開催国「日本」のナショナルデーをスタートとする1週間の総力特集。総合監督、渡辺貞夫さんと世界の子どもたちが奏でる注目の「リズムワールド」や日本の伝統音楽を日替わりのテーマで紹介するイベントなど盛りだくさん。会場の盛り上がりを毎日レポートしました
【写真上】フィナーレで盛り上がる出演者ら
【写真下】曲に合わせたふりで大合唱
大人も子どもも、出演者も観客もなく、みんなが主役になった―。
日本を紹介する週間「ジャパンウィーク」が12日、EXPOドームで7日間の幕を閉じました。フィナーレは、ジャズミュージシャンの渡辺貞夫さんが、世界の子どもたちと音楽を奏でる「リズムワールド」。終盤、リズムに乗った観客がステージ前で踊り出し、心をひとつにした3000人の笑顔が、会場にあふれました。
リズムワールドは日本、米国、セネガル、ブラジル、ポルトガルの約250人の子どもたちが中心となり、多彩なリズムを披露するジャパンウィークの注目イベント。この日は、昼と夜の2回公演、ドームの熱気は最高潮に達しました。
飛び散る汗。力強い太鼓のリズム。感動の涙。輝く笑顔。渡辺さんが、愛・地球博のために作曲した「Share the World(シェア・ザ・ワールド)~こころつないで」の演奏が始まると、5カ国の異なったリズムが、一つのメロディーに乗せて壮大な響きになりました。曲の最後には、出演者と観客が、一緒に手を高く上げて大合唱。観客もステージ前で踊りだし、全員でイベントを締めくくりました。(6月12日)
【写真】パコッチさん(中央)と踊る出演者たち
約250人の子どもたちが出演した「リズムワールド」。渡辺貞夫さんとともに、子どもたちを指揮した一人、ブラジルの太鼓グループ「オロドゥン」の指導者パコッチ・ド・ペロさん(40)は、「言葉が通じなくても、音楽を通して人と人の心が通うことを子どもたちは経験した」と話します。
子どもたちは期間中、食事や生活を共にして交流を図りました。ポルトガル人に、はしの使い方を教える日本人の子どもや、各国の子どもたちのサインを書いたTシャツを着て走り回る日本人の姿。ブラジルの子どもたちは、日本人に礼儀正しさを学び、日本人はセネガルの子どもたちの豊かな表現力に刺激されました。
リズムワールド最終日の12日、この日も、パコッチさんが長い手を高く上げ、一本の指を差し出すと、約250人が一斉に演奏を始めました。「異なるリズムを奏でているが、不思議と音が一つにまとまる。心が一つになったということでしょう」。演奏を終えたパコッチさんが、すがすがしい笑顔で話しました。
6月7日のステージを終えて![]() 「はじけたい!」という子どもたちの躍動感が伝わったと思います。 12日のフィナーレまでに、もう少しルーズになっていくと、よりふくよかなリズムワールドができるでしょう。 その国に旅をしないと味わえないようなリズムが集結しています。ぜひ、会場で僕たちの気分に浸ってください。 |
6月12日のフィナーレを終えて![]() 一番やりたかった音楽を実現できて夢のようです。愛・地球博だからこそ実現できたイベントといえるでしょう。 フィナーレを終えて、涙を流す子どもたちの姿を見て、僕も感動がこみ上げてきました。 |