日時
平成11年11月25日(木) 10:00~12:00
場所
博覧会協会東京事務所 会議室
内容
(1)事務局挨拶
(2)議事
- 前回以降の経過説明
- 会場計画プロジェクトチーム(以下「PT」)の検討状況について
- コンセプトPTの検討状況について
- 市民参加について
- 観客輸送PTの検討状況について
- 環境PTの検討状況について
(3)連絡事項等
議事概要
1.前回以降の経過説明
○ 議論の場をなるべく多く設定するため、会場基本計画に関する合同ワーキング・グループ、コンセプトに関するテーマ会議の設置を説明
○ 11月に来日したBIE実務協議について説明
2.会場計画PTの検討状況について
○ 会場計画PTと合同ワーキング・グループでの検討状況を説明
(1)ゲートの位置及びその周辺について
- 海上地区のゲートについて、ゲート内外に有効な客溜り面積を確保するため、西地区も含めたゲート周辺施設の再配置を検討している。
- 青少年公園の中央ゲート周辺について、観客動線の整理という観点で再検討している。
- 青少年公園地区の西ゲートについて、場外との高低差も大きく位置も南に偏っているため、会場間連絡バス停留所とともに現陸上競技場付近に再配置することを検討している。
(2)場内動線について
- 観客動線、サービス動線、緊急車両動線などの各動線について各地区毎に整理し、円滑な動線確保のための検討している。
(3)催事施設等について
- 青少年公園地区の催事施設の配置及び規模について、運営上の観点からの検討をしている。
- 海上地区についても、催事施設等の必要性について検証している。
- これらの配置によって観客移動状況を再検証し、動線の確保及び移動手段の再検討を行っている。
(4)管理施設、サービス施設、輸送系施設の配置、規模について
- 2地区にまたがる会場という観点で、管理施設及びサービス施設について業務運営面で検証し、規模、配置等について再検討している。
- また、観客輸送関連施設及び供給処理施設についても規模及び配置について各PTで審議した結果を随時反映していく。
- 会場の連続性の観点から、森林体感地区との整合性を検討していく。
○ 会議の主な議論・意見
- 青少年公園内にある児童総合センターを博覧会と連動して活用してもらいたい。
- 青少年公園を含めた計画で造成面積が大幅に減らないのはおかしい。新住計画と博覧会のテーマに矛盾がある。
- 海上地区の二本の道路に挟まれた部分など造成しないところもあり、計画は変更されてきている。
- 新住計画の規模は博覧会の全体のテーマと整合している。
3.コンセプトPTの検討状況について
○ コンセプトPTとテーマ会議での検討状況を説明
- サブテーマについて、以前公表した「自然の叡智への12のアプローチ」を基に検討している。
- テーマの「Beyond Development」について、先進国には意味深いが、発展途上にある国々にとってはまだ先の話であり普遍的でないとの意見もあり、他の言葉に変える必要があるかについても検討している。
- 博覧会に基本理念等をいかに博覧会終了後の街づくりに反映させるかについて、国、愛知県、瀬戸市等も一緒に検討を行っている。
○ 会議の主な議論・意見
- 6つのキーワードでかなり整理された。引き続き検討していきたい。
- この新しいキーワードは空間的なイメージを伴うなら、会場計画に早期にリンクさせることが必要である。
- サブテーマ館は、大阪万博では無かったが、19世紀以降の万博ではある方が一般的である。サブテーマ館を軸にして会場計画もするべきである。
- テーマを設定したとき、このテーマでその地域の人たちが何を残したいのかが重要である。
- 2005年には空間と時間の概念が現在とは変わってしまっている可能性が大きい。
- 企画調整会議の場でも、将来の地域構想を説明してもらいたい。
- 地域の活性化のため、博覧会関連事業の認定制の導入を検討したらどうか。
4.市民参加について
○ 担当委員より地球市民運営委員会構想及びそのスケジュールを説明
○ 会議の主な議論・意見
- 里山での市民活動について、関東の市民活動も参考にしながら検討してもらいたい。
- ゼロエミッションも市民参加のパイロットプロジェクトとして有効である。
- 市民参加のプログラムを会場計画中でどう受け止めるか検討していきたい。
- アジアのNPO、NGOをどう巻き込めるかが重要である。
- 市民参加の活性化のしくみとして、各国との姉妹都市関係を利用できる。
5.観客輸送PTの検討状況について
○ 事務局から検討状況を説明
- 会場内の観客輸送については、ITSによる隊列走行バス利用による輸送を前提として、そのバスに必要となる運行方法の検討をしているほか、隊列バスシステムの信頼性、安全性の検討をしている。
- 会場内の補助的移動手段の所要量や、タクシー来場者・身体障害者の駐車場や車溜りの所要量の検討をしている。
- 会場へのアクセスについては、会場周辺の道路交通の状況について予測検討を行っており、あわせて駐車場の整備について臨時、常設の別を考慮した検討をしている。
○ 会議の主な議論・意見
- 2005年には、来場者のロード・プライシングができるのではないか。
6.環境PTの検討状況について
○ リーダーから検討状況について説明
- フィールド活用部会では、博覧会会場候補地である海上地区と青少年公園地区の両地区の森を活用するための考え方の整理や会場の施設配置計画の策定をしている。特に今後は、里山を扱う上でのシステムについての検討や、博覧会としての面白さ、楽しさといった観点からの検討を行っている。その他「環境モニタリングシステム」、「木質バイオマス資源の活用」についての検討もしている。
- エネルギーシステム部会では、地区ごとに設置を計画しているエネルギーセンターに会場計画とリンクしたテーマを設定し、現在、その例をベースに検討している。
- ゼロエミッション部会では、ゼロエミッションEXPOルールを検討している。これはごみとして排出される不用物を最小化するために、建設・準備、会期中及び撤去の各段階において、関係者全員が守るべき取組の標準仕様をまとめたものである。
記者会見における座長コメント
「会場計画」につきましては、前回から大きな変更点はありません。巻末のカラー地図をご覧いただくと分かりやすいでしょう。来日したBIE幹部からも指摘がありました「跡地利用」につきましてはまだ議論中であります。今後も各PTと連携を取りながら進めていく予定ですが、委員の中から「博覧会のテーマやコンセプトと整合性の高いものを目指したい」という声があったことを紹介しておきます。
次に「コンセプト」についてですが、ここでは様々な委員から活発なご意見を頂きました。これまで「新しい地球創造:自然の叡智」というテーマにアプローチしていくための方法として「12の森」構想があったわけですが、今回、この「12の森」を6つにまとめ、さらに、既存のサブテーマである「Art of Life」「エココミュニティ」と連動させる方向での検討を進めています。
このコンセプトは、今後、参加招請や出展者の会場内配置を考える際のベースとなるものです。特に「市民参加」については、市民参加研究会で検討している状況であり、憲章的なものと展開案が報告されました。また、地元がどういう形でEXPOに参画するのかについて瀬戸市からは、市全体を活性化するため「フィールド・ミュージアム」構想が紹介されました。
「観客輸送」「環境」の両PTからは、現在進行中の議題の報告がそれぞれありました。特に「環境」につきましては、ハード中心からソフト、イベントへの転換期を迎えており、世界標準ISOにもつながる"EXPOルール"の創設が検討されております。