サイト内検索

第7回環境影響評価アドバイザー会議の開催結果概要について

===第7回環境影響評価アドバイザー会議要録===

1. 開催日時

平成12年2月10日(木) 午前10時から午後0時10分まで

2. 開催場所

(財)2005年日本国際博覧会協会 名古屋事務所 会議室
名古屋ダイヤビルディング2号館 7階

3. 出席者

加藤久和委員長、糸魚川淳二副委員長、
吉田克己副委員長、青山光子委員、菊池多賀夫委員、
久野和宏委員、芹沢俊介委員、成瀬治興委員、
服部重昭委員、八木明彦委員、遊磨正秀委員
(委員合計11名)

[事務局:(財)2005年日本国際博覧会協会]
黒田事務総長、松崎環境グループ長、林上席調査役、
山田環境保全チームリーダ、高木調査役、
鈴木課長代理

4. 議事

(1) 開会

事務局及び委員長あいさつ

(2) 最近の主要な経緯について

配付資料2「主要な経緯」及び参考資料1「関連新聞記事」に基づき事務局より最近の経緯について説明した。

(3) 評価書についての通商産業大臣意見について

配付資料1「評価書についての通商産業大臣意見」及び配付資料3「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価の手続きについて」に基づき事務局より意見の概要及び今後の手続きについて説明した。

(4) 質疑概要

委 員

BIE申請に際して、修正評価書はどのような位置づけになるのか。

事務局

当初は、BIEへ申請するに当たっての閣議了解の際には、修正評価書を公告していた方がいいと考えていたが、通産大臣意見で多くの指摘があり、青少年公園地区等の調査を十分行う必要があることなどから、ある程度会場計画の熟度が高まった段階にならないと修正評価書の作成は難しいと考えている。
なお、BIE申請と修正評価書の手続きとは直接リンクしないものであり、それぞれの事務を進めることとなる。

委 員

BIEへの申請及び登録は、開催3年前の2002年までに行えば良いと聞いているが、この時期に申請する理由は何か。

事務局

本博覧会は、国際条約上では「一般博」ではなく「特別博」という位置づけで、規約上は開催3年前の登録で良いことになっている。しかし、一般博並みの規模を想定しており、参加国招請や準備の期間をなるべく多くとるため、BIE の助言もあり5年前の登録を目指している。

委 員

BIE登録後の会場計画の変更は一切認められないと報道されているが、実際のところはどうなのか。

事務局

BIEへ登録する会場計画は、基本的に参加国を招請するための参加要件などを明確に示すもので、登録後に出展エリアや規模を大きく変更させることは難しいと考えるが、インフラや運営方法などはある程度フレキシビィリィティがあると思う。

委 員

水環境に与える影響が懸念されるので、様々な配慮をすべき。
また、小規模なものも含め博覧会に関連する事業をリストアップするなど、情報収集に努力し、保全措置に活用すべき。

事務局

水環境については、公共下水道の先行利用や自己完結型トイレの採用などを検討しており、今後も排水負荷低減に努めていきたい。
関連事業については、把握できるものについてはバックグラウンドとして取り込むなどしている。

委 員

オオタカ調査検討会の検討状況はどうなっているのか。

事務局

いつ検討会の結論が出されるかは現段階では未定。今後、あの地域のオオタカの保護方策をどうしていくのかの議論に入っていくこととしている。

委 員

現在想定している工事用車両の通行道路は幅員が狭く、大気や騒音などの影響が高くなる。愛知環状鉄道などの鉄道系を資材運搬用に利活用すれば負荷低減につながる。

委 員

会場計画は今後どのような検討をしていくのか。

事務局

オオタカの影響で海上地区全域がグレーゾーンであり、新住や道路の工事も一部凍結する可能性があることから、場合によっては2005年に博覧会として使える造成地は、現在公表している面積よりもさらに縮小されることもあり得る。
会場計画検討に当たって、国際的な自然保護団体との調整も、そろそろ何らかの形で行うべきと考えている。

委 員

通産大臣意見は新住事業を婉曲的に否定していると読むこともできる。
また、BIEは会場を分散することが良くないといっていることがポイントである。高速道路やHSST(東部丘陵線)などもあまり期待できない。
小手先の対応ではいずれ破綻する。会場計画を思い切って見直すべき。

委 員

アドバイザー会議と企画調整会議と連携する機会を設けても良いのでは。

事務局

既に一部の委員の方には、環境PTの委員とWG形式で森林の利活用について検討に加わって頂いている。
今後もそれぞれの専門分野ごとに個別に議論に加わって頂くこともあり得るので、その際はご協力頂きたい。

委 員

森の中に人を入れ込むために水平回廊を張り巡らせることはテーマと相反するのではないか。

事務局

当初はかなりの人数を森に入れ込むことを想定して、長い距離の水平回廊を計画していたが、現在は延長も大幅に縮小している。来場者に森林を体感して頂くためには、ある程度人と森林を区分する工夫が必要と考えており、その一つのアイテムとして水平回廊を検討している。設置についても極力環境負荷の少ない工法で行うこととしている。

委 員

評価書の修正は、会場計画の熟度が少なくとも90%程度に上がらなければ作成すべきではない。協会としてできる最大限の努力をした上で評価すべきである。

委 員

計画アセスにも問題があることが示された。今後、評価書を修正する手続きに入るが、通常のアセスとは違い、事実上、評価書を再作成するのと同程度の作業量になると思われる。委員等の協力も得て、最善の図書を作成するよう努力して頂きたい。

(5) 閉会

事務局あいさつ

5. 次回の予定

会場計画の検討状況を勘案し、事務局の方から各委員へご相談して日程調整させて頂く。