ベナン共和国ブースでまず目につくのが、木彫りのいすと机。訪れた人が、腰掛けてくつろぐ姿が見られます。一本の木を丁寧に彫り、いすそのものがゾウの形をしていたり、脚の部分に動物の彫りが入っていたりします。座ってブースを見回すと、奥には引き込まれるような森の風景を見ることができます。
ベナンはブードゥー教発祥の地で、南部にある町「ウィダ」はその中心地。この森はウィダの近くにあり、神聖な森として崇められています。ブードゥー教では、自然の中にも多くの神がいるとされており、代々受け継がれる知識や知恵を基に、自然を大事に守ってきました。ブースにあるバオバブの模型の中では、その営みや宗教儀式の様子を映像で見ることができます。
日常生活に見られる自然とのつながりの1つとして、栄養剤や薬として飲む木片入りの酒があります。専門店で、症状にあわせた木片の配合をしてもらい、ヤシの実から作る酒やジンを注ぎ、しばらく置いたものを飲みます。配合によって、病気が治るもの、精力剤として効果のあるものと、さまざま。ブースにあるものは、男性が飲むほど若返るという内容のラベルが張られており、効果があるかどうかは別として、ベナンの興味深い伝統を見ることができます。
ディレクターのピエール・ビアオ・アディミさんからのメッセージです。「神聖な森と自然の守り方をテーマにしました。古代からの習慣や文化を、世界の皆さんと共有したいです」
【写真上】神聖な森をテーマにしたベナンブースの様子
【写真中】ベナンの伝統的な酒の見本
【写真下】ディレクターのピエール・ビアオ・アディミさん
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