まえがき
平成15年度においては、会場名の表記を「長久手会場」「瀬戸会場」とするなど博覧会の表記を変更した。
平成15年9月25日の開催1年半前には、第1期前売入場券の販売を開始し、これに先立ち、皇太子殿下に御献上を行った。
平成16年1月からは、民間パビリオンへの敷地の引渡しを行い、3月までに日本館・愛知県館・名古屋市館と併せ順次、起工式が行われた。
平成16年3月には、愛・地球博に対する更なる認知度の向上と期待感の盛り上げ、第1期前売入場券の販売促進のため、開催1年前イベントを東京・名古屋・大阪の各地で開催した。
I 当協会の概況
1 設立年月日
平成9年10月23日
2 寄附行為に定める目的
本財団は、国際博覧会条約に基づく2005年の愛知県瀬戸市、長久手町及び豊田市における2005年日本国際博覧会の準備及び開催運営等を行うことにより、わが国の産業及び文化の発展を促進し、もって21世紀の地球社会の発展に寄与することを目的とする。
3 寄附行為に定める事業内容
- 2005年日本国際博覧会の準備及び開催運営
- 前号に掲げるもののほか、本財団の目的を達成するために必要な事業
4 所管官庁
経済産業省商務情報政策局博覧会推進室
5 主たる事務所
- 名古屋事務所: 愛知県名古屋市中村区名駅三丁目15番1号
名古屋台やビルディング2号館4階
- 東京事務所: 東京都千代田区内幸町二丁目1番1号 飯野ビル7階
6 役員等に関する事項
理事: 79名(うち会長1名 副会長18名 常任理事7名)
監事: 2名
評議員: 131名
主な役員(平成16年3月16日現在)
役職 |
氏名 |
常勤・ 非常勤の別 |
担当職務・現職 |
会長 |
豊田 章一郎 |
非常勤 |
日本経済団体連合会名誉会長 |
副会長 |
秋山 喜久 |
非常勤 |
関西経済連合会会長 |
副会長 |
浅井 良和 |
非常勤 |
長久手町議会議長 |
副会長 |
太田 之朗 |
非常勤 |
豊田市議会議長 |
副会長 |
太田 宏次 |
非常勤 |
中部経済連合会会長 |
副会長 |
奥田 碩 |
非常勤 |
日本経済団体連合会会長 |
副会長 |
加藤 梅雄 |
非常勤 |
長久手町長 |
副会長 |
加藤 矯 |
非常勤 |
瀬戸市議会議長 |
副会長 |
神田 真秋 |
非常勤 |
愛知県知事 |
副会長 |
北城 恪太郎 |
非常勤 |
経済同友会代表幹事 |
副会長 |
小林 秀央 |
非常勤 |
愛知県議会議長 |
副会長 |
小林 陽太郎 |
非常勤 |
経済同友会終身幹事 |
副会長 |
坂本 春生 |
常勤 |
前2005年日本国際博覧会協会事務総長 |
副会長 |
鈴木 公平 |
非常勤 |
豊田市長 |
副会長 |
堀場 章 |
非常勤 |
名古屋市会議長 |
副会長 |
増岡 錦也 |
非常勤 |
瀬戸市長 |
副会長 |
松原 武久 |
非常勤 |
名古屋市長 |
副会長 |
箕浦 宗吉 |
非常勤 |
名古屋商工会議所会頭 |
副会長 |
山口 信夫 |
非常勤 |
日本商工会議所会頭 |
常任理事 |
米谷 啓和 |
非常勤 |
日本青年会議所会頭 |
常任理事 |
笹森 清 |
非常勤 |
日本労働組合総連合会会長 |
常任理事 |
椎名 武雄 |
非常勤 |
社会経済生産性本部副会長 |
常任理事 |
田代 和 |
非常勤 |
近畿商工会議所連合会会長 |
常任理事 |
中村 利雄 |
常勤 |
2005年日本国際博覧会協会事務総長 |
常任理事 |
樋口 廣太郎 |
非常勤 |
日本経済団体連合会顧問並びに推薦会員 |
常任理事 |
森下 洋一 |
非常勤 |
日本経済団体連合会評議員会議長
2005年日本国際博覧会協会財務委員会委員長 |
監事 |
小澤 勲 |
非常勤 |
日本公認会計士協会東海会会長 |
監事 |
三木 繁光 |
非常勤 |
全国銀行協会会長 |
7 職員に関する事項
平成15年度末の職員数は、事務総長以下287名となった。
職員数(平成15年度末) |
前期末比増減 |
平均年齢 |
287名 |
+103名 |
43歳 |
(各年度末職員数)
平成9年度 |
平成10年度 |
平成11年度 |
平成12年度 |
平成13年度 |
平成14年度 |
平成15年度 |
39名 |
86名 |
117名 |
141名 |
154名 |
184名 |
287名 |
II 平成15年度事業の実施状況
II-1 建設事業
1 会場建設に伴う事業
- 会場内土木関係工事
- 平成14年度より実施している長久手会場及び瀬戸会場の造成工事を完了した。
- 会場施設建設工事
- 長久手会場について、平成14年度末より着手しているグローバル・ループ及び各展示施設等の建設工事を推進した。また、瀬戸会場について、平成15年8月より展示施設等の建設工事に着手した。
- 供給処理施設建設工事
- 長久手会場内及び瀬戸会場の会場施設建設工事の進捗にあわせ、供給処理施設工事を推進し、長久手会場の場外汚水送水管工事に平成15年7月より着手した 。
- 会場外観客輸送施設関係工事
- 長久手会場に隣接する西・北・東ターミナルほか2バスターミナル施設の工事着手を行った。また、東部丘陵線万博会場仮駅・八草駅仮駅に工事着手するほか長久手駐車場はじめ5駐車場の工事発注を行い主に詳細設計を行った。
2 国際博覧会環境影響調査
- 環境影響調査
- 会場区域等において大気質、水質、騒音、振動、植物、動物等の調査を実施し、環境影響評価追跡調査(予測・評価)として、平成15年9月に「会場間ゴンドラ設置」、平成16年2月に「自家用車駐車場整備」の報告書を、それぞれ公表した。また、環境影響評価書、及び、追跡調査(予測・評価)に基づき、会場区域等においてモニタリング調査を実施した。さらに、平成14年度に実施したモニタリング調査結果についてとりまとめ、平成15年9月に「環境影響評価追跡調査(モニタリング調査)報告書」を公表した。
- 専門家検討委員会開催
- 環境影響評価追跡調査に関し、指導・助言を受けるために、環境影響評価アドバイザー会議を開催した。
- 環境監視システム
- 環境影響評価における修正評価書公告後、建設工事着工前から会期終了後、撤去工事に至るまでの追跡調査の一環として、平成15年度における会場及びその周辺の環境状況監視のためのデーター収集・取りまとめ等を行い、順次協会のホームページに掲載した。
II-2 運営事業
1 広報関係
- 国内広報普及活動
- 第1期前売入場券販売キャンペーンの実施
平成15年9月25日の第1期前売入場券発売にあわせて東京・名古屋・大阪で前売入場券発売セレモニーを開催。9月23日には名古屋栄オアシス21で開幕1年半前カウントダウンイベントを実施した。また、マス媒体(テレビスポット、新聞、ラジオ、雑誌)広告の集中投入、インターネット、交通、屋外広告の掲出による全国へ前売入場券発売をPRした。
- PRキャラバン隊を編成し全国へのPRを開始
協会のPRキャラバン隊として「ウェルカムキャラバン」「ハートフルキャラバン」の2つのキャラバン隊を編成。平成15年9月5日には出発激励会を開催、「ウェルカムキャラバン」は各メディア、東・名・阪の各自治体及び政令都市への表敬訪問と各地でのイベントでのPR活動を実施。また「ハートフルキャラバン」は全国及び東・名・阪の社会福祉協議会関係組織や各地の関連イベントを訪問、「バリアフリーの愛・地球博」をPRした。
- カウントダウンボードを設置、東・名・阪へのPRを強化
平成15年9月25日の第1期前売入場券発売にあわせてカウントダウンボードの点灯式を東京(新宿)・名古屋(名駅前)・大阪(梅田)同時に実施。また開幕500日前の11月11日には東京(銀座)東芝ビルにカウントダウンボードを設置、東・名・阪でのPRを強化した。
- 開幕1年前記念イベントの実施
開幕1年前の節目に当博覧会の更なる認知度向上と期待感の盛り上げと第1期前売入場券の販売促進をねらいとし、東・名・阪でイベントを実施。東京は銀座ソニースクエア他で3月23〜28日に実施。名古屋は3月20日に金山駅構内他でカウントダウンイベント、3月25日にはJR名古屋駅「タワーズガーデン」及び栄「オアシス21」で実施。また大阪は3月27日に阪急梅田駅「ビッグマン前広場」で実施し、各地のメディアにも大きく取り上げられ「開幕まであと1年」の機運が高まった。
- 愛・地球博協賛レースでのPR展開
競輪、競艇の愛・地球博協賛レースが開催され、関係者および来場者に愛・地球博のPRを行った。なお、平成15年度は競輪は13競輪場(14節)、競艇は3競艇場(4節)において協賛レースが行われた。
- 海外広報普及活動
- 海外メディアへの情報発信
世界100カ国、約8000メディアに対し、インターネット経由による情報発信を実施。在日特派員に対しては(財)フォーリンプレスセンター(FPC)及び(社)日本外国特派員協会(FCCJ)に継続的に情報提供。また、11月には初の外国メディア懇談会も実施し、「愛・地球博」の認知向上に努めた。
- 外客誘致活動
「愛・地球博」への多くの来場が見込めるエリアにおいてのPR活動を実施。 旅行展でのブース展示や説明会を開催。(韓国(6月)、中国(9,2月)、米国(10月)、台湾(11月))
- 公式参加国関係者への情報提供
公式参加を表明した各国担当者に対し「愛・地球博」の情報を英語版ニュースレターなどにより提供した。
- 公式ホームページの多言語化
公式ホームページの多言語化として、7カ国語版(日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、フランス語、スペイン語)を立ち上げた。また海外向けにデザインもリニューアル一新した。
- 海外版PRツールの新規制作
海外向けのPRビデオ(英語)、リーフレット(英語、仏語、スペイン語、中国語、韓国語)、ポスター(英語)を新たに制作し、11月の第1回政府代表者会議をはじめ、各種国際会議やセミナー、フェア等において活用・配布しPRを強化した。
2 国際関係
- BIE関連事業
- 特別規則をBIE事務局等との事前協議を経て作成・提出、15年度中に総ての特別規則につき、BIEの承認を得て各国に通知した。また、一般・特別規則の細則として、参加者の円滑な準備、運営に資する各種手続要領、手引書等を作成し、各国への順次配布を開始した。また、BIE総会(年2回、於パリ)及び各委員会等において加盟国に愛・地球博の準備の進捗状況を報告し、出展準備を進める各国の要望に応えられるよう情報提供を行った。
- 国際会議開催
- 第7回国際シンポジウムの開催
平成15年8月に「21世紀に生きる子どもたちと人類の未来のために-『環境』と『愛・地球博』-」をテーマとして第7回国際シンポジウムを東京都内で開催した。米国人講師による基調講演、協会からの「愛・地球博における自然・環境保護への取組み」に係るプレゼンテーションに続いて、日、米、エクアドルの講師によるパネルディスカッションを実施した。
- 第2回国際諮問委員会の開催
愛・地球博のテーマの深化・普及を目指した国際諮問委員会の第2回会議を平成16年3月に名古屋市内で開催した。BIE名誉議長であるフィリプソン委員長を始めとする欧州、米州、アジアからの7名の委員の出席を得て、博覧会の進捗状況説明、会場視察、本会議のほか、メディアや地元主要企業との意見交換等を行った。
- 海外参加招請
- 参加表明状況等
参加検討中の外国政府及び国際機関に対して引き続き参加招請活動を行い、決定の遅れていたアメリカ、イギリス等の主要国を含め、合計125カ国と国連を初めとする複数の国際機関から参加表明を得た。公式参加者から提出されたモジュール予約申請を踏まえ、モジュール割当案(モジュール数、場所)および各国のナショナルデー割当案を作成した。
- 第一回政府代表会議の開催
平成15年11月、第一回政府代表会議を開催し、各国政府代表に博覧会概要・準備状況の説明、会場案内、参加国側からの要望等の聴取・対応を行った。同時に参加国側は、全参加国からなる陳列区域政府代表団を結成し、その中の15カ国の政府代表をメンバーとする運営委員会(Steering Committee)を設立、フランス政府代表がその議長に任命された。今後は参加国共通の利害に関わる問題は運営委員会で取りまとめ、協会と協議することになる。また、政府代表会議以降、参加国からの調査ミッションの来日、会場視察が頻繁になることに備え、その受け入れ体制を整備し、公式参加者の出展準備に必要な情報提供、個別実務協議を開始した。
- 開発途上国への支援
参加表明125カ国のうち、技術的・財政的支援を必要とする開発途上国80カ国に対し政府が平成15年10月、支援の方針・内容を外交ルートにより通知したことを受け、協会は各国と援助の具体的方策の協議を開始した。アフリカ、中米、太平洋諸国等、途上国のなかでも特に支援を必要とする国々に対しては地域でまとまることで、規模の面でも内容の面でも魅力ある出展となるよう共同館構想を提案し、該当国に受け入れられた。6つの共同館を設立すべく日本よりの専門家派遣、各国を日本に招集しての共同館会議を推進した。
3 市民参加関係
- 市民プロジェクトの推進
- 市民が主体となって地球的課題の解決に取り組む市民プロジェクトは、4月〜9月に 一次参加メンバー約360名が5つのテーマ「いのち」「隣人」「環境」「とき」 「美しさ」に分かれて100回を超えるミーティングを実施し、約50のプロジェクトを形成した。10月に二次公募を開始し、テーマプロジェクトや基盤プロジェクト や新規提案に、140の個人や団体の更なる参加申し込みがあった。2005年の会期中に瀬戸会場において、市民パビリオンでの対話イベントや展示、海上広場での ワークショップなど200のプロジェクトを実現すべく、その具体化に取り組んだ。
- 愛・地球博 市民プラザの運営
- 愛・地球博における市民参加を促進するための情報交換や交流の場として「愛・地球博 市民プラザ」を運営し、メールマガジン「みんぷらかわら版」の発行や「愛・地球博市民参加講演会」の開催、ミーティングスペースの貸出し管理などを行った。
- ボランティアの募集
- 平成14年12月に設立された愛・地球博ボランティアセンターにおいて、事務局と5つ の部会(国際、福祉、エコ、参加支援、研修)が協力のうえ、広く市民の方のご意見を取り入れながら、ボランティア活動の内容や募集の条件等を定めた実施計画書を策定した。この内容にもとづき平成16年1月26日より3月31日までボランティア募集を実施し、目標の1.5万人を上回る約2.4万人の応募をいただいた。
- 出展・行催事
- 国内出展対策
- 民間パビリオン敷地造成を完了し、各民間出展者に土地の引渡しを完了した。
- 平成15年10月10日の愛知県館の起工式を皮切りに、日本館、名古屋市館、民間パビリオン9館及びロータリー館の起工式が年度内に全て執り行われた。
- 円滑な出展準備業務に資するために、定期的に国内出展者会議、随時、国内出展者懇談会等を開催し、主催者と出展者との連携強化を推進した。
- 新エネルギー供給実証事業
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業に応募・採択された結果、「2005年日本国際博覧会・中部臨空都市における新エネルギー等地域集中実証研究」なる表題のもと9事業者(中部電力・トヨタ自動車・NTTファシリティーズ・日本ガイシ・三菱重工業・京セラ・日本環境技研・愛知県・2005年日本国際博覧会協会)が博覧会での新エネルギー発電プラントの実証・展示を共同で実施すべく施設の設計を進め、一部の施工を開始した。
- 催事
「催事基本計画」を基に催事推進体制を整備し、実施に向けた催事実施計画の策定、企画推進を行った。
- 公式行事 開会式は平成17年3月24日(木)の実施とし、開会式基本計画の策定を行った。
- 公式催事 ナショナルデー・スペシャルデー、地方公共団体の日、パビリオンデーの各公式催事において実施のためのガイドラインを発行し、参加受付を開始した。
- 協会企画催事 以下6つのカテゴリーに分け、おのおの実施計画を策定した。 また、平成15年11月20日にはShow & Walk by ローリー・アンダーソン(新文化創造イベント)、平成16年3月11日には、Love The Earthの事業計画と参加アーティスト(エリック・クラプトン、ヨーヨー・マ、サラ・ブライトマン)の記者発表を、それぞれ行った。
- Love The Earth
- グローバルハーモニー・コンサート
- 地球芸能・芸術交流イベント
- 愛・地球メッセージイベント
- 新文化創造イベント
- 185パフォーマンスサーキット
- 博覧会参加催事
- 公式参加者自主催事
ナショナルデーのガイドラインと同時に、公式参加者のイベント実施にかかるガイドラインを発行、参加受付を開始した。
- 協会協力催事
新聞社、テレビ局、ラジオ局各社から企画を公募し、連携を取りながら実施に向けた調整作業を行った。
- EXPO参加催事
平成15年10月から12月末にかけて企画を一般公募、平成16年3月に選考会を行い採用候補団体を決定、通知した。
- 行事
平成15年6月10日、皇太子殿下に、愛・地球博の会場である長久手会場及び瀬戸会場を御視察いただいた。
- 協会企画事業
(1)グローバル・ハウス、(2)愛・地球広場、(3)こいの池-ナイトイベント、(4)地球市民村、(5)わんパク宝島(食と遊び事業)、(6)モリゾー・キッコロメッセ(コンベンションホール)の6事業に関し、企業等の参加・協力の依頼を行うとともに、実施に関する計画の策定を推進し、事業の具体化を図った。
5 営業推進関係
- 場内営業管理
- 会場内営業施設の店舗配置、店舗イメージ等の検討、営業諸規則の策定など場内営業実施計画をすすめ、平成16年4月に実施した一般営業参加募集に向けた準備を行った。
- ライセンス事業
- 平成14年度同様、入場券販売・1年前イベントなどの機会を捉え、公式グッズの開発、販売を推進し、更なる収益の拡大、愛・地球博のPR推進を図った
- 前売入場券の発売
- 前売入場券発売開始を前に、協会に代わって入場券の販売管理・販売促進を行う ため、「入場券販売管理センター」を4月1日に開設し、運営業務を委託した。また、直販による民間、行政への入場券購買意欲を喚起するため、積極的なセールス活動を展開した。その結果、平成15年9月25日から平成16年3月31日までの第1期前売期間中に、前売目標の800万枚のおよそ9割に相当する約719万枚を販売した。
- 観客誘致対策
- 修学旅行の行先決定時期にあわせて旅行会社のほか学校や教育機関等関係先に働きかけを行うとともに、団体営業推進や主催旅行商品の企画造成を促進するため、名古屋、東京、大阪、札幌、仙台、福岡、金沢、長野等において旅行会社向け説明会を開催した。また、海外誘致についても国のビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)との連動を軸に、JNTO(国際観光振興機構)及び地元の自治体や外客誘致促進機関等と連携を図り誘致に努めた。
6 事業運営関係
- 情報通信管理事業
- 情報通信システム事業について、会場運営を支援する運営系システム(運営イントラネットシステム、入場証・通行管理システム、コミュニケーションシステムなど)、来場者への的確な情報提供を行う情報系システム(PC・携帯電話向けホームページ、パビリオン待ち時間表示システムなど)、映像関連を扱う映像系システム(映像表示盤システム、セキュリティシステムなど)の3分野に分けて基本設計、システム詳細設計及び工事詳細設計を実施し、これらの構築業務に着手した。
- 会場管理サービス
- 博覧会を快適に楽しんでいただくため、バリアフリー対策を引き続き検討し、「来場者サービス実施計画」及び「会場清掃及び廃棄物処理に関する実施計画」の作成を行ったほか、会場内における観客の安全確保については、会場警備基本計画に基づき実施計画について、警察・消防及び関係機関等と安全対策会議において継続的に検討した。また、医療衛生対策については、保健医療衛生対策協議会にて「医療救護・食品衛生・環境衛生基本計画」を策定し、医療については実施のための具体的な運営を検討するため診療所運営会議を設立した。
- 輸送事業
- 来場者の円滑な輸送を実現するため、鉄道輸送、バス輸送、駐車場運営方法、道路交通対策等の調査・研究を進め、場外駐車場・会場ターミナル等の運営実施計画の作成を行い、シャトルバス運営実施計画作成に着手した。また、来場者の円滑な輸送をサポートするため、自動車交通や公共交通に係る情報を収集し来場者や運営者に提供するための情報システム(総合交通情報システム事業)について、システム構築事業者を決定し、システム詳細設計および工事詳細設計を行った。
- ゴンドラ建設工事及びIMTS建設工事に着手するとともに、運営体制の整備について検討した。
- 参加者の展示・販売物品、資材等の搬入貨物等の円滑な輸送を実現するため、関係機関、関係事業者等と具体的な調整を行うとともに、推奨優良事業者及び指定場内事業者を選定して、貨物の受け入れ態勢を検討した。
7 環境関係
- 環境マネジメント
- 基本計画に示す環境配慮の考え方の具現化に向け、博覧会事業の自主的・効果的な環境負荷低減への取組みとして、環境マネジメントシステムを国際標準(ISO)に示された考え方を取り入れて運用した。具体的には、会場整備工事中の協会事業の環境配慮に関する行動計画、関係者の環境配慮に関するガイドライン等の進捗状況の確認、職員の環境教育等を実施した。
- ゼロエミッション推進
- ゼロエミッション関連取組の導入、会場内ゼロエミッションの推進に向けた検討、及び、準備作業を行った。具体的には、「廃棄物処理関連施設基本計画」を策定するとともに、愛・地球博で使用するバイオマスプラスチックなどのエコ素材の導入方針、特に導入製品やリサイクル、コンポスト化方策等の具体化を行った。また、EXPOエコマネー(仮称)事業等の来場者に向けた環境配慮を促進するプログラムの開発を行った。
- 環境教育プログラム
- 博覧会会場の自然及び地域の特性を活かした参加・体験型の環境教育プログラムを実施するため、展示の計画・設計、プログラム開発、運営計画の策定等を行った。また、同時にプログラム運営上必要なインタープリターを公募し、1次・2次選考後、育成研修を開始した。