出展場所 | 長久手会場 グローバル・コモン3 |
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日付 | 7月1日 |
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開催場所 | EXPOホール |
多彩な文化の「交易の十字路」 アフリカと欧州つなぐ国
アフリカの北西の端にある王国で、東はアルジェリア、南は独立問題で揺れる西サハラとモーリタニア、西は大西洋、北は地中海に面しており、ジブラルタル海峡を挟んでスペインです。アフリカ北西部は、アラビア語で「日が没する地」を意味するマグレブと呼ばれています。沿岸地方は地中海性気候で、ラバトの平均気温は夏27度、冬7度と過ごしやすいですが、内陸部は寒暖の差が激しく、マラケシュは夏38度、冬4度です。
古くから先住民族ベルベル人が住んでおり、現在でも人口の約35%を占めています。タンジール地域の古墳からは赤土で作った壷や銀の装飾品が出土しており、紀元前8世紀の初頭にフェニキア人が大西洋交易を活発化させていたとみられています。
7世紀頃にアラブ人がこの地に来て以降、8世紀頃からイスラム化が進みました。ベルベル人は11世紀にはムラービト朝、12世紀にはムワッヒド朝を興し、海峡を越えてイベリア半島の南部まで勢力を伸ばしました。その際、イベリア半島の進んだ建築技術や学問が流入し、芸術も栄えました。
モロッコはヨーロッパ、アフリカ、アラブをつなぐ「交易の十字路」に位置しているので、地域によってスペイン文化、ポルトガル文化、遊牧民文化、アフリカ文化と、多彩な文化が発達しました。その中でも、ベルベル人は言語(ベルベル語)や文化の独自性を主張しています。
主食はパンです。一般家庭では自宅でこねた小麦粉を町のパン屋で焼いてもらいます。一般的な肉は羊肉で、羊肉や鶏肉、牛肉などと野菜を煮込んだ「タジン」が有名です。また金曜日にはマグレブを代表する煮込み料理「クスクス」も食べられます。ほかに串焼き料理の「ブロシェット」、パイ皮に鳥肉を包んで焼き、表面に砂糖をまぶした「パスティラ」も知られています。