうふうに制限しながら、どういうふうにいれていくのかと、そのことの設計に関わって、この水平回廊とか、そういうことを徹底していただければ自ずとオーバーユースということは生じない。と同時に森をほったらかしにせずにきちんとした整備というのを計画していく。それが結果的に稀少種の保全、野鳥の保全とか、そういうふうなつくりをしていくわけです。それが保全であり活用なんです。それを逆転させたらだめです。人間の都合によって森を自由に変えていこう。結果として稀少種が存在するかどうか・・・では無しにきちんとその辺の道筋をつけていただきたいということと、もう一つは、稀少種が存在しているところで、こういうふうな事業計画をどう立ててどう調整していったのかということ、世界もそうですけど日本中が注目しております。と言いますのは、一部のところではシデコブシとかサクラバハンノキというのがあると言ったら、何にも計画できないのか。だったら隠しておこうという、そういう動きも出ているんです。決してそうではないということ、ピンポイントみたいなもので保全すればいいということを我々は言っているんでなくて、もっと広い森の全体の生態系というものをどう保全するか。結果として稀少種が存在していけるというその道筋を今回しっかり示すことによって、逆に稀少種の保全というものが、決して人間活動そのものを制約するのではなくて、むしろそういうものを包み込んだ形で自然と人間の本当の共通点はどういう道筋なんだということを示していける。それをはっきり自覚してこの会場計画を立てていっていただければ、その成果は2005年で終わるのでなくてもっと後までつないでいけるものだ。森林は100年では一つの周期が終わりません。森林の計画は最低でも200年、300年ぐらいの計画を持っていきたいと思っております。

□ 谷岡委員長

どうぞ、吉田さん。

□ 吉田委員

私のほうからは、基本的に委員長のまとめに賛成いたします。まだ、これから計画合同PT,それからワーキングの方で作っていかれると思うんですけれども、例えば工事用道路を造らないで造っていくとか、いろんな工夫をしてまず最初に平場造成ありきとかあるいは道路ありきじゃなくて、発想を転換していただきたいと思います。いろんな工夫をお願いします。もう一つは、この西の方について3人で出した質問の中にサンヒル上之山の住民からの要望書が出ているという件について、実はサンヒルの方たちはここの場に加われるはずだったんです。14日の町内会の役員会で人選できずとかいてあるんですけれども、その方たちが人選できないので24日に総会を開いて決めたいと言ったら、24日では第一回が始まってしまうので、間に合いませんから諦めて下さいと言われているんです。16日に諦めざるを得ない状況になっているんですけど、自然保護団体の方は27日になって決まった人もいるわけで、その辺は我々としては大変申し訳なく思っているんです。ですから、何とか県の方でもこれを補助するような話し合いの場を作っていただきたいと思います。

□ 谷岡委員長

ありがとうございました。武内先生、何日間必要ですか?差し戻すという話をしていたんですけど。

□ 武内委員

協会と相談しなければ分からないですけれども、このペースも2週間というふうにおそらくなるんでしょうけど。1週間でよろしいんですか?

□ 谷岡委員長

私が問題にしているのは、申請との関係なんですけど、それでいいのかということです。

□ 武内委員

どうですか?

□ 谷岡委員長

というのは、かなり具体的にきてしまっていますから、後は書き直す程度ですよね。

□ 武内委員

これは、合同PTは1回予定されておりますが、ワーキングという格好で議論するよりももう少し具体的にボランティアを募って作業するという段階で、形式的なワーキングはもはや吹き飛ばさないといけないと思っておりまして、合同PTということになりますと24日にございます。従ってこの頃にはある程度の目途は立つのではないかと思います。ただし、ヘップとかそういうアセスメント上の高度な議論というのは、もう少し・・・

□ 谷岡委員長

だから、今後の問題としてもちろん残しながらということで、必要なアセスメントをすればそこは動かすことがあり得るということが含まれればそこはいいんじゃないかですか。

□ 武内委員

ちょっと野津さんがいやな顔をしているんで分かりませんが、時間的に間に合わない?

□ 野津事務次長

新駅の。

□ 谷岡委員長

そうではないです。会場問題だけですから。

□ 武内委員

会場のレイアウトの問題です。

□ 谷岡委員長

それよりも私が心配するのは、申請にいつどうだったら間に合うのか、片山さんその辺はどうなんですか?いつまでに答えが出れば申請に間に合いますか?

□ 片山事務次長

1週間以内です。

□ 谷岡委員長

1週間以内。だからむしろ私が提案申し上げたいのは、武内・隈委員なんかを中心として、それから森川委員なんかにも入っていただいて、合同ワーキングをやっていただくということだと思いますが、もし変則を許されるのであるならば、場合によっては森山さんのような方だとか何人か選んで入っていただいて、一緒に作ってしまうような格好があり得るんだったら、例えば数人のそちらからも3~4人出していただいて、こちらのほうからもたとえば森山さんに出ていただいたり、あとそうですねハードのわかる方の戸田さんや國分さんなのかわかりませんけれどもそういう方に入っていただいて一緒になって案を作っていただいて、出来次第とにかく召集するという形で、今週末にも決めてしまう。

□ 加藤(徳)委員

委員長、私はひとつ疑問があるんですけれども。最初から言ってますけれど、委員長はずっと12月登録ということにひどくこだわってみえるように思うんですけれども、どうして12月登録でなければいけないんでしょうか。委員長自身のお考えとして12月登録でなければいけないというように考えてみえるのか、協会が12月登録でやりたいといっているのでそれを斟酌をしていってみえるのか、そこが分からないです。

□ 森山委員

一番最初に確認しあって、スタートしたことですから、今それを繰り返すのはちょっとやめてほしいんです。

□ 加藤(徳)委員

ですからそれは、曖昧なものでしょ。というふうに思うんです。12月登録を前提にしてこの会議がはじまったわけではないということは前提なんです。

□ 谷岡委員長

はい、だけど最大限の努力を尽くすということもまた前提として私達は決定したわけですよね。

□ 加藤(徳)委員

ですからいまのように、なぜ。

□ 谷岡委員長

だってここまで来ていてあと何日間か一生懸命がんばれば12月登録ができるかもしれないことを否定する必要性は私はないと思います。

□ 八田氏

7月のはじめに結論を出すというのは、ぎりぎりの線というお話だったわけですよね。だからそれが今のお話だとあと一週間しかもたないと。そこで結論がでなければ12月登録はあきらめるということをはっきり言っていただければ。たぶんそうですか。

□ 谷岡委員長

そうだと思います。

□ 八田氏

次の会議の結論がでなければ、あきらめて時間をかけてやるということ。そういうふうにやっていただける。2回延びるわけですね。7月2日が2回延びる。はいわかりました。

□ 谷岡委員長

その間にはたぶんもう申請書の準備というようなことで平行してできる部分というのはすすんでいるものというふうに私は理解しております。ですから本来ならここからバトンタッチをしてというものが、いわば双方向で平行して走っているような状況という烽フがすでに生まれているだろうというふうに思っております。ただいまお聞きいただきましたように、私は差し戻すというような言葉をこの休憩後の冒頭で使いましたけれども、その内容というものは決して、本来普通のケースでそれが指し示すようなものではない。というようなかたちで、むしろ非常に私達はゴールに近づくような形で今回差し戻させていただくということについてはご理解をいただいたと思います。事務局にお返ししたいと思います。

□ 加藤(徳)委員

もうひとつ確認したいんですけれど。そうすると、私達がここで6月以来ずっとほんとに非常にハードなスケジュールでやってきて、各委員がいろんな提案をされました。この提案が、どういうふうに、本当に論議されたのか、受けとめられているのか、私はやはり分からないですけど。28名の委員の方が言われた、その上で委員長の提案と協会の提案が今日論議されて、なにかこれでまとめるんだというようなお話でしたけれど。わたしはやはり、國分委員が言われたように、國分さんの出された提案がずいぶんこれは、まったく違う形になっていって、これは國分さんはいいといわれたんだけれども、なぜいいといわれたのか、合理的な理由がやはりここで示されなければ本当に市民参加による合意形成という形にならないと思うんですけれど。そういう部分で非常に危惧をします。

□ 谷岡委員長

じゃあ、木村さんどうぞ。

□ 木村委員

議論が尽くされていないということ、そのとおりだと思います。まだまだ言いたいような事ばっかりでありますけれども、議論が尽くされてはじめて結果が、答えが出るんじゃなくて、議論の途中でひとつひとつ答えを積み上げていこうというのが私達の検討会議だったはずですから、この段階でひとつの段階として結論を出したいというのが私の思いです。ただしその後のことをきっちりやっていかなければいけない。まだ委員長試案の中に書かれたことでまだ議論されてないこともたくさんあります。皆さんのおっしゃったこと、私も言ったことのなかで、まだこれから議論しなきゃいけないこといっぱいあります。その議論を詰めながらたとえば次の新しい環境についてもそうだし、そういう議論をどんどんやっていく、その中でたとえばさっき辻さんがおっしゃったような、こういう展開もありうるだろうというふうに私は思います。ここで一回やっぱりきちんと博覧会に向けてのひとつの案作りを、くぎりをつけたいという私の考え方です。ただ、一番心配しますのはここまでやっと僕達が来たかと思っているのに、一番浮かない顔をしているのが博覧会協会の方々でございまして、本当に大丈夫ですかというのをちょっとだけ確認しておきたい。

□ 谷岡委員長

私のまとめを代わりに木村先生がやっていただきましたんで、そちらへお返ししたいと思います。そのとおりなんでありがたかったです。

□ 片山事務次長

正直申しまして、大変厳しい条件を出していただいたということで、我々としてはお約束の一週間とにかくがんばってみたいと思います。そのような博覧会になるのかならないのかは作業をした後で判断をしたいというふうに思います。

□ 國分委員

私は協会にひとつお願いがございます。いま私は大体こういう形で合意できたと私は意識しております。海上地区についてはこういうかたちで非常に崇高な理念を持って、そして私は非常に夢のある会場作りがなされていくだろうと思います。ところが実は、今回この登録の中には当然青少年公園も入っているはずでございますので、やはり青少年公園を私は今この案を見せていただく限り、非常に私自身はあまり夢をこの中からくみ取ることができません、この計画では。ですから、やはり夢のある海上の森のこの計画に匹敵するような考えを持って登録計画を進めていただきたいと、このように思います。それから先ほど加藤さんから名指しがあったのでお答えさせていただきますが、私も今ではどちらかというと自然保護派といってもいいような気持ちでおります。やはり会議を重ねるごとに皆さんの気持ちというのが伝わるわけで、交流できるわけで、それが私は市民参加の市民合意の一番のこころだとこういうふうに思っております。

□ 谷岡委員長

よろしいですか。はい。次は何日でしょうか。それだけご連絡いただければ。

□ 片山事務次長

24日に合同PTを予定しておりますので、24日の月曜日できれば3時ぐらいからといいたいところなんですが6時からということでお願いしたいと思います。