イタリア館で25日、成城大学教授の石鍋真澄さんを講師に迎え、古代ギリシャ・ローマ時代のブロンズ像「踊るサテュロス」についての講演会が開かれました。2回目となる今回も、定員の70人の枠があっという間に埋まる盛況ぶりでした。
「サテュロス」とは、ギリシャ・ロ-マ神話に登場する森の精で、バッカス神の従者です。国宝級のこの像は、開幕前から展示の目玉として話題をまきました。
イタリア美術史に詳しい石鍋さんが、サテュロス像がシチリア島沖で発見された時の様子や造形の素晴らしさを、写真や資料を使ってわかりやすく解説。参加者たちは熱心に聞き入りました。専門家の間でも議論の的となっている、いつの時代に作られたのか?という疑問には「見事な肉体表現はギリシャ時代のものですが、素材に16~17%の鉛が含まれているなど、もっと新しい時代の可能性もある」と話しました。
講演の後、参加者らはシチリア沖でサテュロス像が引き上げられたことにちなんで作られたシチリア限定の「踊るサテュロス」ワインの試飲会を楽しみました。 (6月25日)
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