「自然の叡智」をテーマに半年間繰り広げられた愛・地球博は9月25日、最終日を迎え、会期185日間の集大成となるセレモニーが行われました。
未明から多数の来場者が詰めかけ、入場ゲートでは過去最多の4万1300人が列をつくり、博覧会協会は、これまででもっとも早い午前8時10分に開場。来場者は、お目当てのパビリオンなどを目指し、会場を思い思いにめぐり、最後の1日を楽しみました。
閉会式は、皇太子さまや小泉首相ら約2250人が出席し、EXPOドームで行われました。また、愛・地球広場では、映像でつづる「愛・地球博185日」が流れ、芝生を埋め尽くした来場者が会期中の出来事を振り返りました。
グランドフィナーレは、人気を博したエキスポ・オールスターズのファイナルショーを中心に、愛・地球広場と各グローバル・コモンでフェアウェルパーティーが開かれ、会場全体が最後の熱気に包まれました。「ファイナルセレモニー」では、モリゾー・キッコロが森へ帰り、最後に国旗を降納し、万博は2010年開催地の上海へ引き継がれました。
公式参加国は、日本を含めて121カ国。会期中の総入場者数は目標の1500万人を大きく上回り2200万人を突破、収支も黒字が見込まれ、成功裏に閉幕しました。
【写真】EXPOドームで開かれた閉会式
午後2時・EXPOドーム
愛・地球博を締めくくる閉会式は、約2250人が出席。名誉総裁の皇太子さまは「来場者の感動が世界に広がり、地球規模の問題に立ち向かう動きとなることを希望します」と述べられ、BIE(博覧会国際事務局)旗が2010年万博開催予定の上海に引き継がれました。
続いて、女優の竹下景子さんらが、モリゾー、キッコロと愛・地球博の思い出を振り返り、歌手の松浦亜弥さんや名古屋少年少女合唱団が歌う「Friends Love Believing EXPO2005」で、フレンドシップ事業パートナーの子どもたちとともに、愛・地球博との別れを惜しみました。
また、瀬戸会場では、午後6時から閉場式が行われました。
午後3時・博覧会協会本部
愛・地球博名誉総裁の皇太子さまは、閉会式後、博覧会協会本部に立ち寄り、職員やモリゾー・キッコロの着ぐるみに、「大変お疲れさまでした」とねぎらいの言葉をかけられました。
皇太子さまは、消防指令室、警察指揮室を視察。「迷子はありましたか」「夜の勤務もありますか」などと尋ねられました。
協会本部事務室では、イベント担当職員に歩み寄って「会期を終えた感想は?」、総合受付の女性職員には、「コミュニケーションが必要な仕事ですね」などと声をかけられました。
【写真】博覧会協会本部事務室に立ち寄り、ねぎらいの言葉をかけられる皇太子さま
3連休最終日の25日、閉幕を迎えた愛・地球博は大勢の人が殺到しました。秋晴れの青空の下、最後のチャンスと人気パビリオンの列に並ぶ人、愛・地球広場で閉会式の画面に見入る人、人の流れに身を任せながら会場の雰囲気をかみしめる人など、思い思いに最後の1日を楽しんでいました。
グローバル・ループは、すれ違うのも大変なにぎわい。午後7時からのグランドフィナーレを飾るイベントで、会場の熱気は最高潮に達しました。
この日の入場者数は24万4052人で、開幕以来の総入場者数は2204万9544人となりました。
午後4時45分・メディアセンター
博覧会協会の中村利雄事務総長は、閉会式後の記者会見で「大きな事故もなく、最終日には2200万人を突破し、大きな成功を収めることができました。閉会式に出席された皇太子殿下からも、ねぎらいのお言葉をいただき、感無量です」と述べ、「閉幕後も地球環境問題の解決に努力していくことで、最終的な成功といえます」と強調しました。
また、上海万博について「愛・地球博の良いところ、悪いところを十分検証し、博覧会の意義を確認できるようなイベントにしてほしい」と、上海万博成功の期待感を表明しました。
【写真】記者会見に臨む中村利雄事務総長
中国館は、25日午後5時に閉館式を行いました。「自然、都市、調和―生活のアート」がテーマの同館は、内壁を飾る巨大な彫刻や、生活の中で生まれるアートを幻想的な映像でつづる作品など、芸術的なパビリオンが好評を呼び、660万人が入場しました。
式典では、2010年に万博が開かれる上海の市長が「愛・地球博を何度も視察したが、大変参考になった。2010年にはわれらの都市で世界各国の方々と交流できることを楽しみにしています」とあいさつ、日本語で「上海ニイラッシャイ」と、大勢の来館者に呼びかけました。
来館者からは「中国館は夢と感動を与えてくれた。たくさんの友人ができ、たくさんの思い出をくれた。中国館、ありがとう」と言葉が贈られました。
最後は、「サニーガールズ」の胡弓や笛の音色が流れる中、扉が閉められ、中国館の185日間は締めくくられました。
【写真上】「サニーガールズ」の演奏で締めくくり
【写真下】パビリオンスタッフが「ありがとうございました」
午後9時30分・各ゲート
大盛況のうちに幕を閉じた愛・地球博。午後10時の閉場を前に、各ゲートでは、ボランティアスタッフが一列に並び「ありがとうございました」。来場者からも「お疲れさまでした」のねぎらいの言葉がかけられ、最後の最後まで交流する姿が見られました。ゲート一帯は、感動の拍手の嵐。写真を撮り合い、思い出をかみしめる人々、感極まって泣き出すアテンダントなど、涙と笑顔が入り交じり、閉幕を惜しむ光景があちらこちらで見られました。
【写真】泣きながら一人ひとりと握手をするアテンダント
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