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万博ヘッドライン

自然にささげる塩瓦のオブジェ


 「展示物ではなく、造形物なのだ」。海塩でできた瓦の「アイランド」を手がけたルイ・ヴィトンのクリエイターは、こう主張します。「『ルイ・ヴィトン』が何を表現したかったかを見てもらいたい」。世界に名だたるルイ・ヴィトンが何らかの表現を求められたとき、出した答えがフランス館内の4200枚の塩瓦で飾られた立方体だったのです。
 しかし、なぜ塩の瓦で外壁を飾る必要があったのでしょうか?まず、日本の文化と伝統に対する敬意がそうさせたのです。日本では、悪霊を追い払い心と魂を清めるものとして塩があります。さらに、海水を蒸発させた後に沈殿させて産出される塩は、自然から繰り返し生み出される資源であり「自然の叡智」という万博のテーマに合うものだったからです。