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地球市民村 日本で唯一 バイオ・ストラクチャー・テント 校外学習や休息用の「お弁当広場」として

平成17年5月12日
(財)2005年日本国際博覧会協会
地球市民村事務局


 財団法人2005年日本国際博覧会協会は5月7日(土)、愛・地球博会場「遊びと参加ゾーン 地球市民村」に、日本大学理工学部建築学科 斉藤公男教授が研究開発した、約100平方メートルのテントを、校外学習の生徒児童や一般のための「お弁当広場」として設置した。
 このテントは山奥など重機の入らない場所、被災地などで使用されるよう開発されたもので、軽量で人手のみで立ち上げることが出来る。まだ商品化されておらず、この地球市民村のものが日本で唯一のものである。
 地球市民村は、世界のNGO/NPOと日本のNGO/NPOが出展参加しているエリアで、環境や国際交流の活動を行なっている団体が体験学習プログラムを展開しているため、校外学習に活用されており、雨や炎天時の弁当場所が、先生からも熱望されていた。地球市民村ではウィークデーには常時校外学習の児童生徒が訪れており、スタンプラリーやNPO/NGOとの交流がくり広げられている。

バイオ・ストラクチャー・システム

設計・開発者

   
斉藤公男 さいとうまさお(日本大学理工学部建築学科教授 膜構造の第一人者)

[略歴]

1938年 群馬県生まれ
1961年 日本大学理工学部建築学科卒業
1963年 日本大学大学院工学研究科修士課程修了
1973年 日本大学理工学部建築学科助教授
現 在 日本大学理工学部建築学科教授 工学博士

主な構造設計担当作品

岩手県営体育館(1967)、ファラデーホール(1978)、日本大学・理工スポーツホール
(1985)、酒田市国体記念体育館(1991)、天城ドーム(1991)、出雲ドーム(1991)、穴生ドーム(1994)、船橋日大前駅(1994)、下関唐戸市場(2001)、静岡エコパスタジアム(2002)、山口きららドーム(2002)、京都アクアリーナ(2002)など

開発協力・施工 TSP太陽(株)

特徴

  • すばやく展開、折りたたみ
    大半を工場で組み立て、現場での労力、時間、高所作業、などを最小限にできる。
  • 輸送コスト、手間が最小
    小さくたたんだ状態で搬送できる。
  • 高い構造強度
    展開途中でも適度な剛性があり、展開後テンション材を機能させることで張弦シザーズ構造となり、高強度を発揮する。
  • 多様な形状に適用可能
    規格化された少ない構成部品点数でダブルレイヤーの版構造ドーム、ヴォールト、ボックス、ピラミッド寄せ棟、タワーなど大半の幾何学的な形状に適用することができる。
  • リユースが可能
    リユース素材であるアルミを主材料としている。更に、アーチ形を解体してピボット位置を変えることで、フラット形状やドームに組み上げることができるなど、部材をそのまま再利用できる。
  • デザイン性が高い
    新奇性があり、数学的合理性の美がサイエンスアートを構成している。