平成12年10月19日(木) 午前10時から午後12時30分まで
(財)2005年日本国際博覧会協会 名古屋事務所 会議室
名古屋ダイヤビルディング2号館7階
加藤久和委員長、糸魚川淳二副委員長、青山光子委員、植下協委員、北原英治委員、久野和宏委員、斎藤馨委員、佐藤正孝委員、芹沢俊介委員、成瀬治興委員、八木明彦委員
(委員合計11名)
野津事務次長、松崎環境グループ長、林上席調査役、馬越チームリーダー、鈴木課長代理、重本係長
配付資料「EXPOだより№10」等に基づき事務局より最近の経緯について説明した。
(委員)
愛知万博検討会議について、海上地区については様々な主体が関わって議論した結果が現在の会場計画である。結果的にかなり縮小され100%納得のいく計画ではないが、オープンな場で議論して収斂したことに意義がある。青少年公園地区については、議論が尽くされておらず、地元住民からは交通状態などの生活環境に与える影響を懸念する声が強く、アセスメントをきちんと実施することが求められている。
(委員)
このアセスメントが海上の森だけで2,500万人もの入場者を想定した博覧会がそもそも無理であったこととを明らかにしたといえる。
環境面以外の経済的な側面からも成立しない部分が存在したことがあきらかになったが、今後のアセスメントには、コスト面によるチェックも必要であろう。
(委員)
BIEの申請内容が公開されないのはおかしい。
愛知万博検討会議でもアセスメントに関する議論がされているようだが、アドバイザー会議との関連はどうなっているのか。
また、登録会場から外れた海上の森はどうなるのか。
(事務局)
BIE申請書は外交上の慣例で非公開となっている。原文そのものは公開されないが、主な内容は本日説明したもので、これらは公開している。
愛知万博検討会議でアセスメントについて議論することを妨げることはできないが、同じ協会に置かれた組織の役割として、アドバイザー会議とは一線が引かれている。
将来の海上の森については、愛知県がその保全・活用について方向性を示すため、会議体を設立し検討を進める。11月にも準備会合を開く予定と聞いている。博覧会時はガイド付きツアーなどにで活用することを想定している。
(委員)
オオタカの代償措置の検討にはかなり時間が掛かる。この検討は長期的なものとして進めるべきと考えるが、博覧会を成功させるには鉄道や道路の整備も不可欠なので、その検討も早急に行うべき。
(委員)
オオタカのミティゲーションはオオタカだけをターゲットに検討すると他の生物種に負の影響を与える。生態系としてとらえるよう検討会には要望して欲しい。
配付資料1「2005年日本国際博覧会に係る環境影響について-検討状況報告書-」に基づき事務局より概要を説明した。
(委員)
オオタカはある程度人の手が加わった青少年公園内のようなところにいるハトやカラスも餌にしている。オオタカだけを特別扱いしすぎないよう留意しなければならない。
(委員)
下水について、仮設配管で浄化センターへ送り後はお任せ、残った部分は場内処理し河川放流する。これでは環境博やゼロエミッションを表明している博覧会としてはあまりにもお粗末。博覧会をきっかけに会期後にこの地域に財産として残せるような最新の施設なり技術なりを導入すべき。
(委員)
たった半年間の博覧会のためだけに、将来不要となるようなものはつくるべきではない。経済的な観点も含め総合的に判断することが必要。
(委員)
ゴミのリサイクルについて、生ゴミのコンポスト化やペットボトルの再生利用など、現在でも実用化しているものばかりが検討方向として示されてい る。来るべき循環型社会に向けて、もっと先進性が感じられるようなことを 検討し、それらを博覧会で見せるべき。
(事務局)
このアセス報告書はかなり危険側に立っている。経済的なことも含め現段階で実現可能なことしか記述できないことは察していただきたい。
(委員)
国道155号線は現在も混雑している。会場間のルートである力石名古屋線もかなりの渋滞が予想される。観客輸送については多いに考慮して欲しい。
(事務局)
なるべく渋滞を起こさないよう輸送計画している。既存の混雑する道路も順次拡幅や交差点改良などが進められていると聞いている。
(委員)
会期中は平日の大型車の混入率や休日の朝夕の交通量が現況と比べ増加することが予想される。これは住民にも実感としてよく伝わるので、軽視しないで対策を検討すべき。
(委員)
来場者の環境意識を変えることができるようなものを見せるべき。