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「水と緑のパビリオン」概要について

平成17年3月2日
(財)2005年日本国際博覧会協会


呼吸する緑の壁「バイオラング」のコンセプトにもつながる環境問題について、来場者に現在発生しているさまざまな事例を通して認識していただき、我々一人ひとりに何ができるかを考えるきっかけの場を提供する施設を「バイオラング」に併設します。
館内では水と緑の大切さを段階的に学ぶことができ、さらに「バイオラング」の前面に広がる蓮池の水を浄化し、その水を利用した実験施設「くねくね体験散歩道」を愛・地球広場のグローバル・ループ沿いに造り、水の機能を体感いただけます。

1.館内 概要

水も緑も地球を支える重要な存在であることを、次の4つのゾーンで映像や音響により発信します。

(1)水と緑の危険ゾーン

イントロダクションとして、地球温暖化、都市での植物の減少に伴うヒートアイランド、洪水や干ばつ、水源地の荒廃状況など、現在地球上で発生している様々な水と緑に関する問題を提示し、健全な水循環と緑に危機が迫っていることを訴えます。

(2)水循環ゾーン

水が海や地表面から蒸発して雲や霧になり、降雨や雪となって、また地表面に降り、さらには地下に浸透したり、河川となってまた海へ戻る、という自然の循環過程を床面2面のスクリーンに映し出しながら説明します。

(3)シンボル展示ゾーン

いのちにやさしい水循環と緑を守るための、行政や市民による取り組みの内容を、水循環・緑化・砂防ゾーンで展示し、これから一人ひとりが何をしたらよいのかを考えるきっかけを提示します。

水循環川を本来の姿に戻すこと、人とコウノトリの共生を中心に、地域住民や団体・行政による自然再生事業を紹介します。
緑化「バイオラング」のコンセプトとデザイン、季節ごとの花暦(春~秋)で植栽されている主な草花を紹介します。
注目されている気温、湿度、Co2濃度などの都市環境改善効果は、緑化壁面に常設した機器などによる測定状況を、サーモグラフィーなどでリアルタイムにプラズマモニターに映し出します。
砂防瀬戸地域などがかつてはげ山であったことや住民の取り組みで緑を育むこともできることなどを伝えます。

その他、モリゾーとキッコロが前の2ステージの内容を総括し、水を守ること、緑とともに暮らすことが現在の地球に大切であることをフォグスクリーン上で、楽しく語ります。

○フォグスクリーンの特長
ドライミストノズル20個によって空中に作り出す厚さ約3cmの高密度な霧のスクリーン。映像にさわることができ、エンターテイメント性に優れています。

(4)立体映像シアター

立体映像(3D)は、木曽川を題材に、土石流の映像を交えながら、水の流れと共にある暮らしや土砂災害を防ぎ、水と緑の源を守る取り組みに関するメッセージを発信します。

2.くねくね体験散歩道

「水と緑のパビリオン」で地球環境における水の大切さを認識できる一方、水の働きを実際に体感できる場所が「くねくね体験散歩道」です。
散策しながら水の力や働きを体験、体感することができます。

使用する水は会場の雨水や蓮池の水を浄化して再利用し、広場全体として、“水のループ”(水循環)が実現するつくりです。

(1)雨→(2)蓮池→(3)水質浄化施設→(4)貯水槽→(5)くねくね体験散歩道→(6)蓮池→(2)蓮池へ

(1)降雨体感施設

散歩道の両側で近年観測した中部地区最大値の豪雨、119mm/hを再現します。
会場に用意された傘で、豪雨のすさまじさを体験いただけます。

(2)冷風機

気化熱の原理を利用した冷風がそよぐエアートンネルです。トンネル内の自然の涼しさと施設の外とを比較することで、水の働きを全身で体感いただけます。

 
なお、本パビリオンの水循環に関する展示は、
「21世紀の社会資本を考える実行委員会」*が整備、運営します。
*構成
国土交通省中部地方整備局、社団法人日本土木工業協会、
社団法人中部建設協会、財団法人リバーフロント整備センター

(会長:国土交通省中部地方整備局長)

事務局:国土交通省中部地方整備局 企画部企画課
TEL:052-953-8127