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第20節 廃棄物等

Ⅰ 調査、予測及び評価の手法

□ Ⅰ-1 調査手法

項目調査方法・調査地点
廃棄物・残土・有機汚泥・水循環現況調査は実施しなかった。

「□ Ⅰ-2 予測及び評価手法」の詳細はこちら PDF

Ⅱ 調査、予測及び評価の結果

□ Ⅱ-1 予測及び評価の結果

1)工事中

(1) 回避・低減のための方針
事業の実施に伴う環境への影響を実行可能な範囲内で回避又は低減を図るため、以下の保全対策を徹底する。

ア 廃棄物

  1. 廃棄物の発生抑制
  2. リサイクルの推進
  3. 廃棄物の適正な処理

イ 残土  

  1. 残土の発生抑制
  2. 公共工事での最大限利用

(2) 予測結果

ア 廃棄物

(ア) 土木工事及び建築工事により発生する廃棄物
土木工事により発生する廃棄物として汚泥、コンクリート殻、アスファルトくず、木くず、金属くず等が挙げられる。
建築工事により発生する廃棄物は表4-20-1に示すとおりである。

表4-20-1 建築工事により発生する廃棄物の予測結果

種別廃プラスチック類金属くず器くずガラス及び陶磁木・紙くずその他
発 生 量(単位 トン)1,1001,7005,0002,400

これらについて発生抑制、リサイクルの推進に努めるとともに、やむを得ず発生した廃棄物は適正に処理を行うものとする。

(イ)伐採木
工事に伴い発生する伐採木は、約270トンが見込まれる。伐採木については可能な限りリサイクルを図るとともに、やむを得ず発生した廃棄物は適正に処理を行うものとする。

(ウ)その他工事に伴い発生する廃棄物
工事作業員は、延べ約112万人が計画されており、これに伴いし尿や生活排水を中心とした廃棄物の発生が見込まれる。これらの廃棄物については現地での一時貯留を経て、搬出し適正処理を行うものとする。

イ 残土
  事業計画によれば、本事業の工事を行うことにより、約32万m3 の残土が発生する。これらの残土は、できる限り公共事業で利用する計画である。

(3) 評価結果
ア 廃棄物
建設廃棄物については、発生抑制に努め可能な限り有効利用を図ること、やむを得ず廃棄物として処理する場合には適正処理を行うことから、環境影響の低減が図られているものと判断した。また、伐採木についても極力有効利用するとともに適正に処理を行う計画であり、環境への影響は低減が図られるものと判断した。
なお、会期終了後の工事計画の具体化に対応して、追跡調査を行うこととした。

イ 残土
工事により発生する残土は、出来る限り道路建設等の公共事業に活用する計画である。従って、工事により発生する残土についても、環境への影響は低減が図られるものと判断した。

2)供用時

(1) 回避・低減のための保全方針
事業の実施に伴う環境への影響を実行可能な範囲内で回避又は低減を図るため、以下の保全対策を徹底する。

ア 廃棄物

  1. 廃棄物の発生抑制(再使用(リユース)、減量化、持ち帰りの促進)
  2. リサイクルの推進(生ごみ・有機汚泥のコンポスト化、紙ごみ・廃プラスチック類・廃油・缶類等の再資源化)
  3. 廃棄物の適正な処理

イ 水循環

  1. 節水型便器の利用
  2. 中水の活用など上水供給量の抑制
  3. 汚水の公共下水道への放流

(2) 予測結果

ア 廃棄物
事業計画から、会場で発生する廃棄物は、日量約100トンが見込まれており、その種類は表4-20-2に示すとおりである。

表4-20-2 会場で発生する廃棄物の種類

種別廃プラスチック類金属くず器くずガラス及び陶磁木・紙くずその他
発 生 量(単位 トン)1,1001,7005,0002,400
廃棄物の種類内 訳
一般入場者からのごみ飲料容器,食器・包装類,残飯類・雑誌・パンフレット類等
パビリオン等からのごみ展示・販売物の包装材、レストランからの厨芥類・廃油類、一般事務紙ごみ等
緑地・沿道樹木清掃ごみ落葉等

これらに対して、最終的に場外へ搬出する廃棄物量を発生量の30%に抑制することを目標とし、発生抑制、リサイクルによる減量化に努めるとともに、やむを得ず発生した廃棄物については適正な処理を行う。
具体的な抑制方法として、生ごみ等は、会場内においてメタン発酵施設または小型生ごみ処理機により、コンポスト化を図る。有機汚泥は、中水処理プラントから発生する。中水処理プラントの概要及び汚泥の計画発生量は表4-20-3のとおりである。生じた汚泥は、生ごみ等とともにコンポスト化を図っていく。

表4-20-3 中水処理プラントの概要と汚泥発生量

項 目内 容
処理方法活性汚泥法、膜処理(散水分のみ)等を想定
計画下水量2,480トン/日
計画発生汚泥量0.35トン/日

イ 水循環

(3) 評価結果

ア 廃棄物
会場内で発生が想定される廃棄物、有機汚泥については、可能な限り発生を抑制し、再生利用を図るとともに、やむを得ず廃棄物として処理する場合には適正処理を行うことから、環境への影響は回避又は低減が図られるものと判断した。
さらに次の点について検討を重ねていくものとする。

  1. 発生回避やリサイクルの推進に寄与する最適な方法を検討し、廃棄物を極力減らしていくこと。
  2. リユースやリサイクルによって生成される製品は会場での活用をはじめ、最適な有効利用方法を選定すること。
  3. 会場内の仮設施設を会期終了後に有効利用を図ること。
  4. 会場内で行う廃棄物の再生処理施設の運転管理等に万全を期すこと

イ 水循環
水供給、水使用、排水処理については、中水利用や節水型便器等の採用により現段階での最新技術が導入され可能な限り上水供給量の抑制を図っており、排水処理においても適正処理を行うこと等から、環境への影響は低減が図られるものと判断した。
なお、さらに上水供給量の抑制等を検討していくものとする。

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