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18,000年前のユカギルマンモスのミトコンドリアDNA全配列解読に成功! ― ケナガマンモスと現生ゾウの系統関係の論争に決着 ―

2005年6月17日
(財)2005年日本国際博覧会協会


ユカギルマンモスは、頭部や左前肢に軟組織が保存されるなど、保存状態が非常に良好な標本であり、ミトコンドリアDNA分析の実施によっても新しい研究成果が得られることが期待されていました。ミトコンドリアDNAの配列の比較は、現生生物同士の系統関係を調べる際に広く使われている手法です。保存の良い化石からも、ミトコンドリアDNAの短い塩基配列を決定できることがあり、現生生物と化石となった生物の系統関係が考察されています。ケナガマンモスについても、これまでミトコンドリアDNAの短い塩基配列(最大でも2000塩基対程度)を利用した分子系統解析が実施され、アジアゾウよりも、マンモスとアフリカゾウの近縁関係が示唆されました。しかし、歯や骨格の形質に基づく形態学的研究によると、逆にマンモスとアジアゾウの近縁関係が支持されており、ゾウ科の系統関係については結論が得られていませんでした。
今回、愛・地球博マンモス学術研究・展示検討委員の小澤智生名古屋大学大学院環境学研究科教授と、ロシア連邦サハ共和国の北方応用環境研究所およびヤクート科学センターの共同研究により、ユカギルマンモスのミトコンドリアDNA解析が実施され、ゾウ科の系統関係について新しい研究成果を得られたので報告いたします。

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