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2005年日本国際博覧会 政府出展事業 「瀬戸日本館」 アートギャラリー~現代アートの作家によるインスタレーション展~ 光と風の庭 Reflections

〔 自然の庭を散策するような空間で、“自分と自然とのつながり”を発見してください 〕

自然の叡智をテーマとした新しい文化・文明の創造を目指して2005年3月25日~9月25日までの185日間にわたり開催する2005年日本国際博覧会(愛・地球博)。 日本政府(経済産業省)は、21世紀最初の国際博覧会開催国として、長久手日本館、瀬戸日本館、サイバー日本館( http://www.nippon-kan.jp )の3つのパビリオンを出展いたします。

博覧会は、1855年パリ博で美術部門が設けられて以降、産業成果の展示から文化と技術を背景としたアート、デザインの展示へと軸を移し、建築、伝統工芸、美術、そして新しいメディアを利用した作品が紹介されるようになりました。
博覧会の歴史は、それぞれの時代性、地域の文化性を反映した作品、表現を展示し、蓄積することによって、アートやデザインの大きな歴史の流れを作ってきたともいえます。
そのような歴史の流れを踏まえ、 瀬戸日本館・FLOOR3では、伝統、文化、技術、そして時代が作家の個性と創造力によって凝縮されたアートギャラリー「光と風の庭」を展開します。

「光と風の庭」は、瀬戸日本館のテーマである「自然と生きる日本人の知恵・技・こころ」をベースに、空間と作品が融合したインスタレーション(下記参照)と二人の美術家のコラボレーションのありようとを、それぞれ追求したアートギャラリーです。
作品は、それぞれに意味性をもった圧倒的な量の光・色・かたち・素材で作られ、互いに関連し繋がりあうことで、自然の単調なシミュラクル(模造)を超え、圧倒的な存在感(崇高さ・荘厳さ)や無限性/永遠性として起ち上がるインスタレーションとなります。
来館者の方々には、「自然の庭を散策」するように、この空間で「光」や「風」を感じ、「自然と人との繋がり」
に思いをめぐらせながら、さまざまな発見をしていただきたいと考えています。

本事業は、財団法人2005年日本国際博覧会協会が経済産業省からの委託を受け実施しているものであり、株式会社アサツー ディ・ケイが制作しているものです。

展開概要

ギャラリータイトル

インスタレーション展 「 光と風の庭 」 
(英文タイトル/Installation “ Reflections ”  )

作品タイトル

「群・棲」(ぐん・せい)

制作スタッフ

◇キュレーター/瀬島 久美子
◇美術家/作間 敏宏、西本 剛己

展開イメージ

瀬戸日本館アートギャラリーでは、技術協力や共同制作のような単なる合作を超えたコラボレーションのあり方を作間敏宏、西本剛己という2人の美術家によって追求します。
この2人の作家は、

  1. 電球とアクリルによる光の呼応、
  2. 静(群)と動(棲)の対比
  3. 伝統的素材と現代の素材の組み合わせ等

多様な次元での相互関係を重層させたコラボレーションの実現を目指しています。
この二人の美術家は、それぞれの制作の文脈をふまえながら
作間敏宏は・・・「個人と家族/親族、個人と集合/社会の関係を『群』のありようとして」
西本剛己は・・・「人や生きものの営為を、それらを包むかたち=『棲』のありようとして」
それぞれ提示します。
この2人がつくりあげるインスタレーションは、空間全体を溢れるような慈悲深い光と輝きで満たし、受け手ひとりひとりを静かに癒し、祝福し、勇気づけるでしょう。これら精神的/体感的な空間の響きが多くの来館者に共有され、21世紀における芸術文化の創造につながっていくことを願います。
〈添付ビジュアル 瀬戸日本館アートギャラリー「光と風の庭」〉

展開イメージ図

展開イメージ図

制作風景 作間敏宏氏(左)と西本剛己氏(右)

制作風景 作間敏宏氏(左)と西本剛己氏(右)

【報道関係の方からのお問い合わせ先】
(株)アサツー ディ・ケイ 政府出展事業推進室 
広報/降矢(ふるや)、辛島 
TEL:03-3547-2920/FAX:03-3547-2642

プロフィール

◇キュレーター/瀬島久美子氏 (せじま くみこ)

1979年より音・映像をベースとしたアート&デザインの企画、制作を手がける。「建築と映像・イメージ」展、「ビデオアートの25年-草創期から現在まで」など、展覧会のキューレーション、ディレクション、執筆活動を展開。

◇美術家/作間 敏宏氏 (さくま としひろ)

1957年 宮城県生まれ。東京芸術大学大学院修士課程修了。1987年頃から生命体をイメージさせる彫刻作品を発表しはじめ、その後さまざまな素材を組み合わせ、個人と家族や血族についての再考、個人とその集合などをテーマに、精神性の強い作品を展開し続けている。

◇美術家/西本 剛己氏 (にしもと たけみ)

1961年 東京都生まれ。筑波大学大学院修士課程修了。
10代の頃より哲学、生物学など幅広い分野に関心を持ち、1989年以降、異分野をリンクさせ、あるいは総合する表現として、大掛かりで、触覚性の強いインスタレーション作品を発表し続けている。

*アートギャラリータイトル「光と風の庭」*

このアートギャラリーは、「自然・知恵・技・こころ」をトリガーとして発想され、創出されたインスタレーション空間です。
来館者が「庭を散策する」ようにギャラリーを逍遥し、「光」や「風」を五感で感じ取りながら、「自然と人との繋がり」に思いをめぐらせていただけるよう「光と風の庭」としました。

*キュレーター*

美術館等において、作品収集や展覧会企画という中枢的な仕事に従事する専門職員で、学芸員よりも専門性と権限が強い方をさす名称です。
瀬島氏は、瀬戸日本館アートギャラリーにおいて、アートを展開することの初期企画から、美術家の選定、プランニング、作品と建築との調整にいたるまで中心的な立場で携わっています。

*インスタレーション*

インスタレーションとは、そもそも「設置」を意味する言葉ですが、現代美術においては、1960年代以降、モノや素材を配置することで空間を異化し、空間自体の意味作用を前景化する企てとしてあらわれました。
鑑賞者が空間に包まれるため、絵画や彫刻と比べて作品と鑑賞者の精神的/体感的な相互関係が強く、五感にわたる表現形式としてさまざまな可能性が試みられています。鑑賞者が作家の精神性をより深く理解でき、また鑑賞者の新たな感受性や感覚を引き出すことも狙いとする作品の表現形式と言えます。