いや、重要な話ですから、木村先生がご心配されてるような事では、私は決して思っていないんですね。非常に狼狽したのは、こういう話が検討会議の話を経ていくと割に協会側からすぐに非常に協力されるような返事が返ってきてるわけですね。我々営営としてやってきて、そういう中で、なかなか協会と、こんな事自分の口からいうのもあれですけど、いまいち市民と協調しているような形ができてるのかなということを疑問に感じてきたもんですから、そこに疑問を感じたということでございます。ですから逆に木村先生にそういうふうに橋渡しをしていただけるということは非常にありがたい事であると思っております。
私が橋渡しをするのでなくて、発起人会の発起人を努めただけですので、どうぞご了解ください。
宇佐見さんがずっと手を上げてらっしゃったんで、もしその後協会の方からお答えがいただけるようでしたら。いろいろ皆さん議論あると思うんですが、それは発起人としてやってやろうという方が、そちらへ後で移っていただくということにした方がいいかと思います。どうぞ宇佐美さん。
私も含めていただいて、島津先生と加藤理香子さんの3人の名前で資料―5が出ておりますが、それを直接ここで提案するわけじゃないんですけども、今木村先生はじめ何人かの方が言われた市民参加ということなんですけども、私はこの検討会議に私自身6月から参加をしてきて色んなことを申し上げてきました。それは必ずしも協会にとって快い響きでは聞こえなかったことが多かったかと思いますが、アセスをやれとか、僕は大体口を開くとアセスをやれということしか言わなかったように思うんですけれども、それも私としてはひとつの市民参加だと思ってるんですね。万博そのものに批判的な人もいるし、やらなくてもいいという人たちもいるし、こういうふうにやるんだったらいいけどここをちゃんとやってくれなくてはだめだと言う人もいろいろいて、そういう意見があって、この検討会議にも色んな意見が出て、特に海上の使い方については当初の予定からすれば非常に大きな変更をもたらしたというのも、この検討会議の議論を通じてだと思うんですが、今のような形で会場計画が進行している事自体がひとつの市民参加の結果だと思うんですね。その市民参加の中に私自身も入っていると自分ではそう思ってるわけですけど、今木村先生はじめおっしゃったところ、最初おっしゃった時に「じゃあ、私も3階に行って参加させていただこうかな」と思ったんですが、私のこれまでの参加の仕方をご覧になっていて、木村先生の発想の中に、「お前は入れないよ」ということなのか「君も来てもいいよ」ということなのか、その辺をはっきりしていただくと、この会議の性格が少しはっきりわかるというふうに思います。
市民参加の中で、「お前はいいよ」「お前は悪いよ」という言い方をするのは、このことが最も市民参加を阻害してきたと私は思うんですね。私はいやな所でも行きます。来るなといわれても多分いくだろう思うけれども、そういうコントロールする事を排除しましょうというのが多分市民参加の大前提じゃないかと思うんですね。ですから、何で宇佐見さんが今どきそんな事を聞くのか僕にはよくわからないんだけども、もし楽しければ来てくださいというだけです。
じゃあ、一分ずつでお願いします。加藤さん、辻さんといって、その後片山次長お願いできますか。
先に返事聞かなくていいですか。
いいですよ。
とんでもない返事が出ると困るなと思うんだけども。今木村先生が言われてるのは、要は検討会議の委員としてということではなくて、検討会議の中で市民参加の推進をやりたいという方で、万博開催を推進していきたいという方でやっていただければ結構な事ですし、私はそのことについてとやかく言うつもりはありませんので、ただ検討会議の性格を帯びて、既定性を帯びて広域参加の万博のあり方のひとつとしてこれがあるんだということであれば、それはやめていただきたいと思います。別個にやっていただく分については構わないというふうに思っておりますので、別個にやっていただければと思っております。
もう少し詳しく説明してください。
要は万博開催の推進を前提にしてやりたいということであれば、万博開催を推進したいという方だけでやっていただければ結構だということで、市民参加とくくって全部をまとめてやるという話ではないだろうなということです。
この間の復習を一つだけやらせていただきたいんですが、4つにできる会議というのは、全てそれぞれが市民参加の形式であり、別々の役割を担うんだと、そしてそれはそれぞれに各部分の、もちろん重なり合う部分あるわけですけど、我々がこの間検討会議で議論をしてきた一つずつの精神というものを引き継いでいくんだということで、どの会議もフォローアップの会議であれモニタリングの会議であれ、あるいは海上の保全・活用に関わる会議にしましても、また広域連携・市民参加の会議にいたしましても、これがそれぞれ検討会議の後継機関として、そして検討会議での提案というものを受けた形で、その精神に従って万博計画というものを進めていくためにできるものだと理解しております。その性格の異なるものを、「やっていい」とか「やっていけない」とかって言いますと、とても変な話になりますので、そこのところは整理をしておきたいなと思います。どうぞ、木村さん。
委員長がおっしゃる事で一点だけ抵抗したい事があって、4つの会議体はこの検討会議の後継会議だというふうに割合皆さん言われて、皆さん立場が違うに関わらず同意されるんだけども、僕は後継会議だというふうに考える必要すら必ずしもないだろうと。ここで私たちが色んな経験をして学んだ、その精神を受け継いだ会議体であると、その一点で僕はよろしかろうと思いますので、後継会議というと、すぐまたメンバーシップがどうのこうのと言う人が出てくるんで、我々随分市民参加の意義についての学習をただでやらせていただいたわけですから、それを受けた会議体だと考えています。ですから、市民参加のグループが広域連携の全部を仕切るだとか、あるいはもっと言いますと、反対の人はもう来ちゃいけないんだといっているわけでなくて、これから2005年、登録が承認された博覧会でございますけども、そこへ向けて私たちいやが応にもこの周りで生きていくわけですから、そこで何ができるのか何をしちゃいけないのかということも含めて、きちんと議論できる、そういう場を確保しておく、確保という言葉も実はよくないかもしれない。市民としてどう取り組んでいくのかということを皆さんがお考えいただく、そういう手助けができる場ができればいいなというのが今日の発起人会の発起人としてのご提案だというふうに捕らえていただけるとありがたいと思います。
辻さん、どうぞ。
私が確認しておきたいのは、この木村さん、坂本さんの議論の後に谷岡委員長がメールに載せられて、それから随分時間が経ってしまったんですけども、私もメールの上に考え方みたいな物をお出しして、その後島津先生なんかからもご意見があったかと思うんですが、私は先程木村委員がおっしゃった市民参加と広域展開というものがあまりに直にダイレクトにつながっていて、そこのところが確かに言葉の解釈の問題で、広がり方が違ってたと思うんですね。私も市民参加と広域展開はもちろん密接に結んでいるんだけども、僕がこれまで提案してきた、特に広域展開というものに関心があり、それこそこの環境博の中で実現していただきたい。環境に関する色んな問題に全く無縁にパビリオンの中だけで博覧会をやられててもしようがない。必ず周辺にある現場の問題とつながった形を模索したいんだと、その模索する場がこの検討会議のここであって欲しかったんですけども、なかなかこの場ではやりきれないから後ろへつなごうという話になって、つなごうという段階になったら、こちらが自発的に、市民が有志がやるんならば協力しましょうという協会側のお返事に対しては、私は少し不満を感じた。それはなぜかといえば、協会側の人が引いていらっしゃるという感じと同時にですね、やはり一体になっておられるべき愛知県とか通産省であるとか国が、そこの所で少し私の誤解かもしれないんだけれども、当初一緒にやっていくという事業者が急に何となく見えにくくなって、何もおっしゃらなくなって、協会だけが私たちの前に出てきて「それは、できない。できない。」とおっしゃられたような感じがしたんですね。この前の議論の時と結果でメーリングリストの上でおっしゃった事もその線からずれてないという気がするんです。そこが谷岡さんや木村さんがそれは仕方がないんだという意味で割り切って自分達がイニシアティブを取るものをやるから、それをサポートしてつないでくれればいいというふうにお考えなのかもしれないけども、私はそこをもういっぺん確認しておきたいんですね。あえて申し上げた事とここに資料―6として載せていただいた6ページからに、いわば議論の中身みたいな事を書いてしまったんですが、私がイメージしてる広域展開とはこういうものなんですよということをお見せしておきたかったんですね。これを今議論しろということではなくて、これは私が持っている広域展開というものに対するイメージなんだと、他の方も色々イメージをお持ちだろうし、そういうものがちゃんと議論される場が木村さんがご提案になる発起人会でやっていこうということだった私はそういうやり方もあるかなと思います。ただそれを検討会議とはすっぱり切って、精神をというお話もあるんだけれども、やはり僕は検討会議のつながりの中で当然5年間一生懸命やっていくべきことだったと、はじめ私はそういうつもりでここへ参加してきてるもんだから、そこは市民の勝手ですよといわれることに対しては少し今抵抗しておきたいというか、もういっぺんそこの所ではっきりした、それがちゃんと愛知県の関連のある一つの展開としてね、サポートしてくださるとか、国ももちろんそのことをちゃんと一緒にやっていこうという意思表明がないと、なんか結局私たちは場所を決めるためだけに使われてしまって、それ以上私たちが考え提言してきた事は何一つということはないんだけれども、私たちが考える一番基本の所でね、そこのところが生かされないというのが僕としては残念ですし、かえって申し開きが立たないという感じがするんですね、ここへ参加してきた事の意味が。それでそこのところをもう一度両方に確認したいという気がするんですけれども、木村先生にも、あるいは協会の側にも。
私としては、一言でいいますと市民参加も広域連携も含めて、これは本当は全然違うレベルの話の事を市民参加・広域連携というから余計ややこしくなるですけども、それを投げかけるのはいつまで経ってもどこまでいっても市民の側でしかないんだろうというふうに思います。行政の方がどうあがいてご答弁になっても、「皆さんのご意見を受け止めて」としかいえないんだろうと、行政機関とはそういうもので、だけども事あるごとにいろんな形で市民とつながっていかなければ行政は成り立たないよという自覚が段々出てくれば、というか随分出てきたと思いますけれども、そういう形で進む以外に方策はないんだろうなというふうに思っておるということで、繰り返し申し上げますけれども、市民運動というのは一つの形で仕切ったりくくったりできるものではないのだという、仕切ったりくくったりできないからこそ行政の方々皆さんお困りになっているんだろうと思います。
私自身はやはりここで協会にお答えをいただいて、できたらここの問題は皆が一致しなければならない問題だとは思わないんですね。ですから発起人会の発起人をやりたいと木村さんおっしゃったんであって、それはそれぞれの方の決断に任せればいいかなと、そしてこれはある意味で交渉事ではなくて、目指す所はよい万博を本当に21世紀型の万博を作りたいということであって、そのかかわり方というものは市民は市民で一つの動きを作る。それに対して様々な動きがあると思います。國分さんがおっしゃったとおりでここだけを特別視しろということでもないでしょうし、また一方でそういう各会が動いていてもこれまでなってこなかった状況の中で検討会議が学んできた学習してきたものを生かしたいということを、また皆さんの役に立つかもしれないだろうと思うんですね。ですからそれは私どもでやって、協会なり事業者なりということのスタンスの中では、それに対してどう付き合うかということを考えてお行きになればいいんじゃないかなというふうに思ってまして、むしろ協会の方が今どういうふうに思っていらっしゃるのかなということをちょっとお伺いした方がいいんじゃないかというふうに、この時点で。
協会としては前回にも色々ご説明をさせていただきましたけれども、今度の博覧会を成功させるためには市民の皆さんのご協力というのは絶対必要だと、不可欠なものであるというふうに認識をいたしております。そういう意味で國分さん方々の地球市民の会だけではなくて、色々な市民の団体の方々のサポートをいただいてここまできたというふうに考えております。既に市民のそういう団体だけではなく、経済界でも、前回もご紹介しましたように商工会議所では1会議所1事業というような事を現に既にスタートさせていただいてるわけですし、愛知県さんのほうでは88市町村でそれぞれサポートする事業を考えていただいてるということでもございますし、お隣りの岐阜県でも三重県でも博覧会を成功させるために色々な事業を考えていただいている。そういう非常にたくさんの事業があり、あり方も多様であると、そういうことから一つの会議体でそういったものを全部、先程の言葉で言うと仕切ってしまうということについての危惧と言いましょうか、限界を協会としては感じてるということでございます。協会としては先程来申しましているように、大変重要な事だと考えておりますから、市民参加促進グループという組織も作って努力をしているつもりでございます。前回それについては努力が足りないんだというお叱りと激励をいただいたということだと受け止めておりますけれども、そういう努力もしている所でございます。ただこれから先のことを考えますと、今ご紹介申し上げました事だけではなくて、実は非常にたくさんのものが皆さんがやっていただけるんじゃないかというふうに期待しているわけです。従って現在の組織が必ずしも十分なものでないということは重々承知をしておりまして、そういったものを更に拡充してそれぞれの皆様の活動ができるだけ大きな流れとなって、我々の博覧会が成功するためのお力添えをしていただけると、そういうような体制を協会としても改めて考えて整備をしていきたいというふうに考えておりますので、これからご検討される会議体なのか委員会なのかそういうものについても、協会としては喜んでご協力をさせていただきたいと、そういうことでございます。
はい、どうぞ。林先生。
皆さん議論されている市民参加は総論として議論されているんで、本当のプロセス、中身無しに議論されてますね。形だけで議論されてる。実際に私自身市民参加型のパートナーシップと呼んでますが、その活動をやってきてまして、私自身は何かといったら、市民参加というか活動をやってる市民グループのリーダーじゃないんです。だからといって別に行政の味方をするわけじゃなしに、いわば両方をつなぐ役割をしてるんですね。この組織がないと、中間組織といってもいいですね、これがないと市民参加って動きません。この立場にある組織が例えば計画者、あるいは行政に対して、この問題に関しては市民参加型でやった方がうんと効率もいいし金もかかりませんしいい結果が出ますよ、という提案をするのです。この問題に関しては行政で走った方がいいと、市民参加なんか入れん方がいいという、そういう整理をする。行政からや計画者からは言えないんですね。反対運動をやる人もいますから、だから反対運動といわば推進するのとどう調整するかという、実はその調整システムが日本の社会ではなかなかない。反対運動をやる人はどこに反対してるかというと、推進派の市民に対して反対するのではなくて、計画者、行政にしか反対できていないわけでしょ。しかし本当の敵がどこにおるんだといったら、それは同じ市民の中にあるわけです。少数派というのは多数派の政党に対して戦わないと、それを支持する国民と戦わないと意味がないわけでしょう。権力とだけ戦ってみたって意味ないわけでですよね。その調整システムが働いてないんです。その調整システムをつくる。だから持込んで色んな企画あったりするんだけども、それを全部受け入れるのが市民参加でなくて、それを調整するのは協会でなしに、市民参加型で進めていく万博がいかにあるべきかということをまとめていく中間組織として働く。そういうことをやる。だからそこで反対派に対しても語りかけは必要です。「万博やめろ」という人は終わりまでいますから、それは関係ないというのではなくて、そこにも語りかけていく。味方になれといわなくても、公と接触する機会や場を作っておかないと本当に動きません。色んな市民参加型の活動するグループをいくら作ってみても、それ自身は形だけのものなんですね。中間組織、いわばインスペクターといってもいいと思うんですが、その機能を確立してこそ、実体ある市民参加を推進できるんです。インスペクターあるいは協会に対してはアドバイザー、市民に対してもアドバイザーだという立場です。自分が旗を振って走らないというのが基本です。誰の足も引っ張らないけれども誰の先頭にもたたない。そういう冷静な役割を果たす仕組みができれることが非常に大事な事だし、次の世代に渡していけると思うんです。私はそれを目指すべきだと思います。形の市民参加でなくてどういうプロセスを組み立てるのかということですね。
どうぞ、木村さん。私林先生に全面的に賛成と、個人的にいたします。
ありがとうございます。僕は先生みたいに上手によう言わんから・・・きれいにまとめていただきました。ということを発起人会の発起人として申し上げたつもりでございますので、後は3階で、色んなご意見あるでしょうから、この辺でこの問題切らせていただいた方がいいんじゃないかと思います。委員長にお返します。
どうお考えなのか、特に私は聞きたいです。