サイト内検索

第10回「愛知万博検討会議(海上地区を中心として)」議事録

愛知万博計画について説明

□ 谷岡委員長

分かりました。では早速でございますが、この間事務局からの説明にもございましたように、愛知万博の計画につきましては既に閣議の了承を得、BIEの方に申請書が出されております。この間の計画につきましてご説明をいただくというのが今日の最初の議題でございます。そして同時に私は既に委員の方はメール等でお気づきかと思いますけれども、これにつきましていくつかの質問事項を出しております。今後の検討会議あるいは検討会議で何をやっていくかということ、今日の議論というようなものにつきましても大変重要なことだということで、時間の問題等ございますのでできるだけ整理をした形でまいりたいというふうに思いまして、既に事務局の方にもいっておると思いますけれども、これまで我々の合意というもの自身が7月2日に出ました委員長試案と、委員長試案というものの20名以上の委員が実際にコミットをして共同で作った試案、これが前提となったところで、それを前提としていわばそこの中の海上地区の問題を特に取り扱って7月24日に合意になったということであろうと思います。そういたしますと、現在の計画というものはもちろん会場登録に関するBIEに出す部分については本会場のみの計画というものを中心になっていると思いますけども、万博全体の全体像ということではどういうふうにやっていかれるおつもりなのかということも、我々にとっては非常に大きな興味の対象であるというようなこともございまして、試案に触れられた万博像というようなものと、現在事業者がお考えになっている万博像というようなものはよく似たものであるのか、あるいは違うのか、そして試案自身の万博像に対する見解というようなものの基本的なところを述べていただきたい。そして細かくそれを分けますと、後の問題としてはアセスメントの方法とスケジュール、あるいは青少年公園の計画と、試案にもここについてはいくつかの要求を出しておりますが、それに対する考え方と具体的な措置およびスケジュールという点、この辺につきましても現在問題になっておりますだけにきちんとお答えいただきたいなというふうに思っております。これは我々がすべて決定する云々というような問題ではございませんが、やはり試案として出していた要望に対しては、現在どのような形でどこがどういうふうに進めているのかということについてはぜひお聞かせをいただきたいということでございます。それから、海上の森の保全というものがきちんと今後なされていくということが合意に至ったというところの前提であったということはもちろんでございますので、海上の森の保全につきましては、県のほうで検討をするということをお聞かせ願っているわけですが、その計画、概要、スケジュール等についてもそろそろ煮詰まってきてもいいのではないかと思いますので、そこの点についてもお聞かせ願いたいと思います。あと市民参加に関する計画、所管、考え方としてどういう形で市民参加ということを考えていくのか、あるいは所轄、具体的な措置ですとか今後のスケジュールをどのようにお考えになっているのかということでございます。次に広域連携の万博というもの、本会場が非常に狭い形で狭まる中で広域連携でそれを包み込む万博ということの中で、それを一体性のあるものとして万博像を考えていきたいということが我々が出した試案の中には盛り込まれていたわけですが、それはどういうお互いの関係なり位置付けになるのかということはもちろんのこと、今後どういう部署で所轄はどこがなさって、具体的にどこがどういう措置をとっていかれようとなさっているのか、あるいはどういうスケジュールで今後の計画をお考えになっているかということをお聞かせいただきたいと思います。そして最後にモニタリングシステムに関する考え方、所轄およびスケジュール、もちろんミティゲーションが現在どういう状況にあるのかというようなことも含めまして、皆さんの方からも色々と改めてここについて確認したいとおっしゃることがあると思いますが、まずは最初に協会のほうから、あるいは事業者の他の担当部署の方々からお話をこれらの点を頭に入れていただいてお聞かせいただきたい。その後に皆様方にはやはりこの委員の方々が今現在の時点で計画をどのようにお考えになっているのか、どのような点については特に強調したいのか、意見があるのか、あるいは疑問をもっているのかということを1人約3分という形でお話をいただきたいというふうに思っておりますので、どうぞ今日の議事進行にご協力いただきたいと思います。それでは事務局の方からお願い致します。

□ 黒岩企画調整G長

お手元にお配りしております資料―3、これが9月の12日に行われました博覧会協会の理事会・評議員会の議案の資料でございます。これに基づきましてBIEに申請している愛知万博計画の内容をまずご説明したいと思います。まず、登録申請は政府が行うものでございまして、この資料―3にあります内容は実際の開催者、事業主体であります博覧会協会が関与して取り組んでいく主な事項、内容について博覧会協会の理事会として決めたという内容でございます。申請自体はその他会場再利用ですとか博覧会協会が行う以外のものも申請の中には含まれております。申請については在仏日本大使館から口上書の形で提出されているわけでございますけれども、その内容につきましては資料―4ということで9月19日に行われました閣議決定の文書とBIEに提出された申請書の概要および付属文書の概要ということでお配りしております。このうち登録申請書、口上書の中に含まれる内容についてでございますが、名称及びテーマ、これは特にここで改めてご説明するまでもないと思います。期間としては2005年3月25日から9月25日、これは閣議決定の内容にもある通りでございます。それから博覧会のテーマ、サブテーマについてでございますが、テーマについては自然の叡智ということで変わりがございません。それからサブテーマにつきましては2月あるいは3月の博覧会協会の理事会・評議員会の時には1番目に「新しい地球創造」2番目に「生きる歓び」3番目に「母なる自然」ということで検討していたわけですが、その後の調整の過程でより政策課題と具体的に関連性のある形にすべきではないかというようなご指摘を受けたのを踏まえて、博覧会協会で再検討いたしまして、この資料にありますように、「宇宙、生命と情報」「人生の"わざ"と智恵」「循環型社会」というふうに日本語について変更しております。英語については変更がございません。従いまして内容についても変わったということではありません。若干散文的な表現になりましたが、一方より分かりやすくなったのではないかというふうに考えております。次に博覧会の会場についてでございますが、愛知県瀬戸市南東部、いわゆる海上の森でございます。さらに瀬戸市、豊田市にまたがる科学技術交流センター予定地ならびに長久手町の愛知青少年公園ということでございます。図面については別紙―1として付けております。これに関しまして、前回第9回の際にお配りしておりますものとわずかながら変更がございますのでそこについてご説明したいと思います。まず、登録会場ではなくて我々として会場として考えている部分について大きく赤線で書いておりますが、これについて全体として一体の会場であるというのが我々の考え方でございますので、前回お配りしておりますのは、それが3つの島に分かれているような格好になっております。連絡道路を赤枠で囲いまして全体として一体であるというのが分かるように修正しております。それから海上地区についてでございますが、その後のBIEとの調整の過程で従来海上西Bの所についてテーマゾーンというような言葉を使っていたんですが、実際日本政府館の大きな部分というのは青少年公園にありますし、外国政府館はほとんど青少年公園にありますことから、こちらにあるほう、従来主催者系ゾーンというふうに書いていた青少年公園にあるほう、こちらをテーマゾーンという形にすべきであるというような指摘があって、こちらの海上西Bについてはシンボルゾーンというふうに呼称を変えております。これは単に呼称を変えたというだけの問題でございます。さらに図面について、これはちょっとほんとによく見ないとわからないと思いますけども、西B地区の仮設のパビリオンの位置につきまして、この部分については現在まだ構想段階で動線部分はしっかり造らなければいけないけれども、どういうふうな展示施設を造っていくかという点については、まず造成ありきではなくて、今後検討していくとなっていたところでございまして、当然一部保安林のあるところがございます。その保安林を解除するかどうかということも含めて今後の検討ということになっているわけですが、その部分について前回の図面が若干保安林部分に展示施設がかかる内容になっておりましたので、この部分について保安林を解除することが決まっているわけではないのだから、そういう保安林の解除を前提としたかのような図面は不適当であるという林野庁の指摘を受けまして、展示施設が保安林の部分にかからないような形で図面を書き換えております。それから青少年公園地区についてでございますが、全体の南東部の森林体感ゾーンというふうになっている部分に、自然生態通廊ということで一直線の森の部分を見ていただく装置というのを考えていたわけでございますが、これはその後愛知県との調整の過程で、造るのであれば当然恒久施設として愛知青少年公園の今後位置付けられる施設でなければいけないけれども、愛知青少年公園の長期的な整備との関係で、さすがにここまでの予定は現在ないというようなことでございましたので、自然生態通廊について断念しております。それに基づきまして若干動線の見直しも行いましたが、自然生態通廊が削除された形になっております。会場計画についての説明は以上でございます。次に資金計画についてでございますが、これは会場建設費については1,350億円、さらに運営費については550億円ということになっております。その内訳につきましてはこの資料の別紙―2として添付しております。それから次のページ4ページにいっていただきまして、国内及び国際レベルで博覧会を推進するための暫定計画、これは広報計画を問われているところでございますが、国内広報それから海外の広報計画については1と3にあるとおりでございます。特に市民参加につきましてはここに加えて記述しております。それから商業化の暫定計画ということで、シンボルマーク、ロゴ等の使用料を採用するという点ですとか、インターネットのアクセス料とか放映権料とか、そういう新しい収入源についても検討するということでございます。それから参加者に対する基本的な条件として、公式参加者、これは外国政府それから国際機関についてでございますけども、展示のためのモジュール型の建物これを無料で貸与する。さらに愛知万博の特徴といたしまして、屋外の展示の場所も設けるということを記述しております。申請にあたってはこの口上書のほかに一般規則の案、それから公式参加者と締結することになる参加契約書のひな型、これも添付しておりますが、一般規則については博覧会の開催者である博覧会協会、それから主催国、公式参加者の基本的な権利義務を定めるものでございます。詳細な説明は省略させていただきます。それから参加契約書のひな型についても省略させていただきます。理事会・評議員会に提出しました愛知万博の計画については以上でございます。