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第11節 地盤

■ Ⅰ 調査、予測及び評価の手法

□ Ⅰ-1 調査手法

項目調査方法・調査地点
軟弱地盤の状況・既存資料の整理・解析を行い、地形分類図を示すとともに、ボーリング調査資料より軟弱地盤の状況についてとりまとめた。

□ Ⅰ-2 予測及び評価手法

1)工事中

項目土工工事による地盤沈下
予測予測地域:土工工事箇所周辺
予測時期:工事期間のうち土工工事が実施される時期
予測方法
・地盤沈下発生による周辺への影響を回避又は低減するための対策、配慮事項を明らかにすることにより予測した。
評価本事業による環境影響が、実行可能な範囲内で回避又は低減されているかどうか評価した。

2)存在

項目 出現する工作物等による地盤沈下
予測 予測地域:工作物等の周辺
予測時期:工作物等の出現時
予測方法
・地盤沈下発生による周辺への影響を回避又は低減するための対策、配慮事項を明らかにすることにより予測した。
評価 本事業による環境影響が、実行可能な範囲内で回避又は低減されているかどうか評価した。

■ Ⅱ 調査、予測及び評価の結果

□ Ⅱ-1 調査の結果

1)軟弱地盤の状況

本地区及びその周辺の地形分類は、図4-10-1に示したとおりである。

当地域において、軟弱地盤が分布している可能性のあるのは、谷底平野(谷部に堆積した谷底堆積物)の中と推定される。一般的に、谷底平野における軟弱地盤の厚さはせいぜい2~3m程度で、5mをこえることは稀である。

ボーリング調査結果によれば、調査地域の谷底平野で最も広域な海上集落(図中(1)及び(2)の地点)においては、粘土層は上部0.3m程度の表土のみに確認され、0.3m以深は層厚1m程度の砂または砂礫層であり、その下部に花崗岩の風化帯が分布している。

また、海上砂防池付近(図中(3)の地点)においては、上部3.8mは標準貫入試験によるN値が2~5程度のシルト質砂層、その下部に花崗岩の風化帯が分布しており、海上集落より下流付近(図中(4)の地点)においては、上部0.4~1.5mは砂質粘土層、1.5m以深は層厚0.7mの粗砂層、その下部に花崗岩の風化帯が分布しているのを確認している。

□ Ⅱ-2 予測及び評価結果

1)工事中

(1)回避・低減のための方針
地盤沈下発生による周辺への影響を実行可能な範囲で回避又は低減を図るため、以下の保全対策を講じる。

・地盤沈下の可能性のある谷底平野付近などの工事においては、沈下及び安定性の検討を十分に行い、必要に応じて対策工を行う。

(2)予測及び評価結果
上記(1)に示す環境保全対策を徹底することにより、土工工事による地盤沈下はないと予測されることから、本事業の環境影響は回避が図られるものと判断した。

2)存在時

工作物等は良質な支持層に支持させることより、地盤沈下はないと予測されることから、本事業の環境影響は回避が図られるものと判断した。