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愛知万博スペイン パビリオン 生命の起源とメカニズムに関するセミナーを開催

2005年7月29日
愛知万博スペイン パビリオン


愛知万博スペイン パビリオン(以下スペイン パビリオン)は、2005年8月3日(水)に生命の起源とメカニズムをテーマにした宇宙生物学セミナーを以下の要綱で開催します。

多くの科学者の研究テーマでもある「生命とは何か?」に焦点をあて、特に地球上の生命の起源やその進化との関連性、宇宙の進化、地球に存在する生命の未来および生命と地球の共存などについて説明します。

スペイン パビリオン内の展示スペースのひとつ「イノベーション」では、火星の生命起源に関する研究で知られるスペインの宇宙生物学センター (CAB) の研究内容や技術を展示し、生命の起源と宇宙の進化との関係性を、サンプルや写真、音声などを通して紹介しています。

本講座では、CABの所長を務めるフアン・ペレス・メルカデル教授が「宇宙生物学:宇宙における生命の科学的探究」、また日本の惑星科学の第一人者で、NHK「地球大紀行」の解説者で知られる東京大学の松井孝典教授による「地球、生命、文明の普遍性を宇宙に探る」と題したセミナーを行います。セミナーの後半には、地球上の生命の進化、および隕石の衝突が生命の進化に与えた影響などをテーマにした討論会が行われます。

本講座は一般に公開されており、セミナーへの参加は自由です。開催要項は、以下のとおりです。

- 記 -

日時: 2005年8月3日(水)

時間: 18時~

会場: スペイン パビリオン内「多目的ルーム」

講演内容:

  • 「宇宙生物学:宇宙における生命の科学的探究」 フアン・ペレス・メルカデル教授(宇宙生物学センター所長)
  • 「地球、生命、文明の普遍性を宇宙に探る」 松井孝典教授(東京大学大学院新領域創成科学研究科)
  • 討論会

以上

宇宙生物学センター(CAB)について

フアン・ペレス・メルカデル教授が設立した宇宙生物学センター (CAB) は、世界でも有数の宇宙生物学研究施設で、米国航空宇宙局 (NASA) の天文生物学研究所との提携のもと、スペイン・マドリッドを拠点に火星の生命起源や宇宙の進化に関する研究・開発を行っている。スペインの鉱山地帯リオ・ティント鉱山は、多くの重鉱物が集中しているため生命の発達が非常に困難な地域といわれており、またこの地域は火星の土壌と類似していると考えられていることから、CABは同鉱区を流れるティント川で微生物のサンプル採集を行い、それをもとに火星の生態系メカニズムを調査している。またリモートコントロール装置による火星探査をめざし、ロボットなどの各種探査装置の開発にも注力している。

松井孝典(たかふみ)教授略歴

日本の惑星科学の第一人者。1986年に英国の科学雑誌「ネイチャー」に海の誕生を解明した「水惑星の理論」を発表し、世界の地球科学者から注目を集めた。NHK「地球大紀行」の制作には企画段階から参加し、わかりやすい解説で好評を得た。平成2年、11か国による探査機打ち上げ計画「火星94」に携わる。このほかさまざまな国際学会で活躍する一方、政府の懇談会などの公的活動も行っている。1987年日本気象学会堀内基金奨励賞を受賞。主な研究テーマとして、太陽系天体の起源と進化、特に地球の起源と進化との関連に注目し、天体衝突現象の物理と化学、K-T境界衝突に関する研究、大気・海洋・大陸の起源と進化など。1970年東京大学理学部地球物理学科卒業。1976年同大学大学院理学研究科地球物理学専攻博士課程修了。アメリカ航空宇宙局(NASA)の月惑星科学研究所招聘研究員、東大助手、助教授を経て1999年から東大大学院新領域創成科学研究科教授。主な著書に「宇宙人としての生き方」「巨大隕石の衝突」「地球・宇宙そして人間」などがある。

フアン・ペレス・メルカデル教授略歴

米国・NASA天文生物学研究所との提携のもと、2000年にマドリッドに創設した宇宙生物学センター(CAB) の所長を務めるほか、また国際純粋・応用物理学連合 (IUPAP) のスペイン代表委員会幹事および英国ダブリンの数学会 (Dublin Mathematical Society) のフェロー。主な研究テーマとして、物理学を中心に理論物理学の大規模構造から小規模宇宙といった宇宙学への応用、特に生命の起源に関する分野における研究を進めている。100件を超える氏の独創的な研究は、Science Magazineや物理学の論文誌「Physical Review Letters」、米科学アカデミー紀要 (Proceedings of the National Academy of Sciences of the USA: PNAS) 誌など、世界的に権威のある文献に紹介されているほか、バイオテクノロジーの分野で特許も1件取得している。最近では、宇宙の誕生と膨張の源であり、また地球に生命が誕生した経緯を解き明かすビッグ・バンと生命の起源を結びつけるのに必要な理論に基づいた実験の研究に注力している。また宇宙の他の場所での生命検出に向けた新しい計装開発や、スペインの科学と技術を用いた装置類をNASAやESAと共同で飛ばすための研究にも携わっている。現在、NASAが2009年の打ち上げを予定している火星探査船にスペイン製の装置が1基搭載されることが決定している。

愛知万博スペインパビリオンについて

「人生のわざと智恵を分かち合う」をテーマに展開するスペイン パビリオンは、愛知万博長久手会場のグローバル・コモン3に位置します。パビリオンのデザインは、スペイン人建築家アレハンドロ・サエラ・ポロが担当しています。全体の構造は大聖堂がイメージされており、キリスト教会の中央廊下をイメージした「プラザ」を中心に、チャペル(礼拝堂)に見たてた5つの展示スペースへとつながります。展示スペースは、「イノベーション」、「実り豊かな大地」、「ドン・キホーテの世界」、「現代のヒーローたち」、「フィエスタ」の5つの側面からスペインの世界を紹介します。パビリオン内には、タパス・バー(スペイン料理店)やスペインのラグジャリーブランド「ロエベ(LOEWE)」のショップも併設されています。また、スペイン パビリオンでは、会期中、全国各地で数々のアクティビティを予定しています。スペインを代表する芸術家の作品の展覧会、フラメンコ・フェスティバルやビジネス・セミナー等を通して、スペイン文化や現代スペインへの理解を促します。スペインにとって愛知万博への出展は、アジアで開催される万博への初めての参加であり、日本との関係を強める上で重要な役割を果たします。詳細については、[ www.expoaichi2005.com ]をご参照ください。

この情報はメディア向けに広報資料として発信時現在の情報を配信しておりますので、内容について変更や中止になる場合がございますが、あらかじめご了承ください。