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エコロジーレポート

「木のプラスチック」歯車が時刻む 

中部千年共生村で強度、耐久性を実証
ゼンマイを回すと動く、からくり人形

【写真1】ゼンマイを回すと動く、からくり人形

 おがくず、木のチップなど今までごみとして扱われてきたものを加工して作った「木のプラスチック」の歯車が「千年時計」の時を力強く刻みます。石油製のプラスチックと変わらない丈夫さを持った「木のプラスチック」の無限の可能性を感じ取ってください。「木質プラスチック」を身近なところであなたが使う日もそれほど遠くはないでしょう。【写真1】

なぜ「木のプラスチック」を用いるのか?

 「千年時計」は、歯車の部分にだけ「木のプラスチック」が用いられています。「千年時計」とはいいますが、実際にはその歯車は1000年の耐久性を持つものではありません。「木のプラスチック」がいかに強い強度を持っているかを、耐久性が必要とされる時計の歯車に用いることで皆さんに見てもらいたかったのです。【写真2】

【写真2】千年時計 千年時計

「千年時計」の仕組み

【動画1】「千年時計」に力を与えます!

「千年時計」に力を与えます!
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 「千年時計」は、おもりが落ちる重力を利用した振り子時計です。「時計」に据え付けられたゼンマイを回すことでおもりが上に引き上げられて、重力を蓄えます。次第にこのおもりが下に落ちていくことで、振り子が振られて歯車が回り「時計」の針が進みます。おもりが針を動かすエネルギーは、1日分だけしかありません。皆さんがゼンマイを回すことが「時計」が時を刻む手助けとなるのです。【写真3】【動画1】

【写真3】時計の針は、このように進みます時計の針は、このように進みます

「木のプラスチック」とはどんなものか

 おがくず、木のチップから作るプラスチックです。おがくずや木のチップに200度の高圧蒸気を吹き付け乾燥させた後、細かく粉砕して金型に入れて、加熱・加圧と同時に圧縮します。すると、石油製プラスチックと同じくらいの強度の木質プラスチックができ上がります。1キログラムの原料で、縦横25センチ、厚さ10ミリの物体ができます。木質プラスチックが「時計」の歯車となり、時を刻むさまに、あなたは驚きを隠せないでしょう。【動画2】



【動画2】こんなに丈夫!

こんなに丈夫!
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「木のプラスチック」がいかに有効な資源なのか

 プラスチックに代わる、新たな資源として期待されています。プラスチックの元になる石油は、このまま使い続けるといつか地球上からなくなってしまいます。また、燃やすと温暖化の原因となる二酸化炭素を排出します。石油から作られるプラスチックは野外に捨てれば、永久にそこに捨てられたままとなります。それに比べて「木のプラスチック」は、使わなくなって捨てても土にかえります。ごみとして扱われる木くずですら資源となる力を、木は秘めているのです。【写真4】【写真5】

【写真4】「木のプラスチック」の歯車「木のプラスチック」の歯車

【写真5】豊かな日本の森林豊かな日本の森林

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