平成16年6月15日(火)午前9時00分から午後12時00分
名古屋ダイヤビルディング2号館7F会議室
加藤久和委員長、吉田克己副委員長、青山光子委員、石井実委員、植下協委員、菊池多賀夫委員、北田敏廣委員、久野和宏委員、斉藤馨委員、芹沢俊介委員、武田明正委員、服部重昭委員、
八木明彦委員、山本晋委員、遊磨正秀委員
椋会場整備本部長、黒瀬環境グループ長、久米上席調査役、森課長代理、永井課長代理(以上環境G)、星催事グループ長、後藤企画事業グループ長、鈴木市民参加促進グループ長他
事務局あいさつ
委員長あいさつ
博覧会協会より、「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価追跡調査(予測・評価)報告書(その4)(案)」について説明した。
等価騒音レベルを使っているが、6~22時までの時間で計算しているか?それとも催事の実施時間か?
6~22時までの1日の時間を使っています。
70、80、90 dbといろいろな騒音の設定数値を使っているが、その選定根拠を示した方がよい。さらに、安全側に立って予測を行っているか確認したい。また、敷地境界の最大値の時の住宅地等周辺域の値はどうなのか?
EXPOドームの最後列、あいち・おまつり広場の実施エリア内周際は90dbの設定数値があるが、防音については検討しているのか?
基本的に安全側にたって予測を行っています。それぞれの前提値は催事の雰囲気や時間帯、催事の目的を考慮して設定しました。防音については、あいち・おまつり広場では2方向について建物が配置されるがその他はオープンです。
アセスとは離れるが、熱中症への対策は?
日陰をどのように作るかを考えておりますし、そういう事態に陥ったときの救急体制の整備も考えております。その他、実験的に霧を何ヵ所かに導入する計画も考えております。
ミストなどの活用はヒートアイランドの改善にも役に立つ。名古屋大学の辻本先生が研究しており、地下水の活用も考えては?
森やため池が微気候にどのように影響しているか観測したり、また水循環の重要性を示す等の展示も考えております。
こいの池の生態系について、p169の図のようなまとめがあるので、予測評価でカイツブリ等にふれる必要もあるのではないか。
カイツブリ等鳥類は催事実施後、また戻ってくると考えておりますが、ご意見に基づき検討します。
噴水により空中で冷やされた水が池の表面に落ちてくるので、表層と下層との縦方向の水の循環が生じる可能性もあるのでは?
ウォータースクリーンの吸い込みの実験は、名工大の流体力学の先生にアドバイスいただきました。噴水の落水の水温と循環についてもご意見をいただくこととします。
詳細なところは実験の結果を信じるしかない。不確実なところが残るなら、モニタリングを行う必要があるのでは。
水温を測定するくらいのモニタリングは行うべき。
成層が崩れたら、予測が外れたということなので、事業を止めてでも対処するという必要があるのでは?
モニタリングについては検討します。
ウォータースクリーンの実施時間が30分間だということだが、これまでの経験で言えば、例えば30分雨が降ったからといって、水温成層が壊れるということはあまり考えられない。
こいの池の生態系のところに、ボートの運航に際して、ボートが水草を引きずったりしないように、水草の刈り取りなど管理を行うことを明記した方がよい。
管理はするのかしないのか? 協会の方針を聞かせてもらいたい。
管理という表現になるかは分からないが、何らかの対処は行うこととします。
浮遊植物も多いので、浮遊植物が入って来ないようフェンスを設置したらどうか?スイレンは本来の自生植物ではないので刈った方がよい。
基本的な考え方としては、今の生態系を維持するという前提で考えています。
生態系について断定的なことをいえるまでにはなっていない。追跡調査等を検討することも必要である。
光害は博覧会会場の全ての光の評価をしたうえで、催事に係る割合を示すべき。また動植物には照明により長日条件の期間が長くなることが大きな影響になるのでは?また、曇天時の光の反射が大きいが、図面には表されていない。そういう予測評価も必要ではないか。
ここでの評価は全体も含めた回避・低減の方針に基づいて行っています。p121等の図面については、反射についても検討することとします。
博覧会協会より、「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価追跡調査(モニタリング調査)報告書(平成15年度)(案)」について説明した。
地下水質について、大腸菌が検出されているが協会としては地下水を利用する予定があるか?
協会としては利用の予定はありません。
地下水質で鉄、マンガン、CODが多いのは地下水が鉄、マンガンの多い鉱脈を通っているためである。大腸菌が多いのも鉄バクテリアがカウントされているか、民家等からの生活排水が流れ込んでいる可能性があると思う。
p204のハッチョウトンボが見られなくなった理由について明らかにして欲しい。何らかの環境変化があったのでは?またギフチョウの食草であるカンアオイが非常に増えている。こんなに短期間に増えた理由を知りたい。
シデコブシも増えており、増加の内訳を示して欲しい。
ミズギボウシも非常に増えている。
植物の量が増えたのは調査方法が変わったか、精度の問題ではないか?
シデコブシに関しては実生の個体が多くなっているためです。
モンゴリナラの場合、成木が減ったならそれは大きな影響であるし、ミズギボウシの増加は実生からカウントしているなら、その旨を記しておくべき。
一般の方にもわかりやすい形で記載を修正します。
大気の問題について、p20の比較の表などモニタリング調査として、工事が始まってどう変わったか分かる表現にする必要がある。
騒音と振動で調査箇所と予測箇所が異なっているが、予測したものが妥当だったからどうか判断できない。
長久手町のSOx、NOx、SPMの平均値が予測より大きくなっているが、この理由は?
2ヵ年の調査なので、傾向が見えず、何ともいえません。
万博の開催に意識が行って、だんだんおざなりになっているのではないか。予測が外れたら原因を明らかにして対処して欲しい。
放流水の濁水のところで、p60には濁水の発生に対して予測が不十分であったことと、回避低減策が不十分であったことを明記して欲しい。
濁水については河川では滅多にない数字が出ている。こういうことが起きる会場で博覧会をやっているという認識を持って進めて欲しい。
長久手No.1の濁水の理由は分からないが、解明し対策を考えていきたいと思います。
濁水対策として調整池を新たに造ったりしているようだが、調整池の大きさは十分か。
調整池に溜まった水は散水に用いるなど、常に容量の確保を心がけています。
NO2については予測の値が低く、SPMについては予測の値が高い結果について予測の時点での違いを整理して欲しい。
博覧会協会より、今後の追跡調査(予測・評価)のスケジュール等について説明した。また、アドバイザー会議で配布された要望書について、事実確認をし、関係部局との調整を行い、各委員の意見も踏まえた上で、委員長と相談し回答を作成する旨を説明し、了承をいただいた。
事務局あいさつ