サイト内検索

第13回環境影響評価アドバイザー会議 議事要旨

1. 開催日時

平成15年2月24日(月) 午後2時から午後4時30分

2. 開催場所

名古屋ダイヤビルディング2号館5階 第12会議室

3. 環境影響評価アドバイザー会議委員

加藤久和委員長、糸魚川淳二副委員長、吉田克己副委員長、青山光子委員、石井実委員、植下協委員、菊池多賀夫委員、北田敏廣委員、久野和宏委員、斎藤馨委員、下村彰男委員、芹沢俊介委員、成瀬治興委員、遊磨正秀委員

事務局:(財)2005年日本国際博覧会協会

椋会場整備本部長、国安環境グループ長、石田会場整備グループ付部長、佐藤会場整備グループ上席調査役、馬越環境保全チームリーダー、近藤環境保全チーム課長代理他

4. 議事

(1) 開会

  • 事務局あいさつ
  • 委員長あいさつ

(2) 今までの経緯について

配布資料1~6に基づき、今までの経緯について説明した。

配布資料:

資料1青少年公園地区における会場整備計画について
資料22005年日本国際博覧会における廃棄物等の発生抑制・リサイクル行動計画(会場整備編)
資料32005年日本国際博覧会における地球温暖化防止対策行動計画(会場整備編)
資料4ハチクマの状況について
資料5オオタカの状況について
資料6ムササビの状況について
資料72005年日本国際博覧会に係る環境影響評価書追跡調査(予測・評価)報告書(その1)

(委員)
自家用車駐車場に関する計画はどうなっているか。面積は最低でも20haが必要と思うが、計画数字と不足した場合の対策はどのように考えているか。

(事務局)
現在検討中であり具体化した時点で今後の追跡調査(予測・評価)で明らかにします。全面積は50haが必要と考えております。不足するケースとしては土日等の休日の場合と考えているので、周囲の工場や大学にある駐車場の借用などを検討中です。

(委員)
オオタカの餌場に関する代償措置の効果はどうか。対象場所についての問題はないか。

(事務局)
いわゆる里山的環境の復活を目指し、餌となる野鳥が利用することを期待しております。対象場所については、森林法等の関係法令の遵守並びに借用などの手続きについても十分注意して行っています。

(3) 「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価追跡調査(予測・評価)報告書(その1)」について

博覧会協会より、資料7に基づき、追跡調査(予測・評価)報告書(その1)について説明した。

(上記事項に関する意見等)

(委員)
SPMの予測結果によれば、環境基準を満足していない例がみられる。追跡報告書にある「継続的に保全対策を検討するとともに引き続き適切な監視を図っていく」とは具体的にどのような内容か。

(事務局)
対策については、これまで考えられることは全て盛り込んだ上で予測していることから、他の対策について委員の皆さんのご意見を拝聴したい。モニタリングについては、現在の計画の内容で十分と思いますが、今後も監視体制を整えて対応していきたいと考えております。

(委員)
バックグラウンド濃度が高いから環境基準を超えてもよいということではない。

(委員)
予測にあたって回避・低減の方針として幾つか保全対策を掲げ、その結果、基準を超えている。バックグラウンド濃度が高いことは事実と思うが、一般の人には分かり難い。バックグラウンド濃度を含めて低減の方策を考えるべきではないか。報告書への記載の有無は問わない。

(事務局)
工法等については十分に検討しておりますが、これ以上の対策は、なかなかとり難い状況にあります。

(委員)
排ガス規制最新適合車等の使用を促すなど、種々の検討をしたらどうか。

(事務局)
資料3の地球温暖化防止対策行動計画(会場整備編)に示したように、請負業者には仕様書に盛り込むなど呼びかけを行います。

(委員)
SPMのバックグラウンド濃度が高い理由について、何が効いているか推定する必要があるのではないか。愛知県が持っている情報なども聞いて、寄与の高い工場などが分かれば、操業自粛の要請などの検討も可能となる。

(事務局)
これに関して博覧会協会として動くことは困難と考えております。

(委員)
博覧会協会に求めてはいない。何らかの形で姿勢を示せないか。

(委員)
供用時の自動車の動向についても、よく分かっていないところがあるのではないか。推定で15万人が集中してくるルートについて、バックグラウンド濃度が高いところを避けるなどの対策がとれないか。

(委員)
騒音、振動なども関係してくるので、何らかの方策を考えられないか。

(委員)
(1)の説明で、青少年公園内の工事に30tダンプの使用について述べているが、その工事諸元を今回の予測にも使用すべきではないか。

(事務局)
今回説明した30tダンプ使用については、あくまでも土量が増加しても環境負荷が大きく変わらないことを確認したものであり、今回のターミナルの予測では、修正評価書の工事諸元をそのまま活用したいと考えております。

(委員)
建設機械のリストに種子吹付機があるが、どのような種類の種子を使用するのか。動植物への予測評価を行うべきである。

(事務局)
芝の吹付工事を発注したが、ターミナル部分は全て仮設の工事であり、開催終了後は原状復旧をします。

(委員)
西ターミナルなど造成面積も大きいので、工事中の濁水予測をすべきであった。

(事務局)
環境影響評価項目としてはいないが、平成14年6月の評価書に示した保全措置を確実に実施すれば、回避・低減が可能と判断しております。追跡調査報告書のまとめにおいて、今回は環境影響評価項目としてはいない項目についても整理して示しました。

(委員)
新データ、新手法を採り入れることはよいが、十分に検証されたものかチェックする必要がある。

(事務局)
昨年末に音響学会から公表された建設機械の予測手法については、原単位が整備されていないこともあり、使用しておりません。

(委員)
先ほどの自動車等の対策については、幅員の拡幅や舗装などの道路整備が考えられるのでは。p130の騒音の予測結果がLeqかL5であるかなど、区別がはっきりしていないところがあるので明示すること。

(委員)
シャトルバス、ゴンドラの利用形態について教えてほしい。

(事務局)
シャトルバスは自家用車の駐車場と会場を繋ぐほか、ゴンドラとともに会場間の人員輸送にも利用します。

(委員)
海上地区へ南側から入るシャトルバスのルートは、住居や大学の近くを通るが、影響の検討はおこなっているか。住民への説明を行ったうえで工事をしてほしい。

(事務局)
平成14年6月の評価書で既に行っております。

(委員)
光害の関係だが、夜間照明により昆虫が集まったり、植物の日長に対する影響の検討はしたのか。

(事務局)
青少年公園の現況の照度を測定しており、その結果も参考に照明計画を検討したいと考えております。

(委員)
いずれにしろ、できるだけ明るさを抑えることだ。

(委員)
先ほどのSPMバックグラウンド濃度の関係だが、基準を超えたところのモニタリングを博覧会終了後も計画してみたらどうか。

(委員)10tダンプ、30ttダンプの関係でもモニタリングで対応との回答もあったが、有効なモニタリングを計画してみてはどうか。例えば、燃料消費量のチェックなど。

(委員) いくつか意見が出たと思う。追跡調査報告書に書けないものもあるかと思うが、実質的に改善が可能なところは対応して下さい。協会として働きかけていく姿勢を示すところがあれば工夫して欲しい。後は事務局の博覧会協会にお任せすることにしたい。

(委員) 自家用車駐車場の追跡調査の時は、場所によっては水質や景観も影響が大きいことが考えられるので考慮すべきではないか。

(事務局) 環境影響評価の手法を示す時期に検討します。

(4) その他

博覧会協会より、今後の追跡調査(予測・評価)のスケジュール等について説明した。

(上記事項に関する意見等)

(委員)
会期終了後の追跡調査については、建築材料の調達等にも関係するはずなので、早めに実施すべきである。

(事務局)
3Rなどに配慮し、工法等を検討しております。

(委員)
そのような検討は、アドバイザー会議としても要望したい。

(委員)
参加国の状況は?

(事務局)66国及び6機関の72となっております。

(委員)
アメリカには是非参加してもらうように働きかけて欲しい。

(5) 閉会

事務局あいさつ