サイト内検索

協会企画事業「グローバル・ハウス」 ~地球と人類の過去、現在、未来から自然の叡智を紐解く~

平成16年12月21日

(財)2005年日本国際博覧会協会

1.「グローバル・ハウス」の概要 ~愛・地球博のテーマ館~

(1)訴求テーマ( 資料1参照 PDF

「自然の叡智」を来館者に感じていただくこと。そのために、「地球と人類の過去、現在、未来」、また、地球と人類の相互作用を不可避なものとした「人間の想像力」に焦点を当て、最新の技術を駆使した映像と世界各国からの貴重な展示品によって、ダイナミックかつ新鮮に体感していただけるものとしています。
今後、「自然の叡智」を知り、人類がその想像力を駆使して自然と共存していけるであろう「未来の地球社会」に思いを馳せていただけると思っています。

(2)シンボルマークとパビリオン構成( 資料2、3参照 PDF

「自然の叡智」の結晶である地球の姿をブルーの球体に、「想像力と生命力」をオレンジの球体に象徴させ、未来におけるこれらの共存への願いを込めたシンボルマークとしました。

パビリオンは、アイススケート場と温水プールという2施設を備えた建物の構造をそのまま活かし、テーマの訴求や来館者の利便性(地理的な案内)を考え、シンボルマークに合わせて、<1>西館を「ブルー ホール」、<2>東館を「オレンジ ホール」とし、<3>いずれのルートでの入館者もマンモスの冷凍標本を展示する「マンモス ラボ」を観覧いただける構成としています。

また、人類の想像力をテーマに、人類と環境の歴史を探る展示ゾーンである「グローバル ショーケース」については、地球や人類の歴史を、順を追って学習する博物館ではなく、来館者が個々のテーマを考え、体感していただけるよう、6つのステージ名を付けて展示を楽しんでいただけるよう工夫をしています。

(3)グローバル ナビゲータの起用と最新システムの活用

<1>グローバル ナビゲータ( 資料4、5参照 PDF

来館者が展示や映像をより多くのことを感じ、考え、楽しんでいただけるよう、来館者の観覧を音声で解説する「グローバル ナビゲータ」を起用いたします。「人類の想像力」という視点から作家であり博物学者でもある荒俣宏氏、「宇宙と地球の未来」という視点からアポロ最後のミッションである17号で月面着陸をしたハリソン・ハーガン・シュミット氏にそれぞれナビゲートしていただきます。

<2>音声情報提供システム/Aimulet GH(アイミュレット・ジーエイチ)( 資料6参照 PDF

展示物に関する解説やナビゲーションを、来館者が日/英を選択し、展示エリアごとに異なる情報提供が可能な最新鋭のカード型音声情報端末によるシステムです。音声情報とエネルギーを赤外光で同時に送信することで無電源と超小型(クレジットカードサイズ・厚さ5mm、28g)の端末を実現しました。

2.グローバル・ハウスのコンテンツ( 資料7~13参照 PDF

(1)ウェルカム ゾーン

宇宙の誕生から今日までの歴史を映像で紹介。これから始まる展示・演出への期待感を醸成します。

(2)レーザー ドリームシアター(ブルー ホール)

新開発の技術を用いたレーザー・プロジェクション・システムにより、 幅約50m、高さ約10mの2005インチ・シームレススクリーンによる新たな映像体験をお届けします。この画期的なレーザービームを用いたシアターは、11chの迫力ある音響とともに、レーザー ならではの鮮やかな色再現性を誇り、更に高精細、高解像度、 迫力ある大画面という特長により、臨場感ある画像をお楽しみいただけます。

「2005年。地球の旅(仮称)」(上映コンテンツ)

約700万年前に地球上に誕生した人類は、加速度的な増殖をつづけて現代に至っています。われわれは、これからどのような 未来を生きるのでしょうか?それを知るには、まず21世紀初頭の、 今という時点における人類の状況を冷静に知る必要があるでしょう。 そこで、「レーザー ドリームシアター」では、現在の地球と 人類の有様を、さまざまなデータを通じて浮き彫りにします。 いわば、「21世紀初頭の人類全体の身体および生活測定」を 鮮やかな色体験の映像としてお見せします。

(3)プロローグ ゾーン(オレンジ ホール)

グローバル ナビゲータからのメッセージを受け取ります。来館者はここで、それぞれの展示を「自然の叡智」という視点で再認識できるきっかけを獲得します。

(4)スーパーハイビジョン シアター(オレンジ ホール)

一画面あたりの情報量がハイビジョンの16倍という世界初の超高精細映像システム、スーパーハイビジョン。600インチの大型スクリーンと22.2チャンネルの立体音響で、私たちが生きる地球の美しさを体感していただきます。スーパーハイビジョン シアターでは開催期間の前半と後半に分けて、2本の作品を上映します。

前半に上映するのは、地球に生きる人間と生き物の営みをカメラで追った「いのちの賛歌」です。大型スクリーン一杯に広がる雄大な自然のパノラマは「あたかもそこにいるかのような」臨場感に溢れ、超高精細の画面は小さな生き物の動きや表情、花びらの一枚一枚にいたるまで鮮明に映し出します。

後半は 「色」にこだわって地球の美しさを見つめた映像詩です。初夏の大樹の匂いたつ緑、古都を彩る紅葉の赤、合掌造りの山里にきらめく雪の白。太陽の光が大地で織りなす多彩な色を、日本の季節の変化にかさねながら鮮やかに映像化します。

(5)グローバル ストリート(オレンジ ホール)

これまでの進化観を覆す発見、新しい発見をもとにした環境変化の新しい理論など、人類登場前の生命と環境の関わりを探る最先端の研究成果を紹介します。

(6)グローバル ショーケース(オレンジ ホール)

「人類の想像力」をテーマに、人類と環境の歴史を探る最先端の研究成果を6つのプロジェクトステージで紹介します。(個別展示物詳細は 別添資料 PDFをご参照ください)

「ヒトが生まれた日」

人類はいつどこで誕生したのか、想像力、抽象的思考能力はいつ、どのように獲得したのか。その瞬間を探ります。

  • トゥマイ発掘頭骨の復元モデル
  • トゥマイ上半身復元モデル

「マンモスが倒れた日」

知恵によって環境の変化を生き抜いた人類が狩り尽くしてしまったのか、それとも温暖化などの地球環境の変化に適応しきれなかったのか、マンモス絶滅のなぞに迫ります。

  • ユカギルマンモスの復元模型

「都市を築いた日」

生活環境を快適に変化させる知恵である都市の誕生と環境の関わり、そうした文明の知恵が東西の文化交流を経て地球全体に広がっていく歩みをたどります。
※来年2月に具体的な展示品を発表予定

「夢を手にした日」

現代社会を支える科学技術の源流を通じて、想像力が持つ技術革新とそれが与える影響の両面を示すとともに、人類と地球環境の共存の新しい可能性に向けた最先端の試みを紹介します。

  • ワットの蒸気機関モデル
  • ディファレンス エンジン
  • ワトソン、クリックによる最初のDNAモデル

「宇宙から地球を見た日」

生命を育んでいる地球という惑星が、いかに希少でかけがえのないものであるかを知ることになった宇宙についての知見と、宇宙に対する人類のあこがれについて、その源流と歴史、最新の研究成果を示します。
このステージにおいては、展示や来館者へのサービスなどについて米国パビリオンとNASAとの相互協力を行うことを合意しました。たとえば、グローバル・ハウスのカッシーニ土星探査機モデルの展示の際に、併せて米国パビリオンより提供を受ける「同探査機からの映像」を紹介するなど、米国からの展示品の全体について共同展開を予定しています。今後、更に具体的な協力について協議していくこととしています。

  • ニュートンの望遠鏡
  • ネーブラ天文盤
  • 月探査機「セレーネ」モデル
  • 月の石
  • フットプリント(月面の足跡)
  • アポロ宇宙服
  • 火星 ローバー シミュレーター(探査機モデル)
  • 小惑星探査機「はやぶさ」モデル
  • 深宇宙探査機「ボイジャー」モデル
  • ボイジャー・ディスク(ボイジャー1号・2号に搭載された「地球の音」)
  • 土星探査機「カッシーニ」モデル

「未来が始まる日」

地球と生命の未来をつくる想像力。思い描くこと、思いやることによって新しい未来を作り出そうとする試みを紹介します。

  • コウノトリ プロジェクト

(7)グローバル スタジオ(オレンジ ホール)

「グローバル スタジオ」からさまざまな博覧会情報を全国に向け発信していきます。

(8)デイリー グローバル(オレンジ ホール)

全国の小中学校から公募したジュニア特派員が万博イベントを取材、編集する新聞制作ワークショップ。全国35市区町村の61校、子ども会員ら約6000人が参加します。文部科学省、各教育委員会後援事業。

(9)マンモス ラボ

近年シベリアでマンモスの冷凍標本が発見されていることは、地球の温暖化と無縁ではありません。温暖化の進行によってシベリア地帯の凍土が溶け、それまで凍土の中に閉じ込められていたマンモスが姿を現しつつあります。このまま凍土の融解が進むならば、数千年、数万年の時を超えて私たちに残されてきた貴重な資料の多くが失われるかもしれません。
マンモス発掘プロジェクトは私たちに残された僅かな機会をとらえ、シベリアの永久凍土からマンモスを人類の貴重な資料として発掘し環境と生命の関わりの謎を解明しようとする試みです。
マンモス ラボでは、ロシア連邦サハ共和国で発見、発掘された「ユカギルマンモス」を日露共同学術研究事業として、冷凍標本として展示するとともに最先端の研究成果をあわせて展示します。

グローバル・ハウス協賛者等

グローバル・ハウスは下記の企業・団体の皆様のご協力・ご協賛をいただいております。なお、今後、下記以外の企業・団体の皆様からも施設や設備の提供、個々の展示事業等でご協力・ご協賛をいただく予定です。

■グローバル・ハウス オフィシャルパートナー

ソニー株式会社
読売新聞グループ
NEC
キヤノン株式会社
野村ホールディングス株式会社
新日本石油株式会社

■特別協力

NHK

PDFファイル(PDFマーク付)をご覧頂くには、Adobe社のAdobe Reader®が必要になります。最新のAdobe ReaderはAdobe社のサイトより無料でダウンロード可能です。