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イタリア館主催コンサートに日本の障害をもつ子供たちを招待します 詳細説明の記者会見のご案内

イタリアパビリオン


「イタリアの愛を障害をもつ子供たちへ」

 このコンセプトのもと、イタリア館は下記の主催コンサートに知的障害をもつ人達そして子供たち約80人、付添の方約100人をご招待いたします。


8月7日(日) フルートリサイタル「アンドレア・グリミネッリ」
14:00~、18:00~ エキスポドーム
9月2日(金) レスピーギ作曲オペラ「眠れる森の美女」
18:00~  エキスポドーム

           
 イタリアは、日本のように盲・ろう・養護学校を置かず、障害のある子どもも普通の学校で学ぶ、いわゆる統合教育を30年間実践してきた国です。万博で開催されるコンサートやオペラを、イタリアにおける教育と同じように、障害を持つ人や子供たちも健常者と一緒に楽しんでもらいたいと考えております。また、この機会にイタリアの統合教育についてもご紹介できればと願っております。
 つきましては、この件に関する記者会見を下記の通りに開催いたします。是非ともご出席いただきますようお願い申し上げます。

【日時】 8月1日(月) 12時30分~

【場所】 メディアセンター 記者会見会場

【内容】 イタリア館 ウンベルト・ドナーティ政府代表等による
      詳細説明

なお、今回の招待は、イタリアと日本の文化交流のための活動をしているNPO「アミ-チ・ディ・イタリア」代表の石川愛子氏の情熱と援助のおかげで実現しました。石川氏がイタリアで体験した統合教育についてのレポートも添付いたしましたので、統合教育の理解のため是非お読みください。

2005 EXPO 愛・地球博


イタリアの愛を障害をもつ子供達に


付記:

 2000年秋、私石川が、01年名古屋で開催したイタリアの子供の絵画展準備のためトスカーナ州・マッサカラーラ県にあるテネラーニ・カルドゥッチ中学を訪問し偶然見た統合教育の風景が忘れられず、今回〈愛・地球博〉にちなんでイタリア政府代表事務所のウンベルト・ドナーティ氏に申し入れ快諾されたものです。
 イタリアでは1977年から、幼児学級(幼稚園)並びに小・中学校の義務教育期間中、統合教育が実施されています。健常児と障害児が物心付くかつかないかの時期から共に過ごし、学ぶことで隔たりはほとんど無く、目の大きい子、色の黒い子、目の見えない子、体が不自由な子、背の高い子、などと障害を持つ子供たちも同線に位置している学級作りでした。30年近い“年月”となった総合教育は、誰も納得する“歴史”となり、子供達は、“いたわりあうこと”を体験してきたように思われます。
 イタリア人3人よれば身振り手振りよろしく口角泡を飛ばして政治談議が勃発し、そのすべてが批判めいているけれどこの総合教育に対しては、誰からもけなす言葉を聞きませんでした。両親たちは自分の子供が障害児と学ぶことに対して一様に頷き「いいことだ、当たり前のことだ。」という。苦情の出ない体験作りをしたイタリア政府に軍配あり!というところでしょうか。
 幼児学級の先生は、「偏見も差別意識もない心が真っ白の幼児期だから、障害児をありのままとして受け入れていくの。同じ4歳の子が、ヨダレをふいてあげたり、じっとだっこしてあげたり、撫でてあげたり、黙ってそばにいてあげたりするのよ。自分がパパやママからしてもらって一番気持ちいことを自然にし始めるのよね。」一緒に過ごすことや学ぶことは障害児のためではありません。健常児は、人生にとって重要な愛の表現・伝達を身につけていっているのです。
 私は以前複数回障害児のためのコンサートを行ったことがあり、そのおりお母様方から異口同音「5分でも長い時間健常児と触れ合う場を持たせたい。」と聞いていたのでテネラーニ・ガルドゥッチ中学の現場を見て強く感銘を受け、以来いつかこの事実を伝えたいと思い続けてきました。
 イタリアはパスタとブランドだけではないのデス、ふかーい所でも温もりがあるのです。

 今回招待を受けた名古屋市立守山養護学校、名東福祉会、N.P.O.法人<遊ぼ>の皆さん大変喜ばれ、また意義もご理解いただきました。

 イタリア政府総代表事務所並びにウンベルト・ドナーティ氏に心から感謝申し上げます。

いしかわあいこ    記


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