文化庁長官で臨床心理学者の河合隼雄さんがホスト役を務める「『知の対話』~日本文化はどこへ行くのか~」と題された公開対談の第2回が2日、長久手会場の日本庭園内の茶室「香流亭」で開かれました。今回のゲストはバイオリン奏者の五嶋みどりさん。
対談の中で五嶋さんは「クラシック音楽の分野では、ドの音に聞こえる音はすべて音階上のドの音として扱われます。しかし、邦楽の分野では、同じドの音でも高低があります。そうなると、クラシックの分野での音のとらえ方に疑問を持ちます」と話しました。
これに対して、河合隼雄さんは「本来、音はあいまいなもの。邦楽器の篳篥(ひちりき)の音を茶室で聞く場合と野外で聞く場合とでは、音が全然違う。しかし、音があいまいなものだということを外国人に説明するのは骨が折れます」と応じました。対談は、はがきによる応募で当選した約30人が聴講しました。
『知の対話』は6月22日までに全5回の対談が行われます。9日の第3回のゲストは山形県銀山温泉の旅館藤屋の女将藤ジニーさんです。(6月2日)
Windows Media Player 9ファイル(マーク付)をご覧頂くには、Microsoft社のWindows Media Player 9以降が必要になります。最新のWindows Media PlayerはMicrosoft社のサイトより無料でダウンロード可能です。