サイト内検索

青少年公園地区における会場整備計画について

今回、青少年公園地区における会場整備工事のうち造成工事について、計画の見直しを行ったことから、環境保全措置の検討及び環境影響についての検証等を行った。

1. 造成工事計画の見直し

青少年公園地区における造成工事について、バリアフリーの観点からのグローバル・ループの形状の変更など、設計をさらに詳細に進めた結果、造成土量等の工事量に変更が生じた。

(1)施設配置の主な進展(平成14年8月9日 第18回理事会・評議員会にて報告済み)

ア:東ターミナルと青少年公園地区を結ぶトンネルの廃止
イ:グローバル・ループの形状等の変更
ウ:ゴンドラ駅舎位置の変更
エ:地球市民村を森林体感ゾーンから遊びと文化のゾーンへ変更
オ:コンベンションホールとギャラリーを併設
カ:IMTS(無人走行バス)ルートの具体化
キ:日本ゾーンの建築物配置の変更

(2) 造成土量等の工事量が増加した要因

ア:愛知県公園整備計画との整合
バリアフリーの観点から北ゲート及びその周辺の地盤高を低くするという愛知県公園整備計画との整合を図った。
イ:コモン及びループの計画地盤高の変更
アにあわせ、グローバル・ループの地盤高を変更するとともに、グローバル・コモン2を接地させることとした。
ウ:IMTS(無人走行バス)ルートの具体化
IMTS(無人走行バス)ルートが具体化し、造成形状が明確化した。
エ:樹木移植工事の実施
支障木を極力移植し、活用することとした。
オ:コンベンションホールとギャラリーを併設
カ:IMTS(無人走行バス)ルートの具体化
キ:日本ゾーンの建築物配置の変更

(3) 造成土量等の比較

(A)基本計画(評価書)と(B)実施設計(今回)の造成土量等を比較すると次表のとおりであり、直接改変域に変わりはないものの、造成土量が、35%程度増加することが見込まれる。

表のキャプション

区分(A): 基本計画(評価書)(B): 実施設計(今回)増減:(B)-(A)
(1)直接改変域89 ha89 ha0
(2)造成面積49.0 ha54.6 ha5.6 ha
(3)造成土量
1.切土量
2.盛土量※
 
48万m3
53万m3
 
65万m3
72万m3
 
17万m3
19万m3
%※ 切土量に対し、10%の膨張率を見込んだ値。

(A)基本計画、(B)実施設計とも切土と盛土を場内でバランスさせる計画。

2. 環境保全措置の検討

造成工事計画の見直しに伴い、環境影響の増加を極力抑制するよう、環境保全措置を検討し、次の対策を取ることとした。

(1) 場内運土計画の見直し

従来計画と同様、切土と盛土を場内でバランスさせることを基本としながら、今回の造成計画にあわせ、より効率的な運土計画とした。

(2) 大型ダンプ等高性能工事車両・機材の採用

土砂の運搬については、一般的に10tダンプやブルドーザを使用するが、これに加え、30tダンプやスクレーパーなど大型の高性能工事車両・機材を採用することにより土砂運搬の効率化を図った。

(3) デッキ工事量の縮減

デッキ面積を減らし、地上からの高さを低くしたことにより、工事量を縮減した。

(4) (2)及び(3)による会場外工事用車両の減少

30tダンプを採用することにより、朝夕の10tダンプの会場外の走行量を減らし、デッキ工事量の縮減により、その資材を搬入するトラックの走行量を、減らした。

3. 環境影響予測の検証

今回の見直しに伴い、現在予測している環境影響が増加する恐れのある要素(工事機械の稼動や工事用車両の走行による大気環境への影響)について、2.の環境保全措置の検討を行った上で、環境負荷発生量の予測を行った。あわせて、従来の計画と同様、場内の土砂運搬に使用するダンプについて10t車のみを使用する場合についても環境負荷発生量の予測を行った。

その結果、30tダンプを併用することにより、次図のとおり造成工事期間を通じた会場内の工事用機械によるNOX等の排出量の総量は若干増加するものの、場外を走行する工事用車両による排出量の総量や工事用機械及び工事用車両による排出量の最大月量は大きく減少することから、環境影響の増加は極力抑えられるものと判断した。

図 造成工事における基本計画と実施計画の比較

1 総量

注) 機械:会場内で稼動する工事用機械  車両:会場外を走行する工事用車両

2 最大月量

注) 機械: 会場内で稼動する工事用機械 注)車両: 会場外を走行する工事用車両

以上