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5月14日 吉村作治教授講演 「早稲田大学のエジプト発掘40年」のお知らせ

2005年5月10日
(財)2005年日本国際博覧会協会


下記の通りご案内がありましたので、参考にお知らせします。

吉村作治早稲田大学教授 講演

日時5月14日(土曜日)
14:30 開場
15:00~16:00 講演
会場愛知万博長久手会場
センターゾーン
ロータリー館(ロータリーホールA)
テーマ「早稲田大学のエジプト発掘40年」

※一般の方の観覧可能。
※事前登録は必要ありません。

講演要旨

早稲田大学教授
吉村 作治

「早稲田大学のエジプト発掘40年」

 早稲田大学エジプト学研究所のエジプト発掘調査は1966年から始まった。1966年から67年にかけてゼネラルサーベイを行い、エジプト政府に発掘の申請をした。1971年にはルクソール西岸マルカタ南地区における発掘許可をもらい、1974年1月には彩色階段(今から3400年前のアメンヘテプ3世の祭殿址)を発見し、世界の話題となった。それ以降も1980年のクルナ村における貴族墓において200体のミイラの発見、王家の谷西谷アメンヘテプ3世王墓において鎮壇具の発見、ギザの大ピラミッド内に未知の空間を発見するなど多くの新発見をしてきた。その間1987年から電磁波地中レーダーや人工衛星の画像解析によって遺跡を発見するなど、ハイテクの応用による遺跡探査を行ってきたことが特色である。このおかげで、1991年にはサッカラ西方1キロの砂漠中の丘で今から3300年前のラムセス2世の第4王子・カエムワセトの葬祭殿を発見、同遺跡の東側斜面からクフ王のカルトゥーシュをもったスフィンクス像とセクメト女神像、2002年には最古の大型石造建造物を発見した。更に、サッカラ南約15キロのダハシュール遺跡からはツタンカーメン王の側近イパイの墓を発見し、その中から発見したツタンカーメン王と王妃アンケセナーメンの指輪は、18王朝の歴史を塗り替える大きな発見であった。また本年1月には、同遺跡から未盗掘完全ミイラ(今から約3800年前のもの)を発見したのである。
 このように40年間の早稲田大学のエジプト発掘は、輝かしい近世のエジプト発掘史の1頁を飾ることが出来た。これも寛大なエジプト政府の理解とサポートのおかげと感謝している。本講演では、私たちの40年の発掘物語を話させて頂くつもりだ。