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スペシャルインタビュー

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むかい・ちあき
1952年群馬県生まれ。医師、宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙飛行士。1994年と1998年にNASAのスペースシャトルに搭乗し、日本人として初めて2度の宇宙飛行をした。現在、国際宇宙大学客員教授。 愛・地球博のトークイベント「知の対話~日本文化はどこへいくのか~」では、第5回のゲストとして、ホストの河合隼雄・文化庁長官と対談を行った。

地球環境は有限でかけがえないものです
「知の対話」ゲスト 向井千秋さん

 愛・地球博は緑がすごく多いし、自然と調和していると思いました。屋根に水を流して、蒸発するときの気化熱で涼しくしているパビリオンがありますが、それが、博覧会のテーマである「自然の叡智(えいち)」を活用していることになるのではないでしょうか。

 自然の中から学ぶことはたくさんあります。スイカにタオルを乗せてぬらしておけば気化熱で冷えるとか、昔の人は自然の恩恵を活かしながら生きてきた。例えば竹の形も、木の年輪の成長の仕方も、自然の形は理由があってそうなっているわけだから、人工的なものを作るときに自然をまねながら取り入れていく。自然の中で生きていれば、そういった自然の叡智を使いながら生きていることになります。

 自然環境なくして私たちは生きていけないし、人間も自然の一部であり、切っても切り離せない。また、宇宙空間の中で地球しか生きる環境がないわけです。みんな空気が無尽蔵だとか、水はいっぱいあると思っているけど、有限なのです。

 スペースシャトルの中では、「あと3日でタンクの空気がなくなってしまうかもしれない」と計算しながらやるわけですよね。それがとても切実だから、こんな大きな地球でも資源は有限であると思わざるを得なくなる。そして、もしかしたら地球に帰れないかもしれないと思えば、かけがえもなく、この上もなく美しく見えてくるものです。

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