スペシャルインタビュー

あまの・しずお　1936年、名古屋市生まれ。ＮＨＫ名古屋放送劇団を振り出しに、文学座研究生、大島渚氏主宰の「創造社」、「山本安英の会」などを経て、現在、ラジオ・テレビ・舞台で活躍中。長久手愛知館で上演される「地球タイヘン大講演会」で主人公を演じている。

「タイヘンです」と地球温暖化に
警鐘を鳴らす江古野博士

「地球タイヘン大講演会」主役
天野鎮雄さん

　地球温暖化に警鐘を鳴らす江古野守（えこの・まもる）博士を演じています。生きた人間が取り仕切る演劇ですから、観客と役者が交流し、一体となって初めて完成する舞台です。生きた舞台にぜひ足を運んでください。

　この演劇は、地球温暖化を危ぶむ博士が「今の生活を変えないといけない」と観客に訴える芝居です。愛・地球博のテーマを端的に表していると言えるのではないでしょうか。

　6人の役者が交代で演じていますが、役者によって、また観客によっても毎回違った舞台が楽しめます。暗くなった場面で泣き出してしまった子どもを博士がなだめたり、随所に名古屋弁が飛び出したりといったアドリブも見どころです。

　僕が、愛・地球博に持つ印象は「しっとりしていて、地球になじんでいる」ということです。大阪万博は、取材で何度も訪れましたが、とてもほこりっぽかった、と記憶しています。追いつけ追い越せという競争はなく、一度立ち止まって、地球と共にある人間の存在をかみ締める。そんな安らぎを得られる万博ではないでしょうか。